旧計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/02 17:07 UTC 版)
2010年2月時点で「だいち3号」の研究フェーズが進行中であった。「だいち3号」には、経済産業省が所管する無人宇宙実験システム研究開発機構(USEF)と、その後継法人の宇宙システム開発利用推進機構(JSS)が開発した、4バンドの観測ができるマルチスペクトルセンサと、185バンドを観測できるハイパースペクトルセンサを搭載する予定であった。これらのセンサにより地表の属性をより詳細に観測できるようになり、石油資源などの鉱物資源探査、植生の分布の観測や農作物収穫量予想などのバイオマス観測、工業排水観測、積雪状態の観測等をより詳細に行うことがようになるとされた。2つのセンサは同期が可能で、合わせて「HISUI(Hyperspectral Imager SUIte)」と命名されていた。このハイパースペクトルセンサが搭載されれば、「テラ」に搭載されたASTERセンサの13倍のスペクトルデータを取得できる予定であった。 旧計画が放棄されたことで、このハイパースペクトルセンサは単独で「HISUI」と呼称されるようになり、ドラゴン宇宙船に積載されて、2019年12月6日にファルコン9により国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられた。国際宇宙ステーションのきぼう船外実験プラットフォームに設置し、2021年度から定常運用している。 性能 パンクロマチックセンサー - 分解能80cm 、観測幅50km ハイパー・マルチセンサー (HISUI)マルチスペクトルセンサー - 分解能5m、観測幅90km ハイパースペクトル センサー - 分解能30m、観測幅30km 観測可能範囲 - 2600km 地上局への伝送速度 - Xバンドにより800Mbps(データ中継衛星「こだま」を経由して伝送可能) 設計寿命 - 5年、エクストラサクセスとして7年
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