燻蒸
読み方:クンジョウ(kunjou)
いぶすこと
燻蒸(くんじょう)
倉庫内に保管する穀物に寄生する害虫を駆除するため、倉庫を密閉して薬剤によりいぶり出すことです。豆類についても、原則として政府保管米麦にならって4月20日以降適当な時期に実施しています。なお、特定のはい(荷口のこと。)だけを燻製する場合は、そのロットをビニール布で覆って実施します。燻蒸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/05/07 04:01 UTC 版)
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コンテナを載せた全長が20m 近くもある大型トレーラーがそのまま入場して、一気に処置できる。
神戸港六甲アイランド内にある動植物防疫燻蒸施設の入り口側。
燻蒸(くんじょう、英: fumigation)とは、主に害虫駆除やカビ防止、殺菌の目的で、気体(ガス)の薬剤を対象に浸透させる方法。エアロゾルまたはミスト状にした液体や固体粒子の薬剤を使う方法は、対象の表面には付着するものの内部への浸透が弱く、厳密には燻蒸ではない[1]。
対象
ポストハーベスト農薬として農産物に対して行われたり、農地の土壌に対して線形動物(線虫)や細菌、ウイルスなどの駆除・不活性化[2]に用いられたりするほか、シロアリなど木造建築物に被害を及ぼす虫に対し、木材や建物全体に燻蒸を行うことがある[3]。
また、博物館や美術館などにおいても、収蔵品に燻蒸を行うことで文化財害虫による汚損やカビの発生を防いでいる[4]。博物館は燻蒸だけに頼るのではなく、収蔵庫や展示スペースの気密性確保や湿度・気温制御と組み合わせる総合的有害生物管理(IPM)が行なわれている[4]。
主な燻蒸剤
種類により、害虫には有効だが防カビ効果はないといった違いがある[4]。日本の博物館向けには、公益財団法人の文化財虫菌害研究所が、収蔵品に悪影響を及ぼさない薬剤3種類を認定しており、日本液炭などが製造している[4]。しかし有効成分がエチレンオキシド(酸化エチレン)である同社製品の「エキヒュームS」は、原料の価格上昇や酸化エチレンの排出削減を環境省から求められたため2025年3月の販売中止を決め[5]、文化財保護へ懸念が生じしている[4]。
かつては臭化メチルも使用されていたが、オゾン層を破壊するおそれがあるとして、モントリオール議定書により製造と使用が制限されている[6][7]。
方法
大半の燻蒸剤は人体に有害であり、燻蒸は密閉した無人の状態で行われ、燻蒸終了後は人が入る前に十分に換気される。
住宅の燻蒸では、燻蒸剤の漏洩および害虫が周囲の建物へ逃げ出すことを防ぐため、建物全体を丈夫なテントで覆い、テント内部を燻蒸剤で充満させる。フッ化スルフリルなど無臭の燻蒸剤を使用する場合には、事前に刺激性のあるクロロピクリンをテント内に放流して、人が退去したか確認する場合がある。燻蒸開始から再度居住者が立ち入ることができるまでには、最長1週間を要する。
博物館では、特定の燻蒸剤専用の部屋があったり、施工できる業者が限られていたりする[4]。
脚注
- ↑ 岩田泰幸「その施工、本当に燻蒸ですか?」公益財団法人 文化財虫菌害研究所(2024年6月7日閲覧)
- ↑ 農業環境技術研究所> 環境化学トピックス(2005) > 土壌くん蒸とは(2024年6月7日閲覧)
- ↑ Baur, Fred. Insect Management for Food Storage and Processing. American Ass. of Cereal Chemists. pp. 162–165. ISBN 0913250384
- 1 2 3 4 5 6 駆除ガス販売終了:2025年 文化財 虫・カビ危機/「代替策ない」頭抱える博物館『読売新聞』朝刊2024年6月5日(文化面)
- ↑ 『エキヒュームS販売終了についてのご連絡』(プレスリリース)日本液炭株式会社、2024年1月。2026年5月7日閲覧。
- ↑ Messenger, Belinda; Braun, Adolf (2000年). “Alternatives to Methyl Bromide for the Control of Soil-Borne Diseases and Pests in California”. Pest Management Analysis and Planning Program. 2008年11月17日閲覧。
- ↑ Decanio; Norman, Catherine S. (2008 first = Stephen J.). “Economics of the "Critical Use" of Methyl bromide under the Montreal Protocol”. Contemporary Economic Policy 23 (3): 376–393. doi:10.1093/cep/byi028.
関連項目
燻蒸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 01:04 UTC 版)
硫黄により燻蒸を施す。硫黄を燃やして得る二酸化硫黄が用いられる。この二酸化硫黄燻蒸によって酸化を防止し、硬くなりすぎずまたタンニンの硬化を防ぐ。なお硫黄は燻蒸量も少なく、2週間にも及ぶ乾燥中に蒸発してしまうが、製法中の唯一の食品添加物として使用される。 一部では一切硫黄燻蒸を行わない柿も販売されている。無燻蒸のものには二種類あり、単に初めからそのまま食べるのではなく加工用にするため手間をかけず、硬く色が黒くても構わないものとしたものと、そのまま食べられる干し柿として高級百貨店など特別な販路向けに限定で流通し高価であるものがある。 前者の場合は単純に手間を省いているため硬くなりそのまま食べるには適さない。一部の業者ではこれを逆手に取り「より自然に近い」等と宣伝しているが、単に製法の違いであり自然に近いわけではない。また本来は加工用であるにもかかわらず、これをそのまま食べるものとして販売している業者も存在する。 後者の場合でもタンニンの効果によって色は黒くなるが、厳密に水分量を管理し手揉みなどを行うなどで手間をかけることによって硬くなるのを防いでいる。しかし、一般にあまり食味は変わらないか少し悪い(品評会等では硫黄燻蒸品の評価のほうが高い)。しかしイメージを優先する自然派志向のニーズに応えるものとして試験的に一部流通している。
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