アホ毛
アホ毛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/14 09:54 UTC 版)
あほ毛[1]/アホ毛(あほげ)とは、20世紀後期後半以降の日本における美容分野発祥の若者言葉で、原義たる美容用語としては、まとめ髪の表面からぴんぴんと跳ね出てきてしまう短い毛をいう[* 2][2](■右上段の1点目・2点目の画像を参照)。 また、原義から転じて、日本産の漫画系サブカルチャーの分野[* 3]では、誇張された表現として描かれる、頭髪から勢いよく跳ねるように飛び出している一束の毛[* 4]をいう(■右上段の3点目の画像を参照)。この意味での「アホ毛」は寝癖や癖毛によって理由付けされることもあるが、犬猫の尻尾のように自在に動かせて多彩な表情を生み出せる感情表現用の小道具になっていることまである。
注釈
- ^ 画像は後世のデジタルアニメ画像。
- ^ 直後に示す出(記事名:ほんま? 関西伝説 「あほ毛」広がる ぴんぴん出てくる髪指す言葉)における美容関係者の業界人的定義をそのまま辞書的定義の第一と考える。「跳ね出てきてしまう」という業務者視点のニュアンスも含めて定義である。
- ^ a b c 漫画、アニメ、コンピューターゲーム、ドラマCD、等々。
- ^ アホ毛1本は髪の毛1本という解釈をする人もいるが、髪の毛1本分の描写がなされる時、それを「アホ毛」と見なすことは通常的でない。一束になっていない限り、「ただの跳ねた毛」というのが大方の認識である。
- ^ 2018年5月時点で既存のウィキペディア各言語版(スペイン語版、フランス語版、韓国語版、タイ語版、タガログ語版、中国語版)は、日本語第1義に言及することもあるが(※フランス語版、韓国語版、中国語版では言及あり)、ほぼ日本語第2義の "ahoge" のみを解説している。
- ^ “ケン一”. 手塚治虫ドットネット(公式ウェブサイト). 手塚プロダクション. 2018年5月25日閲覧。■キャラクターの画像もあり。
- ^ 後述してもいるが、漫画『サザエさん』の男性キャラクター磯野波平が、禿に1本毛ということで、彼をも「あほ毛」キャラと見なす意見がある。しかしそれでも、1946年4月以降に登場する波平は、手塚のマァチャンより遅い。なお、「禿に1本毛」という表現は古典であり、ここが起源ではない。
- ^ “サファイア”. 手塚治虫ドットネット(公式ウェブサイト). 手塚プロダクション. 2018年5月25日閲覧。■キャラクターの画像もあり。
- ^ 手塚作品のスターシステムの下、1952年(昭和27年)連載開始の『ロック冒険記』に端役として早くも登場しているが、これは単行本化の際に加筆されたもので、『リボンの騎士』での登場より後の描写である。出典は、池田啓晶『手塚治虫キャラクター図鑑』第6巻、朝日新聞社、1998年、p.244。
- ^ “流星王子”. 手塚治虫ドットネット(公式ウェブサイト). 手塚プロダクション. 2018年5月25日閲覧。■キャラクターの画像もあり。
- ^ a b “ハムエッグ”. 手塚治虫ドットネット(公式ウェブサイト). 手塚プロダクション. 2018年5月25日閲覧。■キャラクターの画像もあるが、本題に適した画像は見当たらない。■同サイトでは「キャラクター名鑑」の「アクセスランキング[1]」にある画像が、いくらか分かりやすい。
- ^ 1950年(昭和25年)10月連載開始の『ジャングル大帝』で、レオの父パンジャを射殺する狩猟家として登場した時か。そうであれば、天草鉄太郎よりも、サファイアよりも早い。
- ^ 『花とゆめ』は月2回の刊行である。号数と刊行日が約1か月分ずれることも計算に入れたうえで、この年の第20号の刊行日は9月下旬と特定できる。日については、時代によって異なる可能性があるため、特定できない。
- ^ 年表での表示上の中間点は、1994年(平成6年)7月1日。
出典
- ^ “あほ毛研究所 - ウテナ マトメージュ”. @cosme(公式ウェブサイト). 株式会社アイスタイル. 2018年5月23日閲覧。
- ^ a b c d e “ほんま? 関西伝説 「あほ毛」広がる ぴんぴん出てくる髪指す言葉”. asahi.com 関西 (朝日新聞社). (2003年11月7日). オリジナルの2003年11月8日時点におけるアーカイブ。 2004年5月23日閲覧。
- ^ a b “"アホ毛"- あほげ”. Denshi Jisho. Jisho.org: Japanese Dictionary. 2018年5月23日閲覧。
- ^ a b “ahoge”. JLearn.net! Online. 2018年5月25日閲覧。
- ^ 『Weblio日中中日辞典』「呆毛」
- ^ “ahoge”. Urban Dictionary. Aaron Peckham. 2018年5月25日閲覧。
- ^ a b 東浩紀 『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』 講談社、2001年、66頁。ISBN 978-4061495753。
- ^ a b c “アホ毛・前髪・まとめ髪に直塗りするだけ!「いち髪 ヘアキープ和草スティック」新発売”. 産経ニュース. 産業経済新聞社 (2018年1月17日). 2018年5月24日閲覧。
- ^ “ヘアキープ和草スティック”. 公式ウェブサイト. クラシエホールディングス. 2018年5月24日閲覧。
- ^ a b 「萌える髪型図鑑」 『空想美少女大百科 電脳萌え萌え美少女大集合!』宝島社〈別冊宝島〉、1999年1月3日、25頁頁。ISBN 4-7966-9421-8。
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