東京武鉄レッドソックス・選手
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「ワイルドリーガー」の記事における「東京武鉄レッドソックス・選手」の解説
浅野 夏門(あさの かもん) 投手。背番号14、右投げ右打ち。28歳。MAX161km/h。通称「レッドキャノン」。 幼少のころ、監督・志堂喜八に貰ったサイン「男は黙ってレッドソックス」に感動し、プロに入った後もレッドソックスのために身命を投げ打つ。 9年前はレッドソックスの若きエースとして大車輪の活躍を見せたものの、1シーズンで370イニング以上を投げたために肘を故障、そのまま引退となる。引退後はアメリカに渡り、シャークハンターとして暮らしていたが、その中で肘を回復させ、メジャーリーグのバードドッグ(スカウト)の目に留まる。しかし、レッドソックスの惨状を知った後、メジャーの合格を蹴り、レッドソックスの入団テストを受け、現役復帰。帰ってきたエースとしてチームを盛り上げ、球団再生の救世主となる。 自身の速球に絶大な自信とこだわりを持っており、160km/hを超える豪速球が最大の武器。持ち球に変化球は無く(作中秋葉がそれを指摘するシーンがある)、打者のタイミングを外す際には、ロリポップ(山なりの超スローボール)を用いる。ただし例外的に、シャークハンター時代に編み出したエリプスハンターという魔球を持つ。これは大きく弧を描き(横変化のときは三塁ベースに達する程)ストライクゾーンに入る軌道を持ち、球速も速くノビがある。尚且つチェンジアップであり、タイミングに合わせて打つと、打者はボールが消えたような錯覚を起こし、ミートに成功しても、あまりの球の重さに体をどこかしら故障してしまうという、まさに難攻不落の魔球。弱点は極限の集中力を要するため、体力の消耗が激しく、事実上、1試合に一度しか投げられないこと。しかし後に弱点を克服し、投球回数を増やすことに成功した。 非常に負けん気が強く、いかなる状況でも真っ向勝負を挑む熱い男。しかしその一方で、ピーマンが大の苦手という意外な一面を持つ。 秋葉 駿(あきば しゅん) 捕手。背番号3、右投げ右打ち。23歳。 通称「BB(ベースボール)キッド」。昨シーズンにトリプルスリーを達成している、俊足好打のオールラウンドプレイヤーであり、レッドソックス不動の正捕手。投じられたボールのスピンを正確に判別するほどの驚異的な動体視力の持ち主で、浅野曰く「天才打者」。低迷を続けるレッドソックスで唯一のスター選手であった。打者としての評価が高いが、本人は捕手としても評価されることを望んでいる。 若さ故か生意気な言動が目立つが、実は情に厚く、涙もろい熱血漢。語尾に「っつーの」を付ける癖がある。 下位に低迷する武鉄を見限って、ポスティングシステムを行使してのメジャーリーグ入りを示唆していたが、浅野たちの熱意ある練習に惹かれ、武鉄で「楽しく」野球が出来るようになった。 御園生とは大学の先輩後輩にあたり、プロ入り後も「御園生先輩」と呼び、一定の敬意を表している。その一方で、野球に対する真摯な姿勢や熱い性格からか、「プロ野球はビジネスであり、プレーとはジョブ」と公言している伊能を快く思っていない。 友部 蓮司(ともべ れんじ) 捕手、後に一塁手。背番号7、右投げ右打ち。36歳。 通称「ワイルドハンズ」。こんにゃく打法を用いる。非常に冷静で穏やか。一人息子の蓮(れん)を持つ。 かつては強肩の捕手として武鉄のホームを守っていたが、膝の故障と、試合の最中に愛妻を失ったことで引退。それ以来、野球から離れ、郊外で酒場を営んでいたが、浅野と息子に諭され、現役復帰を決意、武鉄のキャンプに参加する。当初は捕手として参加していたが、膝の古傷の影響から全盛期のプレーは不可能と悟り、正捕手の座を秋葉に譲った。その後、志堂監督からコンバートを促され、一塁手として復帰。現在は蓮と共に志堂宅に同居している。 名前のモデルはトム・ベレンジャー。 羽根田 耕(はねだ たがやす) 右翼手。背番号3→99、左投げ左打ち。34歳。愛称は「ハネ」「ハネさん」。元宝塚歌劇団の花形であった妻を持つ。 通称「孤高の天才」。会話に四文字熟語を多用する。かつて正確無比のバッティングでその名を轟かせ、驚異的なペースで安打を量産。しかし、通算999安打を放ち、日本最速記録となる1000本安打達成を目前に控えながら、突如姿を消す。その後は球界を離れ、健康器具会社の社長となり、様々なアイディアと妻の実務能力により、通販業界で活躍していた。野球とは一切関わりを持たず、会社経営に心血を注ぐことを心に誓っていたが、浅野の誘いを受け、現役復帰。浅野の台詞「天涯孤独」を「天才孤独」と聞き間違えたことから、自分の世界に打ち込むことが出来るようになり、恩義を感じている。球界から離れた後も、毎日40キロを走るなどのトレーニングを欠かしたことが無く、体力、技術共に全く衰えが見られない。 巧打かつ強打。バッティングに関して独自の美学と哲学を持ち、その思想は彼と親交が深い浅野や友部でさえ、全く理解することが出来ない。地球の中心と繋がることを究極の目標とする「合気打法」の完成を目指しており、バットを構えた体勢で長時間静止する練習や、打席で「バットに血を送り込む」ため瞑想に入るなど、奇行にすら見える言動もしばしば。守備でもライフルアームと呼ばれるほどの強肩を持ち、ライト最深部からサードにノーバウンド送球出来るほどである。 エピソードや設定の多くが、榎本喜八と前田智徳から引用されている。 野間 ガルシア(のま ガルシア) 遊撃手。背番号5、右投げ右打ち。41歳。 通称「ロングトレイン」。現役最年長野手。浅野が幼少のころから憧れていた大ベテランであり、読売ジャイアンツから大型トレードで移籍後、武鉄レッドソックスを支え続けてきた名手。語尾に「〜のだ!」とつける独特の口調で話し、チームメイトを「〜選手」と呼ぶ。野間が打席に入る際には、「ブロウ・ザ・ホイッスル!」の合図と共に、観客が機関車の形態模写をする「ロングトレイン・ロコモーション」と呼ばれる応援が行われる。 レッドソックスの牽引車(クリッパー)と呼ばれるチームリーダー的存在であり、連続試合出場1699試合の記録を継続中。通算2000本安打も目前に控えている大選手だが、年齢による衰えから往年の輝きを失っており、一部では引退も囁かれていた。チーム内でも孤立しつつあった中、復帰した浅野たちの姿に刺激を受け、プロとしての誇りとアグレッシブなプレースタイルを取り戻す。 ちなみに家庭は子沢山で、妻と大勢の子供たちに見送られながらスーツ姿で出勤する。 モデルはノマー・ガルシアパーラ。 伊能 栗之進(いのう くりのしん) 一塁手兼三塁手。背番号19、右投げ左打ち。27歳。 武鉄の主将。かつては大学野球界でも屈指の名内野手として知られた実力派であり、鳴り物入りでドラフト逆指名で武鉄に入団した。しかし、自己の才能を過信し、怠慢怠惰な選手生活を送った結果、現在はかつての実力は鳴りを潜め、プロスポーツマンとは思えない肥満体と化している。また、人格にも少々問題があり、アンフェアなプレーを行い好ゲームに水を差す、チームメイトを揶揄してムードを盛り下げるなど、まさに内患。しかし、潜在能力は本物のようで、羽根田や赤井からは才能を自ら腐らせていると嘆かれている。 武鉄入団時に「二軍への降格拒否」という契約条項と「引退後は即武鉄フロント入り」という内約を取り付けていたが、伊能のあまりに傍若無人な態度に業を煮やしたオーナーの栗橋から一喝された挙句、破棄されてしまった。その後、赤井からの猛特訓を受けた後に、サードにコンバート。実は強肩であるという一面を見せる。 小山内 健寿(おさない けんじ) 内野手兼外野手。背番号24、右投げ両打ち。26歳。 通称「武鉄の森の王子様」。武鉄一のテクニシャンで、非常に博識な男。内外野どこでも守れ(作中の台詞から、投手以外全てのポジションを守った経験があることが分かる)、打撃でも局面に応じた小技で相手を翻弄する、ユーティリティプレイヤーである。 芸大出身の異色の選手で、語尾に「〜なのサ(ハートマーク)」とつける。過去の名選手をリスペクトしており、近藤和彦の天秤打法や、山森雅文のサーカスキャッチといった技を使いこなす。大人しい優男風の物腰だが、実は浅野や秋葉にも劣らぬ熱血漢の一面を持つ。モデルはミュージシャンの小沢健二。 大慈大治郎(おおじ/だいじ だいじろう) 内野手。背番号4、右投げ右打ち。25歳。 ガルシア、友部らと共に「武蔵野併殺トライアングル」を担う内野手。堅実な守備が売り。つぶらな瞳が特徴。 地味な選手ではあるが、開幕戦では、友部との連係プレー(深いファウルフライを友部がダイビングキャッチし、友部からトスを受けた大慈がホームに送球)で犠牲フライによる御園生のホーム突入を防いだり、最終話の巨人戦では、二死からのセーフティースクイズを成功させるなど、「攻めて勝つ」武鉄野球の一員として、要所で活躍が見られる。 誤植が原因なのか、作中では名字の読みが確立されていない。開幕戦のウグイスでは「おおじ」であったが、友部との連係プレー時には「だいじ」となっており、最終話付近ではまた「おおじ」に戻っている。 名前のモデルは、大石大二郎。 福井 一人(ふくい ひとり) 外野手。背番号15、右投げ左打ち。22歳。 武鉄のリードオフマン。先頭打者ホームランを多く打ち、試合序盤に滅法強い。 江勝 利一(えかつ としかず) 投手。背番号27、後に81、左投げ。30歳。 通称「バッドマウス」。サイドスロー。 長髪に立派な口ひげが特徴で、異名の通り、非常に口が悪い。放送禁止用語を口にしているのか、頻繁に台詞に修正音が入る。面白いことがあった際などに、片目を瞑る癖がある。 メジャーリーグに野球留学していた経験があり、プライドが高い。元武鉄の選手で、移籍した横浜ベイスターズを自由契約になり、「プライドが満たされない」と現役を引退、メジャーのコーチに就任する予定だったが、浅野との邂逅により、現役続行を決意する。先発兼リリーフとして活躍し、後に因縁のベイスターズから勝利を挙げた。 モデルはデニス・エカーズリー(ただし、江勝はサウスポーであり、若干相違点がある)。 西若 公望(にしわか きんもち) 投手。背番号1、左投げ。34歳。 キャッチフレーズは「根魂」。強面で兵庫系関西弁。同僚を漢字一文字で呼ぶ(浅野夏門→門)。 浅野夏門加入前の武鉄のエースで、自称球界一の落差を誇る「根フォーク」を操るが、対阪神戦に於いて、後述のルーブに全身の精気が抜け、真っ白になる程打ち込まれた。 モデルは「草魂」鈴木啓示。 吉野 邦弘(よしの くにひろ) 投手。背番号24。右投げ右打ち。28歳。 シュートが武器。秋葉と仲が良く、秋葉からは年上であるにも拘らず、「吉野クン」と呼ばれている。 音楽鑑賞が趣味で、クラシック音楽のアナログレコードをこよなく愛する。今まではこれといった決め球を持たない地味な投手だったが、秋葉と共に積んだ特訓で、唯一得意なシュートを磨き上げ、先発ローテーション入りするまでに成長した。キャンプでの紅白戦で自信を深め、プロとして最大の弱点であった度胸の無さも克服する。 三木本 真珠男(みきもと ますお) 内野手。背番号34、左投げ右打ち。24歳。 語尾に「〜っしょ」を付ける、独特の口調で話す。一軍と二軍を行き来する、いわゆる一流半の選手だったが、復帰した浅野たちの懸命な姿に影響を受け、練習に励むようになる。その努力の甲斐あって、見事開幕一軍入りを果たした。小田の弁によれば、俊足の持ち主のようである。 西若の子分のような立場にあり、トレーニングに付き添っている姿が印象的。 名前のモデルはミキモト真珠島。近鉄バファローズ創設時のチーム名・パールスに由来。 小田 雄治(おだ ゆうじ) 内野手。背番号54、右投げ左打ち。24歳。 非常に恵まれた体格を持つ巨漢選手。同期で親友の三木本と同じく、一軍と二軍を行き来していたが、キャンプで行われた紅白戦でガッツ溢れるプレーを見せ、開眼。志堂監督は小田の潜在能力を高く評価しており、開幕から一軍スタメン入りを果たす。しかし、一軍の雰囲気にも慣れ、調子も上がってきた矢先に、広島カープへのトレードを言い渡され、電撃移籍。移籍後は1戦目から5番・三塁手としてスタメン起用され、直前まで味方だった武鉄に開花した才能を見せ付けた。 いかつい外見とは裏腹に、温厚な性格の好青年。一人称は「ボク」。紅白戦で打球を顔面に受けて以来、マスクをつけてプレーするようになり、トレードマークとなる。 松村卓矢(まつむら たくや) 内野手。背番号60、右投げ左打ち。23歳。 紅白戦では三木本、小田らと共に、ファームの主力選手としての立ち位置からか、登場シーンが多かった。だが、紅白戦以降は姿を隠してしまう。容姿風貌的に味のあるキャラクターであったが、小田、伊能らとのキャラ(容姿的な意味で)かぶりを防ぐためか。
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