大猿化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 07:01 UTC 版)
サイヤ人は、尻尾がある状態で満月もしくはエネルギーを織り交ぜて作り出したパワーボールを見ると変身し、戦闘力が10倍にアップする。これは月に照り返された太陽光に含まれる1700万ゼノを超えるブルーツ波が、目を通じ尻尾に反応することで起こるもので、ラディッツは大猿の状態こそがサイヤ人の本領を発揮する時だと言っている。原作で大猿に変身したのは孫悟空、孫悟飯、ベジータの3人。 アニメでは例外として、『Z』において悟飯が宇宙ポッドから作られた月の幻影で変身している。また、『GT』においては悟空が究極ドラゴンボールによって誕生したツフル星から見た地球を満月と見立てたことにより、大猿化している。通常の大猿とは違い、体毛が本来の茶色でなく金色で覆われていることから、黄金の大猿と呼ばれることが多い。黄金の大猿に変身するには従来の大猿同様に1700万ゼノのブルーツ波を浴びる必要があり、悟空やベジータなどの鍛錬を積んだ超サイヤ人のみ変身することが可能。悟空、ベジータはこの形態を経て超サイヤ人4に変身している。また、悟空のみ一度超サイヤ人4に覚醒して以降は、黄金の大猿を経ることなく一瞬で変身が可能となっている。ベジータは再度ブルーツ波を浴びる必要があったらしいが、ブルーツ波発生装置を破壊されたため再変身は叶わなかった。特殊な例としては、『GT』でベジータベビーが、スーパーベビー2の特徴を併せ持ち体毛が金色の大猿ベビーに変身した。 尾を切断されると大猿に変身することはできなくなり、変身状態でも大猿形態から元の人間形態に戻る。 悟空は神殿での修行の際、その力を恐れ、月を元に戻したい神によって尻尾を切断され、何らかの処置をされたために尻尾は再生しなくなり、大猿化ができなくなった。また悟天やトランクス、パンらは作中で尻尾が確認されておらず、大猿になることはなかった。 ゲーム『ドラゴンボールZ カカロット』では、悟飯の尻尾が再生しなくなった理由を探るサブクエストがある。神に処置をされたわけではなく、ベジータに聞いても明確な回答はなかったが、悟飯は「大猿になるより強くなったから生えなくなってきたのかな」という考えに至っている。 大猿化すると悟空、悟飯は理性が保てずに無差別に周囲を攻撃する。変身時の記憶はなく、悟空はベジータとの闘いを通じて、初めて自身が満月の夜に大猿に変身することを自覚する。クリリンは、実際は理性を失うのではなく、大猿化するとサイヤ人本来の凶暴な性格に戻るのだと推測した。地球人との混血である悟飯はわずかに地球人としての心が残っており、悟空とクリリンの声に反応し、ベジータのみに対して攻撃をした。劇場版『地球まるごと超決戦』では親しくなったハイヤードラゴンを攻撃せず、逆にターレスに襲い掛かるシーンもある。 幼少期の悟空でさえ大猿化した際には凄まじい戦闘力を発揮しており、悟空の出自が判明するまでブルマたちは、悟空の尻尾が生えた際や悟飯の尻尾を見た時には、満月の夜での変身を何より恐れ、後に特性を知ったピッコロも、悟飯の大猿化した時の破壊力に戦慄している。 エリート戦士であるベジータは、理性を失わずに大猿化が可能。悟空との闘いにおいて自ら小型の月を作り出すことで変身し、パワーやスピードをコントロールした。会話も正気でエネルギー砲を撃つこともできる。ゲーム中ではラディッツ、バーダック、ターレス、セリパといった下級戦士は大猿化すると理性を失う。それに対し、ベジータ、ナッパ、ベジータ王などのエリート戦士は理性を保つことができる。サイヤ人は元々は大猿だったが、知性を得て人間になったという説もある。 『ドラゴンボール』の2代目担当編集である近藤裕によると、大猿が登場した話は原作・アニメ共に全く人気がなく、大きすぎるとリアリティがなく見ている側がピンとこないという理由で、敵キャラクターを作るときは大きくしないという大前提ができたという。 原作とアニメで変身したキャラクター 孫悟空 孫悟飯 ベジータ ベジータベビー バーダック セリパ パンブーキン トテッポ トーマ ブロリー ゲーム作品のみで変身したキャラクター ターレス ラディッツ ナッパ ベジータ王 オニオン ブロリー ゴジータ 仮面のサイヤ人 マキシピニッジ カンバー
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