虎城部屋とは? わかりやすく解説

虎城部屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 05:23 UTC 版)

バチバチ」の記事における「虎城部屋」の解説

現役時代大横綱謳われた虎城が親方務め部屋物語開始当初十両2人所属していたが、親方の虎城が放任主義であるためにこの2人中心とした兄弟子たちの横暴目立っていた。「BURST」ではこの十両2名の引退部屋勢い傾きかけたが、新たに部屋頭となった猛虎幕内昇進したことでかつて以上の勢い取り戻した。虎城親方が目をかけた力士には四股名に「虎」の文字与えられる王虎 剣市(おうこ けんいち) 虎城の息子で、虎城部屋の力士本名後藤(ごとう)剣市。東京都出身17歳。相撲の型は四つ相撲得意技小手投げ身長195センチメートル体重120キログラム入門時)。 自分特別な存在だと信じ込み他人は虫けらか、自分利用する道具ほどにしか思っていないという、極めて傲慢な性格持ち主である上、マスコミの前では謙虚器の大きい人間として振る舞い計算ずく太郎殴られ怪我をした振りをするなど、父・虎城以上に腹黒く自己演出長けている。そして傲慢な性格見合うだけの圧倒的実力持ち合わせ、頭も切れる。父のことを「パパ」呼び新弟子ながら部屋中でも太々しい態度を取るため、同部屋関取らから敬遠される。空流部屋面々からは、親子揃って腹黒」「役者になればいいのに」などと言われていた。 しかし、後述太郎との取組による敗北後引きこもり周囲を煽って自身過剰なまでに精神的に追い込んでモチベーション維持自身予想遥かに上回る取組相手奮闘気迫うろたえ飲まれてしまうなど、精神面においては父親の虎城親方宿敵太郎の師である空流親方にも危ぶまれており、田上からは「誰よりも繊細で臆病」とまで言われている。 太郎のことは「おいしい奴」と考え自分ヒーローとして祭り上げられるために最大限利用する腹積もりであったが、彼との初の取り組み敗北その後太郎対す恨み屈辱から個室引きこもり太郎との取り組み怪我をした腕の傷みから暴れだすなど荒んでいた。しかし猛虎十両昇進したため虎城との約束どおり付け人にするために叱責され猛虎利用される立場ありつつも、共に喰うか喰われるかという歪な関係ということ承知しながら渋々付け人になることを了承し復帰した第一部最終話にて、2期遅れで相撲教習所へと顔を出し、蒼希石川稽古場であっさり倒した後、本場所惨敗喫した太郎にすら圧勝し本場所での雪辱戦に至るまで無敗勝ち上がることを宣言BURSTでそれを実現し再戦することとなる。 相撲始めた動機幼少期王虎にとって陰で敗北怯えるだけの「偽者」にしか見えなかった父・虎城の影を払拭する(王虎全盛期の虎城を知らない)ためであり、相撲自体寧ろ嫌いであった初め父の名声を箔付けとして番付駆け上がりつつ最後には「本物」であることを示すつもりであった。 「BURST」では前相撲での怪我出遅れながらも、序の口から三段目まで全ての取組勝利し幕下まで一気出世五月場所では優勝最有力候補目されるだけでなく連勝記録をどこまで伸ばすにも注目されていた。その期待通り連勝重ね負けた廃業互いに宣言して臨んだ因縁太郎戦を制し、さらに常松天雷破って勢い乗っていたが、全勝同士臨んだ白水との取組で、小手投げで腕を折られながらなおも気迫向かってくる白水気圧され、髷を掴んで引き倒し反則敗れてしまう。この敗戦きっかけ精神面弱さが表に現れるようになり、優勝決定戦第一回戦石川故意壊そうとしたことで「壊し屋としての本性観客にも知れてしまい、一気悪役転じてしまう。しかし直後太郎との再戦で、愚直に向かってくる太郎の姿に取組相手真正面から向き合おうとしてこなかった自分弱さ悟り成長呼び戻し小手投げ打ち合いにより同体で土がつき、取り直しの一番で立合い制され寄り切り敗れた取り直しの際には太郎ともう一番取れることを純粋に喜び別人のように晴れやかな闘志みなぎる表情土俵上っていた。 「最後十五日」では大関昇進黄金世代呼ばれる同期中でも出世頭として幕内活躍している。野心だけでなく相撲対す真摯さ表に出るうになるなど立居振舞い大きく変わり部屋弟弟子からは恐れられつつも尊敬され慕われる存在となったが、一方で太郎実力を誰よりも認めながら、本人相対した時は無条件激情露わに互いに喧嘩腰衝突している。 天雷破った太郎九月場所十二日目対戦父親の代から因縁を持つライバル同士四度目の対決として大きく脚光を浴びる取組立ち合い直後から白熱し、死を厭わない覚悟すら受け止める力士としての器に太郎さらなる力が目覚め互いにまわしを取り合っての力勝負を展開。太郎全て飲み込んで勝つと思われ瞬間、さらに力が目覚めて盛り返してきた太郎逆に飲み込まれ全て託すように寄り切り敗れた取組後、勝った太郎には王虎から飲み込んだ気迫力強くみなぎり全て飲み込まれ王虎別人のように精根尽き果て「今場所はここで終わりだ」と稲虎(田上)らに告げていた。 虎城 昇こじょう のぼる) 虎城部屋の親方王虎父親現役時代横綱・虎城として優勝25回という大記録残し引退後一代年寄・虎城として部屋興した大相撲協会理事務める。左耳の上半分欠けている。本名後藤(ごとう)昇、青森県出身55歳表面紳士的な好人物相撲対す観察眼優れ現役時代威光もあって様々な人間尊敬集めているが、一方で自分対立する人間に対して謀略働かせ自分意にそぐわない弟子対す苛立ち隠さずストレートな罵倒をぶつけるなど、狭量陰湿な一面もある。特に火竜に対して思い出すだけで吐き気を催すほどの嫌悪感抱いており、そのため火竜息子である太郎一方的に嫌悪している。虎城部屋の規模大きいが親方本人が滅多に稽古見ないため、猛虎王虎入門まで稽古場には緊張感欠けていた。技術指導は非常に高度な内容含んでいるが、擬音混じり感覚的な言葉ばかりを使うため、火竜王虎猛虎などごく一部人間にしか理解できない現役時代実力人品申し分ない正々堂々とした模範的な力士で、付け人弟弟子だった火竜にも慕われ、虎城もまた火竜心から可愛がっていた。しかし横綱となって以降横綱地位と権威を守るために出稽古などで有望力士叩きのめし気力削ぐようになり、かつてのような土俵の上全力出し切る取組見せることがなくなったそのこと火竜激しく対立稽古場壮絶ぶつかり合いかつての自分取り戻したかに見えたが、それでもプライドを守るため大横綱演じる道を選び、左耳を自ら引きちぎって火竜訣別した。力の衰えた現役末期は、プレッシャー押し潰され家庭で妻に泣きつくことが多くなり、その姿を日常的に見ていた見た息子・剣市から「偽物」と軽蔑されるようになった引退後、かつての自分捨てた正々堂々とした相撲で横綱まで上り詰めようとし、自分超える横綱になるとまで噂されようになった火竜許せずにいた。火竜暴行事件一報聞いた時には火竜を救うべく奔走しようとしていたが、後援会長に火竜追放チャンスだとそそのかされ結果として火竜角界から追放することとなってしまう。なおこの事件被害者チンピラたちは、この後会長日頃から疎ましく思っていた火竜の綱とりを阻止するために雇ったものであった火竜死後ひとり墓に参り、かつて訣別してまで歩んだ生き様を死ぬまで貫き火竜否定し続けると墓前告げ、その死を悼み涙していた。そのためか幼い剣市には「自分のようになるな」と諭し力士となって以降も「死んだ目で相撲をとってほしくない」と願っていた。 「BURST」では王虎出世喜びながらも、その実力に反して精神面未熟であることに強い危機感抱いていた。幕下優勝決定戦での太郎との一番では、「決めろ火竜息子!」と、太郎応援する。亦、王虎成長したことで、二人がかつて自分歩めなかった正々堂々とした楽しい相撲をとれるようになる期待寄せるようになり、太郎対す憎しみ消えた。 「最後十五日」ではかつての様な陰険さは薄れ、更に大相撲協会理事長となっており様々な改革にも着手している。相撲中継解説務め幕内力士となった太郎について口では否定的な発言をしているが、内心では成長認め応援し注目している。一方で無茶な取り組み重ねて消耗してゆく太郎を見かね、生中継解説席を放り出してまで個人的に引退勧めそれでもなお土俵から降りようとしない姿を見て王虎引導を渡すよう含めるなど、並ならぬ心配も寄せていた。 猛虎 哮(もうこ たける) 虎城部屋の力士本名小林こばやし)哮。熊本県出身24歳小学生のころは運動が苦手だったが、テレビで当時横綱だった虎城のインタビュー見て相撲と虎城に憧れを抱くようになり、中学生から始めた相撲で瞬く間実力をつけて大学学生横綱となり、虎城から直々にスカウトされ入門した幕下のころから当たりの強さだけなら関取クラスと空流親方評され、また緊張感欠けていた虎城部屋の稽古場兄弟子ふたりを再起不能にするほどの猛稽古持ちこみ、増長していた王虎正面からたしなめるなど、積極的に部屋引っ張っている。そのため兄弟子からは目をつけられているが、弟弟子にはその熱心な姿勢慕われている。 地方巡業土俵不良少年だった太郎負け以来虎城から冷遇されていたが、幕下時代に「十両昇進した王虎付け人してほしい」と申し出その場所で阿形破って幕下全勝優勝飾り言葉通り十両昇進前相撲太郎負けた悔しさから引きこもる王虎付け人にし、力士として立ち直らせた。「BURST」では幕内昇進して虎城部屋の部屋頭となり、王虎田上連日苛烈稽古鍛え、虎城からも大きな期待かけられている。 力士として野心溢れ王虎付け人としたのは自分現役時代の虎城の地位である、「横綱」まで上り詰めるべく利用するためと公言している。一方で熱心に相撲に励む者への敬意忘れず惜しくも幕下優勝逃した竹虎引退頭を下げて見送り太郎敗れて自信失い引退しようとした田上殴りつけ叱咤し立ち直らせている。 「最後十五日」では大関昇進王虎並び横綱泡影倒せ可能性秘めた力士期待されている。他の実力派力士より才能に劣るという自覚から努力努力重ね、共に部屋牽引してきた王虎もその貪欲さ太郎重ねて敬意を払うようになり、のみならず虎城の擬音混じり指導を完全に理解できるようになって大きく実力をつけたため、虎城から「自分相撲理解できた弟子猛虎だけ」とまで絶賛されている。 王虎破った太郎九月場所十三日目で対戦相手距離感狂わせ衝撃を消す独特の取り口と、虎城も認めた理想的な体の使い方一方的に追い詰めたが、我欲切り離し体に任せるまま動くようになった太郎互角戦況持ち込まれそれでもなお太郎の力を飲み込みとどめの上投げ放った瞬間前空親方直伝呼び戻し受けて敗れた取組後、死力振り絞ってなお敗れたことに満足感覚えそうになる自分抑え敗戦悔しさを胸に再び虎城を目指す決意固めて土俵下りた田上 大(たうえ まさる) 虎城部屋の力士で、太郎王虎同期本名同じ。北海道出身22歳相撲の型は押し相撲全日本相撲選手権大会ベスト8になった実力者だが、大学恩師には「幕下上がるのも厳しいだろう」旨を告げられその反対押し切って大相撲入った直接対決前の最序盤太郎を「ソップ体型見て甘く見ていたところがあった。空流部屋敵対する虎城部屋の力士だが、互い初土俵相手として真っ向からぶつかり合い、その縁から認め合い太郎とは仲がいい同期の中では常識的な人物で、しかし決し気弱なわけではなく王虎のなだめ役になることが多い。剛毛直毛という髪質のため、髷を結えるようになるまでは独特の髪型になっていた。 「BURST」では恩師憂い反して王虎と共に幕下昇進しているが、猛虎王虎の猛稽古についていけず、虎城には「何が何でも勝つという気持ち足りない頑張ったになっているだけだ」と叱責され自分の力の限界苦悩していた。そこを王虎大鵠唆される形で、五月場所では手にバンデージ硬く巻いた立合い前に突っ掛け相手ダメージ与えたりといった、ダーティ相撲手を染めかけてしまう。しかし太郎との取組で、猛稽古おかげで以前苦戦していた太郎互角に戦えるようになっていたことに気付き自分恥じて改め正々堂々挑戦不慮の事故により太郎指を折ってしまい、さらにその状態の太郎力およばず敗北してしまったために完全に自信失い猛虎土下座して廃業申し出たが、鉄拳まじりの叱咤立ち直り廃業撤回した。 「最後十五日」では十両昇進し四股名を「稲虎」と改め弟弟子たちからは優しい兄貴分として慕われている。引退する飛天翔の支度部屋での胴上げ参加した他、回想シーンでは幕下だったころに虎城らの前で来日してたばかりの巨桜丸手合わせ行った竹虎 昌雄たけとら まさお) 虎城部屋の幕下力士入門し15年になるベテラン指導員として虎城部屋から相撲教習所派遣され、虎城の命令太郎嫌がらせじみたしごきを課し続けた。しかしその全て受け止め貪欲に強くなろうとする太郎見て相撲対す自分情熱薄くなっていることに気付き引退決意太郎ぶちかまし正面から止めるなど実力充分あり、引退場所となった名古屋場所では初日から6連勝吽形優勝争い演じる。吽形との全勝対決では虎城から吽形故障箇所狙い撃ちするよう命令される逆らって正々堂々挑み激闘果て惜敗優勝逃した太郎潰し失敗して以来虎城からは冷遇されていたが、それでも虎城に対す尊敬の念持ち続けていた。引退の際には猛虎から吽形との取組絶賛され土俵入りの姿で頭を下げて見送られ「せっかくの大銀杏が…俺なんかのために…勿体ねぇ…」と感激のあまり涙していた。本来は穏やかな性格であり、心ない一部関取には軽んじられているものの猛虎田上など後輩からの人望は厚い。

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