籠手とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 武具 > 篭手 > 籠手の意味・解説 

こ‐て【籠手/小手】

読み方:こて

弓を射るとき、左のひじを保護するために掛ける革製の覆い弓籠手(ゆごて)。手纏(たまき)。

鎧(よろい)の付属具で、肩先から腕を覆うもの。袋状の布地金具や鎖をとじつけてある。

剣道で、指先からひじのあたりまでを覆う防具

剣道で、相手の手首のあたりを打つ技。「—を取る」


篭手

読み方:コテ(kote)

鎧の付属具、肩先から腕をおおう


籠手

読み方:コテ(kote)

鎧の付属具で、武装したとき肩先から左右の腕、手を守る装身具


籠手

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/30 07:46 UTC 版)

16世紀のドイツの籠手

籠手(こて、小手、甲手、篭手)は戦闘時に前腕部から手の甲までを守るための防具[1]。材質は青銅、丈夫な布地など。拳闘士の手を保護する防具も籠手(ナックルガード)とよばれるが、一般的には斬撃を防ぐ目的の防具を言う。

剣道の籠手

剣術の籠手

素材には主に鹿革や牛革、クラリーノなどが使われている。指部分は親指とその他4本の指の2つに分かれている。各部の名称は上から籠手頭(こてがしら)、けら、筒(つつ)、籠手布団(籠手布団)、手の平部分を手の内(てのうち)、籠手布団を結び合わせている部分を籠手紐(こてひも)という。また、籠手自体の漢字表記は『小手』『甲手』などとされることが多い。手の内部分の革は長期間の使用などにより破れることがあり、その際は革の張り替えなどの修繕が必要である。

日本の籠手

日本の籠手(当世具足の篠籠手)

小具足の1つに分類される。家地(いえじ)と呼ばれる筒袖の形をした丈夫な布地に、縫いつけた鉄板もしくは革で腕から手の甲まで繋がっている。手の甲は手甲と呼ばれる部品で保護されているが、時代が下ると「摘手甲(つみてっこう)」と呼ばれる、手甲から独立した親指を保護するための「大指」という部品を付けたしたものが作られた。他の指部分は露出しているものがほとんどである。これはを射るときに指の自由度が必要だったからと考えられている。一般的に籠手を用いる場合は大鎧を用いる上級武士は左手のみに着用し、下級武士は両手に着用することが多かったが、時代が下り戦闘様式が変化するにつれて上級武士も両手に着用するようになった。

主に鯰籠手・筒籠手・瓢籠手・篠籠手・仕付籠手などに分類される。形状の変わったものとして左右両手部分が繋がっている指貫籠手(さしぬきごて)、肘から手の甲までの半籠手がある。

日本の籠手(指貫籠手)

この他、布地にを縫いつけた「鎖籠手」もあり(『広辞苑』にも記載がある)、『太平記』巻十七「山門攻」には「熊野の兵共が指先まで鎖たる籠手をつけていた」と記述される。上泉信綱伝の『訓閲集』(大江家兵法書を戦国風に改めた兵書)巻八「甲冑・軍器」の記述によれば、弓小手の場合は鎖を用いないとする。

日本の籠手(半籠手)

武士によっては、籠手に多くの筋金を入れて代わりとしており、野口一成はある剣客との仕合で木刀を左腕で受け止め、右手の木刀で突き倒したところ、「腕で受ける剣術というものはない」と冷笑されたため、具足櫃から籠手を取り出して見せたが、その籠手には多くの太刀痕が残っていたとされる。

著名なものでは、「義経籠手」の異名を持つ鎌倉時代末期の鯰籠手が、春日大社に所蔵されている(重要文化財)。

西洋甲冑の籠手

ローマ時代までは一部を除き、前腕部が覆われ手の部分を保護したものは少ない。十字軍の時代に鎖編みの二股手袋(マフラ、muffler)[2]が登場する。この時代のものはチェインメイルと一体であった。板金鎧が発達すると籠手も複雑な構成となり手袋状の「ゴーントリット」[3]となる。このタイプは拳部分に相手を殴るためのスパイクをつけたものもあった。二股タイプは「ミトン」と呼ばれた。

板金のミトンは丈夫で重い。薔薇戦争時代ではさらにオーバーガードをつけたものもあった。これは、白兵接近戦が多かったことを意味する。

脚注

  1. ^ 『戦術、時代背景がよくわかる カラー版 戦国武器甲冑辞典』、監修者中西豪、大山格、発行所株式会社誠文堂新光社、2015年4月16日、p.200.
  2. ^ 三浦權利『図説 西洋甲冑武器事典』柏書房、2000年。
  3. ^ 三浦、2000

関連項目


籠手

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 20:58 UTC 版)

ドラゴンラージャの用語一覧」の記事における「籠手」の解説

オーガ・パワー・ガントレット 略称「OPG」。オーガ並みの力が得れる。黒の皮手袋小さ銀色の鎖が手の甲と平の部分覆っている。 普通のガントレットのように指の動き妨害することはない。 主な着用者:フチ・ネドバルネクソン・ヒュリチェル青年ジャックグラン・ハスラー ガントレット 手を保護する手袋

※この「籠手」の解説は、「ドラゴンラージャの用語一覧」の解説の一部です。
「籠手」を含む「ドラゴンラージャの用語一覧」の記事については、「ドラゴンラージャの用語一覧」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「籠手」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「籠手」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



籠手と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「籠手」の関連用語

1
100% |||||


3
手蓋 デジタル大辞泉
100% |||||

4
籠手の覆い デジタル大辞泉
98% |||||



7
指貫籠手 デジタル大辞泉
92% |||||

8
鎖籠手 デジタル大辞泉
92% |||||

9
弓籠手 デジタル大辞泉
90% |||||

10
籠手袖 デジタル大辞泉
90% |||||

籠手のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



籠手のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2025 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの籠手 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのドラゴンラージャの用語一覧 (改訂履歴)、小具足 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS