サイド1(ザーン)
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「サイド (ガンダムシリーズ)」の記事における「サイド1(ザーン)」の解説
月と同じ軌道で月より後方のL5点付近にある。人類が最初にスペース・コロニーを建設し、宇宙移民が開始された宙域である。一年戦争の緒戦で大きな被害を受け、またジオン軍の宇宙要塞ソロモンが置かれている。テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』の序盤の舞台となった。 漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』では、ザンスカール戦争後は住人のほとんどが生存していくのに精いっぱいで、政治に参加するほどの余裕がない。仮に選挙をしたところで票がまとまらず、だれが当選しても文句が出る状況なため、すべての権限を委任した「行政執行機関代行官」によって統治されている。 1バンチ / シャングリラ (Shangri La) 『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場。史上初のシリンダー型スペース・コロニー。外殻には「1」という数字が大書されている。『ΖΖ』の主人公ジュドー・アーシタ達の出身地でもある。「シャングリラ」とは「楽園」を意味するが、その名とは裏腹に宇宙世紀0088時点ではジュドーの両親が出稼ぎしなくてはならないほど経済状態は悪化し、行政についても自転速度に遅れが生じたままであったり気象コントロールをほとんどせず何ヶ月も雨を降らせないなどサービスのレベルが低下している。ジャンク品を取り扱う中小企業やその下請けの個人のジャンク屋が多く存在し、コロニー内部はスクラップの山が列を成している。 『ΖΖ』の時代の宇宙世紀0088年における市長はダマールであるが、漫画『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』では0096年には当時の部下であったチマッターに代わっている。非合法のMSによる賭け試合「バトレイヴ」がおこなわれているが、黙認する見返りにその主催者から収益の一部を受け取り、コロニー活性化のための財源としている。 ネオ・1バンチ 漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場。宇宙世紀0169年におけるサイド1の首都。密閉型コロニーだが、難民対策もあって建設中に地表が3重の多層コロニーに設計が変更されており、9千万人が居住可能とされる。各層の境界部や建造物は重量軽減も兼ねてエアマットの様な素材と構造になっている。構造的に上層域は重力が軽くなる。サイド1を統治する「行政執行機関代行官」が住んでいる。 宇宙世紀の滅亡を標榜し、滅び去るその時まで生き延びるための略奪を肯定した独裁者・首切り王率いる「讃美歌の国」の標的とされる。逃げるにしても立ち向かうにしても資源を浪費して限界に達する状態だったが、運び屋であるアッシュ・キングの発案によってコロニーごと地球に降下して生き延びるという「DUST計画」を実行。少なくない犠牲も出しながら住民のほとんどが生き延びて地球の土を踏み、新たな国家としての宣言を行う。 3バンチ / エデン (Eden) 『機動戦士ガンダムUC』に名称とバンチのみ登場。主人公バナージ・リンクスの出身地。 7バンチ / ケルン (Koln) ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。宇宙世紀0122年に連邦軍とジオン残党部隊の戦闘が繰り広げられた場所。 13バンチ OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の映像特典「宇宙世紀余話」に登場。宇宙世紀0079年1月3日8時2分、ジオン軍のC型ザクIIの核バズーカによる攻撃で破壊される。一年戦争で最初に犠牲となったコロニー。 15バンチ 『機動戦士ガンダムΖΖ』で、ルー・ルカがネオ・ジオン軍に捕縛された際に出身地として言及したコロニー。小説版も同様。 17バンチ 小説版『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル 天空の少女』に登場。宇宙世紀0085年に、チャンデル・タダールシが本コロニーの宇宙港からシャトルで地球に向かっている。 25バンチ 漫画版『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場。連邦軍の補給基地や演習場があり、ジオン軍残党のキルマイヤー隊がヘイズルの奪取を図るが失敗に終わる。 『機動戦士Ζガンダム』本編では語られていないが、ファ・ユイリィの出生地である。 30バンチ 『機動戦士Ζガンダム』に登場。宇宙世紀0085年7月31日にティターンズがG3ガスを注入して全住民を虐殺、ティターンズの暴虐と恐怖を世に知らしめた30バンチ事件の舞台となったコロニー。事件後はティターンズによって封鎖されており、内部はミイラ化した住民の遺体が散乱している。 アイランド・イーズ (Island Ease) OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。「イーズ」は「安楽土」の意。宇宙世紀0083年11月10日、コロニー再生計画によりサイド1からサイド3へ移送中のところをデラーズ・フリートのシーマ艦隊に制圧され、コロニー落としに使用される。 アイランド・ブレイド (Island Blade) 『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。「ブレイド」は「乙女の三つ編み」の意。「アイランド・イーズ」とともに移送中のところをシーマ艦隊に制圧される。ミラーを1枚失ったことによる重心の変化で「イーズ」と衝突、「イーズ」は月へ落ちる軌道に乗るが、本コロニーは宇宙の深淵に向かって宛もなくただよう。 アルカディア (Arkadia) プラモデル『1/144 AMX-009 ドライセン』説明書が初出で、漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』でも言及されている。宇宙世紀0088年にネオ・ジオン軍のラカン・ダカラン隊によって制圧される。 アルバニアン (Albanian) 『機動戦士Vガンダム』に登場。ザンスカール帝国の女王マリアが生まれた地。 エリュシオン (Elysion) 『ガンダムエース』2003年9-10月号掲載の松田未来の漫画「皇女陛下のレジェンドラ号」に登場。生花の生産で有名。宇宙世紀0088年にネオ・ジオン軍のベルク・スレイ隊が無血平定を図るが、駐留する連邦軍の警備隊がクーデターを起こし交戦、鎮圧するも隊員や住民に犠牲者を出したため撤退する。市長のベン・ロストクもその際に警備隊に殺害されている。 エルドラド (El Dorado) 『ジ・アニメ』1986年9月号掲載の「第1回「ガンダムΖΖ」ここまで書いていいのかな?」が初出で、漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』でも言及されている。宇宙世紀0088年にネオ・ジオン軍のキャラ・スーン隊によって制圧される。 スウィート・ウォーター (Sweet Water) 『機動戦士Ζガンダム』(小説版)、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に同名のコロニーが登場するが、それぞれ場所や形が異なる。 『逆襲のシャア』では宇宙戦争の難民を収容する目的で、密閉型と開放型を組み合わせ急造されたコロニー。ネオ・ジオンが宇宙難民の不満を背景に進駐し、総帥となったシャア・アズナブルが演説をおこない地球連邦に対し宣戦布告する。 小説版『機動戦士Ζガンダム』では宇宙図を見るとサイド7に存在し、トーラス型となっており人口は一万、その後主流となる巨大なシリンダー型コロニーを建設するための建設基地として建造された歴史的な遺物となりつつある代物とされている。また、ここでシャアはクワトロ・バジーナとしてブレックス・フォーラ、ヘンケン・ベッケナー、レコア・ロンドといったエゥーゴのメンバーと秘密裏にコンタクトをとっている。 セント・ガブリエル (St. Gabriel) 雑誌『B-CLUB』の連載記事「宇宙世紀小monoグラフ」に登場。宇宙世紀改暦前に技術者による試験移住がおこなわれ、エレカ(電気自動車)による100時間耐久レースも開催されている。 ブッホ (Buffo) 『機動戦士ガンダムF91』に登場。複合企業「ブッホ・コンツェルン」の密閉型私設コロニー。軍事関連産業のほか職業訓練校があり、私設兵団「クロスボーン・バンガード」の兵の養成が行われていた。 ブルッツホルツ (Bruzholt) 小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』に台詞でのみ登場。連邦軍のケネス・スレッグ大佐が武器調達のために何十枚もの書類にサインした場所。同作品ではコロニーであること以外不明だったが、書籍『データガンダム キャラクター列伝』でサイド1とされ(「ブルッツフルツ」と表記)、キルケー・ユニットが秘密裏にペーネロペーのテストをおこなったとしている。 ブリガドーン (Brigadoon) 漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』に登場。一年戦争以前からナノテクノロジー産業で名を馳せていた工業用コロニー。宇宙世紀0088年にフェアトン・ラーフ・アルギスによって無血平定されてネオ・ジオンの占領下に置かれ、巨大太陽光発電システム「ラーフ・システム」建設の中心地となる。市長はコーナー・オコーナー。 ヘヴン 小説『機動戦士ガンダムUC 戦後の戦争』に登場。サイド1のなかでも古い部類に位置するコロニーとされる。 ヘルンガット (Herngut) 小説『機動戦士ガンダムF91 クロスボーン・バンガード』に台詞でのみ登場。レズリー・アノーがフロンティアIVに移住する前に勤務していたロックウェイ社がある。同作品ではサイドは不明であったが、『データガンダム キャラクター列伝』でサイド1とされた。 ムーンムーン 『機動戦士ガンダムΖΖ』および、漫画『機動戦士ムーンガンダム』『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場。サイド1付近の隕石群の中にあった小さな球型コロニー。元はサイド1建設のために設立された開発基地で、サイド1建設終了と共に放棄される。しかし密かに残留を続ける者や不法移住者が集まって生活を続けており、外界との接触を断って狩猟採取レベルにまで退行した独自の生活様式を営む。そして、科学技術の精髄たるスペース・コロニーの中に居住しているのに「科学技術を捨てて自然と共存する」ことを理想とするやや矛盾した「光族の教え」が広められ、この教えを他コロニーに(力を持って)広めるか否かで争いが起きている。 『機動戦士ムーンガンダム』の時代には、ムーンムーンが開発基地として製造された初期コロニーのため、他のコロニーよりも外壁が薄く、放射線対策も不十分という重大な欠陥があり、そのため住民の疾病率が高いにもかかわらず、「光族の教え」のために疾病にも民間療法レベルでしか対応出来ず、若い世代は通信機や電波の存在すら知らず、外界と連絡する場合は宇宙船で先方に直接出向かなければならないなど、様々な問題が発生していることが明らかにされている。なお、本コロニーにある神殿などの建物は石造りに見えて実際は強化プラスチック製であり、壁の彫刻の中に遊園地を経営するカミーグ・リゾートの名前もあることから、同社が役目を終えた旧式コロニーを買い取ってアドベンチャーランドなどにしようとしたのではないかと作中で推測されている。 『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』の時代では、ムーンムーンの住民たちは長年の自然回帰志向から、宇宙世紀0153年のザンスカール戦争のどさくさに紛れて地球に土地を手に入れ帰還する。しかし、宇宙育ちが地球の自然環境で暮らすことは想像以上に過酷であり、結局コロニーと大差ない環境である海底都市「リュグージョ」に引きこもっている。0169年には、木星共和国のタカ派との取引で再び宇宙に上がろうとする支配者層と、地球に順応し残留を希望する「地表同盟」の間で諍いが起きている。 ルーシ (Lucy) 小説版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(ハイ・ストリーマー)』に台詞でのみ登場。アリョーナ・ペィジの出身地。『データガンダム キャラクター列伝』では、反地球連邦組織エグムの影響が強いとされる(「ルーシー」と表記)。 ロンデニオン (Londenion) 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場。連邦軍の外郭新興部隊ロンド・ベルの拠点が置かれたコロニー。宇宙世紀0093年における地球連邦軍とネオ・ジオン軍の秘密会談の会場ともなった。しかし、このロンデニオンでさえ連邦軍の武威は基地の外には及んでいなかった。その名は、古代ローマ時代のロンドンの名称で「荒れた土地」を意味する。サイド1の中でも最古参の部類で、英国人を中心に移民が行われ、19世紀ロンドンを模した街並みを形成している。人口は約500万人。ニックス・オックスフォード大学が置かれている。 小説『機動戦士ガンダムF91 クロスボーン・バンガード』でも数回登場。ハウゼリー・ロナの結婚式が行われる、コスモ・クルス教の神殿建設の予定地に挙げられるなどしている。
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