旧解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 00:33 UTC 版)
1990年代から2000年代にかけて、アノマロカリスは長らく三葉虫の捕食者と考えられ、この解釈についても多くの賛否が挙げられた。これは、アノマロカリスが分布する堆積累層(バージェス頁岩と Emu bay shale)で、糞や消化管の内容物として考えられる三葉虫の断片を含んだ化石や、その歯の形に似た傷跡をもつ三葉虫の化石が発見されており、これらをアノマロカリスによるものと解釈するのが大きな根拠である。前述の負傷した三葉虫の中では癒合する最中のような傷跡をもつものがあり、これに基づいてアノマロカリスは脱皮直後の柔らかい三葉虫を狙ったという推測もあった。一方、アノマロカリスの全身化石の消化管から三葉虫由来の断片は確認できないことと、歯の内側の棘が常に損傷が見当たらないことがこの仮説に疑問を掛けており、その歯は三葉虫の頑丈な外骨格を破れるほどの硬度はなかったと示唆する分析もあった。しかし2012年以前のこれらの見解は、長らくアノマロカリスのものと誤解された、別のラディオドンタ類であるペイトイアの歯に基づいた誤解釈である。 詳細は「アノマロカリス#発見史」を参照
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