ブリム【brim】
読み方:ぶりむ
帽子のつば。縁(へり)。
帽子
(ブリム から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/08/30 01:20 UTC 版)
帽子(ぼうし)は、防暑、防寒、防砂、装飾を主な目的として頭にかぶる衣類の一種[1]。西洋化以前は広義に布の被り物、狭義では烏帽子の略語であったが、西洋化とともに多くの頭にかぶる被り物を帽子と言うようになった[1]。
概説
素材には布や織、皮革や毛皮、ゴムやプラスチックなどが用いられ、用途に応じたさまざまな形状がある。冠やターバン、ヘルメット、兜、カツラなどを帽子に含めるか否かについては議論がある。
- 大分類
- 英語の大分類のハットとキャップ
英語では、頭に乗せるものの総称としてハット(hat)、比較的柔らかい素材で頭部にフィットする形状のものをキャップ(cap)と呼んでいる[2]。 ハットと呼ばれるものは一般に装飾的で全周につば(ブリム)を持つものが多いが、例外もあるため一概には言えない。現代に使用される実用的な帽子の大半はキャップに分類されるが、習慣的にハットと呼ばれるものもあり、その境界は曖昧である。
- 細かな種類
帽子の種類は非常に多いので、記事末尾の#種類の節に列挙する。
なお、帽子は種類ごとに様々な呼び方があり、各言語でも指す範囲が若干ズレている場合もあるので、各名称が具体的に何を指すかは、これらの呼び方を理解する必要がある。
歴史
用途
- 直射日光による日焼けや熱中症を避ける為の日除け
- 頭頸部や耳の防寒
- 雨具として(レインハット)
- 衝撃、飛来落下物、危険物、毒劇物、昆虫などからの頭部保護
- ドレスコード・エチケット
- 身分を表す制服やユニフォームの一部(制帽・軍帽・官帽など)
- 宗教上の戒律
- 通常のファッション、おしゃれとして
- 調理や医療、精密機器の組み立てなどの際に抜けた髪の毛が落ちないようにする
- 髪型の保護(ナイトキャップ)
- 薄毛(禿頭の婉曲表現)や癖毛を隠す
- 顔を隠す(目出し帽)
- 商品広告(トラッカーハット)
- スポーツ(特に野球)の応援、主義主張の表明
- ジャグリングの道具として
歴史的には特定の頭部の装身具は、その人物の社会での立場を示すこともある。
白いトックブランシェ(仏: Toque blanche、コック帽)[† 3]は、白い上下のシェフの制服(英: Chef's uniform)と共に一目で洋食の料理人と認識されるアイテム[† 4]である。ベレー帽は画家を、麦藁帽は夏や農村を連想させるものである。
今日では特定の帽子を身につけるように求められる状況は限られている。代わって、ファッションとして帽子の必要性が認識されるようになった。特定の被り方や、帽子が所属する地域やサブカルチャーを示す他、擬似的に制服に近い意味合いを持つものもある。野球帽は一般に特定チームへの支持を示すものだが、ヒップホップ、ストリートファッションのアイテムとしても多用される。
帽子と礼儀
- 近・現代ヨーロッパ流の礼儀と帽子
19世紀から20世紀にかけて、山高帽が紳士の礼装として認識されていた。当時のヨーロッパでは以下のように言われていたという[7]。
もしその人物が家の中に入って来て、帽子を脱ぐようなら真の紳士。
帽子を脱がないのなら紳士のふりをしている男。
そして帽子をかぶっていない人物は、紳士のふりをすることさえあきらめている男。
このエチケットは軍隊のそれに準じており、入隊教育の中で新兵は帽子の取り扱いについて、講義を受ける。軍隊では戦闘中でなければ、屋内だけでなく艦船の中でも脱いでいなくてはならない(逆に旧ドイツ国防軍の様に、上官に対面する時の無帽は軍規違反になる軍隊もある)。また、敬礼の一つとして帽子を取ることがある(脱帽、シャッポを脱ぐ)。
これ以外の状況では、葬式や国歌斉唱、食事などが帽子を脱ぐべき状況である。男性の挨拶として帽子に手を当て軽く前に傾ける・一瞬だけ持ち上げ掲げるという方法ハット・チップがある。女性の場合、帽子は正装の一部と見做されている為この挨拶をする必要は無く、小さくお辞儀をする・スカートをつまみ、右脚を引いて屈んで小さく身を沈める(カーテシー)などで十分である。日中、女性は室内でも食事の時も、帽子をぬぐ必要はない。夜の行事では、帽子はかぶらない。ただし、夕刻のパーティーでは、カクテルハットをかぶる場合がある。
- 宗教上の礼儀や敬虔さと帽子
ユダヤ教徒はタルムードにより独特のキッパーをかぶることが決められている。これはヤハウェの偉大さ、人の卑小さ矮小さを、被る者に認識させるためである。ユダヤ教徒はシナゴーグで帽子を取る必要はない。 またイスラム教徒もモスクで帽子を取る必要がない。いずれも神への敬虔さを示す。 一方、キリスト教の教会堂では、男性は帽子を取ることが求められる(が、女性は帽子を取らないのがむしろエチケット。ちなみに女性クリスチャンの一部は、伝統を重んじて教会堂では男性にあまり顔を見せないようにヴェールを被る場合もある。)。男性キリスト教徒が帽子を脱ぐのは膝をつくことや頭を下げることと同じ意味で、やはり神に対する敬虔さからである。
- 古代中国の礼儀と冠
古代中国では冠を被ることが礼儀であった。『晋書』の慕容超載記に「文身」という語があるが、この「文身」は南方の野蛮人の風習とされた被髪文身(冠を被らずに髪を振り乱し、入れ墨をしている様子)を指したものとされる[8]。儒教の経典『礼記』には、夫礼、始于冠(礼は冠に始まる)という記述がある[9]。
各部の名称
本体
付属部
種類
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宗教
儀礼
制帽
軍隊
学校
その他
スポーツ
民族衣装
実用
防寒
防暑
ファッション
- シルクハット(トップハット、チュリンダー(シリンダー))
- 山高帽(ダービーハット、メローネ)
- メトロ(クルーハット、キャンポベローズ、ファティーグキャップ)
- ソフト帽(中折れ帽、グロブナー、サメト、サメフート(סמט)、ビーベルフート(イディッシュ語: ביבערהוט, biberhut)、フェドーラ、ミルキー)
- オペラハット
- スポーティーソフト帽
- ボルサリーノ
- ホンブルグ・ハット(Homburg, הומבורג, Homburgas, Хомбург, Homburghatt)
- ピルボックス帽
- ポークパイ
1.ベレー帽 2.クローシェ 3.トロッター(チロリアンハット) 4.トーク帽 5.キャプリーヌ 6.キャノチエ
7.ブルトン 8.ボンネット 9.ボレロ(セーラー帽) 10.ターバン 11.カクテルハット(ヘッドドレス)
ヘルメット
頭巾
その他・未分類
ギャラリー
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キッパー。帽子の部類に入るかは見解が分かれている
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ユダヤ的フェドーラ(中折れ(kneytsh)、縁広など)を被ったラビ・ラスキンと、ユダヤ的ホンブルクを被ったラビ・メッツガー
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サトマール帽、ホンブルクなど様々なユダヤ的帽子をかぶったレオポルトシュタットのダーティーム
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ビーベルフート、サメトフート、サトマール帽をかぶったハシディーム
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ラビの帽子(丸みを帯びている)
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一般的な縁に反りの入ったホンブルク。ツマミの入っているものとないものがある
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ボルサリーノ・ブランドのフェドーラ
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ボウラー・ハット
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シルク製のトップ・ハット(シルクハット。シルク製でないものもある)
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オペラハット(折り畳みのできるシルクハット)
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パナマ帽
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ポークパイ・ハット
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カウボーイ・ハットの一種(麦藁製)
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ロシア帽の一種であるパパーハとウシャンカ
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米海軍下級将校の制帽
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帽振れ(脱帽する挨拶)
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ハットケース(hat tin, hat box, etc.)
脚注
注釈
出典
- 1 2 字通,世界大百科事典内言及, 精選版 日本国語大辞典,百科事典マイペディア,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,世界大百科事典 第2版,普及版. “帽子とは”. コトバンク. 2022年5月13日閲覧。
- ↑ dictionary.com
- 1 2 3 “「帽子」の真実を一体どれだけ知っていますか”. 東洋経済オンライン (2016年10月16日). 2022年5月13日閲覧。
- 1 2 3 帽子の変遷 繊維製品消費科学会誌 Vol.41 (2000) No.6 p.519-528, doi:10.11419/senshoshi1960.41.519
- ↑ 第2版,世界大百科事典内言及, ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,精選版 日本国語大辞典,デジタル大辞泉,百科事典マイペディア,岩石学辞典,世界大百科事典. “冠とは”. コトバンク. 2022年5月13日閲覧。
- ↑ 国立国会図書館. “死者や幽霊が額につけている白い三角巾について,名称と意味を知りたい。”. レファレンス協同データベース. 2022年5月13日閲覧。
- ↑ ハットの予備知識(帽子専門店・文二郎帽子店)
- ↑ 古代・中近世史 総論 サイト:外務省 日中歴史共同研究
- ↑ “【12-02】中日両国の成人儀礼に関する史話”. spc.jst.go.jp. 2022年5月14日閲覧。
- ↑ 「【2025最新】サウナハットのおすすめ30選 | サウナ愛好家が効果とサウナのキホンも解説」『25ans』ハースト婦人画報社、2024年12月18日。2026年5月24日閲覧。
関連項目
- 鬘(かつら)
- 靴
- ハット・チップ(帽子を上げる動作)
- マルシェ・ド・シャポー 東京・浅草橋で年2回開催される帽子の展示会。20名以上の若手帽子作家が出展する。
- 職業
ブリムと同じ種類の言葉
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