地球脱出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 09:27 UTC 版)
「銀河ヒッチハイク・ガイド」の記事における「地球脱出」の解説
全人類は亡びたかに見えたが、主人公のアーサー・デントだけはひょんな幸運から助かることになる。彼が助かったのはひとえに彼の友人、フォード・プリーフェクトの助力による。 フォードは実はベテルギウス星系の小さな惑星で生まれた宇宙人だった。フォード達が地球を脱出した方法は実に風変わりなものであった。彼らは地球を破壊した張本人、ヴォゴン人の運転する宇宙船にヒッチハイクして乗せてもらったのだ。船に同乗している親切な宇宙人デントラシ人がフォード達をこっそり宇宙船に乗せてくれたのだ。 「デントラシ人達が親切だってことはこの本で知ったんだ」。フォードは一冊の電子本を取り出し、アーサーに説明する。「この本は『銀河ヒッチハイク・ガイド』。知りたいことはなんでも書いてある。宇宙をヒッチハイクして回るための必需品さ」。聞けばフォードはこの本を編集するための現地調査員で、この本の改訂版を書くために調査をしようと地球に来ていたのである。 今は無き地球に思いを馳せていたアーサーは、『銀河ヒッチハイク・ガイド』についての話を聞き、ためしに「地球」について調べてみる。そこにはこう書いてあった:『無害』。 「無害!!たった一言!!」アーサーは憤慨しながら続けた。「でもフォード、君は改定版を書くために地球に来てたんだろ。改定版はもう少し改善されているんだよね?」 「ああ、改善されたよ。僕が編集に送った後、編集にだいぶ刈り込まれちゃったけどね…。改定版にはこう書いてあるよ」フォードは気まずそうに言った。『ほとんど無害』。
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