タイフーン【typhoon】
読み方:たいふーん
台風。
台風(たいふう)(typhoon)
台風とは、熱帯低気圧のうち、風速17.2m以上のものを指す。台風は、海水温の高い熱帯地域で発生し、上空の風に流されて、発達しながら北上する。
台風は1年間で、約27個発生する。このうち日本付近にやってくるのは7個である。さらに毎年平均3個が日本に上陸している。
台風は1年中発生しているが、夏は太平洋高気圧の力が強いため、日本には上陸しない。太平洋高気圧の力が弱まる秋ころから、日本に多くやってくるようになる。
台風の強さは、最大風速の強さで測る。たとえば「猛烈な強さ」の台風は、最大風速が、54m/s以上のものを指す。「非常に強い」では、同44~54m/sである。
ちなみにこの風速とは、「1秒間に空気が動く距離」である。風速10mだと、1秒間に空気が10m動きる。風向風速計という機械で、気象庁が風速を測定して発表している。
(2000.09.15更新)
【タイフーン】(たいふーん)
Typhoon.
毎年夏~秋にかけて太平洋上の低緯度地域で発生し、東アジアの中緯度地域に襲来する熱帯低気圧。台風。(原義)
主にヨーロッパで、さまざまな兵器の愛称として使われている。
- ホーカー タイフーン
第二次世界大戦で活躍したイギリス軍の戦闘機。
ネイピア社製セイバーHエンジンの使用を定めた仕様書に基づいて開発され、1940年に初飛行した。
エンジンや機体フレームの欠陥が解決されないままに量産が開始され、欠陥が全て是正されたのは1942年になってからであった。
高々度性能や上昇力が低く戦闘機としては劣っていたが、低空での飛行性能は高かった。
そのため主に対地攻撃に投入され、列車攻撃や近接航空支援、また低空飛行中の攻撃機に対する戦闘において多大な戦果をあげ、元祖ヤーボとなった。
固定武装はMk.IAが7.7mm機関銃12挺、Mk.IBが20mm機関砲4門で、主翼下には250lb・500lb通常爆弾またはロケット弾を搭載した。
また、発展型としてホーカーテンペストが製造された。
【スペックデータ(Mk.1B)】
乗員 1名 全長 9.73m 全高 4.65m 全幅 12.66m 主翼面積 25.92㎡ 全備重量 5,030kg 発動機 ネイピア セイバー2A 液冷水平対向H型24気筒(出力2,180HP)×1基 最大速度 648km/h 実用上昇限度 10,200m 航続距離 1,600km 固定武装 ヒスパノスイザHS.404 20mm機関砲×4門 爆装 450kg爆弾×2発
【バリエーション】
・F18/37N:
タイフーン原型機。セイバーIエンジン(出力2,060hp)を搭載。
・タイフーン Mk.IA:
前期生産型。エンジンはセイバーIまたはII(出力2,180hp)を搭載。7.7mm機銃×12挺。
・タイフーンMk.IB:
後期生産型。エンジンはセイバーIIB(2,200hp)またはIIC(出力2,260hp)を搭載。
武装はイスパノ20mm機関砲×4門を装備。
・タイフーン FR.Mk IB:
機関砲を2丁に減じ、カメラを搭載した写真偵察機型。
・タイフーン NF.Mk IB:
夜間戦闘機型。武装は20mm機関砲×2門、7.7mm機銃×2挺。
Photo:MASDF
- ユーロファイター タイフーン
イギリス・ドイツ・イタリア・スペインの4ヶ国が共同開発したジェット戦闘機。
トーネードの実績をもとに1986年に英・西独・伊の3ヶ国で開発が開始され、まもなくスペインもこれに加わった。
なお、仏は当初関心を示し、自国製のエンジンの採用を強く主張したものの、フランス以外の国では国際共同開発のエンジンを搭載するということで話がまとまってきており共同開発計画から脱退、独自にラファールを開発した。
当初はEFAとよばれ、制空戦闘機としての性能を追求し副次的に対地攻撃能力を持つとされた。このため、マルチロールファイターとしてはやや劣っているとも言われる。
政治的トラブルが頻発したため計画は遅れ、当初1999年からの量産が予定されていたが2002年にまでずれ込んだ。
1992年にEFAからEF-2000に名称が変更され、1998年には正式にタイフーンと命名された。
ECR90マルチモードパルスドップラーレーダーや、IRST、先進防御支援システム(DASS)など高度なアビオニクスを搭載し、それらを音声入力によって制御することも可能である。
固定武装としてマウザーBK27 27mm機関砲を搭載し、搭載兵装にはAIM-120 AMRAAM、AIM-9、AIM-132 ASRAAM、IRIS-T、MBDAミーティアの他、AGM-84 ハープーン、KDAペンギン、ペイブウェイレーザー誘導爆弾、MBDAブリムストーン対戦車ミサイル(AGM-114がベースの自律ミリメーター波追尾バージョン)、通常爆弾などが搭載される予定である。
【スペックデータ】
乗員 1名/2名(複座型) 全長 15.96m(主翼端ポッド含む) 全高 5.28m 翼幅 10.95m 主翼面積 50.0㎡ 空虚重量 11,000kg 最大離陸重量 21,000kg/23,500kg(過荷時) 最大兵装搭載量 6,500kg エンジン ユーロジェット EJ200ターボファン(推力60kN/90kN(A/B使用時))×2基 最大速度 マッハ2+ 実用上昇限度 18,300m フェリー航続距離 2,000nm 戦闘行動半径 750nm(AAM×6、10分間のCAP)
350nm(Lo-Lo-Lo攻撃ミッション時)
750nm(Hi-Lo-Hi攻撃ミッション時)固定武装 マウザーBK27 20mm機関砲×1門 兵装 空対空ミサイル(2~6発):
AIM-9,AIM-120,ASRAAM(AIM-132),IRIS-T,ミーティア,スカイフラッシュ,アスピデ対戦車ミサイル(2発):ブリムストーン 巡航ミサイル(18発):ストームシャドウ,タウラス 空対艦ミサイル(各4発):AGM-84,ペンギン(AGM-119) 対レーダーミサイル(4~6発):HARM,ALARM 爆弾・ロケット弾ポッド・増槽類等:
通常爆弾(500lb級12発、1000lb級7発、2000lb級5発),ぺイヴウェイシリーズ,GBU-32 JDAM,
BL755クラスター爆弾(6発),DWS-39スタンドオフディスペンサー,CVR-7 ロケット弾ポッド,増槽
【バリエーション】
トランシェ1(Tranche 1)
・block1:
DASS(防御支援サブシステム)を搭載していない初期量産型で初期の乗員訓練と防空訓練のみに使用。
飛行試験用の5機と量産機31機が生産された。
・block2:
防空能力を高めた型。
メインコンピュータのソフトウェアをPSPIからPSPI2に変更し、一部簡略化されたDASSを搭載。
また、キャプターレーダーやIFF装置、MIDS(多機能情報伝達システム)はある程度のセンサー融合がなされた他、簡易版の自動操縦装置、マイクロ波着陸装置、直接音声入力装置を搭載する。
47機が生産された。
・block2B:
block2にケアフリーシステムを追加した機体。38機が生産された。
・block5:
完全作戦能力を持った機体。
ペイブウェイIIや1000lb通常爆弾の携帯が可能になった他、BK27の空対地使用が解禁され、DASS、直接音声入力装置、センサー融合共に完全な能力を得た。
またPIRATE(赤外線捜索追跡装置)を追加した(独向け機体を除く)。
21機が生産された。
・block5A:
block5に準じたオーストリア向けの機体。
トランシェ2(Tranche 2)
・ブロック8/8A/8B:
能力向上と新しいミッションコンピューターを導入した機体。
初期のソフトウェアはブロック5と同じだが8A/8Bではバージョンアップしている。
オーストリア向け残り9機はこの仕様。
・ブロック10:
ペイブウェイIIIやJDAM等が携帯でき、スイングロールが可能になった。
また、GPS、IFF、MIDSの能力が強化された。
・ブロック15:
ストームシャドウ巡航ミサイル、タウラス巡航ミサイル等、空対地能力を更に向上させ、最大離陸重量を引き上げた。スイングロール能力も向上。
・トランシェ3(Tranche 3)
対地攻撃能力を完全実装した生産型で、開発参加四カ国合計で236機導入の予定。
しかし、ドイツでは連邦議会が調達削減を求めるなど先行きは不透明。
関連:EAP
Photo:MASDF
- タイフーン型原子力戦略潜水艦
旧ソ連が1971年に開発を開始した世界最大の戦略潜水艦「ディミトリィ・ドンスコイ」級に、NATOがつけたコードネーム(NATOコード)。
当初は「フォネティックコードを機械的に割り当てる」原則から「シエラ(S)級」と呼ばれていたが、後にこちらの名前が定着してしまった。
なお、ソ連海軍(及びロシア共和国海軍)での公称艦型名は、「プロジェクト941『アクーラ』重原子力戦略任務ロケット潜水巡洋艦」となっている。
本艦は重量100t近くというマンモスミサイルであるR-39(RSM-52、SS-N-20)SLBMを搭載するために設計された艦で、船体は二つの耐圧殻を横並びにし、その上から外板で覆うという特殊な構造を持ち、水中排水量は48,000tに達する。
一番艦ディミトリィ・ドンスコイが竣工したのは1981年であるが、その野心的すぎる設計のためか建造は6隻で打ち切られ、以後はデルタIV級に移行した。
武装はR-39(RSM-52、SS-N-20)SLBMを20基搭載するほか、533mm魚雷発射管を2門、630mm魚雷発射管を4門装備している。
533mm魚雷発射管には魚雷の他SS-N-15(RPK-2「ヴィユーガ」)SUMを発射できる。 また自衛用にSA-16(9K310「イグラ-1」)8発を艦内に搭載し、非常時には浮上して甲板から対空攻撃を行うことができる。
財政難により既に3隻が退役し、現役にあるのは3M14「ブラヴァー(SS-NX-30)」SLBMのテスト艦に改装されたTK-208とTK-20「セヴェルスタル」の二隻のみである。
後継としてプロジェクト955「ボレイ」級が建造中だが、大幅に遅延している。
【スペックデータ】
船型 葉巻型 全長 172.8m 全幅 23.3m 吃水 13.0m 水中排水量 48,000t 主機 原子力蒸気タービン方式 出力81,600hp
OK-650加圧水型原子炉×2基/VV型蒸気タービン×2基 7枚羽スクリュー2軸推進速力
(水上/水中)12kt/25kt 潜航深度 300m 乗員 175名 兵装 533mm魚雷発射管×2門(Type65K魚雷、RPK-7「Vodopad(SS-N-15)」UUM計22本)
630mm魚雷発射管×4門(Type53魚雷、RPK-2「Viyuga(SS-N-15)」)
D-19 SLBM発射筒×20基(R-39/RSM-52(SS-N-20)SLBM×20発)
9K38「イグラ」自衛用対空ミサイル×8発レーダー 「アルバトロス」レーダー
「ナカート-M」レーダー航法システム 「トーボル」航法システム
「シンフォーニヤ」衛星航法システムソナー 「スカート」ソナー 通信システム 「ツナミ」宇宙通信システム
「モルニヤ」無線通信システム
【同型艦】
艦番号 艦名 主造船所 起工年 進水年 就役年 除籍年 所属艦隊 TK-208 ドミトリー・ドンスコイ セヴマシュ 1977.3.3 1980.9.23 1981.12.12 - 北洋艦隊
第18潜水艦師団TK-202 - セヴマシュ 1980.10.1 1982.4.26 1983.12.28 1995.3.28 - TK-12 シンビルスク セヴマシュ 1982.4.27 1986.12.17 1984.12.27 1996. 北洋艦隊 TK-13 - セヴマシュ 1984.1.5 1985.4.30 1985.12.30 1997. - TK-17 アルハンゲリスク セヴマシュ 1985.2.24 1986.8 1987.11.6 - 北洋艦隊
第18潜水艦師団TK-20 セヴェルスターリ セヴマシュ 1986.1.6 1988.7 1989.9 - 北洋艦隊
第18潜水艦師団 - イスラエルのラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズが開発した艦載兵装の搭載システム。
砲安定装置とリモートウェポンシステム(RWS)を組み合わせた装置であり、軽量で甲板上に据え付けることで運用が可能である。
システム自体の有する弾道計算機能や姿勢制御機能を用いたRWSとしての遠隔操作のほか、艦の有する機器との連動や手動による運用も可能となっている。
大型艦の近接防御火器や小型艦艇の主砲としての売り込みが行われており、イスラエルのほか、アメリカやオーストラリア、シンガポールなどに輸出されている。
【スペックデータ】
武装 タイフーン:
口径30mm以下の機関砲、同軸機銃、チャフ、デコイ、ミサイルなど
ミニタイフーン:
7.62mm機関銃、M2、GAU-17、40mmグレネードランチャー弾数 タイフーン:
200発以下、168発(M242の場合)
ミニタイフーン:
230発以下照準装置 タイフーン:
CCD、FLIR、LRF
ミニタイフーン:
CCD、FLIR旋回角度 タイフーン:左右160度
ミニタイフーン:360度俯角 20度 仰角 タイフーン:45度
ミニタイフーン:60度重量 タイフーン:1000kg以下
ミニタイフーン:140~170kg【バリエーション】
・タイフーン
GSA:
機関砲(Gun)及び艦対空ミサイル(SAM)を搭載したもの。
DSA:
デコイとSAMを搭載したもの。
GS:
機関砲とSPIKE-ERミサイルを搭載したもの。
G:
20mmか23mmの機関砲と電気光学照準装置を搭載したもの。
Mk38 Mod2:
アメリカ合衆国海軍が採用したタイフーンの型番。M242「ブッシュマスター」25mm機関砲を搭載。
BAEシステムズとの協力により供給されている。
・ミニタイフーン
SSM:
機関銃と小型のミサイルを搭載したもの。
Mk49 Mod 0:
アメリカ合衆国海軍向けの型。
ジェネラル・ダイナミクスとの共同開発。
台風
(typhoon から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/14 15:12 UTC 版)
台風(たいふう、旧字表記: 颱風、英: typhoon)とは、北西太平洋および南シナ海で発生する、強い熱帯低気圧の呼称である。他方で、大西洋および北東太平洋で発生する熱帯低気圧はハリケーン、インド洋およびベンガル湾で発生するものはサイクロンと呼称する。熱帯低気圧の下層中心付近の最大平均風速が一定の基準に達した場合、台風と呼称される。最大風速の基準は気象機関によって異なる定義が用いられるが、世界気象機関は10分間平均の最大風速が風力12(64ノット、33 m/s、119 km/h)以上の熱帯低気圧のみをタイフーンと定義している[1][2]。一方、日本の気象庁は風力8(34ノット、17 m/s、65 km/h)以上に達したものを台風と定義[注 1]しており[3]、日本語で台風といえば、通常こちらの定義に準拠する。このように「台風」は発達した熱帯低気圧を指すと同時に、その強さの区分を示す術語でもある。
- 1 台風とは
- 2 台風の概要
typhoon
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 04:52 UTC 版)
英語で「台風」を意する "typhoon(英語発音: /taɪfu:n/〈日本語音写例:タイフーン〉)" の直接的語源は初期近代英語の "touffon" で、これは、インドを中心としてアジア各地を貿易して廻ったヴェネツィア商人で旅行家のチェーザレ・フェデリチ (Cesare Federici、英語表記:M. Caesar Fredericke)が1588年に著した航海日誌をイギリス人トーマス・ヒッコック (Thomas Hickock) が翻訳した "The voyage and trauell of M. Caesar Fredericke, Marchant of Venice, into the East India, and beyond the Indies" に初出している。そして、この語は1560年ごろまでに初出のポルトガル語 "tufão(ポルトガル語発音: [/tu.ˈfɐ̃w̃/]〈日本語音写例:トゥファン〉)" に由来すると考えられており、この語が意するところは「嵐」「暴風雨」「(太平洋の気象現象としての)台風」である。さらに、"tufão" の由来はアラビア語 "طوفان(アラビア語発音: [ṭūfān]〈日本語音写例:トゥーファーン〉)" に求められ、「嵐」「台風」その他を意味している。この語 "طوفان" をさらに遡った先に最終的な語源と考えられる広東語「大風(拼音:daai6 fung1〈日本語音写例:タァーイフーン 日本語発音: [/ta:ɪfu:n/]〉)」がある。 ここまでのまとめ[ en: typhoon < early modern English: touffon 1588 (=typhoon) < pt: tufão (ポルトガル語発音: [/tu.ˈfɐ̃w̃/] =weather phenomenon in the Pacific ) < ar: طوفان (アラビア語発音: [ṭūfān] =storm, deluge, inundation, typhoon ) < yue: 大風 (daai6fung1 =typhoon ) ] そして、これらの経緯のどこかに以下に挙げる語が発音なり綴りなりの形で影響した可能性が指摘されている。 ギリシア神話の怪物 "Τυφῶν (Tȳphōn〈日本語音写例:テューポーン〉)" 。 シリア語 "ܛܘܦܢܐ([ṭawpānā][ṭōpānā]〈日本語音写例:タウパーナー、トーパーナー〉)" 。この語は上述したアラビア語 "طوفان" の語源とされているが、その語義は「伝説の大洪水」「洪水」「浸水」である。台風と懸け離れているように見えて、大きな嵐とこれらの自然災害はコーランを通じて連想的に繋がっているという。
※この「typhoon」の解説は、「テューポーン」の解説の一部です。
「typhoon」を含む「テューポーン」の記事については、「テューポーン」の概要を参照ください。
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