白武高校
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 01:37 UTC 版)
ゴリラーマン 本名・池戸定治(いけど さだはる)。名前の由来は下記のカロリーメイトから分かるように、王貞治。外見のモデルはたまたま作者ハロルドの向かいに住んでいた家族。白武高校転校後はゴリラーマンと呼ばれているが、前にいた五天王寺(ごてんのうじ)高校ではゴリポン、その前にいた万菜(まんな)高校ではゴルゴ池戸と呼ばれていた。外見がゴリラに似ており(ただし自分では鹿賀丈史似だと思っている)、徹底した無表情。どのような場合にも表情が変わらず、照れた時に頬を赤らめること、困った時に目が寄り目になることが、わずかに確認できる程度である。また、最終話に至るまで、徹底した無口を通しており、たった一度の例外を除き、台詞が皆無。好物はドリンクタイプのカロリーメイト(ミルク味)、好きなタバコはリベラ。空手(正しくは総合格闘技。父が格闘家で昔道場を開いていた)は緑帯(習っていないのに等しい位)でケンカの際の得意技は「裏拳」をはじめとした手技と各種バックブリーカー。蹴り技はほとんど使わない。弱点は首。犬も苦手。格闘技のほか野球を得意とする(五天王寺高校時代は野球部に所属)。3年生の時になぜか生徒会長に自ら立候補し当選。9人兄弟の5番目(?)で、世界的な格闘家で現在は「いけど食品」経営の父、高校生の姉の美穂、「九」という名前の弟などがいるが、全員同じ顔、無表情、無言。すでに死亡している長男の「一(はじめ)」、どこにいるのか最後まで説明のない母親を除き、家族全員で住んでいる。 藤本修二(ふじもと しゅうじ) 白武高校不良グループのリーダー。物語は彼の視点で進行することがほとんどであり、本作における事実上の主人公ともいえる存在である。ケンカが強く、スポーツは万能で、1年生の時は野球部のエースであったが、練習についていけず退部。2年生の時点ですでに3年生の中に彼に敵う者はなく、白武高校を仕切る存在になる。得意技は「二段蹴り」と「ゆうれい自転車」。屋上でタバコを吸い、授業をサボってパチンコに行くなどいい加減な毎日を過ごしているが、友情と責任感に厚く、周辺の高校の不良グループとの抗争では最後まで戦う。ゴリラーマンと一対一で戦った時に、偶然の勝利を収め、ゴリラーマンの真の強さに気付きつつも、無意識ではそれを認めたくない葛藤を抱えていく。学校では番長格で一般生徒とは一線を引いている雰囲気だが、明るい性格のため割と親しまれており、前校長ともフランクに話す。妹がいる。母親はストーリー途中、飛び降り自殺するが、そのエピソードはコミックスには未収録。中学時代、廃アパートの2階から落とされて以来、藤瀬とは犬猿の仲である。名前の元ネタは元南海ホークス投手の藤本修二。 中島(なかじま) 藤本軍団の副リーダー格。ケンカはあまり強くない。藤本と同じクラスのためかほぼ毎回登場するが、最後まで下の名前は不明。昆虫に詳しく、一時「ファーブル中島」と呼ばれていた。マンガが得意。ドラえもんの顔の線が目の下を通っていないと怒る。アンパンマンとゴリラーマンをミックスさせた絵本を描いたり、その才能を発揮する場面が稀にある。 セースケ 藤本軍団の一人。苗字は鶴田(つるた)。相撲最強論者。女の子を好きになってはフラれる。オバケが苦手。テニスが得意。藤本軍団中で腕相撲が一番強いと自任している。浜地に自分達をヤンキーグループと言われた時は「お、俺たちヤンキーかな…」と発言している。名前と外見はジャンボ鶴田がモデル。 ジュンロー 藤本軍団の一人。苗字は阿部(あべ)。メガネを割られると異常に強くなり、藤本のライバル的存在だった上級生で番長の昌ちゃんを倒した。校内のイカサマ麻雀賭博で負けが込み、一時「借金王」と呼ばれる。 仁村(にむら) 藤本軍団の一人。頭脳明晰で、勉強しているシーンはほとんどないが、テストで学年2番を取ったことがあり、3番の人間から「あれほど勉強したのにまた仁村に負けた」と言われていることから、学年トップレベルの成績を取るのは日常茶飯事の様。藤本グループの知恵袋。早くからゴリラーマンの強さに気づいた一人で、連載の後半では、ゴリラーマンの過去を調べることで彼を理解しようとする。ケンカはあまり強くはない。また藤本の仲間で最も体が小さいが、(藤本含め)他の仲間が三枚目キャラで描かれることが多いのに対し、基本二枚目キャラで描かれる(そのため女性に好かれる描写もある)。柔軟な思考をしており、藤本と犬猿の仲である藤瀬とも仲が良く、また彼の理解者でもある。下の名前は透(とおる)。外見名前共にモデルは元中日ドラゴンズの内野手仁村徹。 藤瀬(ふじせ) 藤本たちと同学年の不良であるが、藤本と性格が合わないため、不良グループには属していない。しかし、内心では互いにライバルとして認め合っている様子。中学生のころかなりのワルだった藤瀬が、地元で有名な藤本にケンカを売りマンションの二階から蹴り落とし勝利するが、高校進学時たまたま同じ白武高校であることを知った藤本が奇襲をかけて一方的に叩きのめし、とりあえず一勝一敗の間柄。空手をやっており(二段)、ケンカの実力は藤本と同等以上。空手道場の仲間と本気の勝負をし、その相手が翌日に工場での仕事中の事故で片手を失ったことで、休学して自転車で日本一週の旅に出ていた。早くからゴリラーマンの強さに気づいた一人。外見モデルはJUN SKY WALKER(S)の森純太。名前の由来は近鉄バファローズで活躍した藤瀬史朗。 北村香織(きたむら かおり) ゴリラーマンたちと同学年の美少女。前半ではヒロイン的ポジション。内気な性格で、ゴリラーマンのことを「気軽に話しかけられる人」として好感を持つ。そのうち、本人は強く否定するがゴリラーマンに恋愛感情を持つようになり、両想いではあるものの、ゴリラーマンとの微妙な感情のやり取りがストーリーのひとつの軸となる。外見のモデルは工藤静香。名前の由来は北村照文。 明美(あけみ) ゴリラーマンたちと同学年のヤンキー女子生徒。制服のロングスカートと茶髪のロングヘアが特徴。藤本軍団と親しい関係にある。田辺からセクハラ被害を受けたこともある。3年生の時に部活動の自由参加が出来るようになったのをきっかけに、テニス部に練習参加。 吉竹 「香織の友人その①」といった感じで登場する。脇役だが名前がちゃんとあり、初期から連載終了付近まで登場する。名前の由来は当時阪神タイガースで活躍した吉竹春樹。物語途中で藤本に想いを寄せるシーンがあるが、後半では香織とともに出番が減り(前半は香織がヒロイン的ポジションなのに対し後半はあおいがヒロイン的ポジションになる)、結果は不明である。 藤瀬健次(ふじせ けんじ) 藤瀬の腹違いの弟で、藤本たちが3年生の時の1年生。兄を倒したゴリラーマンに入学早々に挑戦し、あっさり敗退後、藤本軍団に入る。空手が得意であり、兄よりも身軽でゴリラーマンのようなバック転を使いこなす。ケンカの実力は兄と同等以上。外見モデルは元BLANKEY JET CITYの浅井健一。 ミヤーン 藤本たちが3年生の時の1年生。入学時に藤瀬健次に完敗後、藤本に挑戦し負けたことから藤本軍団に入る。本名:谷宮庵(たに みやあん)。大洋ホエールズファンだった父親が当時いた外人選手(フェリックス・ミヤーン)にちなんで命名。珍名にコンプレックスを持っており、名前のことをバカにされると切れる。 飯塚(いいづか) 藤本たちが3年生の時の1年生で、藤本グループに入る。ケンカはまるでダメで戦力外。作中では後述の「田辺」同様、コミックリリーフ的キャラクター。外見・名前のモデルはダンカン(ダンカンの本名は飯塚であり、本人から編集部に問い合わせが来たらしい)。 松田あおい(まつだ あおい) ゴリラーマンが生徒会長に当選したときの副会長。後半のヒロイン的ポジションで、登場以降、香織より出番が多くなる。水泳部で白武高のアイドル。水泳部でバタフライのエース。仁村を除く藤本グループのほぼ全員が思いを寄せる。いつも体操着姿で、制服姿でいることがない。ヒロイン的ポジションだが、したたかで行動力があり、また水着姿で演説し票を得るなどの色仕掛けからわかるように、自分の容姿が人気あることにも自覚がある様だ。ゴリラーマンの姉の一人、池戸美穂と同じスイミングクラブに通っており、池戸美穂の凄い泳ぎに憧れている。 登場したのは生徒会長編以降と遅い。仁村とは旧知の仲らしいが、恋愛の様な描写はない。後半のヒロイン的ポジションで藤本達とは1学年下の2年生。外見のモデルは小泉今日子だが、後半のみ登場するキャラなのでタッチは劇画調では描かれない。ストッパー毒島のヒロインなど、以後の「ハロルド作石のヒロイン」のベースとなったともいえる外見をしている。 不破明(ふわ あきら) 野球部員で、エース投手。放課後のグラウンドで藤本達ともめた際ゴリラーマンに強烈なファウルを打たれ、その後の勝負や球技大会でホームランを打たれる。ゴリラーマンの才能に早くから気づいていた一人。 のちに千葉ロッテマリーンズの投手として『ストッパー毒島』に登場。この当時は監督にスタミナ不足を懸念されていた。作中では「後にロッテオリオンズに入団」と語られている(本人は西武を希望していたようだが)。 田辺(たなべ) 池戸・藤本らの同級生であだ名は「ベカちゃん」。女生徒へのセクハラが得意。三枚目キャラクターでゴリラーマンを何かと陥れようと企むがいつも失敗している。外見のモデルは落語家の桂べかこ(現・桂南光)。桂べかこ本人も当時出演していた『11PM』で「このマンガに僕が出てるんですよぉ〜」と田辺のシーンを嬉しそうに紹介したことがあり、ある意味本人公認キャラクターでもある。名前のモデルは桂南光に似ている元西武の田辺徳雄。同じハロルド作石作品である『BECK』にも主人公・コユキの同級生という設定で登場している。また、「ストッパー毒島」では1コマだけだが登場しており、観客席で不破を応援している。 竹田 藤本のクラスのガリ勉・頭でっかちの枠を演じる三枚目キャラ。ガリ勉・頭でっかちの枠であるが明るく、色々なキャラに積極的に自分の知識をひけらかしにいく。知識はあるが野球で大失敗(しかも本人はそんなに気にしていない)するなど、田辺と同じく三枚目キャラとしてかかれる方が多い。体育の授業のサッカーで藤本・中島が欠席中、河野はゴリラーマンを孤立させたと思いきや、竹田とゴリラーマンが普通に組んでおり、更に「僕たち二人しかいないので先生入ってください」というなど、暗いキャラでは決してなく、台詞も多い。またガリ勉風の外見ではあるが、成績は仁村に遠く及ばない。 林(はやし) 藤本たちが2年当時の3年番長で、校内のイカサマ麻雀などを取り仕切る。愛称は「昌(まさ)ちゃん」。狡猾な性格であり、藤本グループとは長年に渡って敵対。一方で内心では藤本や池戸の実力を認めていた節もあり、卒業当日には意外な行動に出た。斜視で裸眼ではまともに視点が定まらず、普段はコンタクトで矯正しており、それが弱点。登場初回のみ、一度だけサングラスをかけているが、サングラスで斜視を隠す様子は見られない。あだ名(下の名前?)は中日ドラゴンズの山本昌。 浜地(ハマチ) 池戸・藤本らのクラスメイト。本人の肝入りで作られた動物愛好会の部長だが、「飛ぶ鳥を落とす勢い」で成績が下がり、大学への推薦が危うくなったため、体育教師・河野のスパイとして藤本軍団への潜入を図る。藤本を悪辣な不良と目していたが、アーノルドと戯れる彼を見て「悪人ではない」と判断し、河野を裏切る。 河野博文 二年当時の池戸・藤本の担任教師。担当は体育。陰湿で粗暴な性格から、生徒たちから、特に藤本グループからは非常に嫌われている。実家から送ってきたリンゴを生徒に配ったことがあったが、ほぼ全員に捨てられてしまったことがある。岐阜の農家の産まれだが、大の近鉄バファローズファンであり、球団のマークが入ったジャージをいつも着ている。更に球技大会では「猛牛Tシャツ」をクラスメイト全員分用意して着させようとする。名前の元ネタは日本ハムファイターズ・読売ジャイアンツ(巨人)などで活躍した投手河野博文。岐阜出身で近鉄ファンでモデルの選手が日本ハム(当時は本拠地が東京)、読売、とバラバラである。 大野正男 白武高校の用務員。学園の錦鯉の飼育と考える人のレプリカ像を磨くことに生きがいを感じていた用務員。かつて「昭和の三四郎」とも呼ばれた柔道のスーパースターで東京オリンピック代表候補で、出場すれば必ずアントン・へーシングを倒すとまで言われた実力者だったが、試合で相手の首の骨を折ってしまい以後柔道の技を封印してきた(当然東京五輪には出場せず)。しかしあることが原因で作中で技の封印を解く。作中ではかつての実力を存分に発揮するかのごとく、柔道部員も含め多くの生徒が彼の怒りを買い、投げられてしまい、実力は全く衰えていない。後半はやや大人げない性格になり、気に入った犬を飼うため、前の飼い主の子供を投げるなど、行動も変わり、真面目なキャラからコミカルなキャラへ変貌。名前の由来は広島カープの大野豊。 矢沢 野球部監督。体育教師の様だが作中では野球部の監督として描写しかない。野球部監督になり生徒に恵まれ野球部が強くなったことや大学の派閥の問題で河野に嫌われている。物語前半〜中盤である野球のシーンでよく登場する。小坂という、ロッテオリオンズのスカウトが友人でいる。名前と外見の由来は中日ドラゴンズで活躍した谷沢健一。
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