秋草文壺
読み方:アキクサモンツボ(akikusamontsubo)
壺の名称の一。
秋草文壺
秋草文壺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 15:54 UTC 版)
1942年(昭和17年)、白山古墳の後円部下方から、粘土の土台に河原石を敷き詰め、その上に火葬人骨の詰まった骨壺が置かれた遺構が発見された。骨壺は愛知県渥美窯産で平安時代末期(12世紀後半)の作と推定される。高さ42cm、口径16cm、胴部径29cm、底部径14cmで、器形は胴の上部が最も膨んで底へ向かってすぼまり、やや外反した口を備えた優雅な様態を示す。壺表面にはススキ・ウリ・柳など秋草やトンボの文様が大胆かつ情景豊かに釘彫で表され、黄緑がかった自然釉が肩から胴の上部へ流れることで、より壺の美しさが引き立っている。当時、日本陶磁がそれまでの中国陶磁の強い影響から脱して新たな展開を見せたことを象徴する作品とされ、1953年(昭和28年)には「秋草文壺」(あきくさもんつぼ)の名で国宝に指定された。発掘調査した関係から慶應義塾大学が所蔵しているが、東京国立博物館に寄託の上、展示公開されている。
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