テレコ
服飾・アパレルの分野では、表面に凹凸があって畝が連なっているような生地を「テレコ素材」という。
配達・ロジスティクスの分野では、配送先を取り違えて(間違った宛先に配達して)しまう状況を「テレコ配送」や「テレコ出荷」という。
テレコの語源、テレコはどこの方言か
「テレコ」の語源は歌舞伎の用語とされる。歌舞伎の世界では、二つの異なる筋の脚本を一つにまとめた上で、関連性を持たせながら一幕ごとに交互に進行することを「テレコ」と呼んでいた。テレコはカタカナで表記される場合が多いが、英語などの外来語が語源になっている訳ではなく、上方でよく用いられる表現であり、関西の方言として扱われることも多い。
テレコ
「テレコ」とは・「テレコ」の意味
「テレコ」とは、あべこべ・入れ違い・逆などの意味で広く用いられている表現である。近畿地方の方言でもあり、主に近畿地方で使われる表現である。・ビジネスでの「テレコ」
ビジネスにおいて、「テレコ」は納入先を間違えてしまったり、データの送信先を間違えてしまった場合に用いられる表現である。特に、物流においては間違って出荷してしまったことを「テレコ出荷」と呼ぶ。アパレルにおいて右と左の手袋や靴を逆にディスプレイしているのも「テレコ」であるほか、クライアントとの待ち合わせの時間や場所などを間違え入れ違いになることも「テレコ」という。そのほか、2つの企業がテレビなどの媒体に交代で広告を出すことも「テレコ」である。
・ファッション業界用語としての「テレコ」
ファッション業界用語としての「テレコ」は、リブ編みのような生地のことを指す。表と裏の網目が同数に見える編み方の生地で、針抜き編みという編み方により、網目がストライプ柄のデザインのように見えるのが特徴である。伸縮性があるが、素材によっては蒸れやすい。
・電話業界用語としての「テレコ」
電話業界においては、「テレコ」は「テレコミュニケーション」の略語として用いられている。離れた場所からコミュニケーションを取るという意味があり、主に電話での通話を意味する。
・映像業界用語としての「テレコ」
映像業界においては、「テレコ」はテープレコーダーの略語として用いられている。ただし、映像機器の進化により音声をテープに録音するということがほとんどなくなったため、テープレコーダーが使われることはほとんどない。
「テレコ」の語源・由来
「テレコ」という言葉の語源は、歌舞伎用語である。歌舞伎の世界においては、異なる2つのストーリーを編集して1つにし、それを交互に演じることを「テレコ」という。そのため、交互に行うことを「テレコ」と呼ぶようになったという。「テレコ」の熟語・言い回し
テレコになったとは
「テレコになった」とは、「入れ違いになった」、「逆になった」という意味である。シャツの表と裏を間違えて着ているのが「テレコになった」状態であるほか、上下が逆にディスプレイされている絵画なども、「テレコになった」状態である。
「テレコ」の類語
「テレコ」の類語には、「入れ違い」や「あべこべ」、「食い違い」があげられる。入れ違い:一方が出た後すぐに他方が入る
・私と彼は入れ違いで休みを取った。
・入れ違いがあったため、商品が1つ余ってしまった。
・入れ違いで待ち合わせ場所に着いたため会うことができなかった。
あべこべ:順序や位置、関係がひっくり返る
・急いでいたので左右をあべこべに着用してしまった。
・彼は世間のイメージとはあべこべの性格である。
・私の作品と彼の作品の名前があべこべに表示されていた。
食い違い:物事が一致しない、認識がずれている
・彼と彼女の意見に食い違いが生じた。
・ビジネスで見解の食い違いはよくあることだ。
・説明不足であったため食い違いがあった。
「テレコ」の例文
・資料がテレコになっていたため、会議の前にもう一度配布し直す必要があった。・ショーウィンドウのマネキンの洋服が、テレコになっている。
・テレコ生地は伸縮性があるのでリラックスして着用できる。
・あの企業はテレコ出荷が多いため少しずつ信用を失っている。
・兄弟の名前がテレコだったので、間違った名前を覚えてしまった。
・私たちはテレコで出勤しているが、仕事内容は共有している。
・2つの企業がテレコでスポンサーになってくれるとのことで、非常に有り難い。
・私の母は未だにテレコを使って音声を録音している。
・テレコは歌舞伎用語に由来する言葉だ。
てれこ
テレコ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/08 01:35 UTC 版)
テレコ
- テープレコーダーの略称。
- 歌舞伎用語。2種類の演目を一幕ごとに上演すること[1]。「手入れこ」の略とされる。転じて工業、物流用語[2]でも使用される。似たものが左右逆に合わせられている。てれこに取付られていると言う。
- 近畿方言で、交互、互い違い、逆、あべこべなどの意。前段の歌舞伎用語が由来[1]。
- テレコ編み(フライス編み)
- スカパーJSATのテレビ番組情報サービス。
脚注
- ^ a b “「テレコ」とは? 意味や由来、業界別の使い方や言い換え表現も解説”. Domani (2024年4月16日). 2024年11月8日閲覧。
- ^ “テレコ出荷とは|物流用語辞典|株式会社関通”. 株式会社関通. 2024年11月8日閲覧。
「テレコ」の例文・使い方・用例・文例
- 空中で爆発して、人々を殺すか、建物に損害を与えることなくコンピュータとテレコミュニケーションを無効にするのに十分な電磁気のエネルギーの大規模な爆発を放出する爆弾
- 情報を検索し、格納し、伝えるためにコンピュータとテレコミュニケーションの使用を扱う工学の分科
- テレコミュニケーションによって広まる媒体
- 急速に広がる新しい産業(とくにテレコミュニケーションまたは電子工学で)
- テレコミュニケーション第一委員会という,米国の民間機関
- 浅田真(ま)央(お)選手と羽(は)生(にゅう)結(ゆ)弦(づる)選手が先日,フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ今季第6戦,ロステレコム杯(モスクワ開催)で優勝した。
- テレコのページへのリンク