トップをねらえ! 科学講座用語

トップをねらえ!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/21 03:28 UTC 版)

科学講座用語

『トップをねらえ!』の世界に設定された科学講座にでてくる用語。以下は科学講座及び『サイバーコミックスNO05』(バンダイ出版課1988年(昭和63年)12月25日 ISBN 978-4891890018)、『トップをねらえ2!』公式サイト上に掲載されている『トップをねらえ2!大百科』を出典とする。

エーテル理論
1995年に天才物理学者R・タンホイザー(1960年 - 2013年5月4日失踪)が『Pacific Science』誌上に発表した「運動する物体のエーテル電磁気学」にはじまる、1995年から1999年におよぶ一連の論文により確立された理論。内容はゲージ理論超弦理論、高次元空間理論により電磁重力の四つの基本相互作用量子化し述べたもので、超統一理論であった。これにより宇宙空間は真空ではなくエーテルに満たされている事が発見され、エーテル流体力学などにも応用されていった。タンホイザーはこの功績で5年連続ノーベル賞を受賞している。
なお、第3話のアバンタイトルによると、作中におけるエーテルは本作の製作当時にその存在が予測されていたヒッグス粒子[注 12] に相当するものであり、真空がその基底状態であるとされている。また、地球などの濃密な大気を持つ惑星上には、エーテル流が大気に遮られるためエーテルが存在しない。
『トップをねらえ2!』の時代には、密閉空間で超圧縮したエーテルを高速回転させる事で、「エーテル磁界」と呼ばれる強大な磁界が生じるというエーテルの新たな性質が発見されており、エーテル磁界によって発生した電気エネルギーを用いる「エーテルエンジン」が宇宙船の主要な動力機関となっている。
タンホイザー・ゲート
エーテル理論によって導き出された、通常物質が光速を越える唯一の方法。エーテル理論によって互いにシュヴァルツシルト半径を共有しながら回転する複数のブラックホールに、エネルギー運動量が保存されない高次元時空の泡が存在することが示され、のちにタンホイザー・ゲートの名で知られる事になった。公転核運動の制御によって特異点剥き出しになることにより、エルゴ領域がブラックホールの外側に移ることによって発生する。
名称はSF映画『ブレードランナー』の終盤の台詞から。
バニシング・エンジン(バニシング・モーター)
タンホイザー・ゲートを利用し、この世界唯一の光速を越えたように観測される航宙方法であるCプラス航法のワープを可能とするエンジンのこと。縮退炉内のマイクロブラックホールの直径を広げて宇宙船を丸ごとタンホイザー・ゲートに包み込むことによって、時間と空間を跳躍する事を可能にする。なお、これによる超光速航法の正式名称は「次元波動超弦励起縮退半径跳躍重力波超光速航法」[注 13](略してワープ航法)であり、「バニシング・ドライブ」とも呼称される。また、ワープアウト時には重力震が発生し、その規模は地震と同様にマグニチュードで表される。
宇宙怪獣もワープを行っているが、宇宙怪獣の体内にバニシング・エンジンの役割を持つ器官は確認されておらず、人類側のワープに存在する最短距離の制限もない。これは、宇宙怪獣のワープはバニシング・エンジンではなく、トップレスと同様の「超・能力」によって行われているためであると推測されている。
名称は野田昌宏のSF小説『銀河乞食軍団』に登場する同名のワープ用機関から。
イナーシャル・キャンセラー
Gレーザー(GRASER, GRavity Amplification by Stimulated Emission of Radiation:放射誘導放出による重力増幅)の技術による慣性消去システム。主にタンホイザー・ゲート内を超光速で移動していたワープ装置搭載の宇宙船がワープアウトし通常空間にもどった際などに、光速の90%もの速度による慣性を制御するため使用される。すなわちブレーキのようなものである。イギリスのウィンズゲールにあったGレーザー研究所による研究段階では、多量の水素原子を融合させ強大な重力波を得るという方式が取られていた。また、小型化も可能でコスモアタッカーにも搭載されている。
イナーシャル・キャンセラーは自身の慣性の制御の他に、第4話で宇宙怪獣を受け止めた時のように飛来してきた物体と衝突した際に発生する慣性を抑制することも可能。
慣性の消去が具体的に何を意味するのかは不明だが、内部の重力や外部の質量をある程度制御できている模様。また、後述のアルゴリズム航法などにより慣性の法則を消去しているわけではない。
岡田斗司夫の発言によると、ワープ、人工重力、イナーシャル・キャンセラーとバリアーは全て、バニシング・モーターで形成したタンホイザーフィールドの、様々に形を変えた使用法に過ぎない。また、『スーパーロボット大戦シリーズ』では、敵の攻撃を防ぐバリアーとして登場し、バスターシールドとは別のシステムと設定されている。
アルゴリズム推進航法
「思考主推進」や「アルゴリズムイメージ推進法」とも呼ばれる、第五世代型宇宙船が用いる航宙方法。ベトナムのグエン・バン・ヒュン教授(1992年 - )が執筆した『知性による量子力学』において提唱された。量子物理学を用いて人間原理を実証したもので、純粋数学による思考行為によって船体周囲の物理法則を書き換え、宇宙船の運動を制御して航行する。また、この航法によって周囲の因果律が薄くなり、通常の索敵手段が役に立たなくなるといった副作用もある。
『トップをねらえ2!』にはこれの派生形である「フィジカルリアクター」が登場している。
バニシング事件
2007年10月に、ウェスチングハウス社が開発した人類初のワープ装置が実験中に消滅した事件。これはバニシング(消滅)事件と呼ばれ、後にワープ装置はバニシング・モーターと命名された。原因のひとつは、MBH(マイクロブラックホール)制御技術とイナーシャル・キャンセラーが実用化にまで至っていなかったことが原因のひとつである。なお、消滅したバニシング・モーターは2011年に火星の軌道上で再確認された。
D.パパイロウ No.7
1999年に起工、2001年に進宙した亜光速宇宙探査船。全長220m、乗員7名。世界初の第二世代型宇宙船であり、魔王星から採掘された反物質を燃料とする。また、初めてイナーシャル・キャンセラーを装備した宇宙船でもあった。伴星ねめしすの探査に向かった後、2004年に消息を絶った。

注釈

  1. ^ AIM FOR THE TOP! GUNBUSTER」の表記はLDディスクジャケットで使用されているが、それ以外の媒体では映像中のアイキャッチを含めて「GunBuster」表記のみである。
  2. ^ ただし眠田は本名を公開していないが、『トップをねらえ!』リマスター版DVD収録の映像特典『シズラープロジェクト』で、エンディングイラストで「眠田 直(オオタコウイチロウ)」とクレジットされている。
  3. ^ 所在地は〒904-42 沖縄県嘉手納市金柱一丁目。実在しない架空の住所である。
  4. ^ 実在しない架空の学校である。原作・脚本の岡田斗司夫の出身校が、一文字違いの大阪市立三稜中学校であった。
  5. ^ 漫画『アストロ球団』に登場するジャコビニ流星打法に由来。
  6. ^ ただし、アマノはオオタとのデュエットで「男と女のラブゲーム」を第3話のアバンタイトルで披露しており、その時の歌唱力は普通に巧かった。
  7. ^ 原理は不明だが、音波を浴びた宇宙怪獣は踊りながら逃げていく。
  8. ^ 建造中止された同型艦と言うと、3番艦用の船体を使用しているととれる表記となるが、確定している事はヱルトリウム級が最低2隻建造された事と、14282年に稼動可能なように見える同型の艦が発見されている事だけである。コミックにおいてアレクシオンが起動する前の段階で、既に地球の科学技術は衰退しており、単素粒子船体の製造技術も失われている。シリウスを目的地として出発しており、後の時代に搭載されていたグレートガンバスターがシリウスに到着している事が確認されている。
  9. ^ トップ世界では、冥王星準惑星ではなく第9番惑星のままであり、更に惑星の基準は現実世界での基準とも異なる。具体的には『トップをねらえ2!』では、旧雷王星は残存核と呼ばれ、太陽系絶対防衛戦で誕生したブラックホール・エグゼリオが新11番惑星とされている。従って「木星」と言う名前の(太陽公転)軌道都市なのではなく、ヱルトリウム級の艦体を利用した人工惑星が新たな「木星」である。
  10. ^ 同名の組織が『新世紀エヴァンゲリオン』にも登場している。
  11. ^ 後部から見ると、ヱクセリオン級は船殻が半円状になっているが、ツインヱクセリオン級は左右非対称な菱形となっている。
  12. ^ 現実世界では2012年CERNによって存在が確認された。
  13. ^ 最初に発売されたOVAでは「励起」が「迎起」と誤記されており、再販DVDで訂正されている。
  14. ^ a b 岡田は名義貸しで第一話と第二話のみ執筆。残りは山賀が執筆。
  15. ^ イは左右反転
  16. ^ 『トップをねらえ! Vol.3』のVHS/VHD/レーザーディスク版に映倫マーク(審査番号113002)がついているのはこのため。
  17. ^ 【例】劇場版の「科学講座」では「『宇宙船』や『アニメージュ』を創刊から廃刊まで揃えています」となっていたものが、ビデオソフト版では「廃刊まで」が削除されている。

出典

  1. ^ a b c オトナアニメ』 vol.21、洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年8月8日、44-45,111頁頁。ISBN 978-4-86248-772-8 
  2. ^ a b 学習研究社刊「アニメV」1989年7月号「なぜ、今、白黒なのか!!?『トップをねらえ! Vol.3』庵野秀明監督、大論陣!!」pp.39-43より。
  3. ^ 『オタク学入門』粋の眼 -3 美少女キャラの文脈”. 未来編集研究所. 2016年1月15日閲覧。
  4. ^ クイック・ジャパン』 Vol.18、太田出版、1998年3月。ISBN 4-87233-374-8 
  5. ^ 最終話での彼の墓標が映るシーンより。
  6. ^ 公式設定資料集『コンプリートガンバスター』より。
  7. ^ BSアニメ夜話における考案者の岡田斗司夫の発言から。
  8. ^ 劇場アニメ『蒼きウル』、『トップをねらえ3』、TV番組『レスキューアカデミア』など新作アニメ製作のお知らせ” (2018年9月7日). 2018年9月7日閲覧。
  9. ^ “【庵野監督・特別寄稿】『エヴァ』の名を悪用したガイナックスと報道に強く憤る理由”. DIAMOND online. (2019年12月30日). p. 7. https://diamond.jp/articles/-/224881?page=7 
  10. ^ トップをねらえ2! 最新情報、GAINAX/TOP2委員会
  11. ^ 庵野初監督作「トップをねらえ!」、全6話一挙劇場公開、AV Watch、2020年11月6日
  12. ^ 庵野秀明初監督作品 伝説のSFロボットアニメ『トップをねらえ!』11月27日(金)よりTOHO シネマズ池袋 他にて“OVA全話一挙劇場公開”決定!、バンダイナムコアーツ、2020年11月6日
  13. ^ 「トップをねらえ!」OVA劇場上映は発売当時の2chオリジナル音声で実施!、GAME Watch、2020年11月20日
  14. ^ 庵野秀明の初監督作品「トップをねらえ!」、公開3日間全回満席の大ヒットスタート!、アキバ総研、2020年11月30日
  15. ^ 「トップをねらえ!」劇場上映、東京は3日間全回満席の大ヒット、AV Watch2020年11月30日






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