〈古典部〉シリーズ
古典部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 00:16 UTC 版)
古典部員の設定・性格は、シャーロック・ホームズシリーズにおけるホームズを奉太郎、依頼人をえる、ワトスンを里志、レストレードを摩耶花と当てはめて作られた。 折木 奉太郎(おれき ほうたろう) シリーズの主人公。神山高校の男子生徒。1年B組→2年A組所属。鏑矢中学校出身。身長172センチメートル。 「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。」をモットーとする省エネ主義者。そのモットーは、小学6年生のときの出来事が原因で決意したものである。その性格ゆえ、校内の部活動にも特に興味を示さなかったが、姉からの勧め(脅迫)をきっかけに廃部寸前だった古典部に入部する。そこで出会った千反田えるに推理力を見込まれ、しばしば成り行きで探偵役を務めることになる。積極的に行動して解決することはほとんどなく、その場の状況と手がかりから脳内で推理を組み立て解決していくスタイルであり、考え込む際には前髪をいじるか、目の焦点が合わなくなる。幾つかの「事件」を解決したことで周囲から賞賛を得るが、本人はそれがただの運、あるいは閃きによるものにすぎないとしている。心中で「さいですか」とぼやく癖がある。 自身の省エネ主義ゆえに人間関係は基本的に淡白で、人づきあいが悪いわけではないが良いわけでもない。性根は優しいとえるからは評されている。親友の福部里志ともお互いの家に遊びに行く仲ではなく、とりとめのない会話を学校・下校中にする程度であった。えるに振り回されるように事件を解決していく中、高2始業前の春休みの生き雛祭での事件にて、えるへの好意を自覚した。 学業成績は平均点レベル(1年時一学期の中間考査では、学年350人中175位)で、雑学などの知識はやや乏しく、時に勘違いした発言や行動をすることがある。部室ではおとなしく読書していることが多い。あまりミステリーは読まない。自室には姉の残した本もある。 父親・姉と同居しているが、作中で母親の存在は描かれていない。えるを「千反田」、里志を「里志」、摩耶花を「伊原」と呼ぶ。 千反田 える(ちたんだ える) シリーズのヒロイン。神山高校の女子生徒。1年A組→2年H組所属。印地中学校出身。身長160センチメートル。 33年前の古典部部長であり、10年前マレーシアに渡航後、7年前にインドのベンガル地方で消息を絶った伯父・関谷 純(せきたに じゅん)との古典部に纏わる過去を思い出したいという「一身上の都合」により古典部へ入部し、部長も務める。桁上がりの四名家のうちの1つ、「豪農」千反田家の一人娘であり、中学生からは地元の「生き雛祭り」の生き雛も務める。 お嬢様らしい整った清楚な容姿と、それにそぐわない活発な瞳を併せ持つ。普段は穏やかな物腰で言葉遣いも丁寧だが、ひとたび日常の中の些細な違和感や興味を引かれることを見つけると、大きな瞳を輝かせて好奇心の権化となる。口癖は「わたし、気になります」。好奇心の強さゆえに、奉太郎ら周囲にいる人間を巻き込むことも多いが、他人の感情に土足で踏み込むようなことはせず、ある程度の節度はわきまえている。千反田家の後継者としての責任感が強く、父から家を継がなくてもいいと言われた際には動揺し自らの生きる道を失いかけている様子を見せた。 成績優秀で料理も上手。嗅覚、視覚など五感に優れ、視力は2.0を超え、夜目も利く。また、記憶力もよく人の名前を覚えるのが得意だが、やや鈍感な所があり、奉太郎たちが何かに気付いた時でも一人察しないことがある。本人は無自覚だがパーソナルスペースが狭い。また、結論を先走って途中の説明を飛ばしてしまう癖がある。好物は抹茶牛乳。また、お酒とカフェインに弱く、ウィスキーボンボンで酔ってしまい笑い上戸となったこともある。奉太郎を「折木さん」、里志を「福部さん」、摩耶花を「摩耶花さん」と呼ぶ。都会の大学に進学しても卒業後は神山に戻る意思を持っている。 福部 里志(ふくべ さとし) 神山高校の男子生徒。1年D組→2年D組所属。鏑矢中学校出身。身長160センチメートル。 奉太郎の親友で、彼につられて古典部に入部する。手芸部を兼部し、総務委員会にも所属し2年進級後は副委員長を務める。 一般男子としては背は低めで、遠くから見れば女性にも見まごう容貌だが、サイクリングが趣味で脚力はかなり鍛えられている。笑ったような表情をいつも崩さない。雑学に長け、現代史から推理小説まで広範な知識を持つことから、自ら「データベース」と自認するが、自分から推論を組み立てるようなことはほとんどせず、「データベースは結論を出せない」が口癖。他にも「ジョークは即興に限る、禍根を残せば嘘になる」の持論をモットーとしている。また、学業には興味がないため、成績は振るわない。いつも巾着袋を持ち歩いており、その中身は様々。上記のように総務委員・手芸部・古典部を掛け持ちしているため校内での顔は広く、知り合いも多い。あまり人見知りしないタイプだが、同じクラスであった十文字かほは少々苦手な様子。 中学時代は極度の負けず嫌いであり、勝つためには手段を選ばない性格だったが、現在は物事にこだわらず「薔薇色の人生」を謳歌することに努めており、奉太郎にその変化を驚かれている。また不正や理不尽なことは許せない性分らしく、奉太郎には「物事が道理に沿って進んでいるからこそ、自分がふざけていられる」と言っているようだと称されている。 伊原摩耶花から求愛を受け続けるも、一貫してはぐらかし続けていたが、1年の終わりから2年の初めにかけての春休み頃から付き合うことになった。 妹がおり、里志たちが2年に進級した年に神山高校に進学している。奉太郎から「兄以上に傍若無人に己の道を行く変人」と評されているが、クラスメイトの大日向友子によれば少し個性的だが変わっているというほどではなく、里志の方が変わっているとのこと。奉太郎を「ホータロー」、えるを「千反田さん」、摩耶花を「摩耶花」と呼ぶ。 伊原 摩耶花(いばら まやか) 神山高校の女子生徒。1年(クラス不明)→2年C組所属。鏑矢中学校出身。身長148センチメートル。 漫画研究会と図書委員会に所属していたが、里志の後を追って古典部にも入部する。 背が低く童顔であり、外見の印象は小学生の時とほとんど変わらない。その容姿に似合わず性格は苛烈で、七色の毒舌を持ち、何事にも妥協を許さず他人のミスにも容赦ない。一方で、自らの失敗にも厳しいため、奉太郎によれば「アクは強いが根はいいやつ」。その勤勉な性格から、えるほどではないが学業成績は良い。漫画家を目指している。 奉太郎とは小・中学校の9年間同じクラスだった腐れ縁の仲だが、奉太郎が起こした中学時代のある事件や彼の消極的な性格から、奉太郎に対しては口が悪く、辛く当たるような態度を取っていた。しかし古典部でのいくつかの事件を通じて奉太郎に対する認識を徐々に改めていく。 2年進級後に漫画研究会を退部した。また、中学時代の事件の真相を知り、奉太郎に謝罪した。 いつからかは不明だが、里志に想いを寄せアタックを繰り返し、高1の終わりから高2の初めにかけての春休み頃から付き合うようになった。奉太郎を「折木」、えるを「ちーちゃん」、里志を「ふくちゃん」と呼ぶ。
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古典部(こてんぶ)
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「〈古典部〉シリーズ」の記事における「古典部(こてんぶ)」の解説
奉太郎たちの所属する、神山高校にある文化系の部活。部室は特別棟4階の地学講義室(アニメ版では地学準備室)で、同校の最辺境と言われる場所。奉太郎たちの入部以前は、地学講義室の真下にある3階の生物講義室が部室だった(現在は壁新聞部の部室)。
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