ガルマン・ガミラス(TVアニメ 第3作)
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「宇宙戦艦ヤマトシリーズの登場人物一覧」の記事における「ガルマン・ガミラス(TVアニメ 第3作)」の解説
デスラー 声 - 伊武雅之 第4話から登場。ガルマン・ガミラス帝国総統。 タラン 声 - 矢田耕司 第16話から登場。デスラーの副官。 ガイデル 声 - 柴田秀勝 第2話から第15話に登場。東部方面軍総司令。旧ガミラス帝国軍の出身ではなく、デスラーがボラー連邦から解放したガルマン星の出身。ガミラスやガルマン・ガミラスの将官はほとんどが「将軍」と呼称されている中、ガイデルのみが「提督」と呼称されている。全シリーズ中ヤマトに完勝した数少ない人物の1人。 ボラー属国のバース星の艦隊を撃破するなど、ガルマン・ガミラスの支配圏拡大に辣腕を振るっていた。しかし、直属のダゴン艦隊がバース星艦隊と交戦する中、デスラーから進出を控えるように命令されていた銀河系オリオン腕最辺境の太陽系を巻き込み、戦線を拡大してしまう。デスラーにヤマトと交戦していることを知らせなかったため、デスラーは東部方面軍の戦力増強を許可していた。 次元潜航艇と東部方面要塞を駆使してヤマトの捕獲に成功するが、デスラーにヤマトの名を伝えたことで太陽系とヤマトへの攻撃を知られ、彼の怒りを買う。ガルマン・ガミラス本星へヤマトを案内することをデスラーから指令され、その後は登場しない。 準備稿では「ドーナッツ提督」という名前であった。また、当初予定していた全52話構成では、惑星ラース(本編での惑星ファンタム)の一件によりヤマトとゴア帝国(本編でのガルマン・ガミラス帝国)が対立して以降、ルダ王女をめぐる抗争の中でデスラーからの正式な派遣軍としてヤマトと再戦することになっていた。 ダゴン 声 - 寺田誠 第1話から第11話に登場。東部方面軍第18機甲師団艦隊(通称「ダゴン艦隊」)司令官。『III』における地球滅亡の危機を招いた張本人。ガイデルの下で、オリオン腕方面に帝国の勢力圏を広げていた。目的のためなら手段を選ばない野心家であり、中立を侵犯することも味方を犠牲にして自分だけ逃げることも躊躇しない冷酷かつ無責任な性格である。 物語冒頭、太陽系近くで艦隊を率いてバース艦隊と交戦し、惑星破壊プロトンミサイルを使用して勝利するが、目標をそれた1発を放置したため、その流れ弾が太陽系に侵入して太陽に突入し、核融合異常増進をもたらした結果、地球人類を滅亡まであと1年(太陽系消滅まで3年)に追い込む事態となる。 バース星の主力艦隊と交戦し、敗走したバース艦隊旗艦ラジェンドラ号を追撃して海王星付近の地球連邦領空内で戦闘を開始する。抗議するヤマトへも攻撃を始めて交戦した結果、ラジェンドラ号の撃沈には成功するも、ヤマトの猛反撃により形勢不利となり、艦隊の大部分を足止めとして犠牲にさせ、自艦と護衛3隻のみでワープして撤退する。 バーナード星第1惑星の前進基地に逃げたダゴンは、ミサイル攻撃によってヤマトをバーナード星へおびき出し、新反射衛星砲によってヤマトを追い詰めるが、波動砲によって基地を破壊されてしまい、間一髪の所で脱出して東部方面軍司令部に逃げ戻る。 その後、ガイデルから最後のチャンスとして第17空母艦隊を与えられたダゴンは白鳥座に布陣し、おびき出したヤマトを白鳥座星域の赤色イオン流に引きずり込み、さらにヤマトがそこから脱出した後はデスラー戦法を駆使して翻弄する。最終的に直接艦隊を率いてヤマトの前に現れるが、ここでダゴンはヤマトを捕獲してデスラーへの土産にしようと欲を出して降伏猶予時間を与えたため、その間に戦闘準備を終えたヤマトの猛反撃によって空母を全滅に追い込まれる。最後の策としてヤマトを牽引ビームによって捉え、白鳥座のブラックホールに落とし込もうとするが、ヤマトは波動砲でブラックホールに引きずり込まれる小惑星を破壊してその衝撃波で脱出したため、逆にダゴンは乗艦ごとブラックホールに飲み込まれるという最期を迎える。 なお、準備稿では「グドン将軍」という名前であった。 ダゴンを演じた寺田(現・麦人)は、本キャラで初めてアニメの仕事でのファンレターをもらったという。 フラーケン 声 - 大木民夫 第14、15話に登場。次元潜航艇隊指揮官。階級は大佐。ガイデルの命令でヤマトを攻撃し、拿捕に成功する。 フラウスキー 声 - 木原正二郎 第17、18話に登場。技術少佐。セミロングの髪で、口髭や頬髯を経て髪とつながった顎鬚を生やした容貌をしており、左眼に片眼鏡をかけている。キーリングと同じくデスラー勲章と思われる戦功章を首元に付けていること、太陽異常を知ったデスラーから真っ先に名を挙げられたこと、そしてデスラーが古代とともに太陽制御の中継を見ながら期待の言葉を告げていることから、階級は高くはないもののデスラーに信頼されていたことがうかがえる。 デスラーの命令を受けて5隻の工作母艦を率い、真田志郎と協力して太陽の制御を試みる。それは、まず磁気シールドで太陽を覆った後、アステロイドベルトの岩塊を装着したロケットと太陽制御プロトンミサイルを太陽へ撃ち込み、冷却させるという計画であった。 作業は太陽制御プロトンミサイル側をフラウスキーが、岩塊ロケット側を真田が指揮することで順調に進められ、一度は温度が下がり始めて成功したかに思われたが、フラウスキーが安堵の表情を浮かべた直後に再び温度が上昇し始め、磁気シールドが破られるほど膨張し始めてしまう。全工作母艦は安全宙域までの退避を始めるが、制御が失敗に終わったことを悟ったフラウスキーは責任を感じ、部下を工作母艦から退艦させると、単身で艦を太陽へ向ける。不可抗力でありフラウスキーの責任ではないと説得する真田に対し、フラウスキーは「私も美しく甦った地球をこの目で見たかった」と言い残すと、艦とともに太陽に突入して自決する。一部始終を見ていたデスラーは、責任を果たしたフラウスキーに賞賛の言葉を残している。 ヘルマイヤー 声 - 池田勝 第21、22話に登場。地質学者の軍人。階級は少佐。 幻が見えるというヤマトからの連絡を受けたデスラーの命令で、調査船に乗艦して惑星ファンタムの環境や地質学的性質を調査におもむく。ファンタムが、人それぞれの記憶や習慣によって異なる幻が見える星である点には同意しつつも、ファンタムがスーパー・サイコエネルギーによって幻を見せるコスモ生命体であるという推論には物的証拠が何一つ存在しないこともあり、地質学者としてのプライドから「科学者として他人の見解を鵜呑みにできない」と探査ドリルを「地中」へ撃ち込む。すると、「痛み」に反応したファンタムの地表面が動き出したため、図らずも調査船はファンタム=コスモ生命体説を立証することになる。調査船でファンタムからかろうじて脱出し、デスラーにファンタムの正体を報告した後、顔に泥を塗られたと思った彼によって派遣されたグスタフ艦隊がファンタムを破壊する様子を見届ける。その後、ガルマン・ガミラス本星帰還時にはファンタム破壊直前にルダ王女らしき人物がヤマトへ乗り込むのを見たとデスラーに報告する。 『ヤマト2』や『新たなる旅立ち』に登場したマイセル・ノムドラム将軍のデザインをほぼそのまま流用したキャラクターである。 グスタフ 声 - 蟹江栄司 第21話から第23話に登場。北部方面艦隊司令官。右側の額と右頬に縦の切り傷が残っていることが示すように、根っからの武人である。 デスラーから惑星ファンタム破壊の命を受けて出撃し、古代の要請を振り切ってファンタムを惑星破壊プロトンミサイルで「処刑」する。ヤマトの武勇伝を知っていた節があり、ファンタムの件をきっかけとしてヤマトへの闘争心を燃やす。ルダ王女の引き渡しを口実としてヤマトへ戦いを挑もうとするが、ボラー連邦の行動を知ったデスラーの緊急通信で制止され、主力艦隊到着までハーキンス率いるボラー連邦前衛艦隊からヤマトを死守するよう、命じられる。グスタフはデスラーの命を守るため、数において圧倒的なボラー艦隊の正面にあえて立ちはだかりヤマトを死守しようとするが、劣勢は覆せず、ついに全艦での特攻を敢行する。自艦もハーキンス艦へ特攻し、搭載していた惑星破壊プロトンミサイルの爆発に巻き込んでボラー艦隊を全滅させ、ヤマトを文字通り死守する。なお、特攻の直前にはヤマトに「一度正面から戦ってみたかった」と通信を送っている。 『ヤマト2』や『新たなる旅立ち』に登場したバレルド・アクション将軍のデザインをほぼそのまま流用したキャラクターである。 キーリング 声 - 宮村義人 第4話から登場。参謀総長。主にデスラーの軍事上の最高顧問としてガルマン・ガミラス帝国軍全体の作戦の立案を担当し、デスラーの覇業を影から支えているスキンヘッドの能吏である。 ガルマン星出身の将官中では最高位の地位にあるが、物静かで尊大な態度が無い。襟の勲章から、タランとは別の意味でデスラーからも全幅の信頼を寄せられていることがうかがえる。また、ハイゲルの反乱計画を未然に察知するなど、帝国内部の不穏分子を取り締まる役目も担っている。 ルダの引き渡しをヤマトへ要求するようグスタフに命じた際、拒否された場合に攻撃を許可する旨の言質を与えるミスを犯しているが、後にデスラーがこの事実を知らずに「ヤマトを守れ」と相反する命令を出したため、ことなきを得ている。 初期設定での肩書は元帥。当初のシリーズ構成案では、シャルバート星へ襲来するのはデスラーではなくキーリングであり、武力を放棄したシャルバートを見逃すというのも彼の判断だった(デスラーはその後、地球への帰還途中に襲来する)。 モチーフはナチス・ドイツ時代のドイツ軍国家元帥「ヘルマン・ゲーリング」。 ヒステンバーガー 声 - 寺島幹夫 第4話から登場。西部方面軍総司令。順調に成果を上げていたガイデル率いる東部方面軍とは対照的に、西部方面軍は師団の3分の1を失い、支配領域の拡大も62パーセントから遅々として進まなかった。ガミラス帝国時代のデスラーなら、ヒステンバーガーに無能の烙印を押して更迭、場合によってはその場での銃殺すらありえるほどの失敗であったが、デスラーは一度死刑宣告をして脅した後、「あと2回失敗したら死刑」と再起の機会を与えている。この処遇に感激したヒステンバーガーは、自ら陣頭指揮に立って戦線の立て直しに成功し、支配領域を80パーセント以上まで躍進させる成果を上げ、デスラーの期待に応える。 襟の階級章はガイデルと同じ3本線。しかし劇中では作画の乱れから、挙手時の襟の階級章は不鮮明であるうえ、アップになると階級章が外されている。漫画版では3本線となっている。 まともな出番は第4話のみで、そのほかはわずかに名前と声が出るだけだが、当初のシリーズ構成案ではルダ王女確保のためにヤマトに接触するのはグスタフではなくヒステンバーガーであり、ヤマトの捕虜となったのち自殺する展開だった。 クロッテルン 南部方面軍総司令。第12話で名前と声だけで登場。 ハイゲル 声 - 兼本新吾 第13話に登場。禿頭に口髭と顎鬚を蓄えた初老の人物。原案での名前は「ボルチン」。 シャルバート信者であり反乱計画を企てていたが、キーリングに感知される。デスラーの御前会議上で告発される直前に席を立ち、窓辺に向かってシャルバートの信仰証をかざして信仰を告白したため、その直後にデスラーによって射殺された。 ゲーレン 声 - 小関一 第11話に登場。東部方面軍第17空母艦隊司令官ダゴンの部下で二連三段空母艦長。頭髪の無い筋肉質体型の軍人。 二連三段空母に装備された瞬間物質移送器によるデスラー戦法を指揮し、艦載機を急襲させてヤマトを苦しめる。しかし、ダゴンがヤマトに降伏猶予時間を与えたため、その間に戦闘準備を完了したヤマトから艦底部へ煙突ミサイルの貫通攻撃をまともに食らい、乗艦と共に爆死する。 新反射衛星砲司令 第9話に登場。新反射衛星砲の基部にある司令室から、砲の発射状況を確認する。設定画では前面から全身が描かれているが、実際の登場では後ろ姿のみで、セリフもなかった。 中継センター司令 第9話に登場。新反射衛星砲の標準・出力調整や反射板搭載機・護衛機ゼーアドラーIIIの指揮を担当。 司令機機長 声 - 緒方賢一 第11話に登場。第17空母艦隊・空母艦上機隊の司令機機長。ダゴンに艦上機攻撃によるヤマトの被害状況を報告し、反撃能力が低下していることから、艦隊による撃滅を要請する。ダゴンは機長の進言を受け入れて艦上機の帰還を命令し、艦隊を出撃させるが、この行動が第17空母艦隊壊滅の一因となる。 フラーケンの副官 声 - 兼本新吾 第14、15話に登場。フラーケンの部下で、小太りで大きめのホクロが特徴の人物。酒好きであり、ガイデル提督に召喚された際は、真っ先に酒のことを考えてフラーケンにたしなめられる。 スキルはフラーケンに次ぐものを持つが彼ほど冷徹ではなく、僚艦を囮に出した際には驚いている。
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