ヒラリー・ウォーとは? わかりやすく解説

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ウォー・ヒラリー(Hillary Waugh)

本名ヒラリーボールドウィンウォー。1920年(大9)、アメリカコネティカット州ニューヘブン生まれイェール大学卒。別名エリッサグランダウワー、Hボールドウィンテイラー、ハリーウォーカー、Rフォンティーヌ。。
1947年(昭22)、「奥方今夜夕食なし」を発表
1952年(昭27)、「失踪当時服装は」を発表
1959年(昭34)、「ながい眠り」を刊行
1961年(昭36)、「事件当夜」を発表
1964年(昭39)、「失踪者」を発表
1972年(昭47)、アメリカ探偵作家クラブ会長就任
1981年(昭56)、スウェーデン犯罪作家アカデミーグランドマスター賞を受賞
1989年(平1)、アメリカ探偵作家クラブ巨匠賞受賞
コネチカット州舞台警察の捜査を描く。



ヒラリー・ウォー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/16 01:32 UTC 版)

ヒラリー・ウォー
(Hillary Waugh)
ペンネーム エリサ・グランダウアー
ハリー・ウォーカー
H・ボールドウィン・テイラー
誕生 (1920-06-22) 1920年6月22日
コネチカット州ニューヘイブン
死没 (2008-12-08) 2008年12月8日(88歳没)
職業 作家
言語 英語
国籍 アメリカ合衆国
最終学歴 イェール大学
活動期間 1947年 - 2008年
ジャンル ミステリ
デビュー作 『失踪当時の服装は』
ウィキポータル 文学
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ヒラリー・ウォーHillary Baldwin Waugh1920年6月22日 - 2008年12月8日)は、アメリカ合衆国推理作家。アメリカ推理作家界ではパイオニア的存在で、1989年アメリカ探偵作家クラブより巨匠賞を授与された。

経歴

1920年コネチカット州ニューヘイブンに生まれる。1942年イェール大学を卒業、大学では美術を専攻した。大学4年生の時、アメリカ海軍航空隊に入隊、卒業後に操縦士の記章を受ける。2年間、様々なタイプの航空機に乗りパナマで従軍。軍に勤めている間に執筆業に転向し、1947年に処女作"Madam Will Not Dine Tonight" を書き上げた。その後、さらに2作書き上げるが、あまり良い反応は得られなかった。

1949年、若い女性が被害者となった事件の顛末を綴った作品十篇を収録した犯罪実話集[1]を読み、自分もリアルな犯罪小説を書こうと決めた[2]。当時スミス大学の学生だった婚約者に協力してもらい、架空の女子大学を舞台とした警察小説『失踪当時の服装は』(原題:Last Seen Wearing... )を執筆した。同作は1952年に出版されると大きな成功を収め、現在では警察の仕事を細部まで描いたパイオニア的作品として認知されている。

『失踪当時の服装は』以後、35作以上のミステリを書き、その多くはハードボイルドの要素も合わせ持っている。

1951年にダイアナ・テイラーと結婚し、3人の子をもうけるも1983年に離婚。1972年にアメリカ探偵作家クラブの会長を務め、89年には同会より巨匠章が与えられている[3]

2008年12月8日に死去。

著書

# 邦題 原題 刊行年
刊行年月
訳者 出版社
1 マダムはディナーに出られません Madam Will Not Dine Tonight 1947年 2025年7月 熊木信太郎 論創社論創海外ミステリ
2 Hope to Die 1948年
3 The Odds Run Out 1949年
4 失踪当時の服装は Last Seen Wearing ... 1952年 1960年11月 山本恭子 東京創元社創元推理文庫
2014年11月 法村里絵 創元推理文庫
5 愚か者の祈り A Rag and a Bone 1954年 2005年6月 沢万里子 創元推理文庫
6 The Case of the Missing Gardener 1954年
7 Rich Man, Dead Man 1956年
8 The Girl Who Cried Woolf 1958年
9 The Eighth Mrs. Bluebeard 1958年
10 Road Block 1960年
11 Murder on the Terrace 1961年
12 The Late Mrs. D. 1962年
13 Prisoner's Plea 1963年
14 The Duplicate 1964年
15 Girl on the Run 1965年
16 Pure Poison 1966年
17 The Triumvirate 1966年
18 The Trouble with Tycoons 1967年
19 30 Manhattan East 1968年
20 The Con Game 1968年
21 Run When I Say Go 1969年
22 The Young Prey 1969年
23 Finish Me Off 1970年
24 The Shadow Guest 1971年
25 Parrish for the Defense 1974年
26 A Bride for Hampton House 1975年
27 Seaview Manor 1976年
28 The Summer at Raven's Roost 1976年
29 The Secret Room of Morgate House 1977年
30 待ちうける影 Madman at My Door 1978年 2001年7月 法村里絵 創元推理文庫
31 Blackbourne Hall 1979年
32 Rivergate House 1980年
33 The Billy Cantrell Case 1981年
34 The Priscilla Copperwaite Case 1986年
35 Murder on Safari 1987年
36 この町の誰かが A Death in a Town 1988年 1999年9月 法村里絵 創元推理文庫
フレッド・C・フェローズ署長シリーズ
# 邦題 原題 刊行年
刊行年月
訳者 出版社
1 ながい眠り Sleep Long, My Love 1959年 1974年6月 関口英男 早川書房〈ハヤカワ・ミステリ〉
2006年1月 法村里絵 創元推理文庫
2 事件当夜は雨 That Night It Rained 1961年 1963年10月 吉田誠一 ハヤカワ・ミステリ
3 生れながらの犠牲者
(改題:生まれながらの犠牲者)
Born Victim 1962年 1964年9月 川口正吉 ハヤカワ・ミステリ
2019年9月 法村里絵 創元推理文庫
4 死の周辺 Death and Circumstance 1963年 1966年2月 高橋豊 ハヤカワ・ミステリ
5 失踪者 The Missing Man 1964年 1965年 小倉多加志 ハヤカワ・ミステリ
6 冷えきった週末 End of a Party 1965年 2000年9月 法村里絵 創元推理文庫
サイモン・ケイ(私立探偵)シリーズ
# 邦題 原題 刊行年
刊行年月
訳者 出版社
1 麻薬密売人殺し The Glenna Powers Case 1980年 1985年11月 橘雅子 勁文社〈ケイブンシャ文庫〉
2 十年目の対決 The Doria Rafe Case 1981年 1986年9月
3 トップレス・バーの女 The Nerissa Claire Case 1983年 1985年1月
4 パーク・サイドの殺人 The Veronica Dean Case 1984年 1985年6月

脚注

  1. ^ 『彼女たちはみな、若くして死んだ』(原題:They All Died Young、チャールズ・ボズウェル著、山田順子訳、創元推理文庫)2017年6月 ISBN 978-4-488-17002-8
  2. ^ 『彼女たちはみな、若くして死んだ』解説『ミステリに変革をもたらした、現代にも通ずる不朽の犯罪実話集』川出正樹(一部掲載)
  3. ^ 『マダムはディナーに出られません』著者紹介

出典

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