劇中登場する落語の演目とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 劇中登場する落語の演目の意味・解説 

劇中登場する落語の演目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 14:45 UTC 版)

ちりとてちん (テレビドラマ)」の記事における「劇中登場する落語の演目」の解説

(*)がついているものは劇中出演者によって再現シーン演じられた噺。 愛宕山あたごやま)(*) 若や和田家テーマと言うべき噺。元々は若の十八番だった。 正太郎テープ収録されていた演目であり、幼い喜代美は正太郎がこのテープ聞くのを見て落語出会った。悲しい事があっても、この落語聞くと不思議元気になって笑う事が出来た。尚このテープは、若が1968年昭和43年10月6日小浜市民会館で行った独演会演じた愛宕山」を録音したもので正太郎正典家業を継ぐ記念として若に申し出てもらっていた。以後正太郎はそのテープ大切に保存していた。 正太郎死に際にもこのテープ流していた他、正太郎の死を引きずる喜代美と糸子がかわらけ投げをした際、糸子がうっかり財布投げるといったまさに一八さながらドジ踏み喜代美が立ち直るなど和田家にとって重要な位置担っている若がこの演目を口ずさんだことがきっかけで喜代美と若は出会うことになる。若が落語家復帰果たした際にもこの「愛宕山」を演じ、「愛宕山」のテープ正太郎死に際に関わった和田家復帰望んでいた草々弟子達を涙させた。これを機に喜代美も落語家になることを決意。「愛宕山」のテープ真意正典説得喜代美の弟子入り認めたときも草若は「愛宕山」を演じていた。 最終週引退決意した若狭正太郎命日ひぐらし亭にて掛けた演目でもあり、出産時には分娩室の外で草々愛宕山大声掛け、このドラマ最後飾った再現シーンでは糸子が幇間一八正典旦那小次郎少女時代喜代美が芸者演じた。 なおステラ渡瀬恒彦インタビューによると、渡瀬が染丸からこの噺を習った時、ひばりは「チュンチュン」と鳴いていたが、これは雀の鳴き声ではないか渡瀬考え、染丸とも話し合って鳴き声を「ピーチクパーチク」に変更している。しかし渡瀬若を演じていくにつれ、このことは落語にとってはどうでもよかったではないか考えようになったくっしゃみ講釈 くしゃみしながら愚痴を言う喜代美を見た若は、喜代美の様子がこの噺に登場する講釈師似ている話した宿替え 若の家の離れ喜代美が住むことになり、草々が「宿替え」を稽古している最中、壁にほうきをかけるために糸子が大きな釘を壁に打ち付けているのを見て草々が「宿替え」に似ている話した。なお、釘は「宿替え」同様隣り草々部屋にまでつきぬけてしまい、草々が釘を抜くと壁に大きな穴が開いてしまった。そのため喜代美の部屋カレンダーをかけて穴を隠していた。後に壁は草々プロポーズする時に破壊され壁の穴役目終えた辻占茶屋(*) 第4週取り上げられた噺。若が一門会高座穴を開けた三年前、草々代わりにトリ務めた際に「辻占茶屋」を演じたが、まだ稽古途中であった事と師匠不在穴埋めをしようと必死であった事が裏目に出てしどろもどろになる失態犯した以来傷心草々高座上がっていなかった。 柳眉演じ辻占茶屋見た草々は、喜代美の励ましもあり、三年ぶりに高座上がって辻占茶屋」に再挑戦する事になり、学園祭準備三味線かじった喜代美が下座担当することになった本番では喜代美が緊張あまりにゆかりの月ではなく出囃子使ったふるさと」を弾くというハプニングがあったが草々アドリブ乗り切り高座は無事終了したこれを機に喜代美は草々恋心を抱くが、喜代美が恋の行方占った辻占目の前に清海現われビーコ」と呼ばれ、さらに草々清海出会うことに。 1995年時点では喜代美の三味線はかなり上達しており、草々辻占茶屋練習をしている際には手伝い下座をつとめ、草々を感心させた。天狗座の一門会草々はこの噺をかけ、かつての失敗取り返した。後に木曽山勇助がこの高座見ていたことが判明し、勇助がこの噺を稽古する時に思い出話に花が咲いた再現シーンでは小次郎鍛冶屋の「源太」、糸子が芸者の「乃」、正典源太入れ知恵する男を演じた。なお、喜代美が本来歌うはずだった「ゆかりの月」に登場する源太さん」とは、歌舞伎夕霧名残の正月」などに登場する梶原源太景季のことである。 次の御用日 第5週取り上げられた噺。喜代美、草々、そして清海を巡る恋模様を表すために用いられた。 草々若に入門したばかりの頃、まだ15歳くらいだった草々はこの噺を聞き、「次の御用日」に出てくる「とおやん」(=大阪船場言葉で「お嬢さん」)はかわいそうだと言って涙ぐんだそれ以来草々にとって女の子はかよわく守ってあげなければならない存在になった草々清海恋したのも清海に「とおやん」とダブらせたため。草々清海自身恋愛対象として見ていないことを知り、そのショック高座上がれなくなってしまう状態が続いていた。 老人ホーム行なわれる落語会出演するための稽古草々がまだ清海思い続けていることを悟り喜代美は「聞いとられません」と言い正太郎命日託け小浜帰省してしまう。だが当の草々出来酷かったものと勘違いし稽古をした後に小浜まで喜代美を追いかけ半ば強引に自分腕前見せつけた。喜代美は草々落語バカなところが好きなこと再認識するであった再現シーンはなかったものの、草々が「とおやん」とダブらせて一目惚れをした清海が、大学サークル先輩である「藤吉」(ふじよし)という男に付きまとわれるシーンがある。この男の名は、落語出てくる「天王寺屋藤吉」(とうきち)をヒントにしている。 寿限無 小草若が1992年当時唯一覚えていた噺。小草若と草々入門し最初に覚えた噺である。 小草若の「寿限無」は寿限無長い名前をただ述べるだけの独善的な芸で面白くなく、第5週では生活が困窮していたために些細なこといがみあう和田家白けさせ正典小次郎喧嘩引き起こす要因となっている。だが糸子は本気で小草若の「寿限無」を面白いと思っており、徒然亭一門再結集して行なわれ落語会直前大阪出て来た時もそう語っている。 崇徳院(*) 第6週取り上げられた噺。草々台詞にもある通り崇徳院詠んだ歌が若の弟子達の心情を表すキーポイントとなっている。 小浜から戻ってきた草々練習していた演目草々がこの演目稽古したことが結果的に草原と四若の下に戻るきっかけとなっている。四は「崇徳院」の主人公に四似ているという理由で「崇徳院」の稽古をつけてくれた若を忘れることができずペット九官鳥の平兵衛がすっかり覚え程に崇徳院」の稽古続けていた。寝床開いた一回目の落語会では草原一言で四が「崇徳院」を演じることになった再現シーンでは若旦那の「作治郎」を草々、作治郎がひとめぼれしたお嬢さん清海、「熊五郎」を喜代美が演じはからずも三人恋模様表現したとなった算段の平兵衛(*) 四がこだわる落語の噺。狡猾で頭が回り、人を騙して金を巻き上げる兵衛という男が主役。四若が演じる「算段の平兵衛」に感動し、平兵衛のような男になりたい考えて入門決意した以後、四は「算段の平兵衛」にこだわったが、若は「算段の平兵衛」の稽古つけようとはしなかった。実際にテレビ放送された番組の中で、我慢ができなくなった寝床落語会において師匠若に断り無く算段の平兵衛」を勝手にかけ大失敗している。それから半年後に四が「算段の平兵衛」を正式に教わり、四十八番となる。 再現シーンでは小次郎が平兵衛演じた時うどんによって天狗座へ出前に行かせられ草々が尊建の高座見た時に尊建がかけていた噺。かつて尊建は柳眉演じた辻占茶屋」を見て草々(と喜代美)に対して、こんなマニアックな噺ではなく自分ならもっと有名な噺で客に落語のすごさを分からせてやると豪語していた。その時挙げていたのがこの噺だった。その後尊建は豪語したとおりに客を沸かせ、それを見た草々ショックを受ける。ちなみに、尊建役の波岡一喜は、「時うどん」のけいこに100時間以上費やした自身ブログ述べている。 一人酒盛り 三年ぶりに若の元に戻る決心したものの、敷居高かったために三年前は開業していなかった寝床入り、そこで酒に酔った草原披露した噺。これを聞いた磯七は懐かしがったが、例によって草原噛んでしまい、噛むのも懐かしい、とさらに懐かしがった。 寝床 喜代美が弟子入り申し出て断られ直後草原稽古していた噺。若は草原落語聞きながらいきなり横になってしまい、脇で見ていた喜代美を困惑させた。 掛け取り 若に弟子入り断られ喜代美が奈津子アドバイス視野広げようと、天狗座へ出前行った時に小助演じていたのは林家染雀)という落語家がかけていた噺。喜代美は奈津子からもらった落語事典使って独学落語勉強したが、勉強するにつれて若に弟子入りしたいという気持ち強くなっていった。 後に正典口ぞえ入門許され喜代美が1992年年の瀬草々一緒に銭湯行った時、師走扱った噺として草々喜代美にこの噺の冒頭部分聞かせた東の旅発端 居酒屋「寝床」訪れた清海対し、「喜六と清八登場する落語」の一例として草々挙げ草原冒頭一節しゃべった。なお、これ以外にも喜六と清八登場する噺として、草原が「時うどん」四が「船弁慶」の例を挙げている。 「東の旅」とは、喜六と清八二人大坂出て暗越奈良街道伊賀街道経由伊勢神宮参詣し東海道三十石船大坂に戻る長編の上落語で、現在では約10席の独立した噺として高座かけられている(これ以外に、今では話し手のいなくなった噺も多数ある)。「発端は文字通りその第1章にあたる。 喜代美と清海も後に和解し一緒に旅行に行くような仲になったちりとてちん(*) 喜代美が初め若から教わった噺で第9週後半第10週取り上げられドラマタイトルにもなっている。 初心者演じるのは難しく喜代美の腕で「ちりとてちん」で客を笑わすことはできないこと承知の上だが、若がこの稽古喜代美につけた理由は「喜代美に向いている噺」であると喜代美に語っている。 第9週では初高座での緊張のあまり間違えて腐った豆腐」と先に正体暴露してしまったことに落ち込み第10週寝床寄席でこの演目再演に際して奇妙な食べ物の例として母・糸子が「へしこ丁稚羊羹」を作った話を落語として披露し観客爆笑誘った再現シーンでは竹をはめる旦さんを小次郎、「喜ぃさん」を劇中喜六とも呼ばれている喜代美、「知ったかぶりの竹」をこれまた知ったかぶりの竹谷演じた景清(*) 喜代美が「ちりとてちん」を教わっていた頃に草々取り組んでいた噺。第10週では、「ちりとてちん」と併せて直接的にまた、喜代美が立派な落語家になって欲しいと願う糸子の「地蔵お百度参り」など、間接的にテーマとしてその場面が多く取り入れられている。 草々寝床での寄席で「景清」を演じるのを見て事で感動したことで清海草々好意を抱くようになり、その後二人の仲は急速に進展していくようになる。なお草々は尊徳の「景清」を聞いてショック受けたが、その帰り道事件起きる。 再現シーンでは「定次郎」を草々、「甚兵衛」を磯七、定次郎の母を菊江演じ定次郎景清の目を貸し与え観音様の声を糸子が演じた天災(*) 喜代美が2番目に覚えた噺で、第11週取り上げられた噺。喜代美と清海の関係および順子モットーモチーフとなった噺。この噺をモチーフとした台詞第1週から登場し第11週伏線となっている。また第11週ではこれと並行して草原成長描かれた。 再現シーンでは「気の短い男」を喜代美、心学者の「紅羅坊奈丸(べにらぼう・なまる)」を正典演じた。この2人第11週それぞれ天災と言うべき災難清海草々恋愛、秀臣による合併話)を抱えていた。 鴻池の犬(*) 第12週取り上げられた噺。草々徒然亭一門出会った時に草原演じた噺で草々入門きっかけとなった噺でもある。草々小草若の関係もこの噺がモチーフとなっている。ちなみに草々出会った時に若が演じた噺は「つる」 1995年より16年前1979年頃父の作った座布団目当て徒然亭一門落語会足を運んでいた草々が、たった一回草原の噺を聞いたけだったというのに「鴻池の犬」を完璧に覚えたことで若に才能見出された。 後に一門天狗芸能復帰をかけた天狗座での一門会小草若が草原から譲られてこの噺をかけたが、やっぱり小草若の落語下手だった。なお、このシーン演じた時に茂山は同じ伝統芸能携わる身として失礼のないようにと思い一生懸命稽古して臨んだが、それが仇となって設定よりもうまくなってしまい、本番一度NGになってしまった。 再現シーンではクロの声を草々生き別れになったクロの弟の声を小草若、クロの手下の平野町の声を喜代美が演じた二人ぐせ(ににんぐせ)(*) 第15週取り上げられた噺。新婚草々宝から教わった噺で結婚直後喜代美と草々すれ違いモチーフになった。また一門とは別の落語家から噺を教わることで落語共有財産であることも描かれている。 家計苦しいためにすぐに「やっていけるんやろうか」と愚痴るようになった喜代美に対して草々が「勝手にせい」と怒鳴ることが多くなり、一度言い争いになったため、草々発案で「二人ぐせ」よろしく罰金をとることになった喜代美が「やっていけるんやろうか」と言った喜代美が100円払い草々が「勝手にせい」と言った草々100円払い罰金貯金することにした。その後二人口癖を言うたびに罰金取られ貯金イカ串のビン半分くらいまでたまった草々がこの噺を演じた落語番組トークコーナー出演した喜代美がトークネタにして観客笑い誘っている。 再現シーンでは喜代美が「飲める男」、草々が「つまらん男」を演じた胴乱の幸助(*) 第16週取り上げられた噺。幸助設定元になった噺であり、そのこと草々言及する再現シーンでは幸助が「小林幸助」を演じたたちぎれ線香(*) 第17週取り上げられた噺。糸子と正典仲直りさせるために開いた喜代美と草々による夫婦落語会草々がこの噺を演じた草々がこの噺を選んだ理由至極単純で、どの演目演じるか悩んだ末に小次郎仏壇線香をあげるところを見たことによる。にもかかわらず偶然にも糸子と正典馴れ初めはこの噺に似ていたために二人は昔の事を思い出し夫婦落語会目的達成された。なお、正平がこの噺の落ち理解できなかったシーン挿入され古典落語を昔とは風俗習慣変わってしまった現代演じ難しさ描かれている。 再現シーンでは糸子が芸者小糸」、正典若旦那、糸子の母・鳩子置屋女将演じた饅頭こわい(*) 第18週取り上げられた噺。この噺を高座にかけた喜代美はが受けるのに本題の噺が受けないことに気づき、その理由対策兄弟子達に順に相談した。それと並行して小浜若が弟子達の思い出話を糸子に語っており、その思い出話でもこの噺が登場する再現シーンでは喜代美が「光太郎」を、奈津子順子・咲・緑が男衆演じた。この噺の登場人物はすべて男性だが、再現シーン登場人物演じるのがすべて女性なので違和感生じており、直後草々や緑のセリフ入れることにより、女性である喜代美が古典落語演じ難しさ表現している。 地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)(*) 第19週第20週取り上げられた噺。死期悟った若が最後に取り組んだ噺である。 再現シーンでは「喜ぃさん」を喜代美、ご隠居を磯七、地獄巡りにやってきた若旦那を友春、幇間草原演じた。大ネタであることから公式サイトでは前編後編分けて紹介された。 七段目 第19週などに登場。尊健の創作落語聞きに来た喜代美に対して柳眉古典落語をやれと勧めるが、その時演じようとした噺。柳眉は第25週の「草若邸お別れ落語会でも、この噺をかけている。 くやみ 第21週少しだけ登場若の葬式宝が演じようとした噺。上方落語四天王のうち誰か一人死んだら、仏前で必ずこのネタをやりみんなを笑わそう約束していたが、宝は本当に泣き出してしまったため失敗終わった。それを見た熊五郎は「落語ネタやったんかいな」とつぶやく。 鉄砲勇助(*) 第21週取り上げられた噺。勇助が自分の名前が入っているという理由で一番好きな落語語った演目でもある。 再現シーンでは「千三屋」を勇助、その千三屋の友人を四鉄砲勇助の子供を喜代美が演じた再現シーン鉄砲勇助が戻る前に終わってしまったため、鉄砲勇助自身登場しなかった。 はてなの茶碗(*) 第22週-第24週取り上げられた噺。秀臣が正平作った塗箸見てあの時一緒だ」と意味深な言葉を残したのを聞いた小次郎正平塗箸値打ちがあると合点して京都儲けようとしたのを見て喜代美がこの展開に似た噺の説明をする。小草若は草々手を付けていないからという理由で、この噺を寄席演じた草原教えを請うた。この噺は「底抜けに〜」のネタ混ぜた小草若の十八番になった再現シーンでは「金兵衛」を秀臣、油屋喜代美、番頭草原鴻池善右衛門正典演じた

※この「劇中登場する落語の演目」の解説は、「ちりとてちん (テレビドラマ)」の解説の一部です。
「劇中登場する落語の演目」を含む「ちりとてちん (テレビドラマ)」の記事については、「ちりとてちん (テレビドラマ)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「劇中登場する落語の演目」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「劇中登場する落語の演目」の関連用語

劇中登場する落語の演目のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



劇中登場する落語の演目のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのちりとてちん (テレビドラマ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS