新生ネオ・ジオン
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「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」の記事における「新生ネオ・ジオン」の解説
作品の舞台は「第二次ネオ・ジオン抗争」前夜であり、アデナウアー次官によるネオ・ジオン崩壊後のアクシズ接収について触れられているほか、サイド1コロニー「スウィート・ウォーター」に不穏分子が集結していることなども語られている。 詳細は「ネオ・ジオン#新生ネオ・ジオン」を参照 ホルスト・ハーネス (Holst Harness) 新生ネオ・ジオンの参謀総長。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の登場人物でもある。 軍官僚としてネオ・ジオンの窮状を踏まえて実現性の高い作戦を提案する一方で、連邦軍の庭といえる地球衛星軌道上にムサイ単艦で赴いてサングレ・アスルを巡るジャブローでの交戦を見届けるなど、前線後方問わず暗躍している。 本作では一年戦争開戦前の最高戦争指導会議やキマイラ隊創設式に出席していたことが明らかになっており、ジーメンスとはキマイラ隊発足時に面識があった。 「スウィート・ウォーター」でジーメンスと接触し、前もって彼等キマイラ隊の現状を知っており、彼等が「ネオ・ジオン」に加わらない事を理解しており、ジーメンスに対してキマイラ隊が隠匿した「ミナレット」の返還を求める。 また、ネオ・ジオンが時間的猶予や資本に乏しいため、5thルナ攻略はともかく、シャアが目指すアクシズ降下作戦を実行できる確かな確実性が得られないことや、連邦の所有している戦力と現場の指揮官クラスらにまだまだ有能な人物が多いことから、「ザビ家の復讐装置」を5thルナの代わりにすることを考えてシャア・アズナブルに具申をした。 シャアからはアスタロス探索自体は5thルナ占拠及び降下作戦の計画と並行して進め、確保に成功したら「アスタロス」をメインの戦略にし5thルナ降下作戦をバックアップするとし、本件について任される。 シャアに忠誠を誓っており、勘の良さや引きの強さから重大事が起こる場所に立ち会う人間だと評しているほか、シャアがアムロ・レイに未だ拘っていることを見抜いている。 一方でシャアが偉大なダイクンの子として生まれたことや、ガンダムと出会ってしまったことで運命が大きく変わってしまったと一人愚痴をこぼすなど、彼の輝かしい生まれや功績を理由に忠誠を誓っているわけではないことも示唆している。 ミネバについては幼子を立たせるつもりはないと語る一方で、彼女に歴史的出番が来るならもっと後だとも話しており、その未来を予見している。 なお、ジオン共和国での目撃情報がジェラルドからキマイラに送られてきた際には、クリストバルに「性質の悪い軍閥官僚オヤジ(後に「軍閥官僚の親父」へセリフが変更される)」と評されているが、なぜMSエンジニアに女性が多いのかをアルレットに尋ねた際、男が戦争ばかりしているからと皮肉で返された時は一瞬呆けた後に笑みを見せている。 シャア・アズナブル (Char Aznable) ネオ・ジオンの新たな総帥として、難民収容のために建造されたコロニー・スウィートウォーターで活動している。ホルストたちが「ザビ家の復讐装置」を求めていることは知っているが、それを「悪趣味」と言い放ち、自身の目的を達するには不適格なものだと考えているが、ネオ・ジオンの資本や時間的猶予などの現状から、ホルストに「アスタロス」の確保に成功した場合そちらをメインの戦略にする事を言い、この事をホルストに任せる事にした。 パイロットから総帥となったことで周囲から気遣いされ、自らの行動も制約される現状に不満を抱いている。 コンペイトウ空域でのサングレ・アスル争奪戦では、サイコフレームの初期テスト用に改修された専用ディジェに乗り、当初はネオ・ジオンで使う装備のテストをしていたが、コンペイトウ近傍での戦火を確認すると、単独で先行し、戦闘に介入する。その場にいた連邦軍の機体や戦艦を撃退し、クリストバルやイングリットと交戦して機体を小破させ、その後に介入してきたユーマやジャコビアス、ヴァースキやレッドを相手取りながらも翻弄し、最後にはサイコフレームのサイコミュシステムを発動させて、機体に負荷をかけ過ぎた為、自身の機体を半壊させながらもヴァースキの機体を大破させ、レッドのゲルググも片腕を斬りおとしている。交戦の中でレッドの事を中佐と呼ぶなど、彼をジョニー・ライデンであると確信しており、ネオ・ジオンに来ないかと勧誘している。 その迷いを感じさせない戦い振りは「赤い彗星」の名に恥じない勢いがあり、グリプス戦役でクワトロを名乗っていたシャアと戦ったヴァースキからは「本当にあの金ピカ(百式)を操っていた男なのか?」と疑問を感じさせるほど生き生きとしているが、パイロットとして前線に出ることを止めようとしない行動に、ホルストを始めとした官僚や、自身を無事に戻さなければいけないロレンソや、古い付き合いのアルレットやダントンなどからは立場や分をわきまえて欲しいと度々苦言を呈されている。戦闘後、アルレットとダントンを新規モビルスーツ開発のために月のアナハイムに向かわせる様指示を出す。彼らがグラナダでディジェのデータとキマイラ隊の戦闘データが解析出来た直後に、2人に対して大破したディジェの修復か代わりを用意するため帰還せよ、と後続命令を出した。 その後アナハイムから密かにキマイラが動いたのを知ると、ダントンへアルレットに出撃するとメッセージを渡すよう頼んだ。その後戦力を率いてア・バオア・クーへ出撃する。 アルトネージ エンドラ級巡洋艦「ミランドラ」の艦長。階級は少佐。シャアの親衛戦力を統率している。チベ級ティベ型「ティカル」と共にキマイラ隊と交戦するが惨敗。スウィート・ウォーターに戻るとシャアに戦力を消耗したことを謝罪するが、シャアはキマイラが相手なら覚悟しており、シャアからは無事に帰還させたことを労わられた。 アルレット・アルマージュ (Arlette Allumage) シャア専属のフィッターエンジニア。一年戦争時代からシャア専属チームのフィッターエンジニアで、ダントンと共にシャアの事を今でも大佐と呼ぶ。ニュータイプ。 シャアとは一年戦争時代からの長い付き合い故か物怖じせず、ダントンとともに総帥の立場などに関係なく、辛辣な意見を述べられるなど、シャアとの高い信頼関係が伺える。ダントンにシャアはファミリーコンプレックスと言っており、自分はせいぜいシャアに付いて行けなく無って、シャアの元を去ってしまった妹のアルティシアの代わりだと思っており、本人は自分の世界を開いてくれた兄とも慕うシャアの人生を見届ける事を嬉しがっている。 一年戦争時にシャア専属のフィッターエンジニアとなり、戦後はシャアやダントンと共にアクシズに逃れ、時期は未詳だがエゥーゴに転籍。グリプス戦役後はダントンと共にクリーニング屋を営み隠遁していたが、ダントンから見せられた、シャアが密かに活動している映像を見ると、ダントンと共にシャアの元に行きネオ・ジオンに加わった。 コンペイトウ空域におけるサングレ・アスル争奪戦では、「ムサカ」内で試作段階のサイコフレームを搭載したディジェの調整作業を行っており、シャアに対して機体の説明と共に総帥であるシャア自らがテストを行うことに苦言を言うも、昔から変わらないシャアの様子に呆れていた。 シャアの身を案じる一方で彼が総帥の立場に満足していないことも理解しており、諫めてはいるが自分ではシャアを止められない事も理解している。シャアが単独で先行した後は、シャアの行動に呆れながらもダントンにシャアの事を頼んだ。ア・バオア・クーへの出撃時にはシャアを止めるのが無駄だとわかり、シャアを止めなかった。 争奪戦後はシャアに対し、サイコ・フレーム使用時の指示を無視して、機体を半壊させた事に苦言を呈する。シャアからスウィート・ウォーターには帰還せず、ダントンと共に月のアナハイムに向かい、ネオ・ジオンのMS開発に加え、ロンド・ベルの装備を確認するよう指示を受ける。グラナダにあるアナハイム社で、キマイラ隊との戦闘データの解析が出来た直後に、シャアから帰還命令を受けディジェの修復か代わりを用意する様言われ、自分達の現状を分かっている様なシャアの勘の良さに呆れつつも、サザビーが基礎フレームすら出来てない事と、シャアの以前の使用機体である、百式をボロボロにしてしまった過去がある為、ドクター・ナガノには頼みづらいという事から、貰い受けたばかりのパーツをスウィート・ウォーターに送る様手配をし、ダントンと共にシャアへのお土産を集める為にフォン・ブラウンに向かった。移動途中に偶然にもリミアとアマリアと出会い、ニュータイプの直感から、リミアをキマイラの関係者である事を見抜いた。 ダントンと共にスウィート・ウォーターに戻ってからは、エンジニア達と共に大破したディジェの修復に戻っていたが、ダントンから渡されたシャアからのメッセージを見ると、修復作業の途中にも関わらず出撃しようとしているシャアに対して、自分達の今までの過去のことを思い返し愚痴りながらも、ダントンやエンジニアらと共に、ディジェの修復作業を急ペースで行なっており、シャアの出撃時には修復と準備を終わらせた。 エンジニアだがニュータイプとしての直感も健在であり、ムサカがジャコビアスに狙撃された際にはロレンソに面舵を進言し、ブリッジ直撃を免れた。 作者がストーリー構成とデザインを担当している『Twilight AXIS』の主要キャラでもある。 ダントン・ハイレッグ (Danton Highleg) シャア専属のフィッター(テスト)パイロット。一年戦争時代から現在の立場におり、今でもシャアを大佐と呼ぶ1人でもある。一年戦争時代の階級は少尉。 一年戦争時にシャアから密かにアルレットの護衛の任を命じられており、戦後はシャアやアルレットと共にアクシズに逃れ、時期は未詳だがエゥーゴに転籍。グリプス戦役後はアルレットと共にクリーニング屋を営み隠遁していたが、シャアが密かに表舞台に出てきたのを知ると、アルレット相手には隠せないと思いアルレットにシャアの映像を見せ、アルレットと共にネオ・ジオンに加わった。 シャアとは一年戦争からの長い付き合い故か物怖じせず、ネオ・ジオンの総帥の立場になった今のシャアに対しても、平然と辛辣な意見を述べるなど、アルレットと共に高い信頼関係が伺える。尚自分達大佐専任チームがいつも、シャアの無茶によって時間が無くギリギリな状況には昔は不満を口にしてたが、今は本人曰く「慣れた」。シャアからは気に入られており、一年戦争当時にシャアのスカウトによってジオン軍の士官学校から強引にシャア専属チームの一員となっている。一年戦争当時にはシャアから信頼の証として自身の仮面を取った顔を見せられた。 サングレ・アスル争奪戦ではシュツルム・ディアスに乗っており、シャアが戦火を確認後に単独で先行した後にアルレットから頼まれ、自身も出撃する。出撃後はディジェのデータ収集をしていたが、ジャコビアスによる「ムサカ」の狙撃を止める為に、戦闘に介入をしジャコビアスを見つけ狙撃を止めた。戦闘終了後は半壊させたシャアのディジェを回収した。争奪戦の後、シャアの指示でスゥイート・ウォーターには帰還せず、アルレットと共に月のアナハイムに向かう。グラナダでアルレットと共にディジェのデータの解析が出来た直後に、シャアから帰還命令と新しい指示を受ける。シャアが味を覚えてしまった為、キマイラが相手ならまた出撃すると確信している。 スウィート・ウォーターに帰還後はディジェの修復をしていたアルレットに、シャアからのメッセージを渡した。 アルレットのためにグリプス戦役でそのまま消えていてくれれば良かったと面と向かってシャアに言う一方、シャアにはアムロへの拘りが未だ残っていることをアルレット共々理解している。 アルレット同様に『Twilight AXIS』の主要キャラでもある。 ロレンソ 新型巡洋艦である「ムサカ」の艦長。 総帥であるシャアを乗せてムサカ単独で航行している際には緊張を隠せず、シャアから単艦行動は気楽で悪くないと慰められた際には、シャアに「ギレン総帥を乗せて航行したことはある」かと言い返し、シャアを是が非でも無事に戻さなければならない自身の立場を伝えた。シャアはそのような直接的な物言いを嫌いじゃないと返したものの、その後はネオ・ジオンで使う武装のテストをしていたが、コンペイトウ空域で戦火を確認すると、シャアの機体を収容する前にシャアがコンペイトウ空域へ専用ディジェで発進してしまったため、こうなることを予測していたホルストが派遣した援軍のムサイ改級「メルセゲル」と合流して後を追った。自身を凡人だと思っており、シャアの能力の高さについていくのは大変だと愚痴をこぼす。コンペイトウ宙域での戦闘後はシャアに苦言を言った。
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新生ネオ・ジオン
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『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場。ハマーン・カーンが率いていたネオ・ジオンの残りの戦力と、今までの大戦による宇宙移民の数の多いコロニー(スウィート・ウォーターなど)の反乱分子をシャアが集め再興させた勢力。名前こそ第一次ネオ・ジオン抗争時のネオ・ジオンと同じだが、ザビ家によって暗殺されたジオン・ズム・ダイクン、その息子であるシャア・アズナブル(キャスバル・レム・ダイクン)総帥はザビ家の事も糾弾している為、ジオン公国、ザビ家再興を目指していた旧公国残党軍とは理念が全く異なる別組織であると言える。ジオン公国のザビ家独裁を否定し、それ以前のジオン・ズム・ダイクンの理想である宇宙移民者スペースノイドの自治権確立実現を掲げる。それゆえに、一年戦争時代のジオン公国に対しては否定的だったサイド3以外のスペースノイドも協力者として取り込むことに成功している。また、起軍の際、シャアはエグムなどの反連邦セクトや旧ハマーン派残存軍のうち最大勢力であるダンジダン派を取り込み、さらに地上から辛くも撤退した部隊も少数ながら戦力に加わった。 シャアとネオ・ジオンの動きに対して連邦側は、スウィート・ウォーターに反連邦組織が集結していることまでは掴んではいたが、地球連邦宇宙軍のロンド・ベルがすべてのコロニーを探索しても結局、シャアによるネオ・ジオン結成宣言と連邦政府への宣戦布告まで発見できなかった。ロンド・ベル司令のブライト・ノア大佐曰く「連邦の支配を嫌いシャアを支持する一般市民が多く、彼らがガードしていた」と語っている。 本拠地は難民用に建造されたスペースコロニー、スウィート・ウォーター。国章はジオン公国のものと異なる。略式でない国章はスペースコロニーの上に翼を広げる鷲である。 ハマーン時代と異なりモビルスーツなどの工廠のあった小惑星アクシズは連邦政府に接収されていた為、モビルスーツの生産は地球連邦軍の兵器の生産も行っているアナハイム・エレクトロニクスに発注を行いグラナダ工場が生産を請け負った。 地球に隕石を落として人の住めない星とし、強制的に人類を宇宙に移住させる「地球寒冷化作戦」を敢行するも、その途上で総帥を含む戦力の大半を喪失して作戦も失敗に終わる。 なお、ジオン公国の復活が目的ではないため、サイド3のジオン共和国とは表向きはつながりはないが、資金面や装備面での援助や旧ジオン公国でダイクン派であった政府高官がネオ・ジオンの高官に就任してシャアを政治的にサポートしている。
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