カメムシとは? わかりやすく解説

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かめ‐むし【椿象/亀虫】

読み方:かめむし

半翅(はんし)目カメムシ科昆虫総称体長3ミリ〜3センチ。体は扁平亀の甲に似る。触れると悪臭放つ口吻(こうふん)で、植物の汁や昆虫体液を吸う。キンカメムシ・アオクサカメムシ・ナガメなど。広く半翅目のうち、陸生異翅類をいう。へっぴりむしくさがめ

椿象/亀虫の画像
撮影おくやまひさし
椿象/亀虫の画像
エサキモンキツノカメムシ/撮影おくやまひさし
椿象/亀虫の画像

椿象

読み方:カメムシ(kamemushi)

カメムシ科昆虫総称


カメムシ(かめむし)

ハンシカメムシ科昆虫種類多く形はさまざまだが、触れると強烈な悪臭放つ北海道を除く日本全国分布し1011月にかけて、越冬場所に一斉に移動する。この越冬場所は民家であることが多く数百匹の単位押し寄せる効果的な対処法としては、燻煙剤での追い出し

椿象

読み方:カメムシ(kamemushi)

半翅目カメムシカの昆虫総称


カメムシ

カメムシ
この群のグループ
  • カメムシ
特徴
 カメムシ類はカメムシ目カメムシ亜目属す昆虫総称で、名前は外観が亀に似ていることに由来してます。
 刺激与えると特有の臭気出しヘッピリムシ、ヘクサムシと呼ばれて嫌われています。このにおいは胸部腹面臭腺開口部から出され少量では仲間集める「集合フェロモン」として作用し多量では危険を知らせて仲間分散させる警報フェロモン」として作用します。
 カメムシの仲間は、果樹農作物害虫となっている種類多くありますが、ここでは屋内侵入して悪臭放つ種類中心に取り上げます越冬のために集団家屋侵入するもの、夏に屋内徘徊して来るものや、夜の照明飛来し家屋侵入するもの、身近な所にいて触ると悪臭出した刺したりする種類取り上げます
 クサギカメムシは、体長15mm暗褐色のカメムシで、越冬のために晩秋山間部家屋多数飛来します。東北北陸中部地方で最も侵入被害の多い種類です。
 スコットカメムシは、体長約10mmの暗褐色藍緑色銅色光沢があるカメムシで、この種も同様に成虫家屋襲来します。東北地方北部北海道では前種に変わって優先となってます。個体数多くて視覚的に不快なだけでなく、強い悪臭放ちます山間部ホテルなどでは、料理入って食べられなくなったり、風呂入って悪臭が体に付いたり、夜に布団侵入して不眠にさせるなどの被害深刻な問題なります。また洗濯物などに悪臭とともにシミ付けて汚染します。このような被害晩秋だけでなく、越冬から醒める春も起こります
 マルカメムシは、体長約5mmの黄褐色の丸い小型のカメムシです。住宅地周辺クズから発生したものが、やはり晩秋春に家屋多数飛来して、悪臭洗濯物等への汚染などで問題なります山間部よりも都市郊外被害が多いようです
 ミナミマルツチカメムシ、ヒメツチカメムシヨコズナツチカメムシなどのツチカメムシ類は、夏の夜照明した後で床などを徘徊し布団の中などに侵入することもあります。春~秋に照明飛来するカメムシ類ではチャバネアオカメムシ代表的な種類です。
 野外比較良く見るエサキモンキツノカメムシ、アカスジキンカメムシオオヘリカメムシなども触ると異臭放ちますヤニサシガメなどのサシガメ科仲間は、異臭のほかに、素手捕らえると口器皮膚刺され数日間傷口痛みますから、注意が必要です。
防除
 クサギカメムシスコットカメムシなどは、晩秋日当たり良い建物外壁面に次々飛来し、窓の隙間換気扇口、給排気口などから屋内侵入してます。たがって忌避性と即効性優れたカメムシ用エアゾールを、外壁表面全体には薄く噴霧し、アルミサッシなどの窓周辺部換気扇口などには重点的に吹き付けて薬剤塗布する効果的です。また秋に家屋周辺の樹木の幹にむしろを巻いておき、翌春になった取り外して焼き捨てます。
 屋内侵入したカメムシは低温時には物陰隙間潜んでいますが、暖房などで室温上がる度に活動始め室内照明周り飛び回ったり、天井や壁を徘徊します。上方止まっている直接噴霧したり、照明器具周辺部噴霧処理を行うのには噴射力の強いエアゾール使用します
 個体数が多い場合には、市販燻煙剤または全量噴射エアゾール室内充満させた後、暫く室内密閉しておきます。すると天井裏隙間潜んでいた飛び出してきて床上落下仰天します。これらには、完全に死んでいないものが多く含まれていますので、箒や掃除機除去し回収したできるだけ早く確実に処分することが大切です。掃除器で吸い取ったそのままにしていると復活して這い出してきますから注意します
 晩秋にカメムシの越冬集団による被害生じた建物では、初春にも同様な事態生じますので、簡易的処理できるエアゾールなどはあらかじめ備えておく必要があります
 住宅地域でのマルカメムシに対して基本的に同様に対処しますが、低密度長期間家屋周囲見られることが多いようです近所空き地荒地道路脇マメ科植物のクズ繁茂している場合には、そこが発生源考えられますので、除草することが必要です。緊急の場合には園芸用農薬散布して殺虫ます。
 夏場照明飛来し室内入ったものは、すばやく捕らえて外につまみ出すのが1番良い方法です。しかし刺激与えて捕獲失敗する悪臭発し続けますので、我慢できない人はエアゾール利用するのも1つ方法です。
 多数のカメムシが飛来する場合には、照明器を黄色い光を出すものや、近紫外線出さないライト変えたり近紫外線遮光フィルムを窓に貼る飛来抑制できます野外でカメムシを見かけ場合には、意味なく殺さないようにします。


亀虫

読み方:カメムシ(kamemushi)

カメムシ科昆虫総称


椿象

読み方:カメムシ(kamemushi)

カメムシ科昆虫総称


カメムシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/25 14:59 UTC 版)

カメムシ亜目(異翅亜目)
Heteroptera
ハサミツノカメムシ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: カメムシ目 Hemiptera
亜目 : カメムシ亜目 Heteroptera
和名
カメムシ(椿象、亀虫)
英名
Shield bugs
Chust bugs
Stink bugs

本文参照

カメムシ(椿象、亀虫)は、カメムシ目(半翅目)のカメムシ亜目異翅亜目Heteroptera)に属する昆虫の総称、またはそのうちの水生種(水生カメムシ類)、グンバイムシトコジラミなどを除いた陸生種の総称である[1]。本項目は主に後者について扱う。

日本には1000以上が生息する[2]ものの、標準和名を「カメムシ」とする昆虫は存在しない。悪臭を放つことで知られる[3]。そこから日本では「クサムシ」や「こき虫」という俗称があり、「ヘッピリ」や「クサンボ」「ジャコ」という地方名も知られる。英名の“stink bug”(臭い虫)もその習性に由来する。

提灯の中のカメムシ

一般的特徴

カメムシの名で呼ばれる昆虫にはいくつものが存在する。カメムシ科にはナガメアオクサカメムシなどが含まれている。

頭は先端が尖った三角形、前胸は左右に張り、翅に覆われた胴体は後ろすぼみになっているので、全体はおおよそ五角形の底を引き伸ばしたような形になる。

頭部は三角で、細長い触角がある。複眼は頭部の基部の左右に突き出ている。前胸は左右に張りだし、肩のように角をもつものが多い。そこから後方の胴体は翅に覆われる。前翅は基部側の半ばまでは固く厚くなり、先だけが膜状になる。この膜状の部分だけを左右を重ねるように、胴体の背面に折り重ねて畳む。左右の翅の基部の間は、背中が三角に見えており、この部分は厚くなって、小楯板(しょうじゅんばん)と呼ばれる。後翅は、前翅の下に折り込まれる。

口器はストローのような形で、頭の下側に折り込まれている。

脚は三対、歩脚型のものが多い。ヘリカメ類には、後脚が太くて刺があるなどの発達が雄に見られる場合がある。

カメムシの寿命は1年〜1年半ほどであり、この一生の中で、何度も産卵をする。 カメムシは前年に生まれ、越冬を経て、梅雨時期(5月下旬〜8月)にかけて産卵をする。 カメムシのは円筒形で、上端が丸い蓋になり、片端に蝶番があるものが多い。「卵塊(ランカイ)」とも呼ばれ数十個の卵が集まった"かたまり"として産み付けられ、一週間から10日ほどで羽化をする。羽化の時は、この蓋を押し開けるようにして、幼虫が出てくる。幼虫は成虫とほぼ同じ形だが、模様が異なる。を経過せずに羽化する、不完全変態である。


臭い

カメムシは、胸部第三節である後胸の、腹面にある臭腺英語版から悪臭を伴う分泌液を飛散させる。この液にはアルデヒドエステル酢酸炭化水素が含まれ、臭いの主成分はヘキサナール[4]トランス-2-ヘキセナール[4][5]である。敵の攻撃など、外部からの刺激を受けると分泌され、捕食者に対しての防御であると考えられている。

群れでいるカメムシの場合、1匹が臭いを発すると、たちまちのうちに周辺一帯のカメムシが逃げ出す現象が見られる。高濃度のカメムシの臭いは、仲間に対しては警報の役割を果たしている。一方、群れを作るカメムシの場合、低濃度の臭いを集合フェロモンとして利用することが知られている[4]

カメムシの分泌液は、彼らの身体にとっても化学的に有害である。このため、カメムシの体表は、飛散させた液が自身に浸み込まないように厚いセメント層で保護されている[4]。また、瓶の中にカメムシを入れ、つついて臭いを出させた後で蓋を閉めておくと失神、蓋を開ければ元気になるが放置すると死んでしまうことがある[6][要ページ番号]。また、カメムシの分泌液は求愛にも利用される[7]

一口に全てのカメムシが悪臭を出すわけではなく、キンカメムシ科は悪臭を出すことが比較的少なく、代わりに派手な体色を纏うことで一種の警戒色としているとも言われる。また、キバラヘリカメムシは青リンゴのような爽やかな匂いを放つ。

習性

カメムシ類は植食性のものが多く、果実などに口を差し込み、植物の細胞の中にある原形質などの液を吸収する[7]。草や木の上に暮らすものが多いが、地中でにつくものや、地表に生息し、落下した種子などから吸汁するものもある。

朽ち木に生息するものでは、菌類を餌にするものもあると見られるが、詳しいことはよく分かっていない。

他の昆虫などを餌にする肉食性のものもある[7]サシガメは様々な昆虫を餌にし、一部には大型動物から吸血するものがある。クチブトカメムシ類は主としてイモムシなどの類の幼虫を標的にする。

クチブトカメムシ類は肉食と同時に植物からも吸汁するが、同様に肉食と草食の雑食の性質を示すものは多い。草食を主に肉食を交えるものとしてスコットカメムシ、ウシカメムシが知られている。またカスミカメムシ科には、純肉食や肉食主体で草食を交えるものから、草食主体で肉食を交えるものまで様々なバリエーションがある。

多くのカメムシは餌の近傍に卵を産み、そのまま放置するが、ツノカメ類など、一部に雌が産卵後も卵を守る行動をするものが知られている。また、一つの卵塊から孵化した幼虫が、ある程度成長するまで集団で生活するものも見られる。他に、ヘリカメムシ類では、多数の雌の集団を一頭の雄が守る、ハーレム英語版を作るものが知られている。そのような種では、雄の後脚が太く発達し、他の雄が近づくと、その脚で蹴るようにして撃退しようとする。

クサギカメムシなどでは、集団で越冬するものが知られている。

人間とのかかわり

影響

植食性の種には、栽培植物につくものがあり、農業上の重要な害虫が多い[2]イネの害虫として知られているのはアオクサカメ、クロカメムシ、ミナミアオカメムシ、コバネヒョウタンナガカメなどがあり、葉や茎から汁を吸うほか、若い籾から汁を吸われると、米粒が茶色になる(斑点米)。

このため、カメムシの生息地では、水田で殺虫剤の使用が行われるほか、生息域を狭めるために、雑草刈払機除草剤による草刈りが行われる[8]ミカンなどの果樹にはクサギカメ、チャバネアオカメやツヤアオカメ、野菜にはナガメやホソヘリカメ、ホオヅキヘリカメなどがつく。晩春から秋のあいだ(5 - 10月ごろ)につくナス科・マメ科・イネ科など多くの野菜の害虫として知られており、茎や葉、実について汁を吸うため、株の生長の勢いが妨げられる[9]

日本の植物防疫法では「果樹カメムシ類」「さとうきびのカンシャコバネナガカメムシ」「大豆の吸実性カメムシ類」「斑点米カメムシ類」が農林水産省によって指定有害動物に指定されている[10]

サシガメ類など肉食の種には害虫を食うものもあり、益虫とされるものもある。ハナカメムシ類は、せいぜい2mm程度の小型のカメムシで、アブラムシアザミウマなどを捕食するので、害虫防除に天敵として利用され、益虫として扱われることもあるが、サシガメ類を人間が不用意に触ると口吻で刺すことがあり、時にスズメバチをも上回ると言われるほどの強い痛みを与えるが、毒は持たないため、それ以上の害は及ぼさない。多くは野外の草の間や地面に生息しているが、一部は室内に侵入する場合があり、その機会に刺される場合がある。吸血性の種は衛生害虫であり、シャーガス病を媒介する。

クサギカメムシのような強烈な臭気を放つ種では、室内のような閉鎖空間で多数が臭気を放つと頭痛や嘔吐を催したり、分泌物で皮膚炎を引き起こすこともある[11]

このようにカメムシは悪臭を放つことから、一般には不快害虫とされている[11]

カメムシの大量発生

1990年頃よりカメムシが大量発生する事態が起こっている。カメムシは一生に多くの卵を生み、越冬する習性を持つため、前年に発生したものが大量発生を引き起こした。地球温暖化による暖冬によりカメムシが越冬をしやすくなり、これも大量発生を引き起こす要因となった。 夜間に明かりに向かって飛んでくる習性(走光性)を持つため、人家の明かりに反応し家屋に侵入することがある。また、人家集団越冬を迎える種もおり、悪臭被害の原因となる。


なお、青森県下北半島では「秋にカメムシが大量発生すると、冬は大雪になる」と言い伝えられている。

方言

臭いを発するなじみ深い虫として、各地で様々な名称が生まれた。

  • 「ヘコキムシ」「ヘッピリムシ」(多くの地方)
  • 「クセンコ」「クセンコムシ」(青森県)
  • 「アネコムシ」「ヘメコムシ」「ヒメコムシ」「ドンベムシ」(秋田県南部山間部など)
  • 「ヘクサムシ」「ヘクソムシ」「クサムシ」(山形県福島県
  • 「ジャコ」(宮城県
  • 「ヘタガニ」「ヘチガネ」「ジョロピン」(新潟県の一部)
  • 「ワクサ」「ワックサ」(群馬県埼玉県
  • 「ヘクサクン」「トモコチャン」(長野県南部)
  • 「ヘクサンボ」(福井県嶺北石川県の一部、富山県の一部、山形県の一部)
  • 「オガムシ」(福井県嶺南の一部、奈良県の一部、徳島県の一部、愛媛県の一部)
  • 「ガメ」「ノブコムシ」(岐阜県の一部)
  • 「ヘクサムシ」(岐阜県飛騨地方
  • 「マナゴ」(和歌山県
  • 「ジョンソン」「ジョロムシ」「オヒメサマ」(兵庫県日本海側の一部)
  • 「ヒメムシ」「ヨメサンムシ」(京都府丹後地方
  • 「ガイザ」「ガイダ」「カイダ(ムシ)」(兵庫県〜岡山県の山間部)
  • 「ホウムシ」(島根県西部・山口県中部)
  • 「ハットウジ」「ハトウジ」(岡山県〜広島県の山間部)
  • 「ホウジ」(山口県)
  • 「ジャクジ」「ジャクゼン」「ブイブイ」(愛媛県)
  • 「フウ」(九州地方

特に九州で用いられている「フウ」あるいは「フウムシ」は、カメムシを指す古語の一つの系譜を引いているともいわれており、ホオズキの語源ともされている。

利用

コウチュウ目のような整った形をもつカメムシ類は、一部の昆虫採集家から愛好されている。東南アジア産のジンメンカメムシはペンダントなどに加工され、土産物として売られている。

南アフリカ共和国ジンバブエラオスメキシコなどでは、ある種のカメムシが食用にされている[12]。アフリカでは、まず熱湯をかけたり内臓を除去したりして臭いをなくしておき、よく茹でてから天日で干物にする。ラオスでは採集したカメムシをそのまま、あるいは加熱して調理に使う。油っこい味と特有のにおいがある。種によっては食後に口中に清涼感が広がる。

外来種としてのカメムシ

ニュージーランドでは、日本などから外来種のカメムシが流入していることが確認されており、農業への影響が懸念されている。2018年2月、ニュージーランドの港に寄航しようとした日本発のRORO船から、大量のクサギカメムシが発見されたため、当局から3隻が入港拒否される事例が発生した[13]

分類と代表種

Jewel Bugs Chrysocoris stolli
オオキンカメムシ
Eucorysses grandis
(キンカメムシ科)
エサキモンキツノカメムシ
Sastragala esakii
(ツノカメムシ科)
クサギカメムシ Halyomorpha halys,
チャバネアオカメムシ Plautia stali,
アオクサカメムシ Nezara antennata
(いずれもカメムシ科)
ミナミアオカメムシの幼虫
Nezara viridula
(カメムシ科)
ツノアオカメムシ
Pentatoma japonica
(カメムシ科)

代表的な科と、若干の種について記す。

ツチカメムシ科
草や樹木の根元の地表、地中に生息。植食性(種子食者が多い)。一部に子育て行動(卵・幼虫保護と給餌)。
マルカメムシ科
マメ科タデ科などの草本の茎から吸汁。胴体を小楯板が覆う。全体は横長の球に近い形。
キンカメムシ科
木本イネ科草本の種子食者。美しい金属光沢を持つものが多い。アカギカメムシなど一部の種が卵を保護。
アカスジキンカメムシ、ニシキキンカメムシ - 日本一美しいカメムシとも呼ばれることがある。
カメムシ科
アオクサカメムシミナミアオカメムシ、チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ - いわゆるアオカメムシ類で緑色のカメムシ。農業害虫。
クサギカメムシ - 日本(本州以北)で最も多くみられる種の1つ。成虫で越冬する。
クチブトカメムシ - 口を前に突き出すようにして、イモムシに突き刺して食べる。
ナガメ - 黒い体に赤い網目の筋。アブラナ科の花に春に出る。
ウシカメムシ - 両肩の突起をウシの角に見立てた。常緑広葉樹の森を好み人里で見かける機会は少ない。
エビイロカメムシ - 平らで黄褐色のやや大型のカメムシ。ススキに見られる。
ツノカメムシ科
前胸の両側が角状に出る。一部の種で雌が卵を保護。
エサキモンキツノカメムシ - 褐色のツノカメムシ。小楯板に黄色いハート形の斑紋がある。
セアカツノカメムシ - 雄の腹端にある一対の赤い突起は、交尾の際雌の腹端をしっかり挟むのに用いられる。針葉樹から広葉樹まで様々な植物の果実の汁を吸う。
クヌギカメムシ科
集団越冬に人家にはいることがある。卵塊がゼラチン質の栄養物質で覆われ、若齢幼虫がこれを摂取する。
ヘリカメムシ科
腹部の左右端が翅からはみ出す。大型種が多い。臭いも強烈。
ホオズキカメムシ - ナス科などにつく。幼虫は集団で生活。成虫はハーレムを雄が独占。
マツヘリカメムシ - マツの害虫。
キバラヘリカメムシ - マユミニシキギなどの実に集まり、裏側の黄白色との対照が目立つ。成虫で越冬する。
オオクモヘリカメムシ - 後述のクモヘリカメムシに似るが、大型。
ホソヘリカメムシ科
ホソヘリカメムシ - 大豆など豆類の害虫。幼虫がアリに似ている。
クモヘリカメムシ - の害虫。
ナガカメムシ科
種類数多し。体は細長い。植食性のもの、昆虫食のものが混在。
イトカメムシ科
糸屑のような体。雑草につく。
ヒラタカメムシ科
偏平で、枯れ木の樹皮の隙間などに。朽木の内部の菌類菌糸を摂食。口針が非常に長い。
サシガメ科
昆虫食、ごく一部にヤスデ食や脊椎動物吸血性。
ハナカメムシ科
ごく小型、昆虫食。
カスミカメムシ科
種類数多し。草食、肉食、菌食など非常に多様な生態。単眼がないのが特徴。2000年くらいまではメクラカメムシという名称を使用していたが、単に単眼を欠くだけで複眼はあり盲目ではないこと、名称が差別的ととられる恐れがあることなどを鑑み変更になった。モチツツジカスミカメエドクロツヤチビカスミカメなど。

脚注・出典

  1. ^ 小項目事典,朝日新聞掲載「キーワード」,百科事典マイペディア,日本大百科全書(ニッポニカ), ブリタニカ国際大百科事典. “カメムシとは”. コトバンク. 2019年8月30日閲覧。
  2. ^ a b カメムシを半世紀以上研究する藤崎憲治京都大学名誉教授による数値で、うち100種以上が農業害虫である。出典:「カメムシ注意報 農作物に被害/大量発生、35都道府県に発令 温暖化で越冬可能に」『日本経済新聞』夕刊2022年9月22日社会面掲載の共同通信記事(同日閲覧)。
  3. ^ 臭い出ないカメムシ捕獲グッズは大ヒットの予感”. 産経ニュース (2021年11月20日). 2021年11月20日閲覧。
  4. ^ a b c d 安富和男 (1995). へんな虫はすごい虫. 講談社ブルーバックス. p. 122. ISBN 4-06-257073-4 
  5. ^ ☆昆虫~小さな化学者たち~(2)”. 有機化学美術館. 2019年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月28日閲覧。
  6. ^ フジテレビ トリビア普及委員会『トリビアの泉〜へぇの本〜 9』講談社、2004年。 
  7. ^ a b c TBSラジオ編『もっと!科学の宝箱 もっと!人に話したくなる25の「すごい」豆知識』講談社、2014年
  8. ^ 草刈りは、やりすぎに注意 草刈り高が問題雑草の発生に及ぼす影響”. 静岡県農林技術研究所. 2019年6月27日閲覧。
  9. ^ 金子美登『有機・無農薬でできる野菜づくり大事典』成美堂出版、2012年4月1日、243頁。 ISBN 978-4-415-30998-9 
  10. ^ 農林水産省・指定有害動植物(2018年8月23日閲覧)
  11. ^ a b 夏秋優『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎』学研プラス、2013年、15頁。 
  12. ^ 野中健一『虫食む人々の暮らし』日本放送出版協会NHKブックス、2007年 ISBN 978-4140910917
  13. ^ 船内からカメムシ、日本の輸送船を入港拒否”. CNN (2018年2月22日). 2018年2月25日閲覧。

関連項目


カメムシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 18:12 UTC 版)

「屁」の記事における「カメムシ」の解説

カメムシは防衛為に悪臭放つため、ヘッピリムシヘヒリムシなどと呼ばれ、おならをすることを、「おならをふる」という長崎県では、ヘップリと呼ばれる実際は後胸の腹面一対ある臭腺から分泌されており、種によってはリンゴのような匂いがするものもある。

※この「カメムシ」の解説は、「屁」の解説の一部です。
「カメムシ」を含む「屁」の記事については、「屁」の概要を参照ください。

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