エナメル塗料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 07:10 UTC 版)
事実上、国産唯一の模型用エナメル塗料である。アクリル塗料より筆の伸びが良く発色も良好、また乾燥時間が長いのでムラが出にくく、綺麗な光沢面が出せるが、耐候性に弱く塗膜が剥がれやすい。下地に塗ったアクリル塗料の塗膜にほとんど影響を与えないので、重ね塗りが簡単である。また溶剤で粘性がなくなるくらいに薄めた塗料を流し、模型の凹凸を表現するスミ入れ(ウォッシング、シェイディング)にも良く用いられ、スミ入れ塗料用として予め薄められた専用品も4色ほどある。ただしガンプラ等のスミ入れに使用した際に、溶剤の浸透によりプラスチックが劣化し、ひびが入る等の事態も生じている。 タミヤはアメリカのパクトラ社と提携し、1971年から パクトラタミヤ の名称で販売していたが、1984年頃に提携を解消し国産の本商品に切り替えた。国産化に際し、高温多湿の日本の気候風土に合わせた調整が行われ、エナメル系塗料としては乾燥は早い部類となっている。色番号はパクトラタミヤのものを継承しているが、色調はやや変化したものもあり、容量も7mlから10mlに増え、容器がプラスチックからガラス瓶に替わり、蓋も金属製からプラスチック製に変更されている。 製品としてはエナメル塗料としているが、ニトロセルロースなどで構成されるいわゆるラッカーエナメルではなく、アルキド変性アクリル樹脂が主成分である。したがって、品質表示法に基いた品質表示欄には、品名として合成樹脂塗料と記載される(塗料#種類に詳しい)。
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