心理面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 16:40 UTC 版)
字面の通りでは、その後に続く「青春期」を「思い始める」時期であると解釈される。海外ではティーンエイジャー (teenager) の中でもローティーン (lowteen) もしくはミドルティーン (middleteen) が相当する。この時期は身体的に大きく変化を遂げる時期であり、ホルモン均衡が不安定であること、また社会的にも子供から大人への過渡期として、自らの行動に周囲の大人から責任を持たされたり、それまで認められていた甘えが許されなくなるなど、本人をとりまく社会の対応も大きく変化する時期であり、精神的には不安定になりやすい時期である。 女性は思春期初来を機に思春期前と異なる生活様式へと変化する。思春期初来から乳房の発達が始まり(Thelarche)、ブラジャー(成人型乳房になるまではジュニアブラジャー)を日常生活で着用し始め、下り物が増えてくるとおりものシートが、初経を迎える時には生理処理用品やサニタリーショーツが日常生活で必要となる(いつから始まっても良いようにそれぞれ事前に準備が必要)。男性は思春期初来を機に思春期前と異なる生活様式へと変化しないが、後に髭が生え始めると髭剃りが必要となってくる場合がある。それが原因で心理面にも影響が出やすい。 集団入浴や陰部を露出させる着替えなどで陰毛があることを理由に同級生からからかわれることを心配し、家族などに相談せずに陰毛を剃毛する者もある。これは、男子は陰毛の生え始め(陰毛のタナー段階II)を以て思春期に既に入っていることに気づき、女子は既に発達中である乳房(乳房のタナー段階II以降)により思春期に入っていることに気づいているが、それに加えて陰毛も生え始める(陰毛のタナー段階II)ことから戸惑いを起こすためで、児童心理学では戸惑いから来る成長の否認、もしくは抵抗として、一種の赤ちゃん返りに似た心理行動として受け止められている。これは防衛本能の一種であって、剃毛し、自身にとって見慣れた無毛の状態を見ることで心の安定を取り戻すことを目的としている。しかし、剃刀や毛抜きなどを扱い方を知らずに使用することは危険であり、傷や肌に損傷を与えることがある。 中学校に進学すると状況は逆転し、陰毛がなかなか生えてこないことに悩みをもつ者もいる。 第二次性徴の発来には個人差が大きく、精通や初潮後1、2年にわたって無毛のままであったり、陰毛がある程度生え揃ってなお精通も初潮も迎えなかったり、精通や初潮も発毛もなかなか来なかったりすることは、珍しいことではない。
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