バウマイスター家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 20:02 UTC 版)
「八男って、それはないでしょう!」の記事における「バウマイスター家」の解説
アルトゥル・フォン・ベンノ・バウマイスター 声 - 松本大 バウマイスター騎士爵領の領主。ヴェンデリンの父。45歳。バウマイスター騎士爵家5代目当主。中央から離れた辺境でかつ閉鎖的なバウマイスター領の環境のせいもあるが、父親としては凡庸、貴族としては極めて無能な人物。 下手をすると領民より貧しい食生活も開墾作業なども率先しているが、結構体力バカで、他人にも同じレベルの仕事を要求してしまう。庶子含めて八男二女という子沢山もそれが影響している模様。 金策も領内整備も正攻法しか考えず効率が悪い上に出費を渋るため、息子エーリッヒ(五男)たちの結婚の際にはパウル(三男)やヘルムート(四男)に「祝い金(物)の立て替え」を頼んだ末に結果としてヴェンデリンが出した。これらの出費は寄り親のブライヒレーダー辺境伯が立て替えたことになっており、書類上は借金になっていて世代をまたぐと後々請求される恐れがあったが、ヴェンデリンが請け負った魔の森における仕事の税収から天引きする形で清算される。 ヴェンデリン暗殺を謀ったクルト(長男)の自滅で王国政府から当主不適格として判断されるも王国法により連座制が適用されず当主の座を退くことで解決とされた。バウマイスター騎士爵当主の座は従士長家を継いでいた次男・ヘルマンが継承することになり、自身は新しく準男爵家として創設された三男・パウルの領地に隠居する事となる。隠居してからはパウル領の開発を手伝い、遅まきながら漢字や計算を学んでいる。新築した領主館の規模や食事の内容・使用人の雇用体制など、貴族としての体裁を整える息子たち(と、それに驚くヴェンデリン)の様子から、自分にはつくづく甲斐性がなかったと落ち込んでいる。 ヨハンナ 声 - 生田善子 アルトゥルの正妻。ヴェンデリンの母。44歳。夫同様に凡庸なタイプだが、外から嫁いできたため、読み書き・計算はできる。それゆえに才能のある子は余計な揉め事の種にならないように「あえて放置して」外に出る事を願っていた。 夫・アルトゥルの隠居後はパウルの仕事を手伝いながら、夫や孫たちに漢字や計算を教えているが、夫ともども今更ながらに外部の貴族と付き合いが発生して苦労している。 クルト 声 - 杉田智和 長男。25歳。無能で、「長男だから跡継ぎになれた人」。 父親に輪を掛けた凡庸な人物で、騎士爵領という小さな世界で「お山の大将」となることしか考えず、他者を蔑む小人物。ただし、これは親からの教育のせいもあり、嫡男としては親の言うことを素直に聞いていた結果でもあるが、逆に自身の能力不足を親のせいにして読み書き・計算などの習得といった努力もしていない。アマーリエが年に1、2度実家に出す手紙の郵送代を断るなど父親以上に出費を渋る面もあり、不人情な発言をすることも多い。 元々は、父・アルトゥルより幾分マシな面があったが、父親よりエーリッヒやヴェンデリンを重用すれば「お前の居場所は無くなる」と言われたのを契機に狂いはじめた。 その後、エーリッヒの王都の騎士爵家へ婿入り及び王国政府での出世と、貴族として独立し陞爵していくヴェンデリンに嫉妬し、さらにはバウマイスター領に帰って来たヴェンデリンによって領内が変化するに伴い本当に居場所を無くしていき、自分の無能・無策を棚に上げてルックナー会計監査長(声 - 中野泰佑)の使者の口車に乗ってヴェンデリンらを殺そうとつかまされた禁制魔道具「怨嗟の笛」を使用し自滅した。最期はアンデッドとなり、自分を追い込んだルックナー男爵・会計監査長と派閥貴族を巻き添えにし彼らをゾンビ化させるに及んだ。末路はヴェンデリンからの通報を受けたエドガー軍務卿配下の高火力を用いる魔法使いと、ホーエンハイム枢機卿配下の高度な聖魔法を扱える神官の手によって除霊・焼却処分となった。 ヘルマン 声 - 財満健太 次男。23歳。次期当主。剣の腕前は兄弟の中では一番。クルトの結婚の後、従士長を務める分家筋の家に婿入り。本家を嫌う分家に溶け込むのに苦労していたが、会合の際自分たちのことしか考えない兄に堂々と意見してから妻を含めて分家の態度が軟化した。 クルトの自滅でバウマイスター騎士爵家を相続し、本家を相続したヴェンデリンを支える為、ヴェンデリンから未開発地の一部を割譲され分家当主となった。農業以外の地場産業として従士長時代から家で行っていた養蜂事業を拡大して生産したハチミツの販売とハチミツ酒といった加工品を始めとした製品開発を行っている。そしてハチミツ目当てに寄って来た熊を狩って、その素材も売却して収入源としている。 将来的には準男爵に陞爵の予定。その関係で縁談が勧められたが、身分としては低いマルレーネを側室に降格して貴族の子女を正妻として娶るよう言われた際には「それなら要りません」とキッパリ断っている(その後、彼の男気を気に入ったエドガー軍務卿が探し出した条件に合う側室候補を娶っている)。 マルレーネ 声 - 野首南帆子 ヘルマンの妻。従士長を務める分家の長女で続柄としては又従姉妹。クルトについては本人にも「ケツの穴が小さい男」と貶すほど嫌っている。早くに父や祖父を始めとした男手を失ったためか分家の女性陣は非常に逞しく、ヘルマン含めて亭主たちを尻に敷いているが、ヘルマンたち旦那衆によると2人きりの時には甘えてくるなど可愛いところもあるとのこと。 パウル 声 - 深町寿成 三男。19歳。上の兄二人の結婚を機に家を出て王都の警備隊に入隊する。ヴェンデリンとの関係を持ちたいエドガー軍務卿の紹介で結婚し、法衣騎士爵となる。 ヴェンデリンの護衛として地方巡検視の名目でバウマイスター領に派遣されていたが、一連の騒ぎの後に未開地の一部を割譲され、共に派遣されていた同僚を陪臣とした新たな準男爵家を立てる。自領の近くにリーグ大山脈を貫く巨大トンネル遺跡が見つかり、それを利用する者たちが立ち寄る宿場町として整備を進めている。 隠居した両親や義姉であるアマーリエと甥2人を預かっている。 ヘルムート 声 - 大河元気 四男。17歳。舞台となるヘルムート王国(と国王陛下)に因んだ名前だが、それゆえにこの国では「もっとも平凡な名前」となっている。上の兄二人の結婚を機に家を出て王都の警備隊に入隊する。エドガー軍務卿の紹介で王都近郊にある森林の警備任務を世襲していた「王都バウマイスター騎士爵家(ヴェンデリンたち南部バウマイスター家の初代当主の実家で彼らの宗家にあたる)」の娘・フリーデと結婚して婿入りする。 クルトの自滅に伴う騒ぎの後、準男爵家に陞爵。森林警備の仕事も管轄範囲を増強された。バウマイスター伯爵家成立により、王都バウマイスター準男爵家もバウマイスター伯爵家派閥に吸収され、バウマイスター伯爵家が宗家となる。 エーリッヒ 声 - 松岡洋平 五男。16歳。兄弟の中でも非常に聡明で、弓の腕も兄弟一と才能にあふれる青年。ヴェンデリンとも仲が良かった。都会であるブライヒブルグ出身のイーナから見ても、滅多にいないほどの美男子でもある。母親からも何を着ても似合うと言われている。上の兄二人の結婚を機に家を出て王都で官吏登用試験に合格。職務で実績を積み、23歳の時に上司であるルートガー・ブラント騎士爵に気に入れられ彼の娘・ミリヤムと結婚し、ブラント騎士爵家に婿入りした。 クルトの自滅に伴う騒ぎの後、準男爵家に陞爵。官吏としても予算執行委員に昇進した(これはヴェンデリンとの連絡係としての意味合いが大きい)。国王からも期待されている英俊でバウマイスター伯爵家開発が一段落したら(潰れたルックナー男爵家の代わりとして)さらに陞爵があると言われている。 レイラ アルトゥルの妾。31歳。クラウスの娘。アルトゥルに囲われたのは後継ぎだった兄と婚約者を亡くし、村落内で起こりうる名主の跡目争いを防ぐ意味もあったが、鄙には稀な美人でもある。 ヴァルター、カール 六男と七男。レイラの息子。ヴェンデリンらとは異母兄弟になるが、貴族ではなく平民。 クラウスの後を継いで本村落や、新しく開拓される新村落の名主になる予定だったが、祖父であるクラウスが領内で起きかけた反乱(実態としてはブロワ辺境伯家の後方攪乱)の解決に協力したが、領主であるヘルマンではなくヴェンデリンに振ったことから騎士爵領にはいられなくなり、伯爵領に作られる新村落に移ることとなる。 Web版ではヴェンデリンの出世に触発されて「自分たちも貴族になれるかも」と思い込み、妾の子であるとはいえそれなりの地位を与えられていたのだが暴走。ブロワ辺境伯家の扇動によってヘルマン一家を人質に取る事件を起こす。鎮圧された後、騒ぎに参加した領民と家族含めて新しい開拓地への追放処分となる。3年間は税が免除されるが、ヴェンデリンの魔法による手助けや、ヘルマンからの開発援助・待遇も、どうしても必要な初期投資分以外は次世代になるまでは無しで自力で開拓しなければならなくなった。 アグネス、コローナ 長女と次女。レイラの娘。 ヴェンデリンの開発によって開かれた商店の運営を任される予定だったが、騎士爵領を出ることになった兄たちに代わって予定されていた名主の職を彼女らの亭主(ノルベルト、ライナー)と共に引き継ぐ形となる。
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