王宮・王都
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「八男って、それはないでしょう!」の記事における「王宮・王都」の解説
ヘルムート三十七世 声 - 成田剣 ヘルムート王国の国王。国王という立場ながら、かなり世慣れており気さくな人物。一方で古竜を討伐したヴェンデリンを準男爵に取り立て、ブライヒレーダー辺境伯が囲い込みできないように唾を付けるなど、ヴェンデリン曰く「相当に食えない人」でもある。王国内にはある種閉塞状態であったこともあってバカ貴族が多いが、それとは異なり柔軟な考えでヴェンデリンや王国内の事態に対応する出来た人物。 ヘルムート王国全体が既得権益を優先されることによって経済が回り辛く、開発も滞り「緩やかな衰退」という状況だった為、突如として現れたヴェンデリンを気に入り、彼を推したて景気回復・国力増強になればと後ろ盾となることを決意。ヴェンデリンの功績に陞爵を推し進め、報奨も「適正」に行いヴェンデリンに莫大な富を持たせることに成功。それは「ヴェンデリンの実家、バウマイスター騎士爵家の持つ南部未開発地をヴェンデリンの手による大開発及び経済政策推進」の為の深謀遠慮であった。実際、ヴェンデリンの手によって南部開発が始まり、莫大な資本及びヴェンデリンの魔法・ローデリヒの開発計画推進はヘルムート王国政府に恩恵を齎した。更にヴェンデリンが討伐した骨竜から得た・巨大な魔石は場所塞ぎなだけで稼働できなかった巨大魔導飛行船が稼働可能となり、大陸名を冠した「リンガイア」と名付けられた。更にヴェンデリン等が調査した地下遺跡(イシュルバーグ伯爵の遺産)から発見された大規模飛行船は、既存の戦力を含めて20隻を超えるまでになった(小規模飛行船は更に上回る)。かつての魔道具発明の達人・故イシュルバーグ伯爵の文献や研究道具・研究施設は、王国の技術飛躍に役立ったと評している。 ヴァルド ヘルムート王国王太子。国王陛下に次ぐ地位をもつ文武共に優れた重要人物だが、非常に目立たない人。ヴェンデリン曰くステルス王太子。父親とその親友であるアームストロング導師の関係に憧れており、自身が王位に就いたらヴェンデリンに新たな筆頭魔導師になってほしいと望んでいる。彼の長男がヴェンデリンの娘の1人(イーナの産んだ子)と婚約しており、義兄弟としても頼りにしている。 クリムト・クリストフ・フォン・アームストロング 声 - 山根雅史 ヘルムート王国の王宮筆頭魔導師。男爵→子爵。元々は軍務系法衣伯爵家の次男坊。国王陛下の親友で、アルフレッドの昔馴染みの元・冒険者。エリーゼの伯父でもある。語尾に「である」とつける話し方が特徴。周囲には「導師」と呼ばれている。 金髪を剃りあげたパイナップルモヒカンにカイゼル髭。三十歳頃に王宮筆頭魔導師になった天才であるが、身長210cm、体重130kgと、魔法使いという存在を否定せんばかりの体格と膂力を持つ筋肉武闘派魔法使い。魔導機動甲冑という魔力を実体化させた武装(杖も巨大な戦槌になる)と身体強化で肉弾戦を行う規格外な人。アーカート神聖帝国にもその名を轟かせており、ヘルムート王国との戦争になれば、クリムトとの戦いによって生じる犠牲は「割に合わない」と言われている。ヴェンデリンは「最終人型決戦兵器」と評している。 ヴェンデリン、ブランタークと共に王都郊外に広がる肥沃な土地・パルケニア草原の老地竜・グレードグランドを退治し、その功績によって子爵に陞爵。 筋肉質な外見や口調に似合わず頭が良く政治にも理解があるが、閣僚級の大物にもかかわらず、実務は肌に合わない(同時に自分が必要とされるのは「国家の危機」ぐらい)との理由でデスクワークは部下に丸投げしており、帝国内乱時の報告書などの文官業務は一切をヴェンデリンに押し付けた。その代わりに帰国後は王国の各地に帝国内乱についての講演を依頼されている。 40代になろうという年齢でいまだに魔力量の上昇が止まらず、聖魔法や治癒魔法なども習得している。ただし、魔力の放出に関しての才能が壊滅的で、魔法障壁は自分を守る広さ程度にしか張れず、治癒魔法や聖魔法も導師が対象と接触する(全力でハグ、またはぶん殴る)必要があり、典型的な「明り」の魔法も無意味に全身から光を放っている。基本的には主に魔法で強化した肉弾戦か、妙に大規模な放出魔術が攻撃手段となる。 本人も自身の能力は戦闘オンリーだと把握しており、子供たち(奥さんが4人で、総勢18人。その後、更に増えている)も魔力を受け継いでいない以上、跡を継ぐ長男以外も暮らしを立てるために必要と教育には力を入れている。子供好きでもあるが、大抵の子供はインパクト抜群の見た目から怖がられて懐かれることは少ない。 本人は完全なアウトドア派で、獲った獲物を自ら処理して塩を振って焼いたものが大好物と、庶民的な味を好むB級グルメ。後にヴェンデリンの影響でマヨラーにもなった。大食らいで大酒呑みだが、どちらもヴィルマやリサに敗北しており、子供っぽい対抗意識を燃やすことが多い。 30歳になったヴェンデリンが家督を長男に譲り引退したのを知ると、「王宮筆頭魔導師」をヴェンデリンに押し付け、自身は再び冒険者業にもどった。 ルックナー財務卿 声 - 八木岳 法衣侯爵。財務を始めとした役付き系貴族を纏める大物貴族。財務担当として予算の引き締めを進言したりする役どころで、憎まれ役に近いがヴェンデリンを敵視している訳では無い。物ごとをフォローするのが上手いが、時折チョンボする。弟や父親が遺した問題ではヴェンデリンに対し貧乏くじを引きっぱなしだった。 ヴェンデリンとカタリーナの間に生まれた男子(再興される予定のヴァイゲル準男爵家当主)に一族から嫁を出すことが決まっている。 エドガー軍務卿 声 - 平林剛 法衣侯爵。軍属であり、軍衣系貴族を纏める大物貴族。ヴィルマの養父。ブラウンの頭髪を角刈りにし、カイゼル髭という如何にも軍人という風貌。ヤクザも道を譲る強面だが、正妻の身分が低いヘルマンに男爵家の義娘(実際には庶子だが、伯爵家から降嫁してきた妻が怖くて認知できなかった)を探してくる気配りができるという貴族らしからぬ一面をもつ。 ヴェンデリンが提案した「サングラス」を気に入って、軍務閥の同僚たちと王宮内でも愛用していたが、国王陛下から「怖い」と言われ王宮内での着用が禁止されている。 デルメンタール内務卿 国内貴族の管理を行う職務をもつが、ヴェンデリンにとある貴族を潰されたことを根に持ってバウマイスター辺境伯家の重臣であるエルヴィンを領地貴族として独立させようと干渉してくる。 エクムント・フォン・ホーエンハイム枢機卿 声 - 浅科准平 法衣子爵。教会の重鎮でエリーゼの祖父。孫がいる年齢ながら当主を続けており、その老獪さから妖怪呼ばわりされている。 「最有力な次期総司祭」と目されていたが、ヴェンデリンとの縁がつながり、あまりに勝ち続けているため、総司祭選には出馬せず「キングメーカー」になることを選択した。 アルテリオ・マーシェン 声 - ロバート・ウォーターマン ブランタークの元・冒険者仲間で、現在は王都で商会を営んでいる。ヴェンデリンが王都訪問の際に搭乗していた魔導飛行船に乗り合わせており、アンデッドドラゴン討伐後の素材評価の折、知り合う。 ドラゴン討伐の功績評価に王城に招かれたヴェンデリンに同行し、ドラゴンの素材(巨大な魔石と骨)を値切ろうとしたルックナー財務卿に適切な価格を評価した。 ヴェンデリンから調味料や材料レベルの食材(使用頻度の割には作るのが手間なので、製造方法を教えて大量生産させ、それを買った方が早いという考えから)の製造方法、フランチャイズなどの経営法を教えられ商売の手を広げることに成功し商会の規模が大きくなった。陞爵前に知り合っていたツテからバウマイスター伯爵家筆頭御用商人となる。 ブランタークとともに属性竜ほどではないが竜討伐において、怪我を負い冒険者を引退し、それをきっかけに商会を発足させた。 ワーレン 声 - 宮園拓夢 近衛騎士団の中隊長を務める騎士。 身長百八十センチを超える長身で、金髪・碧眼・イケメンと絵に描いたような騎士であり、下級法衣貴族家の三男。TVアニメ版では薄茶の髪。 ブランタークから魔力の制御と使用量の節約などを習った。普通の人よりは多めに魔力があるが、一日にファイヤーボールを数発打てば終了となる。魔力で具現化した現象を外部に放出できない。その代わり、魔力で己の体や武器を強化して戦う所謂「魔法騎士」としての才能で近衛騎士団の中隊長を務めている。 レンブラント 法衣男爵。胡散臭い関西弁を話すバーコード頭の男性。建築物を破壊することなく移設する「移築」魔法の使い手で、本人も歴とした建築家。「瞬間移動」も使えるので、貴族や王国からの依頼で向こう数ヶ月は予約が埋まっている。だが、開発特需が進んでいるバウマイスター領の依頼は優先して受けている。 元は貧乏騎士爵家の四男だったが、魔法のおかげで貴族になれた。 オーガス・リネンハイム ホーエンハイム枢機卿から紹介された不動産屋。ラメ入りスーツに銀色蝶ネクタイ、金縁メガネといった見た目に反して商売は手堅いが、不良物件をあこぎに買い叩くことも有る。 ヴェンデリンに屋敷を手配する見返りとして、なにがしかの事件が起こり、その結果レイスが出るようになったことで塩漬けにされていた瑕疵物件を浄化してもらった。その後もバウマイスター領などで入り用になった建物を手配 している。 息子のゴッチがバウルブルクで不動産屋を開業している。 ロマーヌス・アルベルト・フォン・ヘルター公爵 エリーゼを「二十五番目の側室」にしようとし、ヴェンデリンに決闘を迫るメタボ体型の貴族。籍に入っていない愛人は、側室の三倍の数がいる模様。金髪を七三分けにしている。先代の国王の末弟であり、現国王ヘルムート三十七世の叔父。素行の悪さが祟り、王族の間でも鼻つまみ者として侮蔑され、王都の住民には知恵遅れ扱いをされていた。誰が叱責しても聞く耳を持たないため、辟易した国王が潰す機会を待っていた模様。浪費を重ねて借金まみれ。TVドラマの放浪画伯のようにどもり語尾に「〜だな」がつく話し方をし、ヴェンデリンは笑いをこらえていた。ホーエンハイム枢機卿が何度断ってもエリーゼを諦めようとはせず、ヴェンデリンと彼女が婚約したと知ると今回の決闘を目論んでいた。白手袋を2回投げるもヴェンデリンにかわされ、正式には決闘は成立していない。 冒険者を雇って中型種の飛竜を捕縛させ、魔法を跳ね返すミスリルコーティングの鎧を装着させてヴェンデリンを倒し、賭けの胴元として大金を手に入れようと企む。しかし、制御不能の飛竜を決闘場所の王立コロシアムに放ったため、ヴェンデリンの魔法障壁で跳ね飛ばされた飛竜に餌認定され、ヴェンデリンが飛竜を討伐後、国王の命を受けたアームストロングにより取り巻き共々に捕縛される。ヘルター公爵家は改易、自身は地方の修道院送りとなり、妻は貴族籍を剥奪された子供と共に実家に戻ることになった。 ディートハルト・フォン・バルシュミーデ男爵 ヘルター公爵の腰巾着。まるでカマキリのように痩せており、ヴェンデリンに「カマキリ男」と呼ばれる。取り巻き全体の知能レベルが低いため、他より少し上回ることで知恵袋扱いとなっている。陰謀が失敗に終わり、ヘルター公爵と同様の処分を受ける。 ルーカス・ゲッツ・ベッケンバウアー 声 - 岡崎雅紘 魔導ギルドの研究主任。優秀な人物だが、空気を読めない性格で、更に一言多い。特に女性に対してデリカシーに欠ける発言が多く、頬を張られることが多い。魔力を流すだけで魔法を発動させられる魔法陣を研究しており、ヴェンデリンが前世知識から作り出した「シリコンウェファー」に魔法陣を刻み魔道具の中枢部品とする技術を確立する。 実家は貴族御用達の下着専門店で仕立ての技術もあるが、前述の通り一言多いため接客には難がある。 ヘンリック アームストロング導師の次男。導師の息子だけあって魔法の才こそないが、並以上の武芸は嗜んでいる。商人として独立、小型とはいえ魔導飛行船で未開地を飛び回り荒稼ぎしている。ただし、飛行船の購入資金は導師からの借金。利子や返済期限がある訳ではないが、下手を打って返済ができなくなったら殴られるんじゃないかと恐々としている。バウマイスター家で緊急的な移動手段 が必要になった際には傭船契約を結ぶことも多い。 ユーファ 教会所属の女神官。限界を超えた身体強化とそれによる肉体損傷を自己治癒しながら走る「快速」という聖魔法を使うことができる。馬車を上回るスピードで1日に1000キロメートル以上を走破することが可能。ほかの魔法は使えないが「快速」はニュルンベルク公爵が起動した「移動・通信」妨害の魔道具による影響を受けないため、帝国内乱時にホーエンハイム枢機卿の命でヘルムート国王のメッセージをヴェンデリンに伝え、王国にはヴェンデリン一行の無事を報告するという使者の役目を負うことになる。 そばかす顔に、焦げ茶色のショートカットの髪の毛には一本アンテナのようなアホ毛が生えている。教会関係者なのでエリーゼの知己でもある。ほんの数ページしか出番がないのだが、挿絵で容貌が描かれた恵まれたキャラクターである。
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