旧規格手帳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 01:38 UTC 版)
新規則により様式が全国統一された警察手帳は、従来、その名の通り手帳の形状をして実際に手帳として書き込みが出来るようになっていた。表紙には旭日章と、その下にその警察官の所属する警察組織の名称(警察庁、都道府県警察名)が共に金箔捺しで記されており、保護の為に透明エナメル塗料で表面処理がされていた。表紙を捲った1ページ目に無帽・両襟の階級章が見える冬制服姿の被貸与者写真が貼られ、写真と台紙に跨るように、規定の浮き出し印(エンボス印)が捺され、氏名、「警視庁警部補」などというように階級、所属庁(警察庁(皇宮護衛官の場合はたとえば「皇宮警部補」)、警視庁又は道府県警察本部の事)、職員番号が記されていたここから数ページを「恒久用紙」と言っていた。恒久用紙の他は普通のメモ帳が装填されていた。 規則第5条で手帳を開いて身分証明書を提示する事が義務づけられていた。ただ現実には、表紙の旭日章と警察名を見せるだけで身分証明証提示が為されない事が多く、旧規格手帳の時代を描いたテレビドラマや日本映画でも単に表紙を提示するだけで身分を示しているシーンが多かった。このため身分証明書を提示しないと警察官である事が証明できない現行規格へのデザイン変更に至る。 ちなみに、ドラマや映画の小道具では、表紙に旭日章(または類似した架空の記章)と警察名ではなく「警察手帳」の文字が書かれたものが多く使用されていた。これは警察関係者に偽造・模造と判断されるような衝突を避ける、盗難悪用を防ぐ、劇中で登場する警察官の所属に関わらず1種類で済ませるなどの理由で作られた架空のもので、このような装丁は実在しない。
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