死去の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 13:39 UTC 版)
突然の死去は「列島に衝撃」等、トップニュースとして連日メディアで取り上げられた。海外では、イギリスで最も歴史のあるタブロイド紙「デーリー・メール」で「『君に届け』や『進撃の巨人』などに出演したスター俳優」と紹介され、その他にもフランスニュース番組「MFTV」で速報、台湾 のテレビ局「TVBS」やCNN インドネシア、また米国ハリウッド・リポーター誌やフランスのプレミア紙などが相次いで報じた。台湾の中央通信社、香港のアップル・デイリー、中国のWeibo(新浪微博)はトップニュースとして報じている。米国バラエティ誌、イギリスのインデペンデント紙、フランスのフィガロ紙など有名メディアが訃報をツイッターなどで報じ、その才能を惜しむ声がSNSに数多く寄せられた。 インスタグラムは2020年6月にフォロワー100万人を突破していたが死去後に急増、同年7月28日時点で180万人を突破した。 特に高い人気を誇っていた中国では、2020年7月18日午後8時に三浦春馬関連のニュースのPVが11億を超え、更に伸び続け、関連するコメントも25万を超えていた。日本人としてはトップ5に入る392万人ものフォロワーがいたWeibo(新浪微博)アカウントでも悲しみの声が溢れた。 過去の共演者や友人、トレーナーや現場関係者など、国内外・多方面から寄せられた追悼コメントは100名以上に上る。以下一例。 NHK 正籬聡 放送総局長:(あぐり / 武蔵 / 功名が辻 / おんな城主 直虎 / 太陽の子 / 世界はほしいモノにあふれてる などのNHKとの接点に触れ)「特に『おんな城主 直虎』で苦難の人生を歩んだ井伊直親役が非常に印象に残っている。まばゆいばかりの笑顔と、その一方で心のひだを醸し出すような陰影に富んだ演技がすばらしい才能」「NHKにとって、ずっと大事にしてきた宝物を失うような感じで、非常に残念(抜粋)」 日本テレビ 小杉善信社長:「16歳の頃からドラマに出ていただき、最近は映画もやっていただいた。非常に才能のある役者さん、もちろん歌手、アーティスト活動にも舵をきられていたが、本当に有能な方。今回の三浦さんの逝去に関しては、いちテレビ関係者として非常に大きなものを失った」 シンディ・ローパー:「春馬はいつまでも『キンキーブーツ』ファミリーの大切な一員です。彼のご家族、そして彼が愛した方々へ心よりお悔やみ申しあげます。春馬はみなさんの心の中で生き続けるでしょう」 英国人演出家 トム・サザーランド:「Rest In Peace Haruma-San. So upset to hear of your passing. We have lost an incredible talent.」(我々は信じられないほどの才能を失った) 英国人演出家 フィリップ・ブリーン:「心の中を嵐が吹き荒れているようで、言葉が見つからない」 佐藤東弥監督:「(中略)美しく、優しく、誇り高く、前向き。彼も人間だから、そんなことばかりじゃなかったと思う。でも彼は、それを外に見せないようにしていた。それは人間として、とても立派な態度だと思う。僕は生涯彼のことを尊敬します」 西垣吉春監督:「35歳を過ぎて40代になったときには、日本の映画界や演劇界を担う人になってくれているだろうと期待していた」「もう一度、春馬君と一緒に映画を撮りたかった。ひそかに企画しているものがあり、私の作品でもう一度主演してもらって、後世に残る作品にしたいと思っていた(抜粋)」 映像ディレクター/プロデューサー 東市篤憲:「三浦春馬さんが、楽曲の世界観をダンスと表現にこだわりをもって演じたMV、Night Diver。その瞬間の一つ一つのシーンの表情や身体性に魅せられた。撮影中、何度も他のダンサーが寒くないかケアしてあげてほしい、と声を出していたことが印象に残っている(抜粋)」 ミュージカル界の世界的スーパースター シンシア・エリヴォ(英語版) :「Rest well, friend. Your energy and love lives on. I want...to become the sky. Become the sky... And always look after you from above.」(友よ、ゆっくり休んで あなたのエネルギーや愛は生き続ける 空になって、あなたのことを見守りたい) ミュージカルスター(米人気ドラマ「glee」等に主演)マシュー・モリソン:「伝説的なパフォーマーで友人」「彼はとてつもなく力強かった。熱意にあふれていた。今年初めに彼とステージで共演できたのはとても幸運でした(抜粋)」 上沼恵美子:「日本の芸能界が付いていってない、春馬さんに。彼が先頭を切ってたんだと思う」 死去当日の2020年7月18日夜、出演映画である『コンフィデンスマンJP ロマンス編』が地上波で初放送(フジテレビ)された。番組冒頭、「三浦春馬さんが本日お亡くなりになりました。謹んでお悔やみ申し上げますと共に、心からご冥福をお祈りいたします」との追悼テロップが5秒間にわたり流れた。また、18日から19日にかけてYouTubeで生配信が予定されていた映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』の特別番組『27時間ぐらいテレビ』は18日に急きょ中止となった。 2020年7月24日放送の音楽番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)では、2ndシングル「Night Diver」を生放送で披露する予定であったが、三浦の死去を受け、公式サイトの出演者欄には追悼メッセージが掲載され、番組中は司会者によるコメントを添えた上で同作品のミュージックビデオが放映された。 2ndシングル「Night Diver」は、「“表現者“三浦春馬が音楽というフィールドで新たな表現に立ち向かい、産まれた楽曲の魂を消さず、当初の予定通りに発売する事が一番大切な事である」と当初の予定通りの8月26日リリース、また、本作の売り上げの一部を、三浦が生前より取り組んでいたチャリティイベント「Act Against AIDS」で支援を続けていた認定NPO法人「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN」を通じ、ラオスの「ラオフレンズ小児病院」に寄付することが発表された。 NHK総合の特別ドラマ『太陽の子』は、追悼テロップ表示の上、当初の予定通り2020年8月15日に放送された。 三浦がMCを務めていたNHK総合の紀行番組『世界はほしいモノにあふれてる』では、2020年7月21日(20日深夜)の再放送で冒頭で追悼の意を表すテロップが掲げられ、生前に収録を終えていた計3回分は予定通り放送された。NHKには再放送を望む多くの声が寄せられ、9月3日には「感謝祭SP」と題した総集編を放送。三浦のユーモアが効いた名シーンや無邪気な笑顔などが収められ、番組最後には共にMCを務めた歌手・JUJUの直筆メッセージ「Thanks a million!! From せかほし&JUJU(ありったけの感謝を込めて)」が紹介された。なお、新MCには三浦の友人でもあった鈴木亮平が起用され、「彼が愛し、作り上げてきたこの素晴らしい番組を大事に受け継いでいくことが、彼が彼らしく、真っ直ぐに生きてきた証になると信じました」とMCを引き受けた思いを語った。 テレビドラマとしての遺作となったTBS系火曜ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』は、2020年7月18日死去当日、公式ツイッターで「(中略)撮影現場ではムードメーカーでいつも現場を明るい笑顔で盛り上げ、大変な時にはそっと手を差し伸べてくれる優しさもある、皆から愛される方でした。スタッフ一同、心よりお悔やみ申し上げます」と追悼コメントを綴った。本作における三浦は、準主演としてのキャスティングで4話目の途中まで収録していた。ドラマの放送を見送ることも検討されたが、関係者で協議が重ねられ、異例ともいえる「台本を練り直しての4話完結」での放送となった 。予告映像は反響を呼び、YouTubeで瞬く間に再生回数200万回を突破した。初回放送日の9月15日には、同作の公式サイトで改めて「(中略)スタッフ一人ひとりにいつも気さくに話しかけてくれた愛くるしい笑顔、役柄を突き詰める真摯な姿勢、誰からも愛された春馬さんの人柄を偲び、謹んで哀悼の意を表します」との追悼コメントが掲載された。さらに最終回は、フィクションである物語の着地と同時に、三浦故人への追悼と愛惜の情を昇華させるような特別な構成と演出がなされ 、最後に笑顔の三浦の映像と共に「春馬くん ずっと大好きだよ キャスト・スタッフ一同」と追悼メッセージが表示された。「ドラマ史に残る伝説の回」と評され、ツイッターで「#カネ恋」が日本のトレンド1位 になったほか「ドラマ満足度ランキング」で1位を獲得した。 2020年4月に発売された著書『日本製』は週間2.6万部を売り上げ、品薄となり取引価格が高騰していたが、出版元であるワニブックスが7月28日に重版を発表。「オリコン週間BOOKランキング」では『日本製』が8月31日付で、また『日本製+Documentary PHOTO BOOK 2019-2020』も9月21日付で、それぞれ初の総合1位を獲得した。さらに『オリコン年間BOOKランキング 2020』では、ジャンル別(タレント本)でそれぞれ8位と9位にランクインした。 『キンキーブーツ』は、完売していた同作のサントラCD(日本版初演時の音源を使用したライブ録音)の再販が決定。また、同作の映像化を求めた署名活動が行われ、2020年9月4日時点で約6万人の署名が寄せられた。権利問題で全編映像化は叶わなかったものの、ブロードウェイサイドの厚意により「特別な許諾」として、同年10月27日、同ミュージカルの公式YouTubeチャンネルで 「Kinky Boots Haruma Miura Tribute movie」 と題された約22分間の特別映像が公開された。当初は15分程度の映像の予定と公表されていたが、シンディ・ローパーをはじめとするクリエイティブスタッフから寄せられたメッセージを全て収録、さらに三浦春馬の未公開映像なども盛り込まれ20分強の映像となっている。本動画の公開に当時の共演者たちもあたたかなメッセージを発し、動画は公開日から1日間で100万回再生を突破した。 ミュージカル『The Illusionist -イリュージョニスト-』は、主演アイゼンハイム役の三浦の逝去により公演の今後について協議されていたが、2020年11月3日、皇太子役であった海宝直人がアイゼンハイム役を演じ、来年1月後半に東京・日生劇場で上演と発表された。この発表までの間(2020年10月迄)、公式HPは「カンパニー一同の想いから」三浦のメインビジュアルやキャスト紹介など、当初のままで残されていた。再始動後の公式サイトには「日英共同新作となる本作が1歩ずつ前に進み、形作られる過程に積極的に参加してくださっていた三浦さんがこれまで注いでこられた情熱を受け継ぎ、本作が三浦さんの想いと共に世界に羽ばたくための第一歩として上演を決定いたしました」と上演決定の経緯がつづられ、「出演者・スタッフ一同、三浦さんの想いと共に一丸となり、上演を心待ちにしていただいている皆様の心に残る作品をお届けできるよう精進してまいります」と記された。 死去の約1か月前の6月は、三浦のドラマ初単独主演作で根強い人気を誇っていた『ブラッディ・マンデイ」がParaviで独占初配信され、Twitterのトレンド入りするなど大きな反響を呼んでいたところであった。訃報に際し、漫画原作者・脚本家の樹林伸は「 〜中略〜(三浦の)打ち上げの時の素晴らしい挨拶は今もよく覚えている。いずれまたドラマでという願いは叶わなくなくなってしまったけれど、せめてご冥福をお祈りしたい。さようなら、ファルコン」と追悼メッセージを出した。 ファンからの強い要望により12歳時に初主演した映画『森の学校』が、2020年12月に全国公開された。同作はモスクワ国際映画祭に招待されるほど高く評価されたが、昔の昨品でDVD化やインターネット配信サービスに未対応であった。 2020年12月1日に日本武道館にて新たなスタートを切った「Act Against Anything VOL.1 THE VARIETY 27」 では、冒頭で三浦への想いが綴られた岸谷五朗からの手紙が流れ、サンプラザ中野くんとパッパラー河合は『大きな玉ねぎの下で』を、2018年に三浦が同曲を歌唱した際の映像とともに披露。『星の大地に降る涙』の代表曲『愛すべき未来へ』は、ステージで歌う出演者たちと、スクリーン上に映し出された2009年の三浦初主演時の映像や歌声が融合するという特別な演出がされた。また、アミューズの歴代"ハンサム"メンバーによる『春の花』では、ステージ上のスポットライトをメンバーが囲み三浦のソロパートの歌声も交わるという、随所に三浦への想いが感じられる内容で開催された。 『天外者』の公開記念舞台挨拶(2020年12月12日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズ)では、共演者の三浦翔平の「やっと幕を開けることができた。春馬とともに我々はいます」という挨拶から始まり、監督や共演者から三浦の人格が偲ばれるエピソードが語られた。田中光敏監督はアフレコの際に編集の一部を見た三浦が「あのとき僕本当にがんばったんですよ。なのですごく感激しちゃいました」とうっすら涙を浮かべていたことを明かした。三浦翔平は最後に「春馬はたぶん今ここ(劇場)にいると思うけど……照れているんじゃないですかね。幕が開いてお届けできていることを誰よりも感謝していると思うし、誰よりも悔やんでいるかもしれない。でも、あのさわやかな笑顔で、ありがとうと言っているんじゃないでしょうか」「この映画を観終わったら、悲しい気持ちや寂しい気持ちになってしまうと思う。泣いていいと思う。でも、その気持ちをネガティブな方に引っ張らないでください。この映画の中で三浦春馬はものすごい熱量で演じてしっかり生きてます」「五代友厚と三浦春馬の思いをしっかり受け取って、今日、明日を一生懸命生きてください」と観客にメッセージを送った。全員の集合写真では、三浦春馬の立ち位置として、中央にスペースが空けられた状態で撮影された。 また、同年12月20日には映画化までの7年を追った舞台裏ドキュメンタリー番組『天外者 五代友厚』(関西テレビ)が放送された。同年12月25日からは映画本編エンドロール後に「3分のメイキング映像」が上映されることとなり、公開初日に完売したグッズの再販も決定した。 2020年12月21日、所属事務所アミューズは、9月4日に告知した「三浦春馬基金(仮称)」 の最新状況として、「三浦の想いを未来へ繋げていくべく、三浦春馬に関するアミューズの全ての利益は「三浦春馬支援」と称し、ラオ・フレンズ小児病院を始めとする、あらゆる困難に立ち向かう人々への寄付・支援に充てる」「まずはフレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPANを通じ、ラオ・フレンズ小児病院内にて使用される注射器や、感染症予防の為のスタッフ用グローブなどの購入、小児病院の運営維持に充てられる」と発表した(「#チャリティ活動について」項も参照)。 死去から約半年後となる2021年1月16日には、2018年公開の映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』がテレビ東京などで地上波初放送され「三浦春馬さんに心より哀悼の意を表します」というテロップが付された。ツイッター上では「銀魂2」や「三浦春馬」がトレンド入りするなど話題となった。
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