布地とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 服飾 > 衣類 > > 布地の意味・解説 

きれ‐じ〔‐ヂ〕【切れ地/布地/裂地】

読み方:きれじ

織物反物また、その地質。「厚い—」

織物切れ端

袋物鼻緒などにする特別の紋織物


ぬの‐じ〔‐ヂ〕【布地】

読み方:ぬのじ

衣服などに仕立てるための織物また、その織りぐあいや品質生地(きじ)。きれじ。


布地

読み方:ヌノジ(nunoji)

衣服仕立てる前の)布


(布地 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/07 08:11 UTC 版)

(ぬの)とは

概要

歴史

布がいつ頃生まれたのか、様々な観点から推測されている。布を住処とするようになったアタマジラミから変異したコロモジラミ英語版の年代を調べることで、服は7万年前に着用されるようになったと考えられている[2][3]

中国では2200年前の西周にはすでに簡単な織り機が生まれていたとされ、これを使って布が作られた。前漢馬王堆王墓湖南省)からも布や、特に布に書かれた書物である帛書が出土しており、現地で展示されている。

古代中国では税として納めるものとして布を扱ってきた。 貴重な材質の布は、一種の貨幣としても流通した。 日本でも飛鳥時代の『大宝律令』において租庸調が定められ、調として布を納めた。(この制度は、調布市の地名の由来ともなっている。)当時の日本ではは別格のものとされていたため、布の概念には含まれておらず、『大宝律令』でも絹と布は分けて書かれている。また、毛織物木綿も当時の日本では生産されていなかった。従って当時の「布」はなどで作られたものだけを指していた。

代の中国では、各種の綿糸加工器具や織り機が改良され、綿布の加工技術が向上した。特に烏泥涇鎮(現上海市)の黄道婆は紡ぎ車などを改良して高度な織物を織ったと伝えられ、「棉聖」とも称される。

江戸時代琉球王国では人頭税として宮古上布を納めていた。

なお日本では、成長の速い大麻草が各地で栽培され、その繊維を用いた「大麻布(たいまふ)」が広く大量に用いられ、生活にも様々な産業にも役立てられていた。第二次世界大戦で日本が敗戦すると、日本を占領した米国が置いたGHQは、日本の軍事力を削ぐために大麻の栽培を一切禁止した。[要出典]しかしながら、日本では、大麻繊維は神社の「しめ縄」などにも用いられ日本の伝統文化の存続にも関わるため[4]、日本政府は大麻繊維の生産が許可されるべく交渉した。薬物としての大麻流通のみを禁止し、許可された業者のみに大麻栽培とその繊維製造を認める制度を成立させることで大麻草の栽培と大麻繊維の生産を存続させた。だが、大麻に対するイメージは悪化、需要が減少、大麻の栽培業者は減少の一途をたどった。現在日本で大麻栽培を行い繊維製造を行っているのはわずか10人程度にすぎない[5]。今では大麻布もほそぼそと作られているにすぎない。

現在は繊維の材質に関わらず布と呼ぶ。

製造

布は糸から作られる。 (布を作るにはまず糸を用意する必要がある。糸を作るには紡ぐということが行われる。古くは、一軒の家の中で糸を紡ぐ作業も行い織る作業も行う、ということは多かったが、次第に分業化が進み、紡績業者と織物製造業者が分かれることが増えた。だが現在でも、紡績施設と織物工場を併設して一貫して行っている業者もいる。また織物を、「織り物作家」(アーティスト)として行う人や、趣味で行う人の中には、ひとりで様々な植物繊維(や羊毛など)を「紡ぐ」段階から行い、それを自分の手で織っている人もいる。)

糸を縦横に組み合わせてゆくことを織るという。織るための機械を「はた」()という。これを使って布を作ることを「はたおり」「機織り」と言う。

分類

織物組織

織り方による分類

素材による分類

特徴・用途による分類

薄手
厚手

和服用の織物

素材による分類
織り方による分類
特徴・用途による分類

編物組織(ニット)

  • 緯編(よこあみ)
    • 基本組織
      • 平編み(天竺編み:てんじくあみ)
        • ストレッチ天竺
        • ベア天竺
      • ゴム編み(リブ編み)
        • フライス編み
      • パール編み(ガーター編み)
    • 応用組織
  • 経編(たてあみ)

その他

原糸

一枚布のまとい方

古代ギリシア古代ローマなどでは、長い一枚布を身体にまきつけて上着としていた。肩付近で「結び」をつくったり金具でとめたり、腰のあたりにを巻きつけたり革ベルトをして絞ったりして身体にあわせて形を整える方法がとられた。

比喩

  • 「布」という言葉は、平らであることを表す建築用語として使われる。
  • 中国語圏では、じゃんけんの「パー」を「」と呼ぶ[6]。「グー」と「チョキ」は「石頭」と「剪刀」で、パーのみが日本や英語圏の「」と意味が異なる。

出典

  1. ^ a b 大辞泉
  2. ^ Whitfield, John (2003年8月20日). “Lice genes date first human clothes” (英語). Nature. doi:10.1038/news030818-7. 2023年4月3日閲覧。
  3. ^ nichisenku. “人と被服の関係はいつどのようにして始まったのでしょうか。 シラミの研究から約7万年前だという説があります”. 日本繊維製品・クリーニング協議会. 2023年4月3日閲覧。
  4. ^ 麻とは”. 一般社団法人『伊勢麻』振興協会. 2020年4月4日閲覧。
  5. ^ 古代織産地連絡会公式サイト”. 古代織産地連合会公式サイト. 2020年4月4日閲覧。
  6. ^ 白泉社中国語辞典

関連項目


布地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/01/23 08:54 UTC 版)

ドッグトゥース (模様)」の記事における「布地」の解説

布地では犬歯似た柄であり、もっとも広く使われる千鳥格子英語版)でもある。

※この「布地」の解説は、「ドッグトゥース (模様)」の解説の一部です。
「布地」を含む「ドッグトゥース (模様)」の記事については、「ドッグトゥース (模様)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「布地」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「布地」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



布地と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「布地」の関連用語

布地のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



布地のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの布 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのドッグトゥース (模様) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS