描写された刀剣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 10:15 UTC 版)
1 2 3 4 5 6 7 1. アカラの仏画(部分) 15世紀の作。アカラ (Acala) はネパールの密教における守護仏であり、魔を退散せしめ人の心のうちの煩悩や因縁を断ち切らんとして降魔の剣を振るう。日本密教における不動明王と同根に当たる如来である。 2. 大天使ミカエルのイコン シモン・ウシャコフ(英語版)による1676年の作。黄金色に光り輝く大天使は、剣を振りかざし、東方教会のキリストグラム(英語版) "ICXC (cf. en:Christogram#ICXC)" を掲げつつ、有翼の悪魔を踏み付けにしている。 3. ジャック=ルイ・ダヴィッド『ホラティウス兄弟の誓い』 1784年作の油彩画で、新古典主義絵画の傑作。描かれているのは、王政ローマの英雄ホラティウス三兄弟と父王トゥッルス・ホスティリウスで、アルバ・ロンガとの戦い(近隣の都市国家アルバ・ロンガとの存亡戦)に臨む三兄弟が父の前で出陣の儀式を執り行っている。父は息子達の剣を掲げ持ち、息子達はローマ式の敬礼をしている。史実としての古代ローマにこのような敬礼は存在しなかったが、名画の影響力は絶大で、史実に基づいていると信じられた。20世紀にイタリアのムッソリーニらがこれを“復活”させるとナチス・ドイツも採り入れた(ナチス式敬礼)。 4. 月岡芳年『名誉新談 伊庭八郎』 1874年(明治7年)刊行の武者絵揃物の一図。幕末の幕臣で隻腕の剣客として知られる伊庭八郎の、片腕を失う前の姿を描いている。 5. アーサー・ジーク(英語版)の著書『ニュー・オーダー (The New Order )』の表紙 ニューヨークの新聞社より1941年7月刊行。イラストはポーランド系アシュケナジムであるアーサー・ジークが第二次世界大戦中に描いた枢軸国の指導者達。描き方は「枢軸国の三悪人」といったふうで、ドイツのヘルマン・ゲーリング(中央)と日本の東條英機(画面右)は象徴的に刀を携えている。 6. パルプマガジン『ファンタスティック・アドベンチャーズ(英語版)』1946年5月号の表紙 SF小説の一場面として描かれているが、湖の中から仰々しく差し出されている剣のモデルは聖剣エクスカリバーと考えられる。 7. フィンランドの国章 紋章学でいうところの「ライオン・ランパント (lion rampant) 」(cf.) の特殊な派生形態である「(王冠を頂き)剣を持つ両足立ちの獅子」。国章として1978年に制定されたが、このランパントはヨハン3世の時代(16世紀後期後半)に用いられ始めたと考えられる。
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