地下鉄烏丸線10系
【英】:Subway Karasuma Line "Type-10"
車体正面
前面非常はしごを展開した状態
運転台
床下ぎ装
台車
列番設定器
列番車上子
列選設定器
列選車上子
車体横の行先表示器

項目/車種 | M2C | M1 | M1' | M2'C | |||
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形 式 | 1100 | 1200 | 1700 | 1800 | |||
定員(人) | 150 | 170 | 170 | 150 | |||
座席(人) | 50 | 56 | 58 | 50 | |||
自重(tonf) | 37.5 | 37.0 | 37.0 | 37.5 | |||
主 要 寸 法 (mm) | 最大長 | 20500 | 20500 | 20500 | 20500 | ||
車体長 | 20000 | 20000 | 20000 | 20000 | |||
最大幅 | 2872 (車側灯間) | 2872 (車側灯間) | 2872 (車側灯間) | 2872 (車側灯間) | |||
車体幅 | 2780 | 2780 | 2780 | 2780 | |||
最大高 | 4040 (クーラーキセ上面) | 4200 (パンタ上面) | 4200 (パンタ上面) | 4040 (クーラーキセ上面) | |||
台車形式 | FS505A(先頭台車) FS505B | FS505B | FS505B | FS505A(先頭台車) FS505B | |||
主電動機 | SE-632 直流直巻補極付 130kW/1H定格 375V 386A | ||||||
駆動装置 | 平行カルダン方式 | ||||||
歯車比 | 99/16=6.19 | ||||||
制御装置 | サイリスタチョッパ制御 総括自動制御方式 フロン沸騰冷却方式 回生ブレーキ付き 2相2重式 | ||||||
主要運転性能 | 地下最高速度75Km/h 加速度3.3km/h/s 減速度3.5km/h/s(常用) 4km/h/s(非常用) | ||||||
空気制動装置 | MBS-R 全電気指令式 ディジタル形 電空併用制動方式 応過重 予備制動付 | ||||||
空気圧縮機 | C2000M 2段圧縮式 消音器付 | −−−− | −−−− | C2000M 2段圧縮式 消音器付 | |||
集電装置 | −−−− | PT4813-A-M 下枠交差形パンタグラフ×2 | PT4813-A-M 下枠交差形パンタグラフ×2 | −−−− | |||
電動発電機 | TDK3313-A 75kVA/60Hz 3相 1800rpm 200V サイリスタインバータ式 ブラシレス3相同期機 | −−−− | −−−− | TDK3313-A 75kVA/60Hz 3相 1800rpm 200V サイリスタインバータ式 ブラシレス3相同期機 | |||
照明装置 | |||||||
連結装置 | 先頭/密着連結器CSD-90 車両間/半永久連結器CSE-80 | ||||||
戸閉装置 | DP-45DS 両開き連動ラック方式 再開閉装置付 | ||||||
冷房装置 | CU194 10500kcal/h×4 | ||||||
ろ過装置 | RFS12 自動巻取式ロールフィルタ×4 | ||||||
換気装置 | DF-30BS52 30cm軸流有圧扇 AC100V60Hz 25m3/min×3 | ||||||
暖房装置 | 反射形 750W×13 500W×1 | 反射形 750W×15 500W×1 | 反射形 750W×16 | 反射形 750W×13 500W×1 | |||
乗務員室 半密閉対流形 450W×1 | |||||||
蓄電池 | 100V40Ah/5h率 焼結Ni-Cdアルカリ蓄電池 | −−−− | −−−− | 100V40Ah/5h率 焼結Ni-Cdアルカリ蓄電池 | |||
放送装置 | 分散増幅方式 ダイナミックスピーカー×6 | ||||||
誘導無線装置 | 金属回路誘導無線方式 | −−−− | −−−− | 金属回路誘導無線方式 | |||
非常通報装置 | 客室非常押しボタン ブザ方式 確認表示灯付 | ||||||
自動列車制御装置 | 高周波連続誘導式 車内信号式(2out of 3) | −−−− | −−−− | 高周波連続誘導式 車内信号式(2out of 3) | |||
製作会社 (順不同,敬称略) | |

項目/車種 | M2'C(1800) | M1'(1700) | T2(1600) | T1(1300) | M1(1200) | M2C(1100) | |||
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定員(人) | 130 | 144 | 144 | 144 | 144 | 130 | |||
座席(人) | 50 | 58 | 58 | 58 | 56 | 50 | |||
自重(tonf) | 34.8 | 36.8 | 29.0 | 28.5 | 36.8 | 34.8 | |||
主 要 寸 法 (mm) | 車体長 | 20,000 (連結面間 20,500) | |||||||
車体幅 | 2,780 (車体最大幅 2,790 ・ 車側灯間 2,872) | ||||||||
車体高 | 3,683(クーラーキセ上面 4,040 ・ パンタ折りたたみ高さ 4,200) | ||||||||
台 車 | S型ミンデンFS505A,B | S型ミンデンFS505B | S型ミンデンFS005 | S型ミンデンFS005 | S型ミンデンFS505B | S型ミンデンFS505A,B | |||
主電動機 | 直流直巻130kW×4台 | 直流直巻130kW×4台 | −−−− | −−−− | 直流直巻130kW×4台 | 直流直巻130kW×4台 | |||
駆動装置 | 平行カルダン | 平行カルダン | −−−− | −−−− | 平行カルダン | 平行カルダン | |||
歯車比 | 99:16 | 99:16 | −−−− | −−−− | 99:16 | 99:16 | |||
制御装置 | −−−− | フロン冷却チョッパ式 | −−−− | −−−− | フロン冷却チョッパ式 | −−−− | |||
主要運転性能 | 最高速度105Km/h(地下線75Km/h)・加速度3.3km/h/s・減速度常用最大3.5km/h/s(非常4.0km/h/s) | ||||||||
ブレーキ装置 | 全電気指令式 電空併用ディジタル形・予備ブレーキ付・回生ブレーキ付 | ||||||||
空気圧縮機 | 交流式2段圧縮1675リットル/分 | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | 交流式2段圧縮1675リットル/分 | |||
集電装置 | −−−− | 下枠交差形パンタグラフ | −−−− | −−−− | 下枠交差形パンタグラフ | −−−− | |||
低圧電源装置 | −−−− | −−−− | 150KVA BL−MG | 150KVA BL−MG | −−−− | −−−− | |||
照明装置 | 客室灯:{蛍光灯40w(先頭車20灯/両,中間車22灯/両),蛍光灯20w(直流点灯式4灯/両,交流点灯式4灯/両)},乗務員室灯:{蛍光灯20w(直流点灯式2灯/両)} | ||||||||
連結装置 | 先頭:密着連結器(補助ゴム付緩衝器)・中間:半永久連結器(補助ゴム付緩衝器) | ||||||||
戸閉装置 | 両開き連動ラック式・扉保安装置式・再開閉機構付 | ||||||||
冷房装置 | 分散式・10,500Kcal/h×4台/両・ロータリー形 | ||||||||
送風装置 | ラインフローファン・14m3/min×(先頭車6台/両,中間車7台/両)・乗務員室用:ラインフローファン・7m3/min×1台/両 | ||||||||
換気装置 | 軸流有圧扇・25m3/min×3台/両 | ||||||||
暖房装置 | シーズ線750w×13台・500w×1台 (乗務員室用860w×2台) (10〜15編成は800w×2台) | シーズ線750w×16台 | シーズ線750w×16台 | シーズ線750w×16台 | シーズ線750w×15台 500w×1台 | シーズ線750w×13台・500w×1台 (乗務員室用860w×2台) (10〜15編成は800w×2台) | |||
蓄電池 | 40AH焼結式アルカリ | −−−− | 40AH焼結式アルカリ | −−−− | −−−− | 40AH焼結式アルカリ | |||
放送装置 | 分散増幅式・テープ再生器付(車内通報連動) | ||||||||
車内通報装置 | ブザー及びインターホーン式(通話方式) | ||||||||
車内案内表示装置 | LEDフリーパターン方式(4箇所/両)(18〜20編成のみ) | ||||||||
ATC装置 | 高周波連続誘導式 車内信号式(2out of 3) | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | 高周波連続誘導式 車内信号式(2out of 3) | |||
誘導無線装置 | 複信通信式非常発報付 | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | 複信通信式非常発報付 | |||
列車番号装置 | 7桁セラミック共振子形 | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | |||
ATS装置 | 変周式 ディジタル形 | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | 変周式 ディジタル形 | |||
空間波無線装置 | 単信通信式防護発報付 | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | 単信通信式防護発報付 | |||
列車種別選別装置 | 2周波組合せ式 | −−−− | −−−− | −−−− | −−−− | 2周波組合せ式 | |||
製作会社 (順不同,敬称略) | |
![写真:[烏丸線車体正面]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_body1.jpg)
![写真:[前面非常はしご]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_body2.jpg)
![写真:[運転台]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_sousa.jpg)
車体は全アルミニウム合金製で省資源のため,特に,軽量化を図っています。車体先頭部は体裁の良いフランジングを施した前頭傾斜形のデザインとし,運転台正面ガラスを大きくして視野を広くしてあります。正面の行先表示器は大型のものを前照灯の間に配置し,遠くからでもはっきり確認できるようにしています。非常扉は上下2枚で構成して,下部の扉に渡り板を設けてあり,備え付けの非常はしごとともに非常時に乗客を安全に地上へ誘導できるよう配慮しています。 非常扉の表面にはグリーンの帯を配してアクセントをつけ,京都市の地下鉄にふさわしい車体としています。また,客室内の一部には車いす用のスペース及び優先座席を設けて,身体の不自由な方のための便宜を図っています。
![写真:[床下ぎ装]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_gisou.jpg)
通勤用電車として安全に性能を発揮させるため機器の構成,配置などを考慮にいれています。車体の重量バランスを考えて床下に機器を配置しています。M2C(M2'C)車(以下M2)とM1(M1')車(以下M1)をユニットとしてM2車に電動空気圧縮機を始めとする空気源機器,電動発電機,蓄電池などの補助電源機器を搭載,M1車にはチョッパ装置を始めとする制御機器をそれぞれ搭載しています。またM1,M2同士では出来るだけ共通配管にしています。
![写真:[台車]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_daisya.jpg)
台車は構造が簡単で台車わくの側はりは弓形プレス,横はりは鋳鋼でこれらを溶接接合しており,十分な剛性と重量軽減を考慮しています。軸箱支持装置は水平板ばねを軸箱と台車わく間に上下二枚取り付けており,摺動部がまったくなく,がたもないので使用中における経年変化を生ぜず,高い前後剛性と適度の左右剛性により優れた特性を長く保持することができます。 枕ばねは上下動および左右動に優れた特性を有し乗り心地のよいスミライドを使用しており,安定した横剛性により左右方向の復元力もあわせて持っています。
列車の安全運行を図るため自動列車制御(ATC)装置を装備しています。ATCは車内信号機に制限速度を表示したり,制限速度を超えるときは自動的にブレーキ指令をかけ,所定速度以下になると自動的にブレーキをゆるめます。 さらにATCは3重系(2out of 3)とし,システムの信頼性を向上させるとともに,速度照査はディジタル演算とし保守の簡易化を図っています。
ATC装置による運転扱い
ATC装置による運転扱い
各出入口上部に取り付けられており,両引戸の開閉を行います。乗務員室の車掌スイッチを操作すると,その側の電磁弁を励消磁して一斉に扉の開閉を行います。扉の開閉時には各扉及び乗務員の扉予告ブザーが鳴り注意をうながします。 また車掌スイッチを「閉」にしても異物などにより閉じ切らないときは,乗務員室から当該扉のみの開閉操作を行うことができます。 また列車の走行中は,戸閉保守リレーの動作により開閉の防止を行っています。
集電装置は,屋根上占有面積の小さい下枠交差形パンタグラフを採用しています。ばね上昇,空気下降式で,かぎ外し操作用としてパンタグラフ本体に電磁かぎ外し装置を搭載しています。 良好な集電性能と架線の変動に対する追従性をもたせた設計となっています。またメインテナンスの容易化と信頼性の向上も図っています。
搭載されている電動発電機の出力は冷暖房,照明,制御及び充電装置の電源として2両分(1ユニット)に供給します。万一故障した場合には受給電装置により自動的に他の正常な発電機から給電するようにし,列車の運行に 支障をきたさないようになっています。
列車内を快適な環境にするための装置で冷暖房,排気を行います。
冷房
排気
冷房
- 自動・・・2段式サーモスタットで自動制御を行います。
- 手動・・・手動で冷房の強弱を切り替えます。
- 送風・・・室内送風機のみを運転し,外気導入と室内空気の循環をおこないます。
- ロールフィルタ・・・室内送風機動作に連動してタイマーが働き,設定時間に応じてフィルタろ材を50mmずつ送ります。
排気
![写真:[列番設定器]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_retuban.jpg)
![写真:[列番車上子]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_retuban2.jpg)
![写真:[列選設定器]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_senbetu.jpg)
![写真:[列選車上子]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_senbetu2.jpg)
![写真:[行先表示器]](http://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/ktskk/image/t_bdfor.jpg)
- 前頭形状を一部変更し,全体に丸みを持たせると共に貫通扉に窓をもうけました。
- 客室内天井にラインフローファン(縦形扇風機)を設けて冷房効果を向上させ,ロータリー式クーラーの採用により,省エネルギー化を図りました。
- 客室と乗務員室の間にインターホン装置を設け,非常時の対応の迅速化を図りました。
- 電動空気圧縮機を交流式として,メンテナンスフリー化を図りました。
- 各種表示灯類は,極力LED(発光ダイオード)を用いメンテナンスフリー化を図りました。
固有名詞の分類
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