80期生
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主人公である狩野達の年代。ボーイズリーグ10名、シニアリーグ7名、軟式野球1名の計18名で構成されている。狩野を始めとするボーイズリーグ出身者の内8名は日本代表であり、シニアリーグも本塁打王である門松、シニア全国大会優勝の立役者となった毛利が所属するなど、近年でも豊富な人材が入学しており、夏の大阪大会予選では狩野と檜が1年生としてベンチ入りするなど、高い実力がうかがえる。 入部初日に丸井が脱走、檜が1日遅れでの入部だったため最初は17名でスタートとなったが、私学大会初戦後に丸井が戻ってくる。しかし私学大会後の寮生活の不満から毛利が脱走退学したことで、結局18名全員そろって活動したのはわずか1ヶ月であった。 その後、夏の大阪大会初戦で鬼頭が起こした事件により鬼頭が退学。1ヶ月の部活動停止、半年間の対外試合禁止によってさらに2名が退学転校し、2年次は14名で活動している。 狩野 笑太郎(かのう しょうたろう) 声 - 置鮎龍太郎 主人公。捕手(主将就任後は主に一塁手)。右投左打。大阪府ボーイズリーグ・天王寺ブルース出身。 右投げであるが、箸・筆・ギターのいずれも左利きである。一瞬目にしただけの光景を鮮明に記憶できる映像記憶の能力を持っている。 白髪。中学1年生の夏にDL学園対横羽間高校の延長17回の死闘を観て、熱狂的なDL学園のファンとなる。中学日本代表では主将として世界大会で優勝し、DL学園に特待S(入学金・学費・寮費などが全て免除される特待生)で進学。打撃の能力も高く、中学全日本ではNo.1スラッガーの評価を受け入学生ラインナップでもそのように紹介されている。 性格は明るく、DL学園オタクであるため、ほかのチームメイトが恥ずかしがって歌えない始業前の校歌を熱唱するなど憧れのDLに入って興奮している。入寮初日に脱走した丸井を気遣うなど思いやりの深い性格だが、その一方で、試合に勝つために平気でチームメイトを騙す、ルールを破るなど破天荒かつ傍若無人な振る舞いも目立つ。檜とバッテリーを組んだ試合は毎回、試合前にマウンドで「バルスタリー(BATTLE STUDIES)!」と声を合わせる。 古谷のファンで、その付き人になった時は大喜びした。また烏丸にも強い憧れを抱き、打撃フォームを完全に模倣している。 私学大会での活躍、春季近畿大会後の練習試合で結果を出したことにより、夏の大阪府予選では1年生として檜と共にベンチメンバーに入る。初戦の満大附属高校戦では3年生が重圧から結果が残せない中、逆転の代打本塁打と勝負を決める二打席連続本塁打を放ち鮮烈なデビューを果たすが、当日鬼頭が起こした事件によって1年目の夏は終わってしまう。 事件後、出場辞退をする原因となった「鉄の掟」と「付き人制度」を含めた古い体制のDL野球部を改革するため1年生として主将になることを志願、反発はあったものの新監督となった藤巻が了承したことで第79代主将に就任した。主将就任後、自らの甘えを断つため公私で最も愛していたDL学園のユニフォームと恋人のサクラと別れている。 読切版では過酷な寮生活も承知の上で入学していたが、連載版ではその寮生活や過去の暴力事件についてはほとんど知らなかったと設定されている。 檜 研志(ひのき けんし) 声 - 橋詰知久 投手。左投左打。京都府ボーイズリーグ・祇園ブラッキーズ出身。長身で端正な顔立ち。 最速で時速148キロのストレートと驚異的な制球力が持ち味で、中学時代の日本代表ではエースだった。また、「ベベ3」では不二井に次ぎ2位常連の体力の持ち主。入学生ラインナップでは「京都の宝」と紹介される。 「祇園の星」の異名を持つ。中学日本代表で狩野とバッテリーを組んだエース。DLの伝説的OBである父に反発し、中学時代は祇園学院へ進学することが内定していた。だが、狩野たちと共に野球をするために、急遽DLへ希望進路を変更した。結果的にブラッキーズと祇園学院の友好関係が切れたために、ブラッキーズから除名処分を受ける。特待A(入学金・学費・寮費などが一部免除される特待生)としてDLに入学する。 エースとして5回甲子園に出場すると豪語する尊大な自信家だが、そのために自らの失態を直視せず正当化しがちな所がある。チームメイトに対しても基本的に上から目線で接するが、メンタルの動揺がすぐ投球に直結したり、狩野の噓に簡単に騙されて仔犬のように素直になってしまうなど、単純な性格の持ち主。勉学にも熱心である。 エースである金川の付き人を希望していたものの、烏丸に選ばれて不満を持つ。さらに烏丸から「夏までにエースになれたら髪型を寮監と同じにする」と挑発され、根に持っている。夏の大阪府予選では狩野と共に1年生としてベンチメンバーに入るがもらった背番号は「20」であり、金川からエースの座を奪うことは出来なかった。 寮における「仕事」(3年生の世話)は苦手で、とりわけ洗濯が下手なことから飛田からは「洗濯王子」と揶揄される。 入学して初めての実践である紅白戦では上級生のユニフォームを洗濯ばかりしていたため勘が戻らず乱調だったが、後に復調した。投球のボールが墨で表現される。幼なじみのユミという頬骨の張った女の子と付き合っている。 1年次の外出日ではユミとUSJへデートに行ったが、南と花忠社の砂金に見つかっておりショックを受けていた。 花本 走太(はなもと そうた) 声 - 金本涼輔 遊撃手。右投右打。奈良県ボーイズリーグ・深草ストーンズ出身。朗らかな性格で、ほっぺの丸い漫符が特徴。入学生ラインナップでは「松井カズオ二世」と紹介されている。 中学時代の日本代表では1番打者だった。DL学園に特待Aとして入学する。走攻守揃った選手であり特に「走」の能力が高い。作者の同級生の小窪哲也がモデル。 チョコレートが好物。大食い。他者に対する思いやりも深い。狩野とは(LESSON/26以降)「花ちゃん」「笑ちゃん」と呼び合う間柄。 烏丸の付き人を希望していたにもかかわらず石松に選ばれて落胆したが、その後は石松の温厚ぶりに安堵している。そのため石松を尊敬しており、春季近畿大会決勝で石松にヤジを飛ばした観客に対してかなり危ない発言をしている。 1年次の外出日では奈良県ということで誰よりも早く家に帰っており、たらふく好物を食べていた。 新チームでは春の大阪大会までレギュラーになっていたが、その後打撃が低迷し早稲多との練習試合で活躍した都築にとって代わられ、夏の大阪予選ではレギュラーはおろかベンチメンバーからも外れてしまう。その後は不満から常に頬を膨らました状態で描かれている。 読切版にも登場しており、人物設定はほぼ同じである。 丸井 優平(まるい ゆうへい) 声 - 松本督 遊撃手。大阪出身。右投両打。大阪府ボーイズリーグ・豊森イーグルス出身。ぽっちゃり体系で眼鏡を掛けている。 日本代表経験はなし。中学2年次に秋季大会のベストナインに選ばれている。 雨谷という一年後輩の有力選手をDLに進学させるためのバーターとして入学した。DLの過酷な体罰の噂を幾度と耳にして怯えていたが、実際に藤巻が長野にミドルキックを浴びせる場面を目撃し、入寮初日に脱走する。しかしDL学園に対する執着は捨てきれず、頭を下げてチームに復帰した。兵安高校のエース平のフォームを真似た打撃投手となった際は、「電人M」と名づけられた。練習ノートの作成も狩野が驚嘆する程丁寧で、キャッチャーにコンバートすることを勧められた。夏の大阪府予選では飛田と共に偵察役をしており、練習ノート同様偵察ノートも楠をはじめとする上級生からも一定の高い評価を得ている。 1年次の外出日では阿比留と一緒にあべのアポロへ映画を見に行ったが、久々に見る女性の姿と匂いに阿比留と同じく反応していた。 金川の付き人である。 南 裕也(みなみ ゆうや) 声 - 清水健佑 遊撃手(DLでは主に三塁手)。右投右打。大阪府ボーイズリーグ・羽曳野オールマン出身。頭が尖った形でありタラコ唇。よく鼻を啜っている。 中学時代は日本代表の4番打者で、通算本塁打32本。特待AとしてDLに入学する。入学生ラインナップでは「河内のジータ」と紹介されている。 普段は部員のズレた言動を客観的な目線で指摘する、問題児だらけの80期生の中ではやや口の悪い常識人であるが、「アオリンピック」(女子生徒のスカートの中身を予想し、のぞくゲーム)に熱心であり、中学時代のアメリカ遠征の際ポルノを買い込んでいたなどエロに関しては積極的でありエロガッパの渾名をつけられていて本人自身「エロの特待S入学」を自称しているほどである。また、部内のエロ本を管理する任務を負っている。 1年次の外出日では自宅に帰った後、花忠社の砂金とUSJに遊びに行き、その際ユミとデート中の檜を発見、2人の写真撮影の後ろに一緒に写ることで檜に激しいショックを与えていた。 大亀の付き人である。 阿比留 勇気(あびる ゆうき) 声 - 佐々千春 投手。右投右打。大阪府ボーイズリーグ・泉レッドブルズ出身で、長野の後輩。また、早稲多実業の宮田とはボーイズ時代のチームメイトだった。入学時はモミアゲが特徴だった。 中学時代は日本代表として出場し、ノーヒット・ノーラン2回とMVP1回を達成している。通称「和泉のカミソリ」または入学生ラインナップで紹介された「和泉の暴君」。荒れ球が主体であり、ストレートと見分けがつかない130キロ台のスライダーが武器。投球時に腕が「鉄腕」で表現される。 檜に強い敵愾心を持っており、頻繁に嫌味を浴びせ、衝突している。檜に喧嘩を売るなどチンピラのような荒っぽい言動が見られるが片親である母親に手紙を書くなど母思いな一面もある。 金川の付き人である。「仕事」はあまり出来ず、金川から激しい怒りを買ったこともあるが、同時に激励も受けている。 私学大会1回戦において、気合を入れるために、狩野にモミアゲを引き抜かせた。 1年次の外出日では丸井と一緒にあべのアポロへ映画を見に行ったが、久々に見る女性の姿と匂いに激しく反応していた。 門松 晃(かどまつ あきら) 声 - 深川和征 中堅手(DLでは主に左翼手)。右投右打。大阪府シニアリーグ・淀屋橋シニア出身。中学時代は通算本塁打46本で、シニアリーグ本塁打王。角刈りで毛利以上の筋肉質。南と競り合う強打者である。 常に無表情で、口数は少なく、掴みどころのない性格で、シュールな一言を呟き、小さすぎるヘルメットを被るなど独特の言動を見せる。作中ではモアイの姿で描かれることがある。 毛利とは入寮当初は張り合っていたが、その後はほぼいつも一緒に行動し「ブラザー」「相棒」と呼び合う「モースト・デンジャラス・コンビ」を称する。 設楽の付き人である。「仕事」はあまり出来ない。 鬼頭の口車に乗って脱走しようとする毛利を懸命に説得するが、引き留めることは出来なかった。 1年次の外出日では久々に使ったエスカレーターや自動ドアに感動した後、友人との会話を楽しんでいた。 モデルは筆者の元同級生の松本晃。 飛田 新仁(とびた しんじ) 声 - 今井浩平 中堅手。奈良県シニアリーグ・東台寺シニア出身で、烏丸・信楽弟の後輩。出っ歯が特徴。「仕事」は非常に有能であり、「必殺仕事人」と呼ばれている。「仕事」が出来ない同級生を見下すような言動が多いが、一方で、私学大会でエースナンバーを取れずに落ち込む檜に気を遣ったり、脱走後に影で隠れて試合を見ていた丸井を叱咤したり、戻ってきた後に1年生ノートを見せてやるなど、心優しい一面も持つ。 仕事は有能である反面、DLの中で自身の野球の実力が見劣りしていることを気にしている。 烏丸の付き人である。 2年次には1年生の指導員となった。 鷲中 昭人(わしなか あきひと) 遊撃手(DLでは主に一塁手)。右投左打。大阪府ボーイズリーグ・大東クイーンズ出身。元日本代表であると思われる。首が長くエラの張った顔をしている。中学時代は通算本塁打29本。鈍足四天王の一人。仕事はあまり出来ず、洗濯機に頭を突っ込んで眠っていたこともある。よく授業中にドライヤーを使って洗濯物を乾かしているため、狩野達からは「ドライヤー星人」と呼ばれている。 目立った登場は多くないが、夏のベンチ入りをかけた三連戦では代打本塁打を放ちダークホースとして上級生からも注目される存在になった。 藤巻の付き人である。 不二井 主文(ふじい かずふみ) 投手。学年唯一のDL学園中学野球部軟式野球部出身。唇が大きい。持久力が非常に高く、学校から寮までのレース「ベベ3」では檜を抑えて1位の常連。片桐の付き人である。 ロバート・篤(ロバート・あつし) 投手。右投。大阪府シニアリーグ・阿南シニア出身。肌の色が濃いが、関西弁を話す。愛称は「ボブ」。英語の発音が良い。 スコアボード係を一緒にした関係で飛田と一緒にいる場面が多い。 同学年での実力は檜と阿比留に次ぐ位置だが、2年の夏のベンチメンバーには入っていない。 石松の付き人である。 グラセン(グラウンド整備)において、特に重要かつ難しい道具出し担当のため、べべ3を免除されている。 和喜田 広之(わきだ ひろゆき) 投手。左投。岐阜県ボーイズリーグ・岐阜ヴァンガード出身。元日本代表の一人であると思われる。通称「飛騨の奪三振王」。後頭部がふくらんだ髪型。 グラセンにおいて、特に重要かつ難しいベンチ掃除担当のため、べべ3を免除されている。 紅白戦に出場したものの、1回5失点で交代され、私学大会ではベンチ入りメンバーから外された。 1年次の外出日では県外組である四葉と都築と一緒に温泉施設の「はいから村」でリラックスをしていた。 晴元の付き人である。 四葉 大介(よつば だいすけ) 三塁手。和歌山県出身。右投。糸目。経歴はまだ触れられていないが、シニア出身であると思われる。 丸井とともに平のフォームをコピーした打撃投手「電人Y」になった。 1年次の外出日では県外組である和喜田と都築と一緒に温泉施設の「はいから村」でリラックスをしていた。 山家の付き人である。 都築 雄太(つづき ゆうた) 遊撃手(初の早稲多実業戦以降二塁手であることが多い)。右投左打。東京都シニアリーグ・調不シニア出身で、早稲多実業の小荒と音無とはチームメイトだった。関東遊撃手ナンバー1と言われており、新入生ラインナップでは「江戸の守備職人」と紹介されている。細身でひょっとこ口。 持久力では、狩野や阿比留と同格の速さである。私学大会にはベンチ入りしたものの、出場機会はなかった。花本の代打として途中出場した早稲多実業との練習試合では反撃の口火を切るなど大活躍を見せ、それがきっかけとなり夏の大阪大会のメンバー入りを果たした。 1年次の外出日では県外組である和喜田と四葉と一緒に温泉施設の「はいから村」でリラックスをしていた。 桂の付き人である。
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