密閉型と開放型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 04:47 UTC 版)
「トランク (自動車)」の記事における「密閉型と開放型」の解説
トランクに代表される荷室はその構造により密閉型と開放型に分類できる。 デッキリッドを持つ密閉型の荷室は、典型的なセダンやクーペによく見られる。荷室は車体の隔壁(バルクヘッド)やトリム(内装)によって客室から分離されているが、一部には、バルクヘッドに小さめの穴を空けスキーホールを設けたり、開口部をより大きく採り、後席の背もたれを前倒させてトランクスルーとすることで、長物の収納を容易にしている車種もある。 開放型の荷室は、ステーションワゴン、ミニバン、SUVなどバン形状の車体を持つものと、多くのハッチバック車に見られ、通常は「ラゲッジスペース」や「ラゲッジルーム」と呼ばれる。 密閉型の荷室は一般的にシンプルな素材がトリムの材料に用いられているが、多くのステーションワゴンは客室の延長上に荷室が存在する(トリムが目に触れる)ため、客室側のトリムに準じたより良い素材が用いられる場合もある。ステーションワゴンやSUV、典型的なハッチバックの場合にはプライバシーの保護や荷物の盗難防止のために、目隠しとなるトノカバーを取り付けることができる。トノカバーには、ロールカーテン状の巻取り式(ステーションワゴンやSUV)、板状の分割式や折りたたみ式(高級車や高額車に多く見られる。すだれ状、鎧戸状の巻取り式もある。)、バックドアからひもで吊るされる、整形されたトレイ状のもの(多くの大衆ハッチバックと、荷室の極短いステーションワゴン=実質はハッチバック)などがあり、収納や着脱が可能である。また、ステーションワゴンやSUVでは、急ブレーキや衝突の際に荷物が乗員を襲わないよう、上部空間に張りの強い丈夫な網を取り付けることができるものもある。これは、バリアネットや、荷室に犬(猟犬やペットの大型犬)を載せる文化圏ではドッグネットとも呼ばれる。 ハッチバックを除くと、日本車の日本国内専売車には、これらの目隠しが省かれているものが多く、高額なステーションワゴンやSUVでもネットを装備しているものはほとんどない。
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