デスラー戦法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 04:30 UTC 版)
遠方から攻撃対象の近くにワープ機能を持たない航空機や、小型戦闘用艦艇を瞬間物質移送器で移送させるガミラス軍の奇襲戦法を、地球側ではこう呼んでいる。 デスラー戦法という名前が劇中で用いられたのは『さらば』でワープアウトから奇襲してくる敵に対して南部康雄が叫んだセリフ中でのみである。実際に発案したのはドメルであるため、媒体によっては「ドメル戦法」とも呼ばれる。 攻撃側は存在を秘匿して完全な奇襲攻撃が可能なため、敵の迎撃を受けずに攻撃隊を無傷で敵艦付近に投入し、圧倒的に優位な作戦展開が可能である。また、「航空隊や戦闘用艦船が至近距離に突然出現して攻撃してくる」ことで敵の意表を突き、心理面でも先制することによる精神的な恐怖感やダメージも大きい。ヤマトシリーズの作中では航空機の航続距離の概念が希薄だが、瞬間物質移送器では往路に要する時間やエネルギーを省略できるため、行動半径や攻撃の機会の拡大も見込める。そして自力での移動・航行能力を持たない機雷のような兵器でも移送可能であるため、敵の周囲に瞬間的に機雷原を形成することさえ可能である(一種の攻勢機雷戦)。 ただし、この戦法には「味方を送り出すことはできても、連れ戻すことはできない」というデメリットがあり、退路もなく敵の眼前に移送された戦力が反撃で撃破される危険も大きい。一方、この短所は戦術・運用によってある程度はカバーできる。『ヤマト』の七色星団決戦では、ドメルは複数の攻撃隊で波状攻撃を加えて退却中の攻撃隊への追撃を許さず、ヤマト側の迎撃隊が消耗したタイミングを見計らって、止めの重爆撃機を送り込んだ。『ヤマト2』では、デスラーは退却が不要な無人の機雷を転送することで、ヤマトの波動砲を無力化している。
※この「デスラー戦法」の解説は、「瞬間物質移送器」の解説の一部です。
「デスラー戦法」を含む「瞬間物質移送器」の記事については、「瞬間物質移送器」の概要を参照ください。
- デスラー戦法のページへのリンク