地球表面の重力値の相違と重力加速度とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 地球表面の重力値の相違と重力加速度の意味・解説 

地球表面の重力値の相違と重力加速度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 08:34 UTC 版)

重力」の記事における「地球表面の重力値の相違と重力加速度」の解説

概説述べたように、同じ地球上でも場所によって重力大きさ重力値)は異なり向き異なる(重力向きは、一般に遠心力影響地球中心からずれている。地球中心からどの程度ずれているかは、おもに緯度によって決まる)。 地表面存在する物体にはたらく地球の重力は、地球構成する無数の質点それぞれ物体を引く微小な力(これらの力の大きさは距離の2乗反比例して小さくなる)の合力に、さらに自転による遠心力合成したのである。ところが、地表面のある地点から見たときの地球表面および地球内部物質分布密度分布)は必ずしも同一ではなく、場所によって少しずつ異なる。これに加えて地球は完全な球体ではなく回転楕円体地表面には凹凸がある)、遠心力大きさ緯度により異なる。したがって上記のような力の合成の結果として生ず重力大きさ向きは、当然ながら場所によって異なる。まとめると、重力影響与え要因として、主に次の5点あげられる地球の内部構造一様ではないこと 地球が完全な球形ではなく回転楕円体のような形状をしていること 測定点の標高が場所ごとに異なっていること 周囲の地形影響が場所により異なっていること 自転による遠心力緯度により異なっていること 高度が増加するゆるやかに重力値が減少してゆくわけであるが、その減少度合いというのは地表付近では 1 m あたり 0.3086 mGal(ミリガル程度である。ただしこれも場所により1割程度変動はある。 2番目の「地形影響」というのは、険し巨大な山岳などのふもとでは、山が上向き引力万有引力)を及ぼしていることなどを意味しており、山岳地帯はこうした影響数十 mGal に達する。 5番目の地球の内部構造地下構造)に起因する重力値の過大過小重力異常と言う。 単に重力加速度といった場合は、地球表面重力加速度意味することが多い。重力加速度大きさは、緯度標高、さらに厳密に言えば所によって異なる。 ジオイド上(標高0)の重力加速度は、赤道上では 9.7799 m/s2と最も小さくなり、北極南極極地では 9.83 m/s2と最も大きくなる赤道極地との差の主な理由自転による遠心力であるが、自転以外にも地殻岩盤厚さ種類地球中心からの距離などによる影響若干受ける。このため重力精密に測定し標準的な重力比較することで地殻の構造推定することができる。測定手法には絶対重力測定相対重力測定があり、日本では国土地理院日本重力基準網として基準重力点を設定している。 国際度量衡会議では、定数として使える標準重力加速度の値を g = 9.80665 m/s2と定義している。

※この「地球表面の重力値の相違と重力加速度」の解説は、「重力」の解説の一部です。
「地球表面の重力値の相違と重力加速度」を含む「重力」の記事については、「重力」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「地球表面の重力値の相違と重力加速度」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「地球表面の重力値の相違と重力加速度」の関連用語

1
14% |||||

地球表面の重力値の相違と重力加速度のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



地球表面の重力値の相違と重力加速度のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの重力 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS