種族:Race
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/07 09:46 UTC 版)
16種類の種族が存在し、種族によって冒険を開始する都市/選択可能な信仰/クラスに違いがある。各種族はGood(善)/Neutral(中立)/Evil(悪)の属性を生まれつき持っており、どの属性なのかはその種族がどの神によって生み出されたかや歴史背景による。この属性はFaction(派閥)に大きく影響する(Factionについては後述する)。 Good種族 ハイエルフ(HIE) 「いにしえの時代」(The Elder Age)にテュナレによって創造された、聡明にして長寿、優雅で美しい種族。別名Koada'dal。 テュナリア大陸(現在のアントニカ大陸)に一大文明を築くが、その栄華に嫉妬したソルセック・ローによって焼き払われ、それを機にフェイドワー大陸(Faydwer)に移住し、知的で優雅な首都フェルウィズ(Felwithe)を築いた。彼等の栄華の名残は一面荒野と化しているロー砂漠一帯に見られる。なお当作品のパッケージを代々飾っている「杖を持ったエルフの女性」は、彼等の王女にしてパラディンのフィリオナ・ヴィー(Firiona Vie)である。 身体能力は最低水準だが、敏捷性や知性に長ける。多くの者が術師を目指すが、テュナレへの信仰を示すためパラディンになる者も少なくない。 創造の経緯上、ダーク・エルフとは絶対的な敵対関係にある。 ドワーフ(DWF) 「いにしえの時代」にブレル・セルリスによって創造された、小柄だが屈強で、女性でも伸ばした髭を誇りとする小人族。ノームの親戚に当る。 フェイドワー大陸の地下に質実剛健なドワーフらしい首都カラディム(Kaladim)を築いている他、一部の挑戦者達が希少な鉱石を求めてベリオス大陸(Velious)に渡り、先住者であるドラゴンやジャイアントと争いながらグレート・ディバイト(Great Divide)の一角にサーガディン(Thurgadin)を勝ち取った。彼等は仲間達を生かすため犠牲となった指導者の名にちなんでコルデイン(Coldain)と名乗っている。ゲーム難度の都合上「サーガディン出身のドワーフ」は作れない。 身体能力が高く、一方で知性や魅力は極めて低い。また長い地下生活から方向感覚を持っている。多くの者が戦士を志すが、ブレス・セルリスへの信仰に厚いため、頑強かつ優秀なパラディンやクレリックも輩出している。髭顔の女性が見られる唯一の種族でもある。 ハーフリング(HFL) 「不滅の時代」(The Age of Monuments)初期にブリッスルベインによって創造された、悪戯好きで享楽的、旅行を愛する小人族。足の甲に生えた毛が特徴。 アントニカ大陸北部のリバーベイル(Livervale)に暮らしており、隣接するラニーアイの開放地(Clan Runny Eye)から略奪にやってくるゴブリン達とは犬猿の仲。故に本拠のゴブリン達を蹴散らして進んだ先にあるカラナ平原の大広野を駆け回るのが一人前の証となる。 身体能力では敏捷性と器用さが高い。反面知性が低く、悪戯好きでトラブルメーカーな性格が災いして魅力も低い。最初から忍び足を持つためローグを目指す者も多いが、ブリッスルベインに対する信心厚い種族でもあるため、クレリックやパラディンも多くはないが存在する。身体能力そのものは低くないため希少ながらウォーリアーさえ存在し、その進路は小人族の中ではノームには劣るものの幅広い。 フロッグロック(FRG) (expansion The Legacy of Ykeshaで追加) アントニカ大陸南部に生息していた種族で、創造主は不明(後付け設定でミサニエル・マーが創造主となる)。カエルが直立歩行しているような姿の種族。 イノシュール沼(Innothule Swamp)に存在するガック(Guk)の居住者で、プレイヤーにとってはただのMob扱いではあったが、ガック内部で生者カエルと死者カエルで内部対立している関係上Factionがあり、お金やアイテム渡すと独特の声「Frrrroooooaaaaakkkkk!」で喜んでくれるなど、愛嬌のある存在として広く認知され、プレイヤー達の間でエバークエストのマスコット的存在となる。これらの経緯からGM Eventとして「フロッグロックの奴隷解放戦」が行われ、レイド規模の戦闘でトロルの首都グロッブ(Grobb)が陥落。現地はフロッグロックの首都ガクタ(Gukta)として再利用され、彼等もまたプレイヤーキャラクターの仲間入りを果たしたが、新調された彼等のグラフィックには「開発陣はわかってない」と絶望の声が漏れた。またクナーク大陸にも新たに生息が確認されたが、こちらには全く愛嬌がないためガック産ほどの人気はない。 全体的に能力値が高く、中でも敏捷性と器用さが高い。魅力こそ低いものの、職業の幅も広く、それらに問題なく適応できるだけの資質を持っている。またカエルだけあって最初から水泳が達者。 Neutral種族 ヒューマン(HUM) 「失われた時代」(The Lost Age)後期にバーバリアンから産まれた突然変異種。所謂「人間」。神々の最後の干渉と言われている。 古代文明の発掘を行い、急速に繁栄、連合帝国(Combine Empire)を建国して世界全土を制したが、間もなく帝国は滅亡し、現在はアントニカ大陸の東西に分かれてフリーポート(Freeport)とケイノス(Qeynos)に居住している。帝国の滅亡に学んで秩序と安定を重んじる派閥と、力有る帝国の復活を目論む一派で衝突しており、後者がエルダイトとして新勢力を築いている。彼等の首都のひとつであるフリーポートは、拡張版Plane of Powerが実装されるまでプレイヤーの活動の中心だった。一方「SonyEQ」を逆読みした『公式首都』ケイノスは構造の猥雑さが災いして時間とともに過疎化している。 能力的にも平均的な種族で、シャーマン以外のすべてのキャラクタークラスを選択できる抜群の自由度を誇る。一方で他の種族にあるような尖がった優位・特性がないため、スペシャリストには一歩劣ってしまう。しかし感情移入のし易さは抜群。 エルダイト(ERU) 「 啓蒙の時代」(The Age of Enlightnment)に産まれたヒューマンの突然変異種。浅黒い肌と異様なまでに縦長に伸びた額が最大の特徴。 ヒューマンから分裂した直後、自らハイ・マン(High Man)を名乗り、呪文に傾倒するがまま各文明圏に潜伏して多くの呪文・秘術を盗み出したが、内乱に端を成す大戦争によって大損害を被って以来、エルディン(Erudin)とペイニール(Paineel)にそれぞれ住み分けて不干渉を貫いている。また先住民ケラ(Kerra)を虐待、ノーラスの衛星(Lucrin)に追放する事でバー・シアー誕生の発端を作っている。 若干身体能力が低く、一方で知性と信仰心に優れる。また設定や容姿からは想像もつかないが魅力は平均的。 ノーム(GNM) 「いにしえの時代」にブレル・セルリスによって創造されたドワーフの親戚に当たる小人族。老人のような容姿をしているのが特徴。 屈強なドワーフとは微妙に異なり、少々エバークエストの世界と毛色が異なる機械的な文明を首都アッカノン(Ak'knon)に築いている事からわかる。他種族の都市には各々の種族の守衛がいる一方、彼等の都市の守衛は機械仕掛け(Clockwork)になっており、このノーム観は後発のファンタジー作品(World of Warcraftなど)でも採用されている。 身体能力は若干平均より劣るが、知性は際立って高い。一方で科学に傾倒しているため信仰心が低く、旧来のファンタジーのノーム観と大きく異なる。また小人族の中ではキャラクタークラスの選択の幅が広く、どのクラスを選択しても機械を生産できる「細工」のスキルを有するなど各種族の中でも随分尖がった個性を持っている。 バーバリアン(BAR) 「血の時代」にミサニエル・マーとエロリッシ・マーの双子神によって創造された蛮族。ヒューマンよりも一回り大きい体躯が特徴。 アントニカ大陸の最北端にある極寒の地エバーフロスト(Everfrost)の過酷な環境に生きる者達で、北方の民(Northman)を名乗っている。血の時代の同時期にほとんどの種族が衰退していた中、彼等は内乱を繰り返して成長し、やがてヒューマンを生み出すまでに繁栄した。首都はハラス(Halas)。バーバリアンの多くは近隣に住むノールの拠点ブラックバロウ(Blackburrow)で戦闘経験を積み、ヒューマン達が住むカラナ平原へと旅立っていく。 Evil種族を除けば最高の身体能力を誇り、反面知性や魅力は極めて低い。Evil種族以外では唯一シャーマンになる事ができるが、大概はウォーリアーの道を極める人生を選ぶ。相手を気絶させる「スラム」を先天的に獲得している。 ウッドエルフ(ELF) 「失われた時代」最盛を誇っていたハイエルフから派生した種族で、森林との融和を重んじる種族。ハイエルフよりも鋭く逞しい体躯が特徴。別名Fier'dal。 古代文明の消滅後、ハイエルフと共にフェイドワー大陸に渡り、ハイエルフの王都フェルウィズを包む大森林グレーター・フェイダーク(Greater Faydark)に壮大な樹上都市ケレティン(Kelethin)を築き、邪悪の侵入を防いでいる。近隣を荒らしているクラッシュボーン族のオーク達(Clan Crushborn)が目下最大の敵。このオーク達はドワーフの宿敵でもあり、ノーラスにおけるエルフとドワーフは仲が悪い事はない。 ハイエルフの知性面での長所が消え、敏捷性と器用さが伸びている。撃たれ弱さは相変わらずだが幅広いキャラクタークラスを選択できる。また容姿がアジアンテイストにして美形のため海外サーバーでは極めて人気の高い種族だった。(日本サーバーではハイ&ダークにやや劣った。いずれにしてもエルフだらけではあった) ハーフエルフ(HEF) ヒューマンとウッドエルフの混血。発生の時期は定かではないが、ヒューマンの発生時期から「失われた時代」後期以降なのは確実。 信仰に拠ってヒューマンまたはウッドエルフの都市をスターティングタウンに選択する。 能力値は判断力が極端に低い点以外はウッドエルフに近い。ウッドエルフと比較するとパラディンへの選択肢が増えているが、ヒューマンと比較するとキャラクタークラスの選択肢が半分以下と、データを見る限り何とも中途半端な種族。プレイヤーにはウッドエルフとの容姿の好みの差で選ばれた。 バー・シアー(VAH) (expansion:The Shadows of Luclinで追加) エルダイトによってノーラスの衛星ラクリン(Luclin)に打ち上げられたケラ族の子孫。猫の頭部を持った亜人種。 ドラッキン(DRK) (expansion:The Serpent's Spineで追加) Evil種族 イクサー(IKS) (expansion The Ruins of Kunarkで追加) 「不滅の時代」にカジック・シュールによって創造された、クナーク大陸(Kunark)で一時期全盛を極めた直立した蜥蜴の種族。雌が胸部を着衣で隠さないので卵生と推測される。 Shissar(コブラに手がついたような姿の種族)の奴隷として生きていたが、感染症による彼等の滅亡によって自由を獲得し、クナーク全土を支配した。しかしドラゴン達の怒りに触れ、最終的に大都市セビリス(Old Sebilis)を失っている。現在の首都はカビリス(Cabilis)。 能力値は筋力が若干平均より劣る程度で、魅力以外は総じて高い。「クナークだけに生息する種族」という設定のため、あらゆる種族と敵対関係にあるのが最大の特徴。このためEvilキャラクターの中でも「最高難度を誇る」とも「あらゆる亜人種を遠慮なく攻撃できる気楽な種族」とも評される。プレイヤー達の間でトカゲと言われるが、頭部造形は亀に近い。また実装初期は「鱗によって身を守る」ため他種族よりもアーマークラスの優位があったが、その代償としてプレートメイル級の装備ができず、これが後に重いハンディキャップになったため後日修正されている。 オーガ(OGR) 「不滅の時代」初期にラロス・ゼックによって創造された巨人族。バーバリアンを軽く上回る圧倒的な巨躯が特徴。 元々は知性も兼ね備えた好戦的な種族で、テュナリア大陸の大半を征服するほどの勢力を誇った。あらゆる種族よりも先立って神々の領域(The Plane)への侵攻手段を見つけ、創造主ラロス・ゼックを大いに喜ばせるが、しかし他の神々の逆鱗に触れて撃滅された。生き残り達も知性を奪われて現在は愚鈍な食人鬼にまで堕ちている。首都はオゴック(Oggok)。オーガの商人達は大概「他種族の肉のピクルス」を売っており、エバークエストの世界観を極端に物語ってくれる。 撃たれ強さは全種族中で最高だが、魅力は最低と非常に分かり易い。正面から殴られても絶対に気絶しない種族特性を持ち、最高級のタンク性能を誇る。そのため全体的に見て希少なものの、多くのギルドマスター達がレイド戦のメインタンクとしてオーガを育てた。 トロール(TRL) 「不滅の時代」にカジック・シュールによって創造された愚鈍な食人鬼。緑がかった褐色の肌色と、オーガ並みの長身、醜く突き出た下腹部が特徴。 「目につくものすべてを殺して食べる」という原始的な本能に則って生きている。かつては首都グロッブに居座ってフロッグロック達を奴隷にしていたが、現在は奴隷達の反抗に遭って追放され、「食べても不味いから殺さない」オーガ達の首都オゴックに間借りしている。 若干オーガよりもマイルドになった能力バランスだが、言い変えればデメリットに見合ったメリットがなく、にも関わらずキャラクタークラス選択の幅にも差がないという不遇の種族。体力の回復速度が速い「再生能力」を持つが、座らなくては効能がないため微妙な効能。プレイヤーの使用人口も全種族最低と思えるほどに希少だった。 ダークエルフ(DEF) 「いにしえの時代」に繁栄したハイエルフに嫉妬したイノルークが、ハイエルフの王族を拉致して捻じ曲げた末に産まれた邪悪なエルフ達。真っ青な体色と醜く歪んだ眼球が特徴。別名Teir'dal。 フリーポートの傍に首都ネリアック(Neriak)を構え、邪悪の勢力の本拠としてオーガやトロル達を迎え入れている。ほとんど照明のない暗闇の都市だが、ダークエルフはその種族特性から視野に苦労しない。また酒場の水槽に鑑賞魚の如くハーフリングを泳がせるなど邪悪さに満ちている。 Evil種族の中では唯一の呪文向け種族。身体能力は極めて低いが、キャラクタークラスの選択肢は広く、魅力もそこまで低くはない(寧ろドワーフやハーフリングよりも高い)。夜や照明のない暗闇を全く苦にしない「ウルトラビジョン」を産まれ持つ。遠目ではエルフのままに美しく見えるが、眼球の虹彩部分が原生生物状に醜く歪んでおり、お世辞にも美しいとは言い難い。
※この「種族:Race」の解説は、「エバークエスト」の解説の一部です。
「種族:Race」を含む「エバークエスト」の記事については、「エバークエスト」の概要を参照ください。
- 種族:Raceのページへのリンク