発見と分布
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古細菌の膜はジアシル脂質の代わりにイソプレノイドGDGT類を含むため細菌および真核生物のものとは異なっている。GDGT膜脂質は極限環境古細菌の故郷である環境において存在した高温への適応であることが提唱されており、研究者らは沿岸水中で未知の古細菌GDGT類が検出された1997年に驚いた。未知のGDGT類は海底堆積物中での見出され、Cenarchaeum symbiosum(海綿と共生する海洋アンモニア酸化古細菌)からも単離された。 熱水環境の外でのGDGT類の発見に続いて、2002年に海底堆積物中およびC. symbiosum抽出物中の主要なGDGT成分としてクレナルカエオールが初めて同定された。化合物名はクレナルカエオールを生産するアンモニア酸化沿岸古細菌が属すると考えられていたクレン古細菌門(Crenarchaeota)に由来するが、Marine Group I Crenarchaeotaは異なるタウム古細菌門(Thaumarchaeota)であると提唱されている。 クレナルカエオールはタウム古細菌門(以前はMarine Group 1クレン古細菌門に分類されていた)に属するAOAによって生産される。海洋中熱水性C. symbiosumおよびNitrosopumilus maritimus、にやや好熱性のNitrososphaera gargensis(英語版)、超好熱性のCandidatus Nitrosocaldus yellowstoniiの純粋培養によって生産されることが確かめられている。Ca. N. yellowstoniiおよびN. gargensisにおけるクレナルカエオールの発見は、クレナルカエオールが中熱性のタウム古細菌門に特有であるというそれ以前の意見の一致の反証となった。
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発見と分布
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ARMAN は、2006年にアメリカ合衆国カリフォルニア州にあるアイアンマウンテン鉱山(英語版)の排水中から発見された新種の古細菌である。排水はpH1.5以下という強酸性液体であり、ヒ素、銅、亜鉛、鉄を含むが、この環境に適応し生息する極限環境微生物である。アイアンマウンテン鉱山では、同じ水から2004年と2005年にも新種の古細菌が4種類発見されている。アイアンマウンテン鉱山では、ARMAN は Leptospirillum 属の細菌が多くを占めるバイオフィルム内に、テルモプラズマ目の古細菌と生息しており、生態系全体の5%から25%を占めている。 ARMAN はそのほか、フィンランドの沼、日本の湯野浜温泉、スペインのリオ・ティント川(英語版)で発見されている。このうちフィンランドとスペインはアメリカ合衆国と同じく強酸性の環境であるが、湯野浜温泉はpH8.1の弱塩基性の環境であり、ARMAN が多様な環境に生息している可能性を示している。
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