フリーザ軍
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「ドラゴンボールの道具」の記事における「フリーザ軍」の解説
スカウター 通信機能と生体探索機能を兼ね備えた装置で、モノクル(片眼鏡)に似た形をしている。片耳に取り付け、付属する半透明の小型スクリーンに、生体の戦闘力を数値化した情報や、その対象への方角や距離が表示される。フリーザ一味の宇宙人には一般的に使用されており、索敵範囲は非常に広い。また通信範囲も非常に広く、フリーザ軍の丸型宇宙船で移動するのに1年かかる距離でも通信を傍受することが可能である。一度検出した相手をロックすることでレーダー代わりに使用することもできるほか、タイマー機能なども備えている。装着すると強制的に通信機能が作動する。 発明したのは惑星ベジータの先住民族でサイヤ人に滅ぼされたツフル人。もともとは敵や獣から身を守るための装置だったが、これに目をつけたフリーザ軍の優秀な技師ギチャムが具体的な数字機能や通信など改造を施し、兵士たちの攻撃の運用に使い始めた。 劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』では、コルド大王の時代から仕える天才科学者「キコノ」が発明した設定になっている。 劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』および『ドラゴンボール超』では両目にかけられるタイプの新型スカウターの試作型(プロトタイプ)も登場しているが、作者の鳥山明いわく「外れにくく、情報量も増加しているが、従来のスカウターを使用しているものからしてみれば、両目を使うことに少し抵抗がある」とのこと 劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』用の設定では改良普及型、初期型、新型が存在する。初期型は41年前にフリーザからサイヤ人に支給された物。改良普及型はバーダックや地球に襲来したベジータが使っていた物。新型は新生フリーザ軍が使っている物 でチライ、レモも使用している。新型はよりコンパクトかつ、高い戦闘力を計れるようになった。 他にも機能としては同じだが、様々な宇宙人が使用するために耳の位置によって装着する部分のタイプが色々あり、フリーザ軍の兵士であれば耳に合わせてオーダーメイドで作ってもらえる。戦闘力反応を示すスクリーンおよびレンズの色は青や緑、アニメ版では他に赤、黄、紫と、数種類ある。色の違いはそれぞれの宇宙人の目の特性や好みで選ばれる。どのようにして耳に装着しているかは不明だが、鳥山は「何かでキュウッと密着させるしかないでしょうね。まあ、宇宙の技術ですからね」と答えている。外耳が無いアプール型の戦士は、頭部に装着できるようにヘッドセットのものを使用した。グルドなど、身体的特徴の都合で装備できない種族もいる。その他、ヘルメット内蔵型スカウターも存在する。 相手の潜在能力(気を抑えられた状態)までは探れず、あくまでも測定時点での戦闘力しか表示されない。それ故にこの機械に頼ることで、相手によっては変動する戦闘力数値に惑わされることもある。劇中では多くの人物が異常な数値(主に想定以上に高い数値)を測定した際に故障を疑っていたが、実際に故障によって測定を誤ったことは一度もない。また、劇中で故障していた事例はラディッツの遺体に装着されていた旧型の機体をブルマが回収した時のみであり、ブルマはこの機体を修理し、表示を地球の言語に改造することに成功している。 対象の戦闘力が高い場合、処理能力の限界から爆発を起こす。鳥山明によると「漫画用の派手な演出であって本当はデジタルなのでありえないが、アナログ的に言えば猛烈に上昇するカウンターが追いつかなくなって故障してしまう感じ」とのこと。限界計測数は旧型で約22000。新型は180000以上測れる。 極めて瞬時的な戦闘力の増減は測定しきれない場合がある。悟空がギニュー特戦隊のリクーム、ジース、バータの3名と交戦した際、バータのスカウターが当初の悟空の戦闘力を5000ほど(3名の戦闘力を遥かに下回る)と測定したものの、その後スカウターが悟空の戦闘力の変化を測定していないにも関わらず、リクームが悟空に一撃で倒され、自分たちが悟空に翻弄されている事実にジースとバータが驚愕しており、それを見ていたベジータが「カカロット(悟空)は、おそらくほんの一瞬の間だけ戦闘力を上げており、あまりに一瞬のためにスカウターでも拾いきれていない」と分析していた。同様の分析を行えたのはギニュー一人だけである。 また、気を探る能力を身につけていないフリーザ軍はこの装置を破壊されると、相手の位置を知ることができないために目視で探す羽目になり、ナメック星での村探しにも苦労していた。 鳥山はスカウターを登場させた理由について「強さや敵の位置が、数値で解れば敵キャラたちも読者も理解しやすいかなと思いました」と答えている。 実際にスカウターに関する商品が何度か発売されており、直接装着できるものやスマートフォン向けアプリなどが登場している。 スカウトスコープ スカウター以前に使用されていた物。望遠鏡のような形状 で、相手の位置、戦闘力、距離が表示される。通常モードの他に、星に生命がいるかを探れる生命探知モード、生物に生命力が残っているかを探れる生命探査モードが備わっている。 戦闘服 フリーザ軍が着用している防御服。サイヤ人にも支給されている代物。フリーザ軍の技師ギチャムが発明、フリーザ一味が開発。 劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』では、スカウター、宇宙船と同様に「キコノ」が発明した設定になっている。 ナメック星で悟飯やクリリンも着用し、後にブルマ製のものをトランクスが着用、悟空たちも一時使用した。プロテクターは衝撃に強い超質ラバーと呼ばれる特殊な素材(硬質ゴム)でできており、タイツ生地 のアンダースーツ、特殊ラバー製の手袋とブーツを併用して着用する。アンダースーツは上下一体型のものや分かれているもの、ズボンタイプ、ビキニパンツタイプ、レオタードタイプ、スパッツタイプなど多岐にわたる。プロテクターの色は白、あるいは黒。肩部や腹部は原作では茶色だが、アニメ版ではターレスの灰色、バーダックの黄緑など、様々な色が存在する。『ドラゴンボール オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』では、ベジータが戦闘民族であるサイヤ人にとっての正装と語っている。劇場版に登場するパラガスは、フリーザ軍のものとは趣きが異なった戦闘服を着用している。 肩部のプロテクターは非常に柔らかく、身体の動きを阻害しない。鳥山明は「最初はプラスチックみたいな硬いイメージだったが、硬いと着れない、肩も上げられない、と気付いてゴムのような感じにした」と語っている。アニメオリジナルであるアモンドが着用したプロテクターは、肩部に角が片側2本ずつ付属する。オプションとして腰部のプロテクターも装着可能。装備数は個人によって異なり、両腰と股間の3枚あるいは両腰の2枚である。また、装着していない者もいる。 ギニュー特戦隊のプロテクターはVネック型で、左胸に特戦隊のマークを入れた専用のものを使用している。アニメオリジナルのクウラ機甲戦隊のプロテクターは黄緑を基調とし、左肩にのみプロテクターが付属。腹部は黒色で、そこにクウラ機甲戦隊のマークを入れた特製のものである。 スカウターと同様、旧型と新型があり、旧型は両肩のプロテクターがない。ナメック星編においてクリリンが「そっちのほうが動きやすそうだ」と発言していた。同じ旧型でもベジータの着たものと、バーダックとその仲間が着ていたものとでは肩部の作りが異なる。劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』および『ドラゴンボール超』では色が異なる新素材の新型が登場しており、主に幹部が着用している。 一味のユニフォームも兼ねており、ほぼすべての構成員が着用している。戦士によっては、手袋をしていなかったり、アンダースーツを着ずに直にプロテクターを着けている場合もある。ザーボンのようなマントを付けている人物もいる。 超質ラバーの性質により、軽く丈夫で伸縮性抜群となっていて、サイヤ人が着用した場合は大猿に変身しても破れることはない。ピッコロの魔貫光殺砲のような強力な貫通性のある気功波、ベジータの拳やフリーザの角で貫通、ヤジロベーの刀によって切り裂かれたこともある。 後にブルマがベジータの依頼により作製している。さらなる軽量化を求めた結果、戦闘ジャケットの肩部のプロテクターが廃止されストラップ形状となり、旧型のスタイルに近いものになっている。悟空もセル編での修行時に着用しその性質を賞賛していたが、それより前にギニューとボディチェンジをした際に戦闘服の着用を体験している(緊急事態かつ不慣れな肉体の上に負傷中だったため特に意識されなかった)。 鳥山明によると、フリーザ軍兵士らが装備する戦闘ジャケットと同型に見えるフリーザ第1形態の鎧のような上半身部分は、身体の一部 の外殻となる硬組織とのこと。フリーザの部下たちはフリーザへの信奉から、フリーザの身体のこの硬組織を参考にして戦闘ジャケットを製作した とされている。 丸型宇宙船 宇宙ポッド、アタックボール、サイヤ人の宇宙船ポッド とも呼ばれる。作中で最初に登場した宇宙船はこのタイプ。宇宙船そのものはツフル人の技術を略奪したものというスカウターなどと同一の設定。フリーザ軍の技師ギチャムが発明。 劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』では、スカウター、戦闘服と同様に「キコノ」が発明した設定になっている。 丸型宇宙船は基本的には1人乗りで、内部はかろうじて座席に着けるほどの広さしかない。自動航行機能を有しており、目的地を入力することで操縦することなく移動可能。また、長期航行を想定してコールドスリープ機能も搭載されている。専用の受入施設がない地球などの異星では着陸時に大きなクレーターを作る。大気圏の摩擦熱および地表激突時の衝撃でもビクともせず、ナッパの「あいさつ」代わりの攻撃が直撃しても問題ないほどの頑丈さ、耐久性を持っている。惑星フリーザNo.79には(アニメ版では惑星ベジータにも)丸型宇宙船が着陸する際に衝撃を吸収する着地地点がある。 リモコンによる遠隔操作や、自身が侵略先で窮地に陥ったときのための生命維持装置も内蔵されている。また、盗難などの悪用防止のための自爆装置も取り付けられており、ブルマがベジータのリモコンを操作したときに誤って自爆装置を起動させてしまいナッパの宇宙船が爆発している。悟空によるとラディッツの宇宙船も一緒に爆発したが、自分が乗って来た宇宙船は昔のものなので無事だったと語り、回収されて前述のカプセル宇宙船に改造された。 アニメ版ではサイヤ人の下級戦士の大猿化を促進するために満月のホログラム映像を自動で夜空に投影する機能も搭載している。 鳥山明は基本的に丸型のデザインが好きで、カプセルのようなデザインにしたと語っている。 フリーザの宇宙船 フリーザが保有している、惑星侵略の拠点となる大型宇宙船。円盤型の特徴的なデザインで、重力コントロールだけで飛行する。カブトガニのようなスタイルをしており、操縦席のキャノピーが目、ランディングギアが足のようになっている。船体下部の楕円形部分はすべて反重力装置で、飛行時には足を収納する。長期間の宇宙航行に対応しており、傷ついた戦士を完全に癒すためのメディカルマシーンや、予備の戦闘服、大型の居住空間、フリーザ用の玉座の間などが設置されていた。1隻で兵士を十数人運用でき、前線では基地にもなる。小さい脚部が無数にあり、地形を選ばず静かに着陸できる。操縦系統は丸型とほぼ共通。製作者はフリーザ一味で、大きさはカプセルハウス約4個分。作中では他にコルド大王が1隻、ほぼ同様のフォルムの宇宙船を所有していた。フリーザの宇宙船はベジータや悟空によって穴を開けられて飛べなくなり、ナメック星の爆発で消滅。コルドの宇宙船はフリーザ親子の死後、トランクスによって爆破された。劇場版に登場するクウラも一隻所有している。この宇宙船の小型タイプ(2人乗りであり、複座の操縦席にキャビンスペースがある)も存在し、『銀河パトロール ジャコ』の単行本収録のおまけストーリー『DRAGONBALL- 放たれた運命の子供』ではサイヤ人たちが使用し、劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』および『ドラゴンボール超』ではソルベとタゴマが使用していた。『復活の「F」』ではフリーザが大型船で地球に襲来するが、最終的にはフリーザの死と共に吹き飛ばされる。アニメ『ドラゴンボール超』でも同様に登場するが、フリーザが倒された後は損傷せずに現存していたためジャコがそれに興味を示している。 メディカルマシーン フリーザ一味が開発した 治療カプセルのようなもの。この中に怪我人を入れて装置を作動させると、中が特殊溶液で満たされ、その成分によりわずかな時間で怪我が治り体力が回復する。ただし、ベジータが地球で闘った時に失った尻尾の再生まではできなかった。酸素吸入器や脳波測定器など様々な装置が備えられている模様。旧型と新型が存在し、治療時間は怪我人の個人差と旧型・新型で決まり、旧型を使用した悟空の場合、ベジータは「ヤツなら40〜50分くらいで完治できるはず」と予測していた。 フリーザ一族の大型宇宙船の中やフリーザ一味の中枢基地に置かれている。ナメック星で登場した時は、新型はザーボンに一度倒された後のベジータが完治した際に壊されてしまい、悟空がギニューに体を乗っ取られている間に負った傷を治療する際には旧型が使われた。 劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』および『ドラゴンボール超』ではフリーザ軍の残党が使用した新型の再生装置が登場。メディカルマシーン同様に液体が入ったカプセル状になっており、フリーザの死後に開発された。作中ではバラバラの状態だったフリーザの体をかつて失った肉体部分も含めて元通りに再生した。また、フリーザの肉片の運搬には冷凍保存用の装置が使用された。 フリーザの小型ポッド / フローターポッド フリーザが移動に使用している浮遊ポッド。鳥山明による設定では、フリーザの脳波を受信し彼のコントロールで動いているので、他人が乗っても動かすことはできない。『ドラゴンボール大全集』では下部に反重力装置を搭載し、内側に設置されたダイヤルとボタンで操作を行うと書かれている。超高速で飛行することが可能で、テレビスペシャルでは宇宙空間でも使用していた。その気になればポッド以上のスピードで飛べるが、フリーザは「楽だから」という理由で使用している。鳥山明によると椅子に座らせたら偉そうに見えると思ったが、椅子だと様にならないのでそれに代わる乗り物にしたという。 ビーム銃 フリーザ一味が開発した、気を発することができない、またはパワーの低い下級戦闘員が使う兵器。気を増幅して発射する。形は手の甲から肘のあたりまでを覆い、撃つときは親指で押せる位置にあるスイッチを押す。スカウターと連動しており、相手の戦闘力に応じたエネルギーを放つ。ナメック星のムーリ村を襲った時のフリーザ軍兵士や地球に来襲したコルド大王の配下の兵士の何名かが使用している。アニメ版では、ベジータが倒したフリーザ軍の残党の多くもこの武器を使っていた。また、ソルベは指輪型の光線銃を使用している。戦闘力の低い兵士には高威力の光線銃が与えられ、個々人で形状も違う。 スパイカメラ 劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』およびアニメ『ドラゴンボール超』に登場。ナメック星人の捜索や地球の様子を探るために使用。宇宙船内に映像を映し出すための地球儀型のモニターが浮いている。 栽培マンセット サイヤ人の科学者が開発した 戦闘生物兵器。栽培マンの元となる種子と成長液がセットになり小ビンに入っている。この種子を植えて上から成長液をかけると数秒で土から栽培マンが誕生する。植えた星の土質が栽培マンの出来不出来に影響しており、地球で使用した際はナッパ曰く「パワーだけなら、ラディッツに匹敵する」戦闘力1200の優れた個体が誕生した。主力となっているのは、エイジ737頃から導入され始めた強化型。言葉を発することはできないが、命令を理解する知能は有している。
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