発見と分類
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2021年現在、パリオスコーピオ(パリオスコーピオ属 Parioscorpio)はアメリカウィスコンシン州の堆積累層 Waukesha Biota(古生代シルル紀テリチアン期、約4億3,750万 - 4億3,650万年前)で見つかった Parioscorpio venator という1種のみによって知られる。 パリオスコーピオは明らかに節足動物であるが、節足動物での位置付けは昔今を通じて解釈が大きく変わった。1980年代では甲殻類と思われ、2010年代後期では複数の化石がケロニエロン類と最古のサソリとしてばらばらに記載され、2021年ではどの分類群にも当てはまらない特徴をもつ、所属不明の節足動物として再記載された。 UGWM 2162 (a)、UGWM 2163 (c) とそれぞれのサソリ的な解釈図(b, d) UGWM 2162 の胴部の痕跡(a)とサソリ(c)の後体の循環系(b)の比較図 Wendruff et al. 2020a によるパリオスコーピオの化石標本 UGWM 2162(ホロタイプ)と UGWM 2163(パラタイプ)の記載と解釈。これらの不完全な標本は各部位がサソリ的に解釈されたが、Anderson et al. 2021 では次の通りにサソリらしからぬ別構造だと再解釈された。"触肢"(pr, pm, ppt, pfm, ptr, pp, fx)→ 鎌状の付属肢"触肢のハサミの可動指"(fr)→ 存在しない "脚"(tr, fe, pa, wl)→ 短い頭部付属肢 "前体"(prosoma)→ 1対の長方形の構造体 "側眼"(le)、鎌状の付属肢と長方形の構造体の連結部 UGWM 2162 の「?」 → 短い頭部付属肢の外肢もしくは側眼 UGWM 2163 の "4対の脚の基節"(cx)→ 1対の長方形の構造体(第1-3対)と第1-2胴節(第4対) "前体の腹板"(st?)→ 消化腺 "出っ張りをもたない12節の後体"(mesosoma, metasoma, stn, mt)→ 出っ張りをもつ14節の胴部(出っ張りは UGWM 2162 に保存されず、UGWM 2163 の後方で薄っすらに見られる)UGWM 2163:stn1直前のcx → 第1-2胴節、stn1-6 → 第3-8胴節、stn7 → 第9-10胴節、mt1-4 → 第11-14胴節、mt5 → 存在しない "折り畳んた尾節の毒嚢"(pv)→ 最終胴肢の痕跡 "循環系"(pc, ps)→ 腹神経索(pc)と胴肢の筋肉(ps) 節足動物 †オパビニア類 †ラディオドンタ類 †イソキシス類 ? †パリオスコーピオ ? †パリオスコーピオ †フーシェンフイア類 †ユーシカルシノイド類 †メガケイラ類 †マーレロモルフ類 †*Artiopoda *鋏角類 ? ? †パリオスコーピオ ? †フーシェンフイア類†ユーシカルシノイド類†Hymenocarina 大顎類 †Hymenocarina 多足類 *甲殻類 六脚類 Anderson et al. 2021 の系統解析に示されるパリオスコーピオの様々な系統的位置†:絶滅群?:不確実の系統関係*:パリオスコーピオの旧解釈に当たる分類群 パリオスコーピオの化石標本は Mikulic 1985 で最初に記載されたが、当時は命名がなされておらず、暫定的に鰓脚類もしくはムカデエビの甲殻類と解釈された。パリオスコーピオはあれから30年ほど研究が進んでいなかったが、2010年代後期、比較的完全な一部の化石標本(UGWM 2436, 2437, 2535)は、Andrew J. Wendruff の2016年の卒業論文(Wendruff 2016)と2018年の査読前論文(Wendruff 2018)でケロニエロン類の非正式の新属 Latromirus(Wendruff 2018 では "Xus" という仮名で表記)に由来と解釈された。そして一部の不完全な化石標本(UGWM 2162, 2163)はサソリと解釈され、Wendruff et al. 2020a に新属パリオスコーピオ(Parioscorpio)として正式に命名された。同時に、パリオスコーピオの中体(サソリの後体の前半部)と解釈された部分は、原始的なサソリの特徴である6枚以上の腹板が7枚(上の図の「stn1-7」)で知られるどのサソリよりも多いとされ、産出する堆積累層 Waukesha Biota(約4億3,750万 - 4億3,650万年前)も当時知られる最古のサソリであるドリコフォヌス(Dolichophonus)の生息時代(約4億3,600万 – 4億2,800万年前)より少し古かったため、知られる中では最も原始的で、新たな最古のサソリともされてきた。 パリオスコーピオの比較的完全な化石標本 Anderson et al. 2021 の再記載を基に、所属不明の節足動物として復元されたパリオスコーピオ パリオスコーピオの上述の化石標本は、Anderson et al. 2021 で新たな標本と共に再記載された。かつてそれぞれケロニエロン類とサソリとして解釈された標本は全て同種で、Wendruff et al. 2020a にサソリ的と解釈された部分は全てがサソリらしからぬ特徴だと再解釈され、サソリ的なシルエットは化石の不完全な保存状態によるものだと判明した(左右の出っ張り・胴肢・三叉状の尾端が不明瞭の場合のみシルエットがサソリに似ている)。こうしてパリオスコーピオはArtiopoda類のケロニエロン類でも鋏角類のサソリでもなく、研究の初期段階ではメガケイラ類と予想された。しかし詳細な再検証と系統解析(後述)をなされたところ、パリオスコーピオはメガケイラ類どころか、知られるどの節足動物の分類群にも当てはまらないほど独特な種類だと示唆される(詳細はパリオスコーピオ#他の節足動物との比較を参照)。 パリオスコーピオのいくつかの特徴が難解で諸説に分かれた(前述参照)ため、系統的位置は不確実で、Anderson et al. 2021 の系統解析では解釈の違いにより複数の相容れない解析結果を与えられた。例えば鎌状の付属肢は中大脳性(短い頭部付属肢は後大脳性)で脚の外側2つの分岐は外肢と内肢の外葉だった場合、パリオスコーピオはオパビニア・ラディオドンタ類・イソキシス類・フーシェンフイア類・ユーシカルシノイド類より派生的で、残り全ての節足動物(大顎類・Hymenocarina類・鋏角類・Artiopoda類・マーレロモルフ類)より基盤的とされる。しかし鎌状の付属肢は後大脳性(短い頭部付属肢は中大脳性)で頭部左右の丸い構造体は側眼だった場合、パリオスコーピオはフーシェンフイア類と同じ程度基盤的とされる。脚の外肢と外葉の解釈により、フーシェンフイア類・ユーシカルシノイド類・Hymenocarina類と単系統群になったりなれなかったりするという不確かな結果も挙げられる。 それ以降、Braddy & Dunlop 2021 ではパリオスコーピオが再びケロニエロン類に類するものと再解釈されたが、この見解は Van Roy et al. 2022 により否定される。
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「アンドリューサルクス」の記事における「発見と分類」の解説
化石は1923年6月、ゴビ砂漠のモンゴル領内にある Irdin Mahna にて、前述の調査隊の一員であったカン・チュウエン・パオ(Kan Chuen Pao)によって発見された。そこで見出されたのは下顎(したあご)の無い頭蓋骨(とうがいこつ)と、わずかに2、3個の骨片のみで、これに続く発見例はまだ無い。しかし、歯と頭蓋骨の形態学的分析により、メソニクス類との類縁性が認められ、その下位分類に書き加えられることとなった。ゆえに、現在その全体像が語られるとき、基底となっている情報の多くは「アンドリューサルクス属の」と言うより「メソニクス類の」特徴である。再現像のなかの頭蓋骨以外の部分は、完全な骨格が残るメソニクス属(Mesonyx)の1種であるメソニクス・オブトゥシデンス(Mesonyx obtusidens)を比較資料として組み上げられたものである。 本種は翌1924年、古生物学者ヘンリー・フェアフィールド・オズボーンによって記載(学術上の正式命名)された。現在、アンドリューサルクスはメソニクス目トリイソドン科(en)に分類されているが、無肉歯目に含めたり、メソニクス科(en)に分類したり、あるいはまた、科や目への分類をあえて避ける場合などがあり、分類は必ずしも確定したものではない。本種が属するメソニクス類は、かつては歯の類似などからクジラ目(鯨目)の祖先系統と考えるのが主流であった。しかし、分子系統学による知見、および、他の化石の発見などに基づく形態学的知見によって、(比較的近いとは言えるものの)直接的な祖先系統や最も近縁と言えるような系統ではなかったことが判明した。
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「アルゼンチノサウルス」の記事における「発見と分類」の解説
アルゼンチノサウルス属 Argentinosaurus Bonaparte et Coria, 1993 およびその模式種である A. huinculensis Bonaparte et Coria, 1993 は、白亜紀後期の前半頃、すなわちセノマニアンからチューロニアン(約9,620万 - 約9,219万年前)にあたるアルゼンチンのネウケン州にあるリマイ川(英語版)層ウィンクル (Huincul) 部層から発見され、1993年に同国の古生物学者であるホセ・ボナパルテ(英語版)とロドルフォ・コーリア(英語版)とによって記載された。これまでに知られている産地は基準標本(タイプ)が発見された場所だけである。2人の学者はアルゼンチノサウルスの記載にあたって、平たい神経棘や連結部の形態などといった脊椎骨の特徴が、いわゆる真のティタノサウルス類とは異なるとして、それまでティタノサウルス科 (Titanosauridae) に入れていたアンデサウルスとエパクトサウルス(英語版)とともに新科アンデサウルス科 (Andesauridae) とすることを提唱した。 アルゼンチノサウルスというのは Argentinosaurus という属名を仮名読みにしたものであるため、属の和名とも言えるが、この属に分類されるものは A. huinculensis 1種が知られるだけであることから、この huinculensis (発見された部層の名に因む)種に係る和名であると考えてもほぼ同じことである。
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ファシヴェーミスは葉足動物として類が見られないほど独特な姿をもつため、葉足動物的本質が長らく疑問視されていた。原記載の Hou & Chen 1989 では、ファシヴェーミスは多毛類の環形動物と解釈された。この見解は1990年代以降では否定されるようになり、多毛類的な触手と思われた部分は5対の付属肢(葉足)と判明したが、その分類が諸説に分かれ、例えばHou & Bergström 1995 では葉足動物に似ただけの別系統の蠕虫、Cave et al. 1998 ではシタムシ(舌形動物)に近縁の葉足動物と考えられた。Liu et al. 2006 では、ファシヴェーミスの葉足動物的性質、特にルオリシャニア類との類似性(前5対以上の葉足が羽毛状に長大化した所)を認められつつも、胴部の大半が環神経動物(鰓曳動物など)のように脚の無い蠕虫状のため、知られる葉足動物の中で最も基盤的で、葉足動物と環神経動物の中間型生物と推測された。同時に尾部と考えられた部分は鰓曳動物の吻に似たという、従来の復元は前後逆だった可能性も指摘された。 2010年代後期では、前述の仮説は覆され、ファシヴェーミスはれっきとしたルオリシャニア類の葉足動物として広く認められつつある。特に Howard et al. 2020 ではファシヴェーミスに対して全面的な再記載を行われ、ルオリシャニア類のルオリシャニアに似た単眼まで発見されており、2010年代後期以降の系統解析も本属は常にルオリシャニア類に含まれ、その中でオヴァティオヴェーミスに最も近縁とされる場合もある。これにより、ファシヴェーミスの胴部における脚の欠如は環神経動物から受け継いだ祖先形質ではなく、底生性(前述参照)がもたらす二次的退化の結果であることも示される。 2020年現在、ファシヴェーミス(ファシヴェーミス属 Facivermis)の構成種として認められるのは、中国雲南省の堆積累層 Maotianshan Shale(澄江動物群、約5億1,800万年前)で見つかった模式種(タイプ種)Facivermis yunnanicus のみである。同じ堆積累層で見つかり、Chen 2002 に鰓曳動物の新属新種 Xishania fusiformis として記載された化石標本は、Huang & Chen 2012 にファシヴェーミスとの共通点を認められ、白亜紀のカメムシの属(Xishania Hong, 1981)との異物同名も判明したため、本属の1種 Facivermis fusiformis に改名された。ただしこの種は Howard et al. 2020 では Facivermis yunnanicus に同種(シノニム)とされるようになった。
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1878年、アメリカの古生物学者O.C.マーシュはニューメキシコ州北部で化石収集家のDavid Baldwinが発見した下顎骨の一部に基づき、スフェナコドン(ギリシャ語でくさび形の歯)と命名した。この顎に関する短い記載で、マーシュは後ろの歯が特徴的だと言及(歯冠は圧縮されており、鋭利に切れる先端を有しているが縁に鋸歯はないと)して、この動物を「長さ約6フィート、食性は肉食性」と推定したが、下顎以外の骨格は知られていなかった。この属に”狂暴”という意味の種小名 ferox を与えたマーシュは、新たにスフェナコドン科を創設した。これは原始的な爬虫類の目である"Rhynchocephala"(= Rhynchocephalia 『喙頭目』)に分類され、この目は今も生息するムカシトカゲほか初期の爬虫類のほぼ全てを含むグループとなった。 他の古生物学者はスフェナコドンに関するマーシュの短い言及について、約30年ほどの間あまり注意を払わなかった。その間、背中が帆になったディメトロドン (後にライバルとなる古生物学者E.D.コープが、1878年に命名)は、数多くの化石からも知られる科学的に重要な属となった。20世紀初めにニューメキシコでより多くの化石が発見されたことにより、スフェナコドン属はディメトロドン属と異なる低い棘を持った肉食性「ペリコサウルス(英語版)」である、と認識されるようになった。そこで提案された分類群"Elcabrosaurus baldwini" Case,1907 や"Scoliomus" Williston and Case, 1913 は現在、S. feroxの同物異名と考えられている。 1937年、より大きく屈強で比較的長い神経棘を持つ、ニューメキシコ州で見つかった2番目の種について、アルフレッド・ローマーはS. ferocior(種小名は”さらに狂暴”という意味)と命名した 。1940年には、ローマーとプライスによってS. feroxとS. ferionorの詳細な記載と両者の骨格の再構成が発表された。 第3の種として、Sphenacodon britannicusが文献に引用されていることがある。これは1908年に、ドイツの古生物学者F.von Hueneがイングランドで発見された上顎の一部に基づいてOxyodon britannicusと記載したものである(ただし属名のOxyodonは魚類の属名Oxyodon Baur, 1906として既に使われており、よって無効である)。その標本は、当初は三畳紀の恐竜の可能性があるとされていたが、後にvon Hueneにより「ペリコサウルス(英語版)」と同定された。ペイトンは1974年にこの種をスフェナコドン属に移動し、Sphenacodon feroxぐらいの大きさの動物であると指摘した 。しかしながら最近の研究では こうした貧弱な化石標本によって、これがスフェナコドン属なのかディメトロドン属なのかはたまた独自の属なのかの判別に使用できるものなのか、について疑問が呈されている。Oxyodon britannicus(もしくはSphenacodon (?) britannicus)は今のところ、スフェナコドン科不確定属として分類されている。
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「マイアスポンディルス」の記事における「発見と分類」の解説
マイアスポンディルスは模式標本 UALVP 45635 から知られ、この標本は分断されてはいるがほぼ完全に立体を保った骨格である。また、繋がった骨格が部分的に保存されている2体分の胚と連続した8個の成体の椎骨からなる UALVP 45639、幼体の14個の繋がった椎骨である UALVP 45640、12個の連続した椎骨である UALVP 45640、部分的な吻部と左側の歯列である UALVP 45642、吻部の断片である UALVP 45643 が発見されている。標本は全て約1億1000万年前の白亜紀前期アルビアン紀前期にあたるルーン川層からヘイ川層にかけて収集された。 マイアスポンディルスの標本はもともと全てプラティプテリギウスのものとされていた。しかし、後の系統解析によりマイアスポンディルスがオフタルモサウルス科の有効な属であることが判明した。パトリック・S・ドラッケンミラーとエリン・E・マクスウェルによる2010年の論文では、おそらくプラティプテリギウス属に属していないプラティプテリギウス・アメリカヌスに最も近縁であるとされた。 さらにその後の解析により、マイアスポンディルスはブラキプテリギウスやアエギロサウルス、スヴェルトネクテスにごく近縁であることが判明した。下のクラドグラムはFischerらの2013年の論文に基づく。 トゥンノサウルス類 イクチオサウルス ステノプテリギウス チャカイコサウルス オフタルモサウルス科 アースロプテリギウス * オフタルモサウルス亜科 レニニア モレサウルス オフタルモサウルス バプタノドン ("O." natans) アカンプトネクテス プラティプテリギウス亜科 ブラキプテリギウス マイアスポンディルス アエギロサウルス スヴェルトネクテス プラティプテリギウス・ヘルキニクス カイプリサウルス アサバスカサウルス プラティプテリギウス・アウストラリス(=Longirostria)
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「スポンギフォルマ・スクァレパンツィ」の記事における「発見と分類」の解説
この種は、2011年5月に、アメリカの菌類学者であるデニス・E・デジャルダンとカビー・ルピー、トーマス・ブルンスらによって執筆された雑誌Mycologia(英語版)にオンラインで最初に科学的に記載された。この説明は、マレーシアのボルネオ島北部のサラワク州にあるランビルヒルズ国立公園(英語版)で2010年にブランズによって収集された2つの標本に基づいている。 この種は2010年に、ランビルヒルズのフタバガキ科の熱帯雨林における外生菌根キノコの研究で最初に文献に登場したが、この出版物には正式には記載されていなかった。その珍しい形のために、デニス・E・デジャルダンと同僚は新しい種が担子菌または子嚢菌の類の物であるかどうか最初は不確かであったとした。さらなる分析により、この種は2009年にタイのフタバガキ林から見つかった新種の菌類であるスポンギフォルマ属(英語版)と一致している事が示された。これは、リボソームDNAの一致が見られたためである。 属名の「スポンギフォルマ」は子実体のスポンジのような性質を指し、種の名前である「スクァレパンツィ」は、有名なニコロデオンのアニメキャラクター「スポンジ・ボブ」に由来する。「スクァレパンツィ (Squarepantsii)」は、スポンジ・ボブのファミリーネームである「スクエアパンツ (SquarePants)」のラテン語化である。 著者らは「スポンジ・ボブの形状はこの菌類にとても似ている」とした他、走査型電子顕微鏡でこの菌類を見た場合、胞子を含んでいるヒメニウム(英語版)の表面「スポンジ・ボブの架空の家を彷彿とさせるチューブスポンジで覆われた海底にいくぶん似ている」と述べている。 元々、種の名前は「くだらない」としてMycologia(英語版)の編集者によって拒否されたが、デニス・E・デジャルダンと同僚は「好きな名前を付けることができる」と主張した。
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発見と分類
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デスマトスクスは19世紀後半に初めて発見された。アメリカ合衆国テキサス州ドックム層群から発見された外骨格をエドワード・ドリンカー・コープが新種エピスコポサウルス属(Episcoposaurus haplocerus)として分類した。後にケーズがテコヴァス層で発見された部分的な骨格をデスマトスクス属(Desmatosuchus spurensis)として分類した。コープとケーズがそれぞれ調査した地域はわずか数キロメートルしか離れておらず、2つの種はDesmatosuchus haplocerusのシノニムとされた。 パーカーは2008年にデスマトスクスの分類を再検討し、E. haplocerusのレクトタイプ標本がデスマトスクス属に相当すると発見したが、このとき種までは同定ができないと判断された。そのためE. haplocerusは疑問名とされD. spurensisがデスマトスクス属の模式種として扱われるようになった。D. spurensisとデスマトスクス属の研究への貢献を称えブライアン・J・スモールの名を取ったD. smalliが有効と認められた。D. chamaensisは異なる属とみなされているが、ヘリオカンタス属(Heliocanthus)やリオアリバスクス属(Rioarribasuchus)といった名称が用いられるか否かについての議論が続いている。 以下はジュリア・B・デソジョやマーティン・D・エズキュラ及びエディオ・E・キスチュラットによる2012年の研究結果を簡略化した系統図である。 アエトサウルス目 アエトサウロイデス スタゴノレピス科 アエトサウルス コアホマスクス ネオアエトサウルス カリプトスクス スタゴノレピス アエトバーバキノイデス ティポトラックス亜科 ティポトラックス レドンダスクス パラティポトラックス族 テコヴァスクス リオアリバスクス パラティポトラックス デスマトスクス亜科 シエリタスクス ロンゴスクス ルカスクス アカエナスクス デスマトスクス Desmatosuchus haplocerus Desmatosuchus smalli
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発見と分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 05:00 UTC 版)
模式種 J. rugoculus は2010年に、ニューメキシコ州で発見された化石に基づいた記載された。ホロタイプ MSM P4166 はモレノヒル層で発見された。系統解析ではシュアングミアオサウルス、テルマトサウルス、バクトロサウルスよりも基盤的なポジションに位置づけられた。
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発見と分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/20 06:07 UTC 版)
「ナイカイムチョウウズムシ」の記事における「発見と分類」の解説
本種はまず1982年、岡山県 玉野市(タイプ産地)にて、弥益輝文によりConvoluta属の新種としてConvoluta naikaiensisとして原記載された。1990年、KostenkoとMamkaevによりサギティフェラ科に移され、Simsagittifera属に変更された。さらに近年、無腸綱内の系統及び分類群がリボゾーム遺伝子、ミトコンドリア遺伝子、形態形質に基づいて総合的に再検討され、その結果、現在はコンボルータ科 プレサギティフェラ属に分類されている。
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発見と分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/12 23:32 UTC 版)
ウンドロサウルスは模式種 U. gorodischensis の模式標本が発見されて初めて知られることとなった。模式標本は部分的な頭骨を含む立体的に保存された骨格 UPM EP-II-20 (527) であり、Gorodische に位置するヴォルガ川の付近にある Epivirgatites nikitini ammonoid zone から発掘された。第2の種である U. trautscholdi は、モスクワ州 Mnevniki から左側の前ビレの断片が発見され、Arkhangelsky と N.G. Zverkov が2014年に記載した。 Maisch と Matzke は2000年の論文でウンドロサウルスをオフタルモサウルスの種として扱ったが、Storrs らが同年に標本の歯の形態に基づいてこれに反論した。クリス・マクゴワンと藻谷亮介は2003年の論文で、完全には座骨と恥骨が融合していないこと、そして歯列が大きいことをオフタルモサウルスとの明瞭な差異として指摘し、ウンドロサウルスをオフタルモサウルス科の有効な属と考えた。ウンドロサウルスが有効であることは数多くの論文執筆者が認めており、最初にシノニムであると提唱した Maisch までもが2010年の論文で認めている。 また、2019年1月24日に公開された論文によると、スヴァールバル諸島から発見されたクリオプテリギウスの模式種 Cryopterygius kristiansenae がウンドロサウルスの模式種 U. gorodischensis のシノニムにあたることが前肢をはじめとする形態学的特徴から示唆されている。上腕骨は前後方向に伸びた近位端・発達していない転子後背・縮小した三角筋稜といった特徴が、尺骨は基端側に伸びており軟骨外骨化は起きていないという特徴が挙げられている。
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