鴻池の犬とは? わかりやすく解説

鴻池の犬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 09:00 UTC 版)

鴻池の犬(こうのいけのいぬ)は上方落語の演目の一つ。

あらすじ

ある商家の軒先に捨て犬があった。丁稚が主人の許しを得て黒、白、ぶちの子犬3匹を世話するなか、通りすがりの男から黒犬を欲しいという申し出がある。その男は、日を改めて吉日に再び来た。持参したのは、鰹節、酒、反物の数々。これを犬には不相応として断る主人。しかし、男曰く、自分は鴻池善右衛門の使いであり、そこで飼っていた黒犬が死んで以来、かわいがっていた同家の息子が気落ちしており、そのため見つけたこの黒犬がぜひとも欲しいと言う。いわば養子にもらうための贈り物、という経緯に主人も納得し、豪華な輿に乗せられもらわれて行く黒犬。

鴻池宅では息子が元気を取り戻したが、再び万一のことがあってはならないと、医者3人が黒犬に付きっきりとなる。広い敷地で豪勢な餌を与えられ大切に育てられた黒犬は、やがて「鴻池の大将」と慕われる近所のボス犬に成長する。

ボスとして犬同士のケンカの仲裁などをする日々のなか、近辺で見慣れない痩せ細った犬が、地回りの犬に見とがめられ、追われて鴻池宅前まで逃げて来る。追っ手の犬達を諭しながら、事情を聞く黒犬。痩せ犬の生い立ちを聞けば、3匹の兄弟で捨てられていたが、船場、南本町の池田屋で拾われて育ち、兄弟のうち黒犬は鴻池家にもらわれ、白犬は交通事故で他界、当の痩せ犬は悪い仲間と付き合ううちに病気にかかり、池田屋から追い出された。そこで、黒犬と痩せ犬は生き別れた兄弟であることが判明、このままでは兄として「世間様に尾が上がらぬ」と、黒犬が面倒を見ることになる。

「来い来い来い……」の声がする方へ、黒犬が行って戻ると、焼き物う巻きなどの贅沢な食事をもらってくる。みたび「来い来い来い……」の声があるが、今度はしょんぼりして戻って来る。弟が訳を尋ねると、黒犬が「ぼんに『しー来い来い来い』言うて、おしっこさしてたんや」。

外部リンク

関連項目


鴻池の犬(*)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 20:31 UTC 版)

ちりとてちん (テレビドラマ)」の記事における「鴻池の犬(*)」の解説

第12週取り上げられた噺。草々徒然亭一門出会った時に草原演じた噺で草々入門きっかけとなった噺でもある。草々小草若の関係もこの噺がモチーフとなっている。ちなみに草々出会った時に若が演じた噺は「つる」

※この「鴻池の犬(*)」の解説は、「ちりとてちん (テレビドラマ)」の解説の一部です。
「鴻池の犬(*)」を含む「ちりとてちん (テレビドラマ)」の記事については、「ちりとてちん (テレビドラマ)」の概要を参照ください。

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