小学校の教師達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 05:18 UTC 版)
「サウスパークの登場人物」の記事における「小学校の教師達」の解説
ギャリソン先生(Mr. Herbert Garrison/Mrs. Janet Garrison) 声 - 田口トモロヲ、無修正映画版 - 谷省吾、FOX版 - 木内秀信、Netflix版 - 佐藤せつじ / 英 - トレイ・パーカー 本名はハーバート・ギャリソン。サウスパーク小学校の教師で、スタンたちの担任。41歳。 非常識なサウスパークの大人達の中でも、さらに輪をかけて人格に問題がある描写が多々ある中年男性。平生の態度は教師らしい当たり障りの無い人物だが、その節々で人格破綻者を思わせる言動を行うことがあり、特に同性愛者であることを認めた以降はそれが顕著となる。ギャリソンによれば自分の人格形成に大きな影響を与えたのは父から性的ないたずらを「されなかった」ことだという(S3#17)。 ギャリソンは物語の経過によって性的趣向が次々と変わっていくキャラクターである。ごく初期においてはゲイっぽいと揶揄されることはあっても、整形して女性にモテようとするなど、異性愛者であった(S1#11)。しかし、徐々に(本人は怒りながら否定するものの)同性愛者的な素養を見せるようになっていく。特にシーズン2でハット君の存在を、抑圧された同性愛の表れだと精神科医に指摘された以降は(S2#8)、同性愛者であるが、それを頑なに認めようとしないキャラクターとして確立する。その後、少年に対する性交渉が発覚し、学校を辞め恋愛小説家に転職するも(S4#6)、(本人は普通の恋愛小説のつもりが)ゲイ小説として大賞を取ってしまい、世を捨てて山に篭る。最終的にゲイの自分と向き合い、ゲイであることを受け入れ、以後、公然と同性愛者として振舞うようになる(S4#11)。性的趣向を理由に小学校教諭への復職は拒否され、しばらく幼稚園の教諭としてアイクの担任となるが、シーズン6後半で、チョクソンディックの死を受けてスタンら4年生の教師に復職する(S6#14)。この際、ハット君を捨てている。復職してからはパートナーのスレイブ君を副担任として授業を行う。その後、シーズン9で自分は同性愛者でなく性別違和だったと考え、性転換手術を受けミセス・ギャリソンと名乗りはじめる(S9#1)。第11シーズンでは同性愛者として女性を好きになり(レズビアン)、第12シーズンでマウスで培養して作りだしたペニスを使って再度性転換手術を行い元に戻った。その後は化粧もやめ、外見は初期に近い形となり、幾分かおとなしくなっている。 専門の教科は歴史だというが、しばしば描写される授業で歴史を扱ったことはほとんどない。大概は『レ・ミゼラブル』や『氷と炎の歌』シリーズを実際の史実であるかのように授業していたり、長編テレビドラマシリーズを見せて、その感想や次の展開を予測させるというものである。 シーズン19では大統領候補として出馬しており、新カナダ大統領を強姦した上殺害したため支持を得(しかしサウスパークは差別主義者で偏屈な白人しかいない町と思われるようになった)、シーズン20では次期大統領となっており、ドナルド・トランプを思わせるカツラをかぶり仕草もトランプに近い。 シーズン24にて大統領を辞任し、再びスタン達のクラスの担任として戻ってきた。ハット君 ギャリソン先生が右腕につけている腕人形。シーズン6でギャリソンが4年生のクラスに復職するまで付けていた。性格は口汚く性悪的で、ゲイ。ハット君が喋る時はギャリソンの口が動くなど、明白にギャリソンの腹話術人形であるが、稀にギャリソンから独立して動いたとしか思えないようなことがある。 作中ではハット君は抑圧されたギャリソンの心の現われと指摘されており、ハット君がゲイであったり、口汚いのは、ハット君を通してギャリソンの本心を発しているためだとされる。そのため、シーズン6でハット君を捨てた後は、ギャリソンは公然と同性愛者であることや、汚い言葉を用いるようになっている。 シーズン2ではハット君が「男の尻を追いかけて出て行った」という体裁で一時登場せず、その間は小枝に服を着せただけの「小枝君」がハット君の代役だった。 上述の通りシーズン6以降はギャリソンが付けなくなったことで登場しなくなったが、シーズン14ではカートマンの父親の秘密を握る者として再登場した他、シーズン24で再度ギャリソンが教職に復帰した際に登場している。 シェフ(Jerome "Chef" McElroy) 声 - ブラザー・コーン・第5シリーズのみ小林正寛、FOX版 - 木村雅史、無修正映画版 - 平井善之(アメリカザリガニ) / 英 - アイザック・ヘイズ 学校の食堂で働く調理師。本名はジェローム・マッケロイ。町内では数少ない黒人男性の一人。 コック帽と髭面、恰幅の良い体格の人物で、サウスパークでは数少ない常識のある大人。黒人民権運動に賛同するなど社会活動にも積極的に参加する一方、過激な黒人運動には距離を置くなどバランス感覚も持ち、主人公達からの信頼も厚い。一方、後述する好色の欠点もある。 大の女好きで、カートマンの母を含め関係を持った女性も多数いる。歌が得意だが、時にピー音が連発されるほど歌詞が卑猥なため、子供に意味が通じる事は少ない。子供たちのアドバイスも、大人故の含蓄はあるもののアダルティーな例えが多く、正しく伝わらないこともある(劇場版で女の子に好かれる方法を尋ねてきたスタンに平然と「クリトリスを探せばいい」と言い放つなど)。第1話からの登場人物であり、当初は他の大人たちと同様に非常識な大人の一人であったが、第7話にて常識的な大人としてスタンらに助言する後の人物像が確立した。 第10シーズン第1話にて、入会したスーパーアドベンチャークラブで幼児愛者に洗脳されてしまい、最期は命を落とし、物語から退場する。この回は製作の背景が特殊であり、長年シェフの声を務めたアイザックがサイエントロジーの信者であったため、しばしばサイエントロジーを侮辱的に扱った製作陣と対立、第9シーズンまでで役を降りていた。最終的にスターウォーズ:エピソード3のパロディでダースベイダーに擬えて裏切り者扱いされているが、同時にカイルの言葉を通して、アイザックへの感謝と憎むべきはカルトという製作サイドの主張がなされている。このようにS10#1は、カルトに嵌った親友(シェフ=アイザック)を助け出そうとするが適わないという製作サイドの事情がストーリーラインに反映されている。 「The Stick of Truth」でクライドによってUFOから漏れた、人間をナチスゾンビにする液体を投与され、ナチ・ゾンビシェフとして復活。主人公達の前に立ち塞がる。戦闘中に支配から脱しかけるも、苛立ったクライドによって火炎瓶を投げられ、体を燃やされたところに主人公に屁をこかれ、勢いが強くなった炎で再度死亡した。 マッケイさん(Mr. Mackey) 声 - 松尾貴史、FOX版 - 桐本琢也、Netflix版 - 落合弘治、無修正映画版 - 西井隆詞(現:ラジバンダリ西井)(歌 - 宮内良) / 英 - トレイ・パーカー 学校のカウンセラー。異常に頭がでかくアンバランスな体型の男性。自宅の番地は1000でポストが三つも設置されている。 指導室で生徒達のカウセリングの他、ドラッグやアルコール、喫煙の害などを説いたりしている。特に語尾に「んけ〜い(M'kay)」と付けるなど、ねちっこく嫌味な話し方をするため生徒からは嫌われている。ハット君(ギャリソン)からはカウンセラーとしての能力は低いと評されているが、相手と心の波長を合わせて考えを読み取るという超能力的な力を発揮したこともある。基本的には受身な性格で周りに流されることが多いが、シーズン10以降は自分の思い通りにならないと幼稚園児相手でもキレる理不尽な面もしばしば登場する。また、ジャグジーを所有している。ネクタイを外すと普通の頭の大きさになる。 モデルはトレイの学生時代のカウンセラー。 チョクソンディック先生(Ms. Diane Choksondik) 声 - 乃村健次 / 英 - トレイ・パーカー 第4シーズンから登場する担任。第6シーズンで死亡。 オールドミスの女性教師で、ギャリソンに代わって4年生になった主人公達の担任となる。顔は不細工で胸はシャツの裾からはみ出るほど垂れている。しばしばヒステリックを起こすため、生徒達からの評価は良くない。学生時代アメフト部のキャプテンと3日間だけ付き合ったことがあるが、実はキャプテンに対する罰ゲームだったと知らされ、男性や性行為に強い嫌悪感を抱く。その後、紆余曲折を経てマッケイと付き合うようになる。 第6シーズンにて唐突に惨殺され、物語から退場する。生徒達はその死を喜んだ。 名前のChoksondikは“chokes on dick”(チンコで窒息する)という意味であり、作中でも揶揄される。 スレイブ君(Mr. Slave) 声 - 乃村健次 / 英 - ジョン・ハンソン 第6シーズンから登場する担任補佐。ギャリソンの恋人。 いかにもゲイといった外見の男で、自他共に認める変態。第6シーズンで復職したギャリソンが、ゲイを理由に解雇され、多額の賠償金をせしめようとする計画のために連れてこられる。結局解雇に至らず計画は失敗するが、その後も担任補佐兼ギャリソンのパートナーとして学校に残る。性癖は特徴的なものの、それを除けば常識人。 第9シーズンでギャリソンが性転換すると、彼とゲイに対する考え方の違いに悩み別居、その後ビッグ・ゲイ・アルと結婚し学校を辞める。レギュラーキャラクターから外れたが、その後もしばしば登場する。 名前のスレイブ(Slave)は英語で奴隷という意味である。 クラブツリーさん(Mrs. Veronica Crabtree) 声 - 鈴木紀子 本名はヴェロニカ・クラブツリー。サウスパーク小学校の送迎バスの女性運転手。 ボサボサ髪に乱雑な歯といった、いかつい顔の中年女性で頭に鳥を飼っている。口が悪く、大概は怒鳴っているが本性は良い人と思われる描写も多々ある。 バスに乗らない、走行中に立っているなどした時、大声で威嚇するように注意する。それを受けて、注意された側がババアやビッチなどを含んだ言葉で悪態をつくが、上手く聞き取れず「なんだって?」と聞き返し、それに対して言った本人が前言を誤魔化して発言し、それに「その通りね」と返答してあっさり引き下がるのが決まりパターンである。また、ウサギに銃を突き付け「○○しないとウサちゃんを殺すぞ!」と注意することもある。 初期の準レギュラーであり、シーズン2第7話では彼女が主要人物の1人として活躍したが、徐々に出番が減り、モブとしての登場すらほとんど無くなる。シーズン4第15話ではケニーの冠番組に出演し、偽物のケニー(本物は売春容疑で逮捕されて刑務所にいた)を自分の子宮に潜り込ませ窒息死させたが、この際16の時に経験済みであることを告白している(その時に身ごもったと思われる子供が、偽物のケニーを死亡させた後、成長した状態で死体となって出てきていた)。ついに第8シーズンで出番の少なさを理由に連続殺人犯に惨殺され、以後登場しない。彼女の後のバスの運転手としてはヒスパニック系の男性が登場している(S12#5)。 アドラー先生(Mr. Richard Adler) 声 - 乃村健次、Netflix版 - 佐藤せつじ 本名はリチャード・アドラー。技術の授業担当の先生。気が短く、ニコチンガムを服用している。過去に飛行機のパイロットだった妻(実写)を事故で亡くしておりそれがトラウマとなっていた。それがきっかけで一時自殺するまでに追い込まれたが、ケニーが死亡した時に霊媒された彼の妻・おばあちゃん・おじさんに説得され、生きる希望を持った。頭に絆創膏が貼ってある。口癖は「ふざけるんじゃない」。 ビクトリア校長(Principal Victoria) 声 - 鈴木紀子、FOX版 - 武田華 サウスパーク小学校の校長。 落ち着いた言動の女性で、サウスパークの住人の中では比較的常識人。ただし、カートマンにKKKの格好をさせるなど、ネジの飛んだ行動をすることも稀にある。基本は生徒の親達や町が二分され対立した時など、マクダニエルズ市長と共に中立的に振舞うが、ただの日和見主義者の面も強い。ただし、カートマンが乳癌を馬鹿にし、ウェンディと争った際には、親達を利用されて戦えなくなったウェンディに対して、自身も乳癌だった過去を明かして戦うよう奮起させている。 シーズン19で本人の登場や説明もなく、突如校長をクビになり、代わりにPC校長が就任する。その後、同シーズン終盤において登場し、真相を明かす。 ゴーラムさん(Nurse Gollum) 声 - 幸田夏穂 サウスパーク小学校の保健室に勤務する養護教諭。頭に結合双生児の兄弟である死んだ胎児がくっついており子供達は怖がっているが、本人は個性だと言って気にしていない。コロラド大学を卒業している。 ポリコレ校長/PC校長(PC Principal/Peter Charles) 声 - 佐藤せつじ / 英 - トレイ・パーカー シーズン19より登場したビクトリア校長の後任の校長。本名はピーター・チャールズ。 金髪に短いアゴ髭を生やし、常にオークリーのサングラスを掛けた筋肉質の男。常に半袖シャツでジムトレーナーのような外見ながら、テキサスA&M大学の卒業生で、その名前の通りPC(政治的正しさ、ポリティカル・コレクトネス)に非常に敏感な人物。PCを守らせるためには、それ以上の過激な暴力や人格批判を平然と行い、カートマンすら従順にさせ、特に気に食わない相手には殺害も厭わない。また、大学時代の友人たちとフラタニティ風のPCを守らせるための団体に所属している。 シーズン19のメインストーリーにおける主要人物であり、シーズン終盤に、オンライン広告を含む大きな陰謀によって作られた存在だと発覚する。PC校長にはそれまでその自覚がなく、自分の正体を知ってアイデンティティに悩むが、不寛容から人類を守るという意義のために、陰謀の黒幕である広告業から独立し、そのまま校長職に留まる。シーズン21で副校長のストロング・ウーマンを妊娠させ、シーズン22では5人の子供が登場している。 ストロング・ウーマン 声 - 寺依沙織 シーズン21より登場した副校長。 PC校長が校内のイジメ問題に対処するために副校長として雇われた女性(S21#9)。登場時にPC校長のスピーチを遮って自己のスピーチを始めるなどの自己主張の強さを見せるが、その態度によってPC校長から惚れられる。登場回の終盤に起こったギャリソン大統領のカナダへの核攻撃の一件を通して両想いとなり、次話(S21#10)で校長と性的関係を結んで妊娠し、シーズン22にて5人の子供を出産する。 ヴェネズエラさん(Mr. Venezuela) 声 - 小形満、英 - マット・ストーン サウスパーク小学校のバス運転手兼用務員のラテン系の男性。名前のとおりヴェネズエラ人である。クラブツリーさんの後任としてシーズン12から登場。 もともとサウスパーク小で働いておらず差別の歴史博物館で働くメキシコ人という設定だった。
※この「小学校の教師達」の解説は、「サウスパークの登場人物」の解説の一部です。
「小学校の教師達」を含む「サウスパークの登場人物」の記事については、「サウスパークの登場人物」の概要を参照ください。
- 小学校の教師達のページへのリンク