nitrogen
「nitrogen」とは・「nitrogen」の意味
「nitrogen」は、周期表上の原子番号7の元素である。窒素とも呼ばれ、地球上の大気の約78%を占める無色・無味・無臭の気体である。植物の成長に必要な栄養素であり、アンモニアや硝酸塩などの化合物を形成する。窒素は生物のタンパク質や核酸の構成要素としても重要である。「nitrogen」の発音・読み方
「nitrogen」のIPA表記は /nάɪtrədʒən/ であり、IPAのカタカナ読みは「ナイトラジン」である。日本人が発音するカタカナ英語では「ナイトロジェン」と読むことが一般的である。「nitrogen」の語源・由来
「nitrogen」は、ギリシャ語の「nitron」(炭酸ナトリウム)と「-gen」(生成する)を組み合わせた言葉である。「liquid nitrogen」とは
「liquid nitrogen」は、窒素を液体状態に冷却したものを指す。液体窒素は、極低温(約-196℃)であり、医療や科学研究、工業などの分野で広く利用されている。例えば、細胞や組織の保存、金属の冷却、超伝導体の研究などに用いられる。「nitrogen」を含むその他の用語の解説
「nitrogen oxide」とは
「nitrogen oxide」は、窒素と酸素が結合した化合物の総称である。窒素酸化物とも呼ばれ、大気汚染や酸性雨の原因となる。自動車や工場から排出される排気ガスに含まれることが多い。「nitrogen dioxide」とは
「nitrogen dioxide」は、窒素と酸素が2つ結合した化合物で、NO2という化学式で表される。二酸化窒素とも呼ばれ、茶褐色の刺激性のあるガスである。大気汚染や酸性雨の原因となり、人体にも悪影響を及ぼす。「nitrogen」の使い方・例文
1. Nitrogen is an essential element for plant growth.(日本語訳:窒素は植物の成長に必要な要素である。) 2. The air we breathe is composed of about 78% nitrogen.(日本語訳:私たちが呼吸する空気は約78%が窒素で構成されている。) 3. Liquid nitrogen is used to freeze and preserve biological samples.(日本語訳:液体窒素は生物学的なサンプルを凍結・保存するために使われる。) 4. Nitrogen oxides are major air pollutants.(日本語訳:窒素酸化物は主要な大気汚染物質である。) 5. Nitrogen dioxide can cause respiratory problems in humans.(日本語訳:二酸化窒素は人間の呼吸器系に問題を引き起こすことがある。) 6. Nitrogen is a key component of proteins and nucleic acids.(日本語訳:窒素はタンパク質や核酸の主要な構成要素である。) 7. Nitrogen gas is colorless, odorless, and tasteless.(日本語訳:窒素ガスは無色・無味・無臭である。) 8. Nitrogen is often used as a coolant in various industrial applications.(日本語訳:窒素は様々な工業用途で冷却剤として使われることが多い。) 9. Nitrogen fixation is a process by which nitrogen in the atmosphere is converted into a form that can be used by plants.(日本語訳:窒素固定は、大気中の窒素を植物が利用できる形に変換するプロセスである。) 10. Nitrogen is a major component of Earth's atmosphere.(日本語訳:窒素は地球の大気の主要な成分である。)エヌ【N/n】
ニトロゲン【(ドイツ)Nitrogen】
窒素分子
窒素
(nitrogen から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/21 04:45 UTC 版)
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外見 | |||||||||||||||||||||||||
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無色の気体![]() ![]() 窒素のスペクトル線 |
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一般特性 | |||||||||||||||||||||||||
名称, 記号, 番号 | 窒素, N, 7 | ||||||||||||||||||||||||
分類 | 非金属 | ||||||||||||||||||||||||
族, 周期, ブロック | 15, 2, p | ||||||||||||||||||||||||
原子量 | 14.0067(2) | ||||||||||||||||||||||||
電子配置 | 1s2 2s2 2p3 | ||||||||||||||||||||||||
電子殻 | 2, 5(画像) | ||||||||||||||||||||||||
物理特性 | |||||||||||||||||||||||||
相 | 気体 | ||||||||||||||||||||||||
密度 | (0 °C, 101.325 kPa) 1.251 g/L |
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融点 | 63.15 K, −210.00 °C, −346.00 °F | ||||||||||||||||||||||||
沸点 | 77.36 K, −195.79 °C, −320.33 °F | ||||||||||||||||||||||||
三重点 | 63.152254583 K (−210 °C), 12.52 kPa | ||||||||||||||||||||||||
臨界点 | 126.21 K, 3.3978 MPa | ||||||||||||||||||||||||
融解熱 | (N2) 0.72 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
蒸発熱 | (N2) 5.56 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
熱容量 | (25 °C) (N2) 29.124 J/(mol·K) | ||||||||||||||||||||||||
蒸気圧 | |||||||||||||||||||||||||
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原子特性 | |||||||||||||||||||||||||
酸化数 | 5, 4, 3, 2, 1, −1, −2, −3(強酸性酸化物) | ||||||||||||||||||||||||
電気陰性度 | 3.04(ポーリングの値) | ||||||||||||||||||||||||
イオン化エネルギー | 第1: 1402.3 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
第2: 2856 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||
第3: 4578.1 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||
共有結合半径 | 71±1 pm | ||||||||||||||||||||||||
ファンデルワールス半径 | 155 pm | ||||||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
結晶構造 | 六方晶系 | ||||||||||||||||||||||||
磁性 | 反磁性 | ||||||||||||||||||||||||
熱伝導率 | (300 K) 25.83×10−3 W/(m⋅K) | ||||||||||||||||||||||||
音の伝わる速さ | (gas, 27 °C) 353 m/s | ||||||||||||||||||||||||
CAS登録番号 | 7727-37-9 | ||||||||||||||||||||||||
主な同位体 | |||||||||||||||||||||||||
詳細は窒素の同位体を参照 | |||||||||||||||||||||||||
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窒素(ちっそ、英: nitrogen、仏: azote、独: Stickstoff)は、原子番号7の元素である。元素記号はN。原子量は14.007。第15族元素、第2周期元素。
地球の大気中に安定した気体として存在するほか、生物に欠かせないアミノ酸、アンモニアなど様々な化合物を構成する[1]。ハーバー・ボッシュ法によりアンモニアの量産が可能になって以降、人間により工業的に産生された窒素肥料や窒素酸化物が大量に投入・排出され、自然環境にも大きな影響を与えている[1]。
一般に「窒素」という場合は、窒素の単体である窒素分子(
窒素は窒素族元素の一つ。生物にとっては非常に重要でアミノ酸やタンパク質、核酸塩基など、あらゆるところに含まれる。これらの窒素化合物を分解すると生体に有害なアンモニアとなるが、動物(特に哺乳類)は窒素を無害で水溶性の尿素として代謝する。しかし、貯蔵はできないためそのほとんどは尿として体外に排泄する。そのため、アミノ酸合成に必要な窒素は再利用ができず、持続的に摂取する必要がある。
ただし、窒素分子は非常に安定した分子であるためにほとんどの生物は大気中の窒素分子を利用することができず、微生物などが窒素固定によって作り出す窒素化合物を摂取することで体内に窒素原子を取り込んでいる。こうした窒素化合物はやはり微生物による脱窒の過程を経て再び大気中に放散され、窒素循環と呼ばれるサイクルを形成している[7]。
窒素分子
- 冷却剤(液体窒素) - 液体窒素温度(−195.8 °C)まで冷却でき、安価で比較的安全なため、低温における化学および物理学の実験、オーバークロック競技などでのCPUの冷却、工業用プラント、受精卵の凍結保存、爆発物処理などの冷却に用いられる。
- 食品の酸化防止のための封入ガス。
- テクニカルダイビング用呼吸ガス(ナイトロックスやトライミックスなど混合ガス)。
- 消火器の加圧粉末式・蓄圧粉末式の圧力源。
- 不活性ガスとしての特性を生かし、タイヤやアキュムレータにも使用されている。
- ゴムタイヤへの充填では、空気に比べて乾燥しているため、急激な温度変化にさらされる航空機用では内部の凍結や結露を防ぐことができ、かつ、モータースポーツなどの過酷な条件下でも温度に対する内圧の変化が少ない。一般的な自動車での使用でも(タイヤ内部に酸素遮断膜はあるものの)ゴムを透過しやすい酸素を含まないため抜けにくくなる利点がある。
窒素ガスの2004年度の日本国内生産量は90億5897万8000立方メートル、工業消費量は35億9448万立方メートル、液化窒素の2004年度日本国内生産量は22億2227万立方メートル、工業消費量は3億6105万1000立方メートルである。
窒素と植物
植物にとって窒素は、たんぱく質や葉緑素をつくり生育を促す不可欠な要素である[11]。そのためリン酸、カリウムと並んで肥料の三要素の一つに数えられる。特に葉を大きくする作用が強いため、窒素は葉肥と呼ばれる[11]。
窒素不足になると葉の黄変や葉枯れを起こすことがある[11]。一方、窒素過多になると、葉は濃緑色になり、開花が遅れたり咲かないことがある[11]。
窒素化合物
窒素化合物には、アンモニアや硝酸のような無機化合物から、各種ニトロ化合物や複素環式化合物などの有機化合物まで、非常に多くの種類がある。
20世紀以降、大量の窒素化合物が人為的に生産・排出されるようになり、酸性雨を含む大気汚染、水系の富栄養化、地下水の硝酸汚染を引き起こしており、微生物や触媒による窒素の回収・再利用技術が日本の産業技術総合研究所で研究されている[1]。
以下では主に無機化合物について概説する。
窒素酸化物
窒素と酸素からできる化合物を窒素酸化物という。略称NOx(ノックス)で、大気汚染の原因物質の一つとされるが、窒素と酸素を混合して高温に加熱すると自然と生成するため、排出の抑制は難しい。
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1 | H | He | |||||||||||||||||||||||||||||||
2 | Li | Be | B | C | N | O | F | Ne | |||||||||||||||||||||||||
3 | Na | Mg | Al | Si | P | S | Cl | Ar | |||||||||||||||||||||||||
4 | K | Ca | Sc | Ti | V | Cr | Mn | Fe | Co | Ni | Cu | Zn | Ga | Ge | As | Se | Br | Kr | |||||||||||||||
5 | Rb | Sr | Y | Zr | Nb | Mo | Tc | Ru | Rh | Pd | Ag | Cd | In | Sn | Sb | Te | I | Xe | |||||||||||||||
6 | Cs | Ba | La | Ce | Pr | Nd | Pm | Sm | Eu | Gd | Tb | Dy | Ho | Er | Tm | Yb | Lu | Hf | Ta | W | Re | Os | Ir | Pt | Au | Hg | Tl | Pb | Bi | Po | At | Rn | |
7 | Fr | Ra | Ac | Th | Pa | U | Np | Pu | Am | Cm | Bk | Cf | Es | Fm | Md | No | Lr | Rf | Db | Sg | Bh | Hs | Mt | Ds | Rg | Cn | Nh | Fl | Mc | Lv | Ts | Og | |
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