描き手たちの関係者
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「BILLY BAT」の記事における「描き手たちの関係者」の解説
スミス CIAのエージェント。スミスはコードネーム。恰幅の良い白人の中年男で頭髪は薄く、テンガロンハットを被る。ヤマガタ版BILLY BATの大ファン。コウモリの存在を知ったことから組織を追われ、ヤマガタの消息を追って彼が匿われているアメリカの片田舎を訪れる。そこでコウモリの囁きに精神を病みアルコール依存症の廃人同然に陥っていたヤマガタを再起させる。JFK暗殺の陰謀を予知したヤマガタが組織から狙われると彼を庇って銃弾に倒れる。 その際に左眼を失ったものの来栖の手で救出され生かされる。グッドマンが狙われるようになると彼を守るため現れる。グッドマンがヤマガタの後継者として仕事を成し遂げると現役を引退し、老人ホームで暮らすようになる。ヤマガタの行方を追う組織から命を狙われるがデヴィヴィエに助けられる。 グッドマン宛の遺書を残しており、その中で自身の本名を明かそうとしているが止めた。 チャック・カルキン(偽) 本名不詳。世間的にはBILLY BATの二代目作者。ビリーを低年齢向けのコミカル路線に方向転換させ、子供たちから人気者のキャラクターとして商業的に広めることに大成功。巨万の富を築き上げ、TVアニメーションや遊園地などのサイドビジネスをも手がけるカルキン・エンタープライズという帝国の創始者。アニメ版BILLY BATでは自ら登場し、彼の顔と名前を知らない者は全世界にいないまでの有名人となる。 だが、その背後でデュヴィヴィエらのエージェントを使ってBILLY BAT模作の描き手たちを抹殺。「BILLY BATを描くと何者かに殺される」という話が都市伝説として広まる。本物のチャック・カルキンをゴーストライターとして使役していた。だが、真チャックが連載の継続を拒否。オードリーとチャックの裏切りによりグッドマンの作品が世間を賑わせるようになると愛人宅に入り浸る生活に陥り、日系人女性で元恋人のナオミから自身の息子を紹介された後、闘病生活に入る。最期まで生きることに固執し続けたが亡くなる。 その正体はユダヤ人で少尉として捕虜収容所に居たことしかわかっていない。ヒトラーからの依頼でコウモリの絵を広めるように指示される。 オードリー・カルキン 偽チャックの娘。高慢で鼻持ちならぬ女性。幼少期に真チャックのアトリエに忍び込んだことがあり、父親が彼から名前を奪ったことを知る。芸術家を見抜く才能と卓越した経営手腕を持つ。グッドマンを見出し、彼を真チャックに引き合わせる。グッドマンがBILLY BATの後継者となると父から経営権を奪って帝国の後継者となる。だが、父の死後、父の偉大さに気づいた。 アメリカ同時多発テロ事件を作中で予言し、ビデオメッセージで全世界に警告しようとしたグッドマンの意向を裏切って「そんなものはなかった」ことにし、グッドマンからティミーに作者変更させた。だが、2015年にティミーが起こした法廷闘争で敗北。カルキンエンタープライズに関する資産をほとんどすべて失う。手元に残ったのは「紙媒体のBILLY BATの出版権利」だけだった。ホンモノを見抜く目に偽りはなく、チャックとティミーのBILLY BATは認めず、二人のケヴィンが描いたBILLY BATこそがホンモノだと確信している。ヤマガタ作品を扱い続けた零細出版社のトーゴー出版を見事に再建し、紙媒体のBILLY BATで成功を収める。 グッドマンの行動を妨害したことでアメリカ同時多発テロで多くの犠牲者を生んでしまったことを後悔。自分と二人のケヴィンだけが真相を知るゴーストライターだったチャック・カルキンの念願を叶えた上で、その死も看取る。モニカから本当は心の優しい女性だと指摘された通り根は心優しく情誼に脆い。学生時代のケヴィン・グッドマンがモニカと交際していたことも知っている。生涯特定のパートナーを持たず独身を貫いた。 ヘンリー・チャールズ・デヴィヴィエ 頭髪の後退した紳士然とした人物。人当たりが柔らかく日本語も堪能。ゲイリー、シシー夫婦の息子。かつては偽チャック・カルキンの命令でチャック以外のコウモリの描き手を始末していた。だが、ヤマガタに心を、雑風に命を救われて改心し、BILLY BATの描き手を守る側に回る。モアハウスの部下に拷問されかけたスミスの命を救う。グッドマンの護衛役兼BILLY BAT模作の真贋鑑定人として協力していたが、ティミーの鑑定に迷い、結論を出さないまま何者かに銃撃され、身元不明の人物として病院で昏睡していた。昏睡状態の最中にコウモリの託宣を受け、スミスの助言に従い行動。グッドマンを守るために「嘘」で彼を世界貿易センタービルから遠ざけ、自身は一人でも多くの人命を救おうと奔走。グラウンドゼロで命を落とす。 トニー・グッドマン ゴールデンコーラ社長にしてケヴィン・グッドマンの父親。黒人社員だったダイアンに一目惚れし、ニューヨークで挙式を上げるものの親戚一同の猛反対に遭う。コウモリに導かれたランディの働きで妻と目出度く結ばれる。ダラスへの転勤に際してKKKによる黒人殺害に遭遇するが勇気を出して告発した。その後、支社長として成功を収め、やがては社長となる。ケヴィン・ヤマガタの熱心なファンであり、一人息子に彼の名を付けたほど。自宅には彼の作品のほとんどが置かれており、それが息子の情操教育の道具となった。JFKの暗殺現場で流れ弾から息子の命を救ったヤマガタにお礼として日本旅行をプレゼントした。ヤマガタに勝るとも劣らぬ才能をもった息子の良き理解者であり、最初のファンでもある。だが、本心ではゴールデンコーラを息子に受け継いで欲しいと願っていた。 2018年、認知症が進み、いわゆるまだらボケの状態にあり、社が保護する水源を守るよう息子に願う。 ダイアン・グッドマン トニーの妻にしてケビン・グッドマンの母親。黒人女性。ゴールデンコーラフロリダ支社の元従業員。元労使闘争の闘士であり肝が据わっている。人種差別が盛んな60年代に周囲の猛反対を押し切ってトニーと結婚。妊娠中に転勤となった夫に付き添い中部でKKKのリンチにより黒人男性が殺害されるのを目撃し、未亡人となった彼の妻を支えた。夫の昇進で社長夫人となるが少しも気取ったところがなく、BILLY BATを受け継いだ息子の活躍を見守る。キング牧師の信奉者で彼の思想「I have a dream」(私には夢がある)が息子にも大きな影響を与えた。 2018年、心筋梗塞で倒れ入院生活となる。 ランディ・モモチ ニューヨークの日系人タクシー運転手。日本名は「百地 金持(ももち きんじ)」。百地三太夫の子孫。ヤマガタ版BILLY BATのファン。妻の作ったビリーのアクセサリを相棒とし、コウモリと交信出来る。妻子と離れて暮らしていたが、ダイアン、トニーとの出会いで勇気を貰い妻と復縁した。ジャッキーからは日本贔屓の変な父親と思われている。 彼の持っていたコウモリとの交信能力は娘と孫娘に受け継がれる。遺影となってバスクの洞窟を訪れた。 ジャッキー・モモチ コウモリの声が聞こえる日系3世の少女。ランディの娘。ヤマガタ版ビリーを目にして突如としてコウモリの声が聞こえるようになってしまい、コウモリの声に振り回される。JFK暗殺の実行犯である来栖たちを目撃してしまい、組織に追われる窮地をオズワルドに助けられる。ゴールデンコーラの懸賞旅行に当選してヤマガタと共に来日。光森村でデヴィヴィエに囚われるがヤマガタと雑風の活躍で難を逃れる。突如ヤマガタが銃撃され看護のため彼に付き添っていた。 その後アメリカに帰国して結婚。一女をもうけ主婦となるが、亭主は借金を残して失踪。博物館の学芸員として働いている。再びコウモリの声が聞こえるようになり戸惑っていた矢先に山下と再会する。アメリカ同時多発テロを防げなかったことでショックを受けるが、コミック専門店でヤマガタ版BILLY BATを読むうちに同じく失意のグッドマンと再会。作中の台詞である「師匠を探せ」という言葉をヒントに「バスクの洞窟」というヒントをグッドマンに与える。だが、ヤマガタの残したと思われる“その時は近い 急がば回れ”という言葉に洞窟探索を断念する。明智と共にチベットに行くというマギーに反対し、コウモリの声を聞いて行動した過去を語る。マギーがコウモリの声を聞くようになるとグッドマンに娘を救うよう依頼。そして、スーパームーンの晩にバスクの洞窟に向かった。 マギー・モモチ ジャッキーと別れた夫の間に生まれた娘で日系4世。日本語はそれほど得意ではなく山下の使う関西弁はわからない。ドキュメンタリー映画監督志望で授業で伝説の映画監督となった明智へのインタヴューを課題に出される。明智を訪ねると助手にされてしまい、「黒蝙蝠教団」を追ってチベットに向かう。その途上、コウモリの声を聞くようになる。グッドマン、明智と共に教祖に遭うため洞窟に入り、そこでヤマガタとグッドマンの感動の対面に立ち会う。その後、ヤマガタの命でバスクの洞窟に向かったグッドマンに同行した。 山下 雑風の弟子で関西弁を使うとぼけた少年。少年ながら雑風の逃亡生活を助けて彼の闘いを支える。その後、銃撃により重体に陥ったヤマガタと彼を見守るジャッキーを励ます。 アルバイトとしてビリーランド紀州で働いていたが正社員になると、経営不振に陥ったビリーランドのアトラクションを見直して業績を回復させた。そうした功績から社長に就任するも、突如CEOに就任したケネス・ボーンから退任させられる。部下に惜しまれながら会社を去り、その報告のため訪れていた雑風の墓石に刻まれたコウモリを発見。コウモリに導かれるまま渡米し、ニューヨークで暮らしていたジャッキーと再会を果たす。 アメリカ同時多発テロ事件の発生にもめげず、ボランティアで倒壊現場での作業に従事。その後、グッドマンとジャッキーのスペイン行きにも同行。その後、ケヴィン・ヤマガタを探し当て「黒蝙蝠教団」を組織し、フジぽん太郎の執筆に勤しむヤマガタのマネージャーとして最期まで付き合うことになる。 コウモリとの交信能力はないがコウモリの姿を「影」として目にすることが出来る。その能力で描き手たちを助ける。 コニー・アケチ 日本が誇る特撮映画監督。四角い顔とヘビースモーカーなのが特徴。代表作は『大怪獣ガズラ』。日本名は「明智 小太郎(あけち こたろう)」。国鉄マンで技術者の父親を持つ。父の後輩である下山とも旧知の関係。下山事件とその予行演習だったチャーリー轢断現場を目撃し、事件の真犯人をヤマガタだと思っている。 カルキンエンタープライズからの破格の条件で月に着陸する映画を撮影した。だが、その契約により帰国出来なくなり、実際の月面到達で自身の映像が使われたことに気づく。更にNASAで月のコウモリを目撃してしまったためNSAから監視対象となる。 1981年、売れない映像会社を経営し、1980年代はB級ホラー映画専門の映画監督になっていた。その当時、ケヴィン・グッドマンと出会い、アポロ月着陸に彼の作った偽映像が使われ、月面には巨大なコウモリがあり、その事実を隠蔽するため彼の作成したフィルムが使われたと主張した。 2018年、映画業界では月面着陸の偽映像を作成し流出した映像が「アポロ計画は実在せず人類の月面到達はアメリカの陰謀だった」という都市伝説の根拠とされ、80年代の冴えない活躍も含め伝説の映画監督としてその名を知られる。存命を示唆され、ドキュメンタリー映画監督志望のマギー・モモチが彼のインタヴューを命じられる。『コウモリ大魔王の逆襲』という特撮映画の作成に残りの人生を賭けていたが、マギーを助手にし、チベットで行われている「黒蝙蝠教団」による地上絵が月面のコウモリと酷似していることからマギーと共に調査に向かい、現地でグッドマンと再会。更に教祖として崇められたヤマガタと対面する。グッドマンとモモチ親娘のバスクの洞窟行きにも同行した。その後の消息は不明。 モデルは円谷英二[要出典]。 モニカ・マウラ / モニカ・グッドマン ケヴィン・グッドマンのプリンストン大学時代の学友で当時交際していた彼女。その後、環境問題で企業を告発する凄腕弁護士となる。水源とエネルギーを牛耳り、シェールガス採掘で汚染を垂れ流す「カルキン・エンタープライズ」を告訴する。ティミーに命を狙われるがオードリーによって命を救われた。オードリーの依頼で死の床にあるチャック・カルキンとケヴィン・ヤマガタの再会を段取りした。「カルキン・エンタープライズ」に五億五千万ドルの慰謝料を支払わせ、多額の弁護報酬を惜しげもなく汚染被害に苦しむ人たちの救済に使い、BILLY BATの新作を執筆するグッドマンの妻となる。
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