兵器・道具・技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 18:48 UTC 版)
「とある魔術の禁書目録の用語」の記事における「兵器・道具・技術」の解説
バンカークラスター イギリスが独自に開発した兵器。地中50mを貫通する子弾を200発程度ばら撒くという、バンカバスターとクラスター爆弾を組み合わせたような特殊弾頭。低空でもマッハ5弱で飛行する巡航ミサイルに弾頭を搭載されて発射、上空4000メートル地点でばら撒かれ、「高空から一直線に落下するエネルギーを使って地中深くにあるシェルターを貫通させる」機能を発揮するために、槍のように降り注ぎ、半径3キロメートル四方を吹き飛ばす。爆発の深度を浅くする事で地上に展開する部隊を殲滅する事も可能。 分類上はクラスター爆弾の禁止条約に抵触するため、欧州連合加盟国からの圧力で条約を強引に結ばされ開発したイギリスも使用を禁じられている。 Nu-AD1967 旧ソ連製の戦略核弾頭。Nu-AD1967は米国側の呼び名で、ロシアでは「アパースナスチ」と呼ばれる。セキュリティロックが「外殻」にセッティングされた核弾頭の「中身」だけを詰め直し、Nu-AD1967を応用した「交換弾頭」として実用可能状態にされている。 「ベツレヘムの星」を撃墜するためにニコライが発射させようとしていたが、美琴とミサカ10777号により阻止された。 ペレットクロスボウ イギリスが保有する地対空ミサイル発射車両群。荷台の代わりに20本以上の円筒を束ねたミサイル射出コンテナを設置したキャタピラ式のトラックのような車両をメインとし、レーダーなどの補助照準用車両、交換用の弾頭を搭載したトラック、装填用のクレーン車などを含む、30台以上の車両群からなる。 第三次世界大戦ではロシアまで運び込まれ、キャーリサの命令で「ベツレヘムの星」に対してミサイル攻撃を行った。 細菌の壁 クレムリン・レポートで使用されるロシア製細菌兵器。空気感染するタイプで、呼吸器のみならず皮膚上からも体内に侵入し、感染者の死亡率80%以上という殺人ウイルス。さらに油分を分解する特殊な効果を有しており、耐BC兵器用の防護マスクやフィルターに穴を空けてしまうため、既存の防備は通用しない。極寒の気候で散布する際は、気温や湿度を保つ特殊なジェルを先にばら撒いて環境を整える。 ブルーリサーチ 北海油田の開発に投入された、原油の埋まっている場所を探索するための海洋資源調査船。海洋油田を丸ごと1つ建造するための設備と建材を全て積んでいる。形状は500メートル級タンカーを平行に3隻並べ、その上に巨大な鉄板を置いた超巨大な釣り堀のようで、鉄板の上にはクレーンが30基以上乱立している。 採掘チームに魔術結社「宵闇の出口」が関わっていたため、科学と魔術のラインを割ったとして学園都市とイギリス清教により破壊されそうになった。 起爆剤 米軍関係施設で研究されている装置。 正式名称は「小規模誘発式活火山制御装置」。特別に組み合わせた爆薬によって活火山の地下のマグマを刺激し、人為的に噴火を起こすという物。本来は小規模な噴火でエネルギーを分散させて被害を抑えるのが目的だが、使い方次第では逆に大噴火を起こす事も可能とされる。 真珠湾の海兵隊第三基地に安置されていたが、「グレムリン」によって持ち出されキラウエア火山の噴火に悪用される。それにより巻き上がった膨大な火山灰でハワイ諸島は孤立し、トライデントの侵攻を許してしまうが、マリアンとオティヌスによれば「主神の槍」のための炉心を作る作業が真の目的だったという。 F.C.E. 正式には「フリーコンパウンドアイズ」と呼ばれるインターネット関連サービス。オーレイ=ブルーシェイクが経営する大手検索会社のもので、誰でも手軽にネット経由の防犯カメラ網を構築できるといわれているが、実際は第三者が容易に映像を盗み見られるという問題を持っている。 オーレイが停止されていたF.C.E.を再稼働させ、ハワイ諸島の一件を監視するのに利用する。また、学園都市協力機関など他組織も映像を覗いており、後の離反の原因となる。なお、新約3巻ではこの監視状態の演出のため、全ての場面においてカメラ視点での描写がなされている。 Narwhal(イッカク) EU共同開発の対艦ミサイル。船腹へ風穴を空ける事だけが目的であり、威力もサイズも最低限に絞る事で値段と運搬コストの低減を図った。衝撃波は槍のように直進するので、数メートル離れれば爆風から逃れる事ができる。外貨獲得のための輸出モデルはD式の型番がついているが、値段が高くメンテナンスのフォーマットが独特なので、EU非加盟の第三国には全く売れず、いくつかのPMCしか買っていない。 スカイバス365 極めてゆったりとした大型旅客機。座席部分は2階建てになっていて、機首のコックピットから順に、ファースト、ビジネス、エコノミーの3つのクラスに分かれ、合計6つの区画で成立している。乗員の数も座席1つあたりの面積も大きく、一番格安のエコノミーの座席でも足を伸ばせる程度の広さがあり、マッサージチェアとしての機能も有する。ビジネスとエコノミーを区切る「壁」の区画にはフードドリンクコーナーが取り付けられ、ドリンクは無料で提供されているが、クラッカーは有料。操縦桿を奪われないようにコックピットには、窒素ガスの力で全長40センチメートル強の金属矢を高速で射出する「アーチェリー」という「ボウガンの一種」に分類される日本の銃刀法に配慮した猟銃が、唯一の「武器」として用意されている。胴体着陸時に振動で航空燃料が爆発しないように、全てのエンジンを自動停止させて出火と引火を防ぐ「不時着安定装置」が組み込まれている。 スカイバス550 元々1200人を一度に運ぶ天空の豪華客船で、イギリス政府専用機仕様のものは一部の客席を取り払って政府要人の執務やオンライン会議に集中できるようレイアウトを徹底的にカスタムした「空飛ぶお城」となっている。一般空港管制から無条件で光点が消える「情報的ステルス保護」設定機で、一機67億ユーロの超高級品。壁にかかった70インチの薄型モニタから核発射の命令も出せる。場合によっては空中給油機を使って何日でも空中待機するためのシャワー、ベッド、キッチンなどの宿泊施設やホームシアター、パターゴルフ、バーカウンターなどの娯楽施設にも事欠かない。テレビやステレオなどの家電関係は全て日本製で揃えてある。 ロジスティクホーネット メルザベス=グローサリーのスペースエンゲージ社が開発し、R&Cオカルティクスが保有している全12機の巨大な空中式宇宙機発射台。全幅5000メートルの全翼型の移動式宇宙開発基地であり、元々はロケットやスペースシャトルに代わる宇宙機の母機と子機にあたる。地上から気球や無人のグライダー小型機で受け取った貨物コンテナを、担当エリアから別のエリアに子機を射出し合ってやり取りし、細かい住所へは別途ドローンで運んでいる。内蔵のマスドライバーを使って空気抵抗のない大気圏外まで射出する事で、地球上のどんな地域でも20分以内に貨物を届ける事ができ、発射コストは多段式ロケットの1%以下。オティヌス曰く、「永遠に尽きない油田よりすごい」「弾道飛行に限定されるとはいえ、宇宙空間を高速道路より身近にする発明」。 12機をコントロールするドローン管理サーバーは本社ビルにあるが、脳神経の連結を参考に256基の演算装置を並列に結ぶ光ニューロコンピュータの配線が敷設されれば、内部のコンピュータが相互に監視し、機械が自力で管理を行えるようになる。5キロメートルもの巨体が、部分部分で受ける風の強さや空気の抵抗の違いで「ねじれ」に負けて空中分解するのを避けるため、人工的な「デジタル脊髄」を作って皮膚感覚を与え、考えるなと命令する事で思考以前の「反射行動」で空力調整用の鱗形装甲を器用に動かし、同時に「無意識的な筋肉の強張りや重心の制御」の数値を参考にさせて空中での姿勢制御に役立てている。 R&Cオカルティクスに接収された後はドローン通販の拠点と、キトリニタスの大規模魔術の要としての役割を与えられ、悪用されていた。上条らとの交戦で劣勢になったキトリニタスが奥の手として落下させようとした際には、デジタル脊髄がメルザベスの無念に「共感」した事で自らコマンドを無視し姿勢を維持して落下を停止した。事件後は12機全てが安全に着水して無力化された。
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