阿知賀女子学院
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「咲-Saki-の登場人物」の記事における「阿知賀女子学院」の解説
読み方は「あちが」。本編のスピンオフ作品『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』の舞台となる奈良県の代表校。所在地は地名に同じ吉野地域。中高一貫教育の女子校で、かつて原村和が中等部に在籍していた。麻雀部は廃部となっていたが、インターミドル個人戦で優勝した和の活躍を見たかつての旧友たちが奮起して阿知賀女子学院麻雀同好会を結成。その後、部員を5人揃えて麻雀部を復活させた。インターハイ県予選で強豪校を下して全国大会に出場。全国大会は1回戦を勝ち抜き、2回戦を2位で通過、準決勝を1位で通過し決勝に進出した。 阿知賀のキャラクターは全員ドラマCDとアニメ版が共通キャスト。 高鴨 穏乃(たかかも しずの) 声 - 悠木碧 / 演 - 桜田ひより(小6:岡崎美優) 『阿知賀編』の主人公。1年生。4月8日生まれ。身長139cm。大将を務める。 小学生の頃に原村和と出会い、阿知賀こども麻雀クラブで麻雀を共に楽しむ友達となる。中学校は阿知賀女子学院中等部に進学。中2の初めに和の転校で別れた後は麻雀から離れていたが、中3の夏にインターミドル個人戦での和の活躍をテレビ中継で観戦し触発を受け、再び麻雀で和と相まみえることを決意。仲間を集めて阿知賀女子学院麻雀同好会(後に麻雀部)を結成した。当初は、あくまでも和と戦う事が第一目標であったために、他の清澄高校のメンバーには無関心だったが(本人に否定されるまで天江衣に勝ったのは和だと考えており、他の阿知賀女子メンバー全員も同様で、晴絵に至っては天才的実力者である和がいるとはいえ、昨年のインターハイで驚異的実力を見せた龍門渕高校に清澄が勝ってしまうのは有り得ないとさえ認識されていた)、全国大会会場で遭遇した宮永咲から強烈なプレッシャーを受けた結果、彼女を倒すべき相手(敵)として激しくライバル視するようになる(ちなみに当の咲は、ただ単に迷子になっていただけであった)。しかし、抽選の結果不運にも清澄は逆側ブロックとなりさらに同ブロックで白糸台高校といずれ準決勝で戦うべき相手となった。 小5まで祖父と日本中の山を登っていたこともあって身体能力に秀でており、中学時代も山を駆け上っては母の綾乃を心配させていた。ボーイッシュな性格で、普段は無鉄砲なところがありやや頼りないが衣に歯が立たなくても何度でも挑むなど、タフな精神力を持っている。そのため衣から厄介な相手と称されるほど成長をし面識がない咲からも決勝戦で会えることを期待されている。小学生の頃から常に着ているジャージの上着を腰まで伸ばした、履いていないかのように見える服装が特徴。小学生の頃から体格があまり変わっていないようで、『阿知賀編』1巻カバー裏の漫画ではそのことにショックを受けていた。 山の奥を支配する能力を持ち、その支配力は天江衣(夕方で月も欠けている)、大星淡をも上回る。この能力によって能力者は深い巡目での能力行使を封じられてしまう。局が進むごとに支配力は高まり、序巡にも影響が出てくる。 インターハイ第2回戦第2試合大将戦においてラスト1局で2位と11900点差、配牌も微妙という困難な状況に立たされるが、最後まであきらめない姿勢を貫き粘り強く2度も手を変えた末に劔谷高校から直撃を奪い、チームを準決勝に導いた。 インターハイAブロック準決勝大将戦では前半戦こそオーラスまで焼き鳥に終わるも、後半戦では自身の能力を発揮し淡の能力を封じ込めることに成功。最終盤では新道寺のリザベーションも完封まであと一歩のところに追い詰めた。大将戦の個人収支こそ3位だったものの、淡が区間最下位に沈んだことでチームはトップ浮上に成功。下馬評を覆しての1位通過を成し遂げた。 新子 憧(あたらし あこ) 声 - 東山奈央 / 演 - 伊藤萌々香(フェアリーズ)(小6:峯田百花) 1年生。5月17日生まれ。身長149cm。中堅を務める。高鴨穏乃とは同い年で幼馴染の関係。実家は神社を営んでおり、望という年の離れた姉がいる。 幼少時は片岡優希に似た容姿をしている。成長後は小林立作画と五十嵐あぐり作画では見ための印象がかなり異なるが、ツーサイドアップに束ねた髪型が特徴的な女の子。穏乃が上級生には敬語を使用しているのとは対照的に、チームメイトで先輩にあたる松実玄や監督の赤土晴絵に対しても呼び捨て・タメ口である。タメ口でしゃべる相手はそれだけ打ち解けている相手ということであり、初対面の相手には逆に敬語のことが多い。実際、東横桃子との初対面では「東横さん」と呼び、鷺森灼との初対面でも敬語であった。口調はさばけていて、思ったことはすぱっと口にするタイプだが、嫌味ではない。「穏乃は計算が出来ない」と言うだけあって本人は計算もでき知的。偏差値70もある晩成高校に余裕で入学できると言っていることから学業の成績もかなりのものであることが伺える。動物好きではあるもののペットは飼っていない。 小学生の頃は穏乃や原村和と共に、阿知賀こども麻雀クラブに通う仲良し同士であったが、中学時代は麻雀部のない阿知賀女子学院ではなく阿太峯中学校に進学し麻雀部に入る。そのため穏乃・和とは別の学校となったことから疎遠となっていた。 高校は麻雀の強豪校である晩成高校に進学することを目標としていたが、中3の夏に和の活躍を見た穏乃の熱い気持ちに引かれる形で阿知賀女子学院に入学し、穏乃と共にインターハイ出場を目指す道を選んだ。 鳴きを入れた無駄のない打ち筋で上級生の松実姉妹や灼のような特殊能力は持たないものの、阿知賀の中では一番うまいと解説の三尋木咏からも評され、対戦校である千里山女子高校のメンバーからも高い評価を得ている。 インターハイ第2回戦第2試合では、阿知賀の順位を4位➝2位に上げるが江口セーラに稼ぎ負けた。 インターハイAブロック準決勝では、セーラに加え渋谷尭深・江崎仁美と対局、セーラが追い上げてきたが、なんとか阿知賀の2位をキープした。 松実 玄(まつみ くろ) 声 - 花澤香菜 / 演 - 恒松祐里(中1:松澤可苑、小2:妹尾優里奈) 2年生。3月15日生まれ。身長152cm。先鋒を務める。 女性の大きな胸が好きなようで、しばしば「おもち」と呼んでいる。初登場時は年齢に見合わない大きさな和の胸元を見て興奮し、赤土晴絵にたしなめられていた。晴絵に高く評価されるほどの料理上手である。写真を撮るのが好き。 阿知賀こども麻雀クラブのNo.1で高鴨穏乃らと仲良しだった。阿知賀こども麻雀クラブが活動を終了した中等部2年の頃から麻雀活動をしていなかったようだが、こども麻雀クラブが開かれていた教室を掃除して友人たちがいつか戻ってくるのを信じて待っていた。穏乃たちが高等部に入るのを期に部員5名を確保し麻雀部を結成、共に全国へ挑む。 手牌にドラが集まる能力を持ち、表ドラに限らず赤ドラ・槓ドラも集まるため、ノミ手を作るだけで高得点を期待できる高火力型のプレイヤー。その能力から阿知賀のドラゴンロードと呼ばれる。しかも鳴きを入れてツモ順が変わっても、影響を受けないようである。一方で一度ドラを切るとしばらくドラが手に来なくなる制約があり、ドラが安全牌であっても切れずに手牌が窮屈になりやすく、他家へ振込みやすいといった弱点がある。 インターハイ1回戦までは高火力を生かして阿知賀のポイントゲッターとして活躍するが、2回戦では園城寺怜と同卓して大量失点し、チームを最下位にしたことを悔やみ号泣していたところを姉の松実宥に慰められた。準決勝では怜に加え宮永照・花田煌と同卓。何もできないまま状況が過ぎていくことを悲観し心が折れかけていたが、実はドラを押さえることで照の打点上昇にブレーキをかけるという大きな役割を果たしていた。オーラスでは照を止めるためにドラを切ることを決意。怜のサポートを借りて照からの直撃を奪い焼き鳥を回避した。決勝では、相手にドラを送り込む能力を新たに取得。(リーチした相手に送り込んで切らせ、それをロンすることで捨てたことにはならなくなる、という仕組み)これを駆使して再び照から直撃を奪うなどの活躍を見せ、区間3位で終えた。 実家が旅館「松実館」を経営していて、昔は鷺森灼とよくそこで麻雀を打っていた。母親は中1の頃には既に死亡しており、その母からは生前に「ドラを大事にするように」と言われていた。 対局時にはお嬢様切り(捨牌の模様の上下を対面から見やすい向きに揃える切り方)を行っている。 松実 宥(まつみ ゆう) 声 - MAKO / 演 - 渡邉幸愛(SUPER☆GiRLS)(小3:関沢美紘) 3年生。8月24日生まれ。身長155cm。次鋒を務める。 松実玄の姉。麻雀の実力は相応にあるが、当時中学生の身で小学生の多いクラブに混ざるのが恥ずかしかったようで、阿知賀こども麻雀クラブには行っていなかった。玄の誘いに応じ同好会に入る。 極度の寒がりで真夏でも常にマフラーと手袋を身に付け、さらに家ではコタツに入りっぱなしなほど。学校でも温室に入り浸っているために花に詳しい。幼少の頃はそれが理由で男の子にいじめられよく妹の玄に助けられていたが、2回戦で大量失点をして泣いてしまった玄に「おねーちゃんが取り返してあげるから」と慰めるなど、姉らしい一面も見せる。 赤い部分のある、あったかい色の牌が集まりやすいという能力を持つ。玄の能力に比べると火力は劣るが特に制約は存在しないため、手の自由度は高く対応も難しい。 インターハイ第2回戦第2試合では千里山に自分の能力が萬子と中を呼び込む能力として誤った認識をされていたため、結果的に翻弄する形になり、次鋒戦において最多獲得点数を記録している。 インターハイAブロック準決勝でも赤土晴絵から弘世菫の癖を伝授されており、能力者に対する対応力を見せつけ、次鋒戦で最多獲得点数を記録。 また地区予選から常にプラスの成績を残している。 鷺森 灼(さぎもり あらた) 声 - 内山夕実 / 演 - 中山莉子(私立恵比寿中学)(小2:平澤宏々路) 2年生。4月14日生まれ。身長142cm。副将を務める。 松実玄のクラスメイト。幼稚園児の頃から大人と麻雀を打っても引けを取らない実力を見せる。憧れていた赤土晴絵が麻雀をやめてからはやる気をなくし、小学1年の頃からは情報自体も耳に入れないようにしていた。玄たちの強い誘いに最初は名前貸しのみで同好会に入会。その後折よく帰郷した晴絵と再会し、また牌を手にする。 つけている制服のネクタイは晴絵がインターハイから帰ってきた時に彼女からもらったものであり、大事にしている。また実家がボウリング場であり、対局の際にはボウリンググローブを装着している。さらにアニメでは対局時にボウリング技的な描写もある。しかしボウリング自体の腕前は下手でも上手くもない程度である。 最後にメンバー入りした上に3年生の松実宥がいるにもかかわらず部長を任されているのは、チームで一番しっかりしているからとのこと。 実家は祖母と2人暮らしで、祖母からも応援されて暖かく見守られている。 能力は、牌をボウリングのピンに見立てたピンズ多面張でのアガリ(ボウリング打法)。特に、待ち牌がビッグファイブなどの、ボウリングにおける特殊なピンの残り方に似たものになりやすい。玄のように牌を捨てることによるペナルティが無いため、筒子以外の待ちに切り換えて引っかけを行うなども可能である。また、晴絵への憧れからか、高校時代の晴絵に似た打ち筋も行う。 インターハイAブロック準決勝では、その準決勝にかける想いから2回戦までとは違う強さを見せ白糸台との点差を大きく縮め目前まで迫った。 赤土 晴絵(あかど はるえ) 声 - 進藤尚美 / 演 - 南沢奈央 6月22日生まれ。身長174cm。阿知賀のOGで高校1年時に麻雀部のエースとして活躍、インターハイ初出場へ導いた「阿知賀のレジェンド」。鷺森灼や志崎綾、「咲日和」阿知賀の巻2にて、口を引っ張りながら「ハルひゃん」と言っている描写がある。灼からは「ハルちゃん」と呼ばれている。 インターハイ準決勝で小鍛治健夜と対局した結果が元で数年間スランプに陥っていた。大学在学中には親友で高校のチームメイトだった新子望の勧めで阿知賀こども麻雀クラブを開いたが、熊倉トシのスカウトにより福岡の実業団チーム(博多エバーグリーンズ)に入るためクラブは解散。2年後、会社の経営難によりチームが廃部になって吉野へ戻った際に阿知賀麻雀同好会の発足を知り、メンバーたちの強い要望と前述した自分自身のトラウマを克服するきっかけになるかもしれないと考え、地歴をはじめとして複数の教員資格も持っていることもあって阿知賀女子の麻雀部顧問となる。教員としての担当教科は情報である。 高校時代の健夜が、公式で唯一跳満以上の直撃を振り込んだ相手と見受けられる描写がなされている。 情報収集力に優れており、また宮永照ですら気付いていなかった弘世菫の能力のクセを見破り宥に策を授けたり、本戦まで誰も気づかなかった大星淡のダブリーの能力を見抜くなど、観察眼にも優れている。 強化遠征やインターハイに向かう際には運転手も務めている。愛車は3代目日産・キューブ。シノハユ 小学校時は奈良県吉野山小学校に在学。白築慕・瑞原はやりらより2年下。小4にしてこども麻雀大会の奈良代表となり、全国大会準決勝で慕と対決。晴絵1位・慕2位で勝ったと思いきや、慕が2位勝ち抜けを良しとせず連荘したため3位に転落し敗退。一索が決め手となる慕を見て、打ち手の癖だけでなく牌の偏り(能力)を意識するようになった。 小学生時代から観察眼に優れているだけでなく、小禄心の度重なる挑発を軽く受け流し、試合に敗れてもその直後には善後策を考え始めるなど達観した面を見せる。
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