千里山女子高校
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「咲-Saki-の登場人物」の記事における「千里山女子高校」の解説
読み方は「せんりやま」。関西最強と評され、プロ雀士も数多く輩出している名門校。激戦区の北大阪地区を11年連続で制し、過去35回インターハイに出場している。全国ランキング2位。インターハイ第4シード。全国大会2回戦では阿知賀女子学院・越谷女子・劔谷高校と対戦。阿知賀メンバーとはインターハイに向かう道中の浜名湖サービスエリアにて偶然出会っている。 なお、選手達はアニメ放送当時担当声優の所属事務所が同じで、船久保以外は阿知賀編のOPを担当したStylipSの当時のメンバーでもある。 園城寺 怜(おんじょうじ とき) 声 - 小倉唯 / 演 - 咲良菜緒(チームしゃちほこ) 3年生。5月10日生まれ。身長154cm。千里山中学出身。先鋒を務める。昨年の秋季大会からエースとして出場。それまでは三軍で無名だったが、現在は全国屈指のエース選手である。スピンオフ作品『怜-Toki-』の主人公でもある。 病弱なため、よく清水谷竜華に膝枕をされている。 倒れて生死の境を彷徨ってから一巡先を見る能力に目覚める。さらに意識を集中することで二巡先を見ることもできるが、体力・精神力を大きく消耗するため、過去に一度試した際は部室で倒れてしまい竜華から使用を禁止されている。予知に逆らった行動を取ると二巡くらい何も見えなくなる。麻雀以外でも一周するものでさえあればなんでも予知できる。 リーチを掛けることは少ないが、掛ける場合は他家から鳴きが入らなければ一発ツモになるタイミングで掛ける。この際人差し指でリーチ棒を立てる独特の仕草をする。 本人曰く、純粋な麻雀の技量は三軍の頃から変わっていないと自己評価は低い。しかし、臨海女子の辻垣内智葉が言うにはデータ上の牌譜を見ても配牌やツモが昔より格段に良くなっているらしく未来視の能力とは別に運が良くなっていることが示唆されている。 インターハイ第2回戦第2試合先鋒戦では他家を寄せ付けない強さで圧倒し、先鋒戦ひいては第2回戦第2試合の20人の中で最多獲得点数を記録している。 インターハイAブロック準決勝先鋒戦では、一巡先を読んで戦うも宮永照に読みの上をいかれ、圧倒されてしまう。後半戦では照の連荘を止めるために竜華から禁止されていた二巡先を見ることを決意。能力を幾度となく使用し、一時は能力が使えなくなってしまう。その後徐々に能力を取り戻すも、照の圧倒的な力の前に心が折れかける。それでも仲間たちへの想いから、三巡先を読み、松実玄が照から和了るのを手助けした。先鋒戦終了後は度重なる能力の使用のため倒れてしまい、病院に救急搬送され入院を余儀なくする。 インターハイ5位決定戦では能力が進化し、新たに分岐した未来が同時に見えるようになる。これを駆使することで他を圧倒、5位決定戦最高の成績を残した。その後は休憩室で体を休めていた様子。 清水谷 竜華(しみずだに りゅうか) 声 - 石原夏織 / 演 - 小倉優香 3年生。6月8日生まれ。身長163cm。千里山中学出身。部長で大将を務めており、平均獲得素点では関西随一。 一見、部長としてしっかりしているように見えるが天然ボケ気味。チームメイトで同学年の園城寺怜、江口セーラとは小学校時代からの友人。身体の弱い怜のことを常に気をかけ、できる限りそばにいられるように注意しており、怜が望んだり具合が悪かったりすれば周囲に誰が居ても関係なく膝枕して休ませている。料理上手で梅田の高層マンションに暮らしている。 インターハイ第2回戦第2試合大将戦では、最多獲得点数を記録している。 インターハイAブロック準決勝大将戦では膝枕によって蓄えられた怜の先を見通す能力を使えるようになり、これを駆使するも及ばず3位で敗退する。 インターハイ5位決定戦では中盤まで一人凹みとなるが、その結果ゾーン状態に入り、大物手を立て続けに和了してトップに浮上する。最終的に末原に阻止されたものの、最後までトップを守り抜いた。 上述の通り、怜による能力に加え、竜華自身の能力としてゾーンと呼ばれる(雅枝曰く「無極天」)察知能力を持つ。ゾーンに入ることで目の色が変わり、対局相手の体温や鼓動、呼吸から、危険牌に限らず手牌の状態など、あらゆるものが察知可能になる。また、打点も高いものが多くなる。本編にてこの能力を披露した際には、目つきが変わるのみならず、常時弥勒菩薩のようなポーズを取っていた。理牌も全くしていないことなどから、本人はほぼ無意識下にあると思われる。この能力は5位決定戦で末原が止めるまで一度も止められたことがなかったが、あまり長持ちはせず、末原曰く「短くて一局、長くても三局」とのこと。5位を無事に確定させた後、休憩室の怜の下へと戻った。 江口 セーラ(えぐち セーラ) 声 - 能登有沙 / 演 - 水春(桜エビ〜ず) 3年生。4月22日生まれ。身長160cm。千里山中学出身。中堅を務める。昨年のインターハイでは2年生でエースを務めた。今年は怜にエースの座を明け渡したものの、チーム全体が強くなる方がいいと考え園城寺怜のエース昇格に対しては好意的である。宮永照との対局経験がある。 短パン・タンクトップ・学ランと体育会系のような服装をしていて、スポーツ万能で運動能力も高い。雑種の犬を飼っている。スカートをはかなくてもいいという条件で特待生として千里山に入学したが、試合の際には制服をちゃんと着てスカートもはかなくてはならないために愚痴をこぼしたり恥じらっている。 「3900を三回和了るより、12000を和了る方が好きやねん」という言葉に代表されるように、鳴きを用いず高得点であがることを好み、大会で同卓する新子憧とは対照的な勝負観を持っている。 インターハイ第2回戦第2試合中堅戦では憧と獲得点数を競い合い、わずかに上回り中堅戦の最多獲得点数を記録している。 インターハイAブロック準決勝中堅戦では2回戦以上の絶好調ぶりを披露。高い手を連発し、オーラスに渋谷尭深の役満親被りを受けたにもかかわらず最多獲得点数を記録。その実力を見せた。 5位決定戦でも高打点を連発するも、手の内を知る洋榎の策に嵌り、獲得点数でわずかに及ばなかった。怜-Toki- 登場時は小学5年生。当時の身長は147cm。クラブチーム「ヴァグラピード大阪」所属。親友の愛宕洋榎とともに「凶星」として活動している。一人称は本編の時代と異なり、「僕」。住吉の祖父の家と千里山の両親の家を行き来しており、普段は住吉の家から地元の学校に通っている。 性格は本編にも増して自信家で傲岸不遜の気が強い。自分を悩ませる状況や強力な対戦相手を求めているためクラブチームに所属していながらチーム外との他流試合を求めている。考えなしで無鉄砲な上に自分を試すような行動を繰り返す面を「いつか痛い目見るで」と同じ「凶星」の洋榎に忠告されたこともある。竜華のような興味を示した人間にはやたら馴れ馴れしく距離を近づけ軽薄な台詞を吐くことも多い。上述の性格のため、他者に恨まれることも少なくなく褒められることに免疫がないため、怜に褒められたときには照れる面もある。 弥生から送られてきた怜たちの麻雀のビデオを見て竜華に興味を持ったことを切っ掛けに、竜華の属している石連寺小学校の麻雀部に練習試合を持ちかける。小学5年生にしてクラブチームに属しているだけに実力は圧倒的で、初心者の怜や途中まで実力を発揮し切れていなかった弥生や本調子ではない竜華を相手に大差をつけて勝利した。練習試合の結果こそ期待していたものとは異なっていたものの、実力差をものともせずに張り合ってくる怜の麻雀に好感を抱き楽しかったと感想を漏らした。 練習試合の翌年の夏には自らの力不足で敗退したものの全国大会に出場しその実力を遺憾なく発揮していた。そして、全国の実力者たちを相手にするためにさらなる雀荘巡りに精を出そうとしていた矢先に泉から噂を聞いて「自分たちの大切なもの」を賭けて藤白七実と対決したものの洋榎・泉ともども精神を抉られ感覚を狂わされた末に敗北。二人で凶星として強くなろうと決意した証であるパーカーを奪われる。対戦後には洋榎と喧嘩の末に絶交状態になり、気まずいまま住吉の学校から転校しクラブチームも移籍した。 千里山の中学に進学したあとは、同じ学校にいた怜や竜華を見つけて七実へのリベンジと洋榎との仲直りを目指して二人に協力を求めた。 二条 泉(にじょう いずみ) 声 - 松永真穂 / 演 - 新井愛瞳(アップアップガールズ(仮)) 1年生。11月8日生まれ。身長152cm。次鋒を務める。 千里山の麻雀部の歴史の中でごくわずかである、1年生でレギュラーになった一人。下級生ながら先輩たちを仕切ることができる真面目な性格。FPSを愛好しているが得意なわけではない。制服姿のセーラを見て「乙女モード」と評していた。 中学3年時にインターミドルに出場、個人戦では同学年である原村和に点数が及ばなかったものの、団体戦では活躍を見せたという回想の描写がある。 これまでの試合では先鋒の園城寺怜が稼いだ点棒をキープして確実に後ろに繋いでおり、二回戦では松実宥の能力に苦戦するものの収支をプラスで終える。 インターハイAブロック準決勝では次鋒戦開始時に千里山が2位だったため白糸台の弘世菫にターゲットにされ、さらに菫と同じ3年生の安河内美子、宥が活躍する中で手も足も出ず多くの失点をしてしまう。終了時にはショックのあまり、二度も同じ挨拶を繰り返すという醜態をさらした。 5位決定戦では、トップ故に無理をしない打ち方に終始し、少々のマイナスで終えた。怜-Toki- 登場時は小学3年生。当時の身長は124cm。幼いときから若干早熟な面はあったもののクラスメイトとソリが合わず泣かせてしまうなど生活面では問題を抱えていた。洋榎やセーラがよく行く雀荘の娘であり、それ故か二人を慕っており髪型まで真似しているほどだが、当のセーラには軽く流されていた。 凶星に目を付けられた竜華を付け狙い自作自演で自分の雀荘へ誘い込んだ。その時は初心者だった怜を圧倒するほどの実力を持っていたが、そのことで竜華の逆鱗に触れ逆に圧倒されてしまう。それだけでなく養分と見下していた怜にも翻弄された末に諦めかけて対局を投げかけていたが、当の怜に慰められて闘志を取り戻すもののオーラスで竜華に安手を和了られて結局ラスで対局を終える。 石連寺小と凶星の練習試合にはセーラとともに姿を見せ、B卓で葉子・あゆみ・倉智姉妹と卓を囲んだ。練習試合の翌年の夏、自分の雀荘を訪れた藤白七実についてセーラと洋榎に報告した結果二人の関係を崩壊させる事件の原因を作ってしまう。セーラと洋榎とともに七実と戦ったものの、彼女に心の底で抱えているセーラと洋榎に認められない心の隙を抉られ感覚を狂わされる形で敗北。敗北の代償として七実に洋榎とセーラの真似をして伸ばしている髪型を切るよう求められた。 船久保 浩子(ふなくぼ ひろこ) 声 - manami(第12局まで)→三澤紗千香(第13局以降) / 演 - 島崎莉乃(Cheeky Parade) 2年生。神戸出身。4月12日生まれ。身長165cm。副将を務める。チームの参謀・分析係。宮永咲と宮永照が親族であることを疑っている。 先輩にはタメ口で冷静なツッコミを入れる。ジト目・眼鏡・外ハネが特徴。3年生からは「フナQ」、同い年の従姉妹である絹恵からは「ロコちゃん」と呼ばれている。 根っからの研究者気質で、対戦校の選手を非常に細かくデータを取って分析しているほか、その指導者のデータにまで目を通している。打ち筋にもそれが出ており、研究を踏まえた上で相手の隙を突く打ち回しをする。 インターハイAブロック準決勝ではデータ不足ながらも隙の多い亦野誠子を狙い撃ちにし、2位の阿知賀・鷺森灼をまくりにかかるも、2回戦で森垣友香のバカヅキに伴いデータが取れなかったことや準決勝にかける思いから2回戦とは全く違う強さを披露した灼に追いつき切れず、プラス収支ながらも3位でバトンを渡した。 監督の愛宕雅枝は叔母、姫松高校の愛宕姉妹とは従姉妹にあたる。母の旧姓は愛宕。 5位決定戦では新道寺のリザベーションを止めるべく速攻を仕掛けるも、運悪く同じ早和了りや追っかけリーチにことごとく刺さり、堅実だったそれまでと打って変わって大きく沈んでしまう結果となった。 中牟田 琴音(なかむた ことね) 3年生で補員。7月7日生まれ。身長157cm。髪型は金髪でセミロング。 準決勝で倒れた怜の代わりに5位決定戦に出場する予定だったが、怜本人にお願いされたこともあってチャンスを譲ることになった。 不意に訪れたインターハイ出場のチャンスを逃すことになってしまったが、後輩にいい順位を残すには自分より怜が出場する方が良いと納得している。 芦野 沙織(あしの さおり) 3年生で補員。1月15日生まれ。身長173cm。髪型は黒髪のボブカット。 5位決定戦では浩子に頼まれて白水哩の和了った局とその飜数と配牌をまとめてメモにして竜華に手渡した。琴音と行動を共にすることが多い。 愛宕 雅枝(あたご まさえ) 声 - 久川綾 千里山女子の麻雀部監督で、元プロ雀士。7月11日生まれ。身長167cm、41歳。男勝りな性格で結婚しても苗字を変えていない。 部員の船久保浩子は姪、姫松高校の愛宕姉妹は実の娘。阿知賀編 準決勝までは千里山女子の監督として振る舞っていたが、決勝の試合直前に松実姉妹の前に姿を現した。松実姉妹の母である露子とは中学時代から交流があり、彼女が女将修行に専念するようになって後も子どもの写真を送り合うなど続いていた。そのため何度か松実姉妹を遠目で見たこともあった。 露子の幼かったころの自分への態度に戸惑いを覚えていた玄に、露子が麻雀を捨てた経緯とかつての露子との会話の内容を伝えて彼女の抱えていたモヤモヤを晴らした。 怜-Toki- 当時は現役のプロ雀士であったが、娘の洋榎の親友であり後の教え子であるセーラや同様に後の教え子である泉とも交流があった。そのため凶星と石連寺小の練習試合のあとに送り迎えにきていた。 娘の洋榎がプロ雀士の娘であることで実力を素直に評価されない現状に苛立ちを覚えていたセーラに愛宕の名前が霞むほどの通り名とかグループ名のようなものを付けるよう助言した。結果洋榎とセーラは「凶星」としての活動にハマってしまったので責任を感じる一幕もあった。 4巻カバー裏では露子の眠る松実家の墓に参り近況を報告していた姿が描写されている。
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