仕事内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 02:07 UTC 版)
国立公文書館の公式サイトに紹介されているアーキビストの仕事手順は、規模の差こそあれ他の公文書館とも共通するものである。 最高責任者の命令で関係機関から資料が搬入される。 以下のいずれかの方法で殺菌・殺虫を行う。従来は殺虫ガスとして主に臭化メチルが用いられてきたが、1987年に採択されたモントリオール議定書においてオゾン層の保護のため臭化メチルの全廃が決まった。日本でも法律で2005年の全廃(検閲など不可欠な場合を除く)以来、酸化エチレン、フッ化スルフリル、ヨウ化メチルなどの代替品や薬剤に頼らない殺虫・防虫法の研究が緊急課題となっている。減圧燻蒸法: 資料を150cm四方程度の密封燻蒸装置に入れて殺虫ガスを3 - 4時間充満させる。 常圧燻蒸法: 資料を大型の燻蒸庫や燻蒸室に入れて殺虫ガスを4 - 16時間充満させる。 被覆燻蒸法: 書架ごとにビニールで覆い、1 - 3日間その中に殺虫ガスを充満させる。 密閉燻蒸法: 資料のある部屋を密封し、2 - 3日間殺虫ガスを充満させる。 簡易駆除法: 資料を密封容器に入れて2日間高濃度の二酸化炭素や窒素を注入する。 受領資料を確認して、整理する。 資料の目録を作成する。 分類ごとに書庫に並べる。 一般閲覧用にマイクロフィルム撮影、デジタル・スキャンなどを行う。 痛んだ資料は修復する。破損した部分を中性紙テープで補強し、酸化が激しい資料は脱酸して中性紙にすることもある。 アーキビストの職場は、空調で資料保存に最適な温度(摂氏22度)と湿度 (55%)に保たれており快適であるが、燻蒸に用いた化学物質の残留や古文書に付着したカビや細かい塵による健康被害がないよう防毒や防塵に留意すべきである。
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