マクロス・ギャラクシー船団
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「新マクロス級超長距離移民船団」の記事における「マクロス・ギャラクシー船団」の解説
惑星エデン発の新マクロス級としては21番目となる第51次超長距離移民船団。 循環システムに密閉式ケミカルプラントを採用する第4世代型巨大移民船団である。民間企業・ゼネラル・ギャラクシー社がスポンサー企業となって主導する移民船団であり、全銀河でもトップレベルの技術力を有する。ハイテクノロジー重視思考で徹底的な資本主義体制が敷かれており、省力化・自動化が極度に進んだ結果、失業率が高く、一部はスラム化している。メインランドをはじめとした船団を構成する艦船は、バトル・ギャラクシーを除き他船団では見られない独自のものとなっている。 船団独自にインプラントやサイバネティックスなど人間を半機械化する技術を開発。その合法化を巡り推進派と反対派が対立し、一度は合法化の法案が否決されたものの、推進派がテロ行為などで巻き返し勝利したことで社会全体が電脳化された。インプラント化した市民は現実と仮想が重なり合った環境で暮らし、ただの広場が仮想環境を重ねることで公園になり、合成食品が味覚をコントロールすることで美味な食事になる。他方、非インプラントの生身の人間はあらゆる面で過酷な生活を強いられる。『マクロス・ザ・ライド』では、他の船団から来訪した生身の人間はゴーグルを身につけることで拡張現実としてインプラント・ネットワークの一部を利用できるとされている。 「銀河の妖精」ことトップアイドルのシェリル・ノームは同船団の出身者。2059年、シェリルがコンサートツアーのため近隣宙域を航行中のマクロス・フロンティア船団を訪れているあいだに、ギャラクシー船団はバジュラからの大規模な襲撃を受けている旨の通信を最後に消息不明となる。 テレビ版『マクロスF』では実際には小惑星帯に無傷の状態で潜んでおり、グレイス・オコナーと船団幹部はバジュラを利用して全人類を支配しようと暗躍していた。それによってバトル級21番艦「バトル・ギャラクシー」とその艦載機がフロンティア船団と交戦するが、敗北し計画は失敗する。また全人類の支配と隷属を目的とした船団幹部の陰謀は、S.M.Sにより地球の新統合政府にも通報される。バジュラ戦役後の経緯については物語中では語られていないが、総監督の河森正治によればギャラクシー船団幹部は健在で、「とりあえずはバジュラを利用されるのは阻止できた」段階と語っている。 『劇場版 マクロスF』では実際にバジュラの攻撃を受けて壊滅する。その後、船団幹部の本体を収めた装置と工作員が難民船とともにフロンティア船団に紛れ込み、バトル・フロンティアのコントロールを奪い、バトル・フロンティアをバジュラクイーンと融合させる。しかし、支配を脱したブレラ・スターンの手により船団幹部は打倒される。
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マクロス・ギャラクシー船団
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「マクロスFの登場人物」の記事における「マクロス・ギャラクシー船団」の解説
グレイス・オコナー(Grace O'Connor) 声 - 井上喜久子 シェリルのマネージャー。身長173cm。シェリルをうまくコントロールし的確に仕事をこなす。物腰柔らかで穏やかな女性だが、怒ると怖いとされている。フロンティアに来てからは、マネージャー業の裏でブレラに命令を与えたり、三島と密約を結ぶなどの不審な動きを見せる。 体内はすべて機械で構成されており、情報処理と通信能力に優れているうえ、驚異的な運動能力を備え、性別・体格・髪型などを変えることも可能。男性の姿をとっているときは「G」と名乗る。とある場所にギャラクシー船団幹部と意識を共有する同一の身体をいくつも用意しており、使用中の身体が消失してもすぐさま別の身体へと移行できる。 もともとは第117大規模調査船団で、マオやランシェとともにV型感染症とバジュラを研究していた科学者。調査船団の壊滅後はギャラクシー船団に渡り、インプラント・ネットワーク理論をもって中枢に入り込んだ。ギャラクシー船団では「大佐」という階級を持ち、ギャラクシー船団幹部と結託してインプラント技術とバジュラを利用し、銀河支配の野望を抱く。自分の研究論文を否定したランシェには強い憎悪とライバル心を持っており、自身の研究理論の正しさを証明しようとしている。 フロンティア船団からバジュラが発するフォールド波を観測したことで、自身の野望のためそれを利用することを思いつき、意図的にフロンティア船団にバジュラを呼び込んで交戦状態に陥らせる。最終戦でバジュラクイーンと融合し、銀河支配を実現させるべく地球などにバジュラを送り込むが、バジュラが人類という存在を理解したことで失敗。最後はフロンティア船団とバジュラ、そしてブレラまでも敵に回して敗北し、自身はアルトのVF-25に狙撃され破壊される。ただし上述のとおりこれはグレイスにとっては端末のひとつに過ぎず、本体の存在するギャラクシー船団は戦後も健在である。 娘ドラ◎ - 『娘ドラ◎ドラ3』の「ギャラクシー・メモリー」では、計画の一端として、両親を殺されスラム街を彷徨っていたシェリルを救い養育するが、徐々に彼女に対して本物の愛情を抱くようになる。しかしその情が計画の邪魔になると思い、本編開始前に消去していたことが語られている。 テレビ版小説 - 両足にラムジェットエンジン、上腕部にグレネードを内蔵している。脳内に「易経」のチップを仕込んであり、苛立ったときはこれにアクセスする。 11年前の2048年、調査船団がバジュラに襲われる直前に偶然オズマと出会っていた。その直後バジュラ襲撃によって瀕死の重傷を負い、救出したマンフレートらによって強制的にインプラント化された。“マンフレート”らと結託しているが、本心では彼らを軽蔑し、嫌悪感を抱いている。短編「デンジャラス・ジャーニー」では、自分とは違うイノセントなランカへの憧れと、周囲の人間への嫉妬で自己嫌悪に陥っていたナナセにアドバイスをするが、その行動の理由と考えた過去の自分の記憶をノイズと判断し、表層意識から消去する。 劇場版 - 本名はグレイス・ゴドゥヌワ。ギャラクシー船団幹部の支配を受けて行動する。キャサリンたちからスパイ容疑で告発されるも、逆にフロンティア船団首脳陣がギャラクシー船団の救難信号を無視する決定を出した事実を告げて動揺させる。シェリルのリベンジライブでは、ランカの力がシェリルの力を呼び覚ましたと判断し、バジュラの襲撃に怯えるスタッフを叱咤してその歌を船団に流す。のちにギャラクシー船団幹部の命を受けフロンティア船団の制圧を画策するが、事前に察知していた三島が率いる部隊に銃撃を受け身柄を拘束される。フロンティア側にインプラント・ネットワークを切断され支配から解放されると、バジュラ本星の戦いの最中に脱出し、シェリルのステージの準備を整え、幼き日のシェリルがアルトに向かって言ったように、その歌を乗せた「光の舞」によって「銀河が震えている」のを見届け倒れる。 少女漫画版 - もとはマオ・ノームの研究所で働いていたV型感染症の研究者で、ランシェやマオとも良好な関係にあった。同僚ジャックとの結婚式の当日にギャラクシー船団に誘導されたバジュラの襲撃を受け、元老院のスルトによってジャックを殺され、自身はサイボーグ化される。元老院のコントロール下に置かれながらも、フロンティア船団でアルトと交流するシェリルを見るうちに自我を取り戻し、元老院に逆らってシェリルの命を救い、「処分」される。 ブレラ・スターン (Brera Sterne) 声 - 保志総一朗 / 佐々木日菜子(少年時代) バジュラに壊滅させられたギャラクシー軍の残存部隊とされるアンタレス小隊を率いるVFパイロット。2040年生まれの19歳。階級は少佐。搭乗機は赤紫のVF-27γ。コールサインは「アンタレス1」(登場初期はパープル1)。 ギャラクシーのサイバネティクス技術により身体の大部分をインプラント化(人工化)した機装強化兵(サイバーグラント。いわゆるサイボーグ)であり、戦闘能力もきわめて高く、体の各部にナイフなどのさまざまな武器を内蔵している。 冷徹で、つねに表情を崩さないが、フロンティア潜伏中に偶然ランカと出会い、同じアイモという曲を知る彼女に強い興味を抱く。愛用のハーモニカで「アイモ」を奏でるなど、ランカとの関係性を伺わせ、アルトに対してはランカをめぐり頻繁に対立的行動をとる。のちにランカのボディガードを担当することになる。 みずから戦闘マシンと語るように本来情動はなきに等しかったが、ランカの歌を聞いたときに感情が芽生え始め、ランカの願いをかなえるべく行動するようになる。しかしその位置はグレイスに捕捉されており、ランカが自分の妹だと告げられたうえでインプラントによる強制コントロールを受け、ランカに11年前の贖罪を促す存在として洗脳に利用される。最終決戦では帰還したマクロス・クォーターの砲撃による被弾で偶然インプラント端子が破壊されて支配から解放され、アルトと共闘する。 テレビ版漫画 - 美星学園に「転校生」として編入し、学園の制服を着てランカと行動をともにする。バジュラ本星における決戦ではアルトとの戦いでインプラント端子を破壊されるものの戦意は失われず、みずから支配を脱したランカの歌で自我を取り戻す。 テレビ版小説 - 脳まで機械化されていることが明確に記されており、ギャラクシー船団にいたころ、自身の過去の記憶がすべて作られたものであると偶然気づいたことが、グレイスと出会い、その下につくことになったきっかけとされている。バジュラ本星における決戦ではアルトとの激闘の果てにピンポイントバリアパンチで打たれ、行動強制チップに異常が発生し、歌のフォールド波で指令波がジャミングされて支配から解放される。なお、テレビ版をはじめとする各作品ではサイボーグとなった具体的な経緯はいっさい描かれていないが、テレビ版小説第4巻のキャラクター紹介においては、「グレイスに改造手術と洗脳を施された」とされている。 短編「ワイヤード・ウォーリア」と「ミュートスノート・オルゴール」(どちらも『マクロスF フロンティア・メモリーズ』に収録)はブレラの視点で描かれた物語となっており、前者はバジュラ戦役前の惑星ネバーを舞台に、人工の人格と記憶を植え付けられた試作バイオロイドとの関わりを、後者はランカ、アイ君とともにフロンティア船団から旅立ったのちに不時着した未知の惑星で、戦争から逃れ隠れていたプロトカルチャーを世話するはずだったコンピュータとの出会いを描いている。 劇場版 - グレイスの命を受け、シェリルを護衛する任務についている。黒いロングコートを着用し、サングラスをかけており、グレイスの部下は全員色違いでこれと同じ隊服を支給されている。シェリルとは最初から面識があり、第一次遭遇戦ではランカを救おうとするアルトをVF-27γで援護する。 ランカを捕獲し心理誘導するために送り込まれた存在で、インプラント・ネットワークで行動を管理され、その本心はわずかに残されるのみとなっている。フロンティア制圧作戦の際にグレイスよりシェリルとランカの確保を命じられた直後、同作戦は失敗し、フロンティア側によってインプラント・ネットワークが切断される。新統合軍に追われる途中、任務遂行のためにランカに対しフロンティア上層部の陰謀と歌の秘密を明かし、自身がランカの兄であり、彼女に再会するために生き延びてきたと語る。その後、記憶の戻ったランカを連れ去ろうとしてオズマと交戦したあとにフロンティア首脳陣を抹殺し、バジュラ本星ではアルトと激戦を繰り広げる。ランカの歌では異変をきたしながらも敵対行動を止めず、アルトの「光の舞」に触発されることで感情が芽生え、みずからインプラントの呪縛を解き放ち、バトル・フロンティアのCICにいるギャラクシー船団幹部を倒し、爆炎にのまれ姿を消す。 劇場版小説 - 劇場版では描かれていないランカとの初接触は、本作においてはグレイスがランカの身柄を確保するための布石としてシェリルを通した指示により、シェリルのリベンジライブに招待されたランカの案内を務めるというかたちで描かれている。その後の行動と結末は大筋において劇場版と同じで、エピローグにおけるランカの独白部分では「姿を消した」と表現されている。 少女漫画版 - 元老院に用済みとなったシェリルの暗殺とランカの確保を命じられる。インプラントによりコントロールされているが、ランカのことになると自身の感情を見せる。ギャラクシー船団では完全にスルトのコントロール下に置かれアルトの前に立ちふさがるも、洗脳を解かれたランカの歌によりインプラント端子が破壊され、自我を取り戻しアルトに協力する。のちにバジュラ本星でランカと再会するが、彼女の記憶だけを失った状態となっていた。シェリルとアルトの命を懸けた行動でその命を救われ、記憶を取り戻す。 マクロス・ギャラクシー船団幹部 声 - 麻生智久(老人)、稲田徹(中年)、金野潤(青年)、福原香織(少女) マクロス・ギャラクシー船団幹部の意識集合体。グレイスの理論にもとづく計画を実行に移し、銀河支配をもくろむ。インプラント・ネットワークによりグレイスと情報や身体感覚を共有する。声はアバターのようなものであり、必ずしも実際の年齢や性別を反映したものではない。 本体の存在するギャラクシー船団は、バジュラに襲われたという通信を発したあと小惑星帯に身を隠し、グレイスの義体を通して暗躍しつづける。 テレビ版漫画 - 登場しない。 テレビ版小説 - “マンフレート”(後述)が加わっている。計画の最終段階においてグレイスに切り捨てられる。 娘ドラ◎(漫画) - 「老人」は蝋燭のアバターで、「青年」はクマのアバターで、「少女」はアヒルのアバターで登場する。 劇場版 - 機械と一体化し、変わり果てた姿となった本体を保存している装置が登場する(デザインは高倉武史)。ギャラクシー船団壊滅後、難民船団に隠れてフロンティア船団を乗っ取る計画を進める。一度はフロンティア政府に捕われるが、バジュラ本星にて反撃に成功し、バトル・フロンティアをバジュラクイーンと融合させる。最後はブレラの特攻により破壊され、その野望を断たれる。 劇場版小説 - 「電脳貴族(サイバーノーブル)」と総称される。テレビ版小説同様、“マンフレート”が加わっている。 少女漫画版 - ギャラクシー船団を支配するのは元老院と呼ばれる組織で、そのもとで人体実験の材料にされていたスルト(後述)が長となっている。最終的にギャラクシー船団の人間はすべてスルトが操るバジュラによって「処分」される。
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