実力差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 04:22 UTC 版)
「全日本大学駅伝対校選手権大会」の記事における「実力差」の解説
1988年の第20回大会で開催時期が箱根駅伝後の1月中旬から11月に変更され、同時に関東地区の出場枠が増枠されて以降はそれまで上位の常連だった地方大学が下位に低迷するようになった。箱根駅伝の人気が突出したことにより箱根駅伝への出場を目標としている高校生ランナーも多く、関東学連所属大学へ有力なランナーが集中し、関東地区と他地区の間での実力格差が顕著になっており、関東地区の大学が上位を占めている。逆に他地区の大学は中盤以降は差をつけられる事が多い。そうした結果、以下のような事象が発生している。 2000年のシード権制度の設定以降、関東以外の大学がシード権を取ったことは一度もない。開催時期の変更以降地方勢で唯一上位常連だった京都産業大学は同年以降二桁順位に低迷、2012年には出場権を逃している。2008年には第一工業大学が地方学連勢初のシード権獲得を狙ったものの、惜しくも7位に終わり、獲得はならなかった。 2007年の第39回大会(地方学連最上位校は第一工業大学)と2010年の第42回大会(地方学連最上位校は京都産業大学)、2012年の第44回大会(地方学連最上位校は立命館大学)において、関東学連所属12校が1位から12位までに入った。特に2010年に関しては、4区途中(本競走の放映権を持つテレビ朝日が定点観測を行った8キロ地点よりも前)で京都産業大学が13位に転落して以降、他地区出場校は一度も12位以内に入ることができなかった。2011年の第43回大会では地方学連出場校で最後まで襷渡しができたのは京都産業大学1校だけで、残る14チームは全て繰り上げスタートになるという事態が起きた。さらに2012年の第44回大会では第2中継所以降地方学連出場校は一度も12位以内に入ることができなかった上、13位立命館大学、14位関西学院大学以外は繰り上げスタートとなった。 2013年の第45回大会では関東勢の出場校が13校に増えたが、ゴール直前で京都産業大学が14位に転落し、2年連続で関東学連出場校全チームが他地区の全チームに勝利した。 2015年に関東勢の出場枠(シード校含む)が上限の15校となったが、2016年以降3年連続で関東勢15校全てが15位以内となり、関東勢完全制圧(関東勢全チームがその他全チームに勝利)となっていた。2021年も同様の展開となった。 例年、前半から続々と繰り上げスタートが実施され、最後の方は繰り上げスタートばかりになる。第50回大会からの区間距離変更によって、前半区間の繰り上げスタートは減少傾向にある。 2020年の第52回大会では地方校の健闘もあり、北海道学連代表の札幌学院大学が7区まで母校のタスキを繋いだ他、初出場のびわこ学院大学も母校のタスキを最後まで繋いだ。さらに松阪中継所での繰り上げも地方学連出場校の5校のみにとどまった。
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