高等部生徒
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久遠 七瀬 (くどう ななせ) 声 - 伊藤静 / 瀧本富士子(ドラマCD版) 高校二年生。綾乃の親友。陸上部所属。身長167cm(推定)。16歳。B82/W58/H85(推定)。 癖のないショートカットが特徴の中性的な美少女。基本的に一貫してクールであり、落ち着いた雰囲気と男のような口調が特徴。 女子からの人気が高く、彼女にタオルひとつ渡すのも争奪戦になるほど。ヴァレンタインには”チョコをもらうタイプ"。 原作では当初、由香里ともども綾乃の炎術について何も知らなかったが、アニメ版では最初から綾乃が術者であることを知っているという設定。 クールと言っても冷淡ではなく気に入ったものには素直に興味を示す性格。服を試着したり、ラッパを「ぱふー」と何度か吹いたりなどしている。 由香里に振り回される綾乃を遠くから身守っている。しかし、あまりにも行き過ぎた行為を由香里が行った時は内心で非難したりはする(それでも関わらないようにしていたが、後に一緒に綾乃を弄るようになる)。 4巻では内海浩介の陰湿なセクハラに業を煮やし、彼を踏みつけたりカメラを蹴り飛ばして壊したりと制裁を与えた。その後、妖魔に寄生されて異能に目覚めた内海に逆恨みを受け、標的にされてしまうが(由香里から渡された違法改造の遠隔用)スタンガンで轟沈するという離れ業をやってのけた。しかし、さらにその後、より強力な異能を手にした内海によって拉致され、自我を持たない操り人形にされてしまう。ボンテージ風のエロティックな衣装で常に内海の側に立たされていた。が、後述にもあるようにすでに内海は性欲を持たなかったため手出しはされなかった。 短編では淫魔の亜種に憑依されてしまい、周囲の人間の願望を表出させる体質にされてしまう。男子生徒から熱烈すぎる愛の告白を受けたり、顧問教師から行き過ぎた熱血指導をされそうになったり、久米喜十朗に隔離された際には口移しで聖水を飲まされそうになったりなど、なかなかの不幸っぷりを披露していた。 作者曰く「お気に入り」とのことだが、なかなか活躍の場を与えられないことを悔やんでいた。 ピクシーたちにスカートをめくられた際は、ストライプ柄の下着をはいていた(アニメでは無地のピンク)。 アニメ版では第一話の冒頭から登場しており、綾乃の仕事のことも知っている。 篠宮 由香里 (しのみや ゆかり) 声 - いのくちゆか(猪口有佳名義) / 生天目仁美(ドラマCD版) 高校二年生。綾乃の親友。身長157cm(推定)。16歳。B90/W58/H84(推定)。 荒事とは無縁のホワッとした雰囲気のおっとり系美少女。ソバージュにした金髪が特徴。生徒会で書記を務める。 お嬢様然とした外見と裏腹に、警察以上の情報収集能力(ネットワーク)と行動力を持っている。長編では綾乃のサポートとして、短編集ではトラブルメーカーとして活躍する。とにかく面白いことには首を突っ込んで場を引っ掻き回すため、綾乃からは親友関係を疑うほど呆れられたりもする。柊太一郎の恋が実らないことに気づいていながら適格かつ誤解させるようなアドバイスをしては彼を暴走させて遊んでいる。最終巻では一応先輩らしいところは見せており、恋は実らないが太一郎の頑張りがデートに繋がるように上手く誘導していた。 何度か魔術関係の道具や違法改造されたスタンガンなどを調達したことがある。太一郎からも「何者なんだろう?」と疑問をもたれていたが、結局明かされることはなかった。 霧香とはすぐに仲がよくなり、「利用できるものは何でも利用する」という気のあった奇妙な師弟関係を築いていた。原作では内海に拉致された七瀬の行方を探すため資格者の集会場に単身で乗り込むも、内海に見咎められて拉致されてしまい、七瀬同様に洗脳されてしまう。その直前にヴェルンハルトと会話しており、大胆な行動力を評価されていた。 ピクシーたちにスカートをめくられた際は、外見からは想像もできない大人びた柄の下着をはいていた(アニメ版では黒)。 アニメ版では第一話の冒頭から登場しており、綾乃の仕事のことも知っている。 漫画版では綾乃と出会った当時が語られ、職業故に人付き合いを拒んでいた綾乃に由香里から手を差し伸べ、七瀬を加えて三人で遊ぶようになったというエピソードがある。綾乃と出会う前から七瀬とは友達だったことが窺える。また和麻に本気で恐怖した綾乃が、由香里との会話で励まされ迷いを断ち切るなど、精神的に綾乃を支える存在としても描かれている。 風の聖痕リプレイ「深淵の水龍」では主要キャラクターの一人として登場。重悟と面会して「聖陵学園GBC」を正式に発足させ、学園に起こる怪異を調査させた。自身も調査に協力するが水の妖魔に捕まって取り込まれるなど不運に遭ってしまう。また同作品には彼女の友人である超美形超金持ちのお嬢様「蓮華院かれん」がメンキャラクターとして登場する。 富士見ドラマCDコレクションでは和麻に夕飯をタカった際には彼から「お前を甘く見ていた」「綾乃以上に飲み食いする女」「将来大物になる」と言われている。 柊 太一郎 (ひいらぎ たいちろう) 声 - 下野紘(ドラマCDコレクション版) 綾乃たちの後輩で、短編集における主要人物。15歳。アニメには登場しないが、後に販売された「富士見ドラマCDコレクション 風の聖痕」に登場した。 入学早々綾乃に告白するも瞬時に玉砕。しかしその後もめげることなく綾乃に想いを寄せる。その一途さゆえに由香里におもちゃにされている不幸な少年。和麻をのことを綾乃をたぶらかすダメ男とみなして、常に反発している。これは由香里によって湾曲された真実を刷り込まれてしまったが故に生まれた先入観も原因となっている。一度は和麻が綾乃をどう見ているかを知り見直すも、霧香と平然と並んで歩いたり、綾乃と付き合っているわけではないと知り結局見損なうことに。本編には絡まないが、短編集では出番も多く活躍する。 運命的な出会いを果たした煉を見て美少女と勘違いしてしまい、男気を発揮して彼と共に妖魔と戦うという度量を見せた。しかし、戦闘の終わりに煉が男だったと発覚し、真っ白になって燃え尽きてしまった(凄まじい勘違いに和麻も綾乃も爆笑していた)。なかなか恋心が報われないという性質である。彼がここまで振り回されたり空回りしたりするのは由香里の言動に騙されている部分が大きい(しかも真実も織り込むため猶更性質が悪い)。ただし煉に関しては完全に太一郎の勘違い。 小柄で綾乃とほとんど変わらない身長だが、男子は強くなければならないという信条から空手を習っている(身長のコンプレックスも理由の一つ)。一般人レベルでの一対一のケンカならまず負けない実力を持っており、煉と出会ったのも彼がガラの悪い男たちに絡まれているのを助けた時だった。その後、ムカデの妖魔と戦う煉を見て露払いとして助太刀するなど男気を見せた。他には不良たちに絡まれていた幼い女の子を身を挺して庇ったこともあった。 由香里に騙される形で「土御門」との見合いの場に忍び込み、結界を乱したところ術者の葛木に見咎められ、抵抗した末に彼が呼び出そうとした式神に憑依されてしまう。詳細はカットされているがどうやら貴明に助けられた模様。 最後の聖痕では、由香里の助言を受けて綾乃との初デートにこぎつけたが、不運がたびたび重なって綿密に練ったデートプランは頓挫してしまった。しかし、事故で綾乃に殴られてしまったことで看病を受け、綾乃に抱きしめられる形となりささやかな幸せを感じていた。 楢橋 悠香(ならはし ゆうか) 声 - 沢口千恵(月刊ドラゴンエイジ2007年9月号付録②ドラマCD版) 「ヒミツのカンケイ」に登場。「聖凌のパパラッチ」と呼ばれる女子新聞部員。 学園のアイドルである綾乃の恋バナに目をつけ、和麻との関係を調べ上げ、記事にしようとしている。方法は不明だが独力で和麻を探し出すなど行動的(ドラマCD版では偶然発見している)。 調査の末、二度も和麻に付きまとうが軽くあしらわれ、「忍者」「超能力者」と評価していき、普通の人間ではないことを知っていく。それでも記者魂に駆られて三度目の挑戦を行い、綾乃に発信機を取り付けるという非合法的な手段に出る。その結果、和麻と綾乃が妖魔退治をする瞬間を目撃してしまう。そのせいで和麻に口封じのため殺されそうになった。綾乃のおかげで助かった後は、たまたま撮れた綾乃と和麻のツーショットを掲載し、号外として学園に配っていた(さすがに和麻の顔は映らないようになっていたが)。 ドラマガ付属のドラマCD版では彼女が語り部となった。 須藤 響子(すどう きょうこ) 最後の聖痕を飾る番外編の最終ボス。『風の聖痕NOIR 炎の喚び声』に登場。 聖凌学園一年D組の女生徒。16歳。長い髪を二つのおさげにして腰まで轟かせ、眼鏡をかけた地味な女の子。 不良少年たちから暴行を受けた際に、炎術師として目覚め、不良たちを殺害。それからは自分を陵辱した連中と近い格好をした者を狙っては、人体発火を起こして殺害して周る。そして最後には自分自身も焼き尽くし、穢れた身体を浄化しようと考えていた。 実は、綾乃と同じくらいの才能を持った成り立ての炎術師だが、意志が弱く、術式を行使し切れていない。精霊に依存して力を振り回しているため、威力そのものは高いが制御能力はほとんどない。 殺人が露見し、逮捕に至ろうとした時は暴走を開始し、聖凌学園の校門を巨大な火柱で包み込んでしまった。咄嗟に綾乃が炎で押さえ込んだが、徐々に荒れ狂う力に押し返されていった。しかし、所詮は技術も制御もない荒々しい力に過ぎない。力に振り回されるだけの素人と、力を使いこなす玄人では勝負にならず、最終的には綾乃が押し切り、彼女との対話に成功する。 その説得を通じて綾乃に心を開き、初めて心から頼ることのできる先輩を見つけた彼女は、精霊に対する依存をやめてしまった。その結果、術式の制御力を失った響子は精霊によって、今まで殺してきた者たちと同じように灰も残らず焼き尽くされるという最後を辿った。 斉藤 洋子(さいとう ようこ) 綾乃のクラスメイト。ただ友人というわけではなく、飽くまでもクラスメイトというだけの関係。そのため余所行きの態度で接されたが、和麻の話をした際には不自然なほど不気味な笑顔で接されてしまった。 和麻(実際は偽物の白和麻)に祖母を暴走トラックから助けられ、そのお礼をしたいという話を綾乃にするが、彼女は「人違い」の一言でバッサリ切り捨ててしまう。 和麻のことを「レベルの高い男性」と賞賛しており、すっかりほの字になってしまった模様。 杉野 美恵(すぎの みえ) 声 - 石松千恵美 4巻のみに登場。テニス部の二年生で、次期部長の女子生徒。七瀬とは仲がいい。 毎回のように部員を盗撮する内海に業を煮やしているが、彼は「芸術のため」と言い張ってただの盗撮を正当化してしまうため手が出せないでいた。七瀬によって逆襲のきっかけを与えられ、部員たちはこぞって内海を暴行。ただし、美恵は金属バット一発殴っただけで手出しをやめて、内海が「本当にヤバくならないか」見守って止める役に回っていた。しかし、後日、妖魔の力を得て呪術を身に着けた内海の呪いに罹り、高熱を出して寝込んでしまう。以後、登場しなくなる。 金属バットには名前がついており、「粉砕バット」と呼ばれ、代々の部長候補に継承される模様。 アニメでは17話に登場。ほぼ同様の経緯で内海にバットで制裁を加えた。原作では容姿は不明だったが、アニメでは外ハネの茶髪でメガネという容姿。同作品では内海の呪詛によって入院し、悪夢にうなされているシーンが描かれた。 田中 唯(たなか ゆい) 声 - 矢作紗友里 テニス部のマネージャー。二年生。部員のまどかから、内海に脅されたという話を聞き、更には電話越しにまどかの悲鳴を聞いたことですっかり怯えてしまい、内海の言いなりになることを選んでしまう。その責任を七瀬にも求め、彼女と一緒に内海に身体を差し出すことで許してもらおうとするが、七瀬からはきっぱり拒絶されてしまう。また内海をボコボコにすると決めたのは彼女たちだと正論を返され、その結果、「私が決めたわけじゃない、私は美恵や他の皆に巻き込まれただけ」と現実逃避を始めて泣き崩れてしまった。 アニメ版では上記のやり取りはカットされており、その代わり内海の被害者の一人として描かれた。 椎名 まどか(しいな まどか) 声 - 宮川美保 テニス部の二年生。癖のある髪をポニーテールにした部で一番の美少女。内海の逆襲によって彼の生霊に襲われ倒れてしまう。襲われる前に内海から身体での謝罪を要求されていたが、断ったため悲劇が起きてしまった。電話越しにまどかの声を聞いた唯によってこの事実はテニス部女子たちが知ることとなり、彼女たちを恐怖させた。 アニメでは肉体関係云々の描写はなく、内海の生霊に向けて悲鳴を上げるシーンが描かれた。 千鶴(ちずる) 声 - 岡本奈美 アニメオリジナルキャラクター。テニス部の女子。内海の逆襲の被害者。 藤堂 薫(とうどう かおる) 神凪綾乃(自称)公認FCの会長。一途に神凪綾乃を思う少年だが、その見た目通りゴツくムサく、台詞も見た目を裏切らない番長的存在。 しかし、実際はかなりのやり手でもあり、あの手この手で会員を増やして勢力を拡大していっている。綾乃のストーカーを探しに情報収集していた太一郎と話をした際に、彼に目をつけて綾乃の写真などを見せ、あっさりと釣り上げて会員に引き込んでしまった。以後、登場しなくなる。 会員の大半はまともで純粋な綾乃ファンだが、一部はそうでもないらしく、綾乃からはその存在を呆れられている。 なお、挿絵によれば太一郎が手にしていた会員証のナンバーは「423」。つまり423人も会員がいるということになる。 格闘技観戦同好会 名前の通り格闘技を見ることが好きな男子生徒が三人集まった非公式サークル。平たく言えば格闘技オタクであり、綾乃がナンパ男など撃退するのをストリートファイトとして観戦するためにストーカーしていた。 観戦するのが高じて「ルールの中での試合では真の最強とは言えない」と結論し、ストリートファイトの中にこそ真の最強はあると見て綾乃にそれを見込んでいた。逃げ足は恐ろしく速く、綾乃でも犯人の姿は視認できなかったがとある人物からの連絡により由香里を通じて正体が判明。全員綾乃によってボコボコにされ観戦者から被害者になった。 なお、由香里に連絡した人物は和麻であることが示唆されている。
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